October 10, 2004

『エレファント・マン』『キスとキズ』『バイオハザードII アポカリプス』

 9月28日…って、間もなく2週間前じゃん(苦笑)。午後1時からメディボックス試写室で『エレファント・マン』(ザジフィルムズ配給)を観る。なんでも作品生誕25周年記念ということで、この秋以降全世界的にニュープリント版によるリバイバル公開が行われるそうだ。日本での初公開は81年。当時は各種テレビ番組にも取りあげられたり、すっげぇ話題だったよね。実際この年の配給収入ナンバー1作品を記録し、全国で350万人を動員…の大ヒットになったわけだが、天邪鬼だった(今もか-苦笑-)俺さまは耳年増になって満足、別にいいや!って感じで、初見はその後公開された『イレイザー・ヘッド』でリンチ信者になった後での、テレビ放映かトリミング版LDだったと思う。でも、その頃はそんな先入観もあってか、やっぱあんまりノレない映画だよな…とか思ってしまい、その後もフィルムで接することのないまま来てしまった、唯一のリンチ作品なのである。んで、まぁ観れるんだったら、フィルムでも観とくかぁ~~くらいのなめた気持で試写に臨んだんだが…

 作品的には初見じゃないけど、初見の時より断然面白れぇじゃん!ヒューマニズムの極致…みたいな騒がれ方に感じた気持のズレもはるか過去となった今観ると、勿論そうした要素もあるんだけど、紛れもなくリンチ印が刻印され、かつ英国怪奇映画のムードが絶妙にマッチした作品だよ。冒頭の象に襲われ象男誕生!のイメージショットも強烈だが、路地裏を彷徨う犬とか、いかにも『イレイザーヘッド』の発展形を思わせるイメージの数々に、スコープサイズの画面に19世紀末の英国の匂いを定着させている、フレディ・フランシスの撮影が素晴らし過ぎる。そう言えば解剖場面のムードは、後にフランシスが監督した『贖われた7ポンドの死体』でも繰り返されていたよな。勿論中身的にも、決してヒューマニズム一辺倒ではなく、人間の善意と悪意の反復を結構ヘヴィに描いていて見応えがあり。つうことで、当時感動された方はもとより、ぢぶんのように斜に構えてパスした人や、観る機会がなかった若い世代の方々は、是非是非スクリーンでこの作品に接することをお薦めする。なお公開は、銀座テアトルシネマ、池袋テトルダイヤにて11月20日よりロードショー公開。以後全国順次公開とのこと。

 午後3時半からTCC試写室で『キスとキズ』(フューズ配給)を観る。ガオイエローこと堀江慶が監督し、ウルトラマン・アグルの高野八誠、仮面ライダー龍騎の須賀貴匡ら(ガオレッドの金子昇もゲスト出演)おこちゃまよりもお母様方が夢中のイケメン特撮ヒーローたちが出ている恋愛青春犯罪メロドラマ…なのか?全然感情移入できなかったにゃぁ。んなわけで、出演者に夢中のお母様方は、彼らの姿を眺めにいけばよいだろう。そうでない人は…以下自粛。公開は10月30日からテアトル池袋にてロードショーとのこと。

 その後食事をとってから錦糸町に移動し、午後6時50分よりシネマ8楽天地で『バイオハザードII アポカリプス』(ソニー・ピクチャーズ配給)を観る。勿論、もっと近場でやってる映画館はいくらでもあったのだが、ただ券をもらえれば例え地の果てまででも行っちゃうのが、びんぼ人の悲しい性なのである(苦笑)。映画の方は、案外楽しめたよ。封鎖されたシティに溢れる異形のものって絵面は、やっぱいいやね。勿論、前作のような閉所限定系ってのは上手い人が撮れば映えるんだけど、正直前作はその域には達していなかったと思う。でも今回は『ニューヨーク1997』を思わせる、閉所といってもそこそこスペクタクルな見せ場を用意できる設定になってるんで、演出力自体は前作とどっこい(もしくはそれ以下?)でも、その勢いで観れちゃったね。あんな未来的な都市の墓場で、腐る前の死体(しかも棺桶に入ってなかったのかよ~~)があるんだよ!…な疑問も続々と土中から這い出てくる絵面の美味しさで無問題。二番目のヒロイン、ジル・バレンタインも、いきなりゾンビの殺傷方法を知っていたりと謎なキャラクターだが(笑)、一応生身の設定を生かした見せ場に結構萌えましたわ。イマイチ生かされて無い時間限定サスペンスとか、疑問個所も多々あるけれど、スクリーンでの一時のお楽しみとして消費するには充分なレベルっしょ。

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October 08, 2004

『僕の彼女を紹介します』

 最初に予告を観た時から、ヒロインの愛くるしい姿とバックに流れる女性ヴォーカル版(韓国のYoumeという名のシンガーだそうだ)『天国の扉』のマッチングに魅了され、すごく楽しみだった『僕の彼女を紹介します』(ワーナーブラザース配給)。そのコミカルであると同時に情感的な場面の数々と、監督:クァク・ジェヨン&ヒロイン チョン・ジヒョンという『猟奇的な彼女』のラインから、期待を高めているであろうご同輩の皆さん。その期待は、決して裏切られいないと断言してしまおう。因みに、完成披露試写が終わって帰宅してからというもの、僕は『日経エンタティンメント 11月号』付録のDVDに収録されている本作の予告編を何度も、何度も、飽くことなく見返しては、一人口元をほころばせてます(ぶきみな奴>ぢぶん)。つうことでいきなり掟破り・順番無視で(いつものことだけどさ)、昨晩…つうかさっき観て来たばかりの作品からだす。

 『猟奇~』がコミカルながらも等身大のラブストーリーだったのに対して、本作はヒロインを警官にしたことで、コメディ要素とアクション要素がかなり高めになっており、またファンタジックな要素も人匙加えられている。どちらを好むかは、人それぞれだと思うけど、個人的には前半の笑いはちょっと盛り込みすぎな感はあるかな。二人にとって決定的な転換点になる出来事が、それって自分が悪いんでないかい?と思わせてしまうあたりも、ちょっと醒めてしまった。ファースト・インプレッションの強さもあるし、僕的には『猟奇~』の方が好きなのは確かだ。だけど、それでもこれだけ浮かれるくらい本作も好きだ。ポジティブさと幸福の予感に満ちたラストは、『●を●●●●●』『●ー●●●●●』なんかを彷彿とさせてくれるしね。何のことか判らんって?そりゃ、観てのお楽しみってやつですよ(笑)。

 本作でチョン・ジヒョンが演じる役どころは、思い込みが激しく、自分の否は認めず幾分タカビー、でも正義感が溢れ純粋な女性巡査ヨ・ギョンジン。真面目な教師で後の彼、コ・ミュソウ(チャン・ヒョク)を誤認逮捕した際には、「黙秘権を行使したら私が殺す!」と凄んでみせ、誤認だとわかっても「私の辞書に“ゴメン”は無い!」と決して謝罪をしようとはしない誠に困ったちゃんな彼女なのだ。でも、それがイチイチ可愛い!現実だったら張り倒してやりたくなるような事を口にしても、逆にこっちが張り倒して欲しいみたいな?(爆!)。もう、まんま猟奇的な彼女がお巡りさんになりましたなノリなのね。しかも、紺の制服、ブルーのシャツ、黒の私服といったお巡りさんファッションをメインに、未だ行くか!の女子高生ルックに、中世のお姫様と、コスプレイヤーぶりも健在だ(笑)。『四人のテーブル』のシリアスな彼女も凄みがあってよかったけれど、やっぱり一番映えるのは、コミカルでアクティブで前向きなこの路線だと再認識。まさに水を得た魚のようなその一挙手一投足、そして様々な表情を眺めるだけでも幸せな一時を過せるというものだ。

 なお公開は、12月11日より丸の内プラゼール他全国松竹・東急系にてロードショー。なんか、愛とかを語るの僕のキャラじゃないので、本能の赴くままに彼女のことばかりかいてしまったが、お正月映画のキング・オブ・デート・ムービーであることも、間違いないと付け加えておく。

(10月7日午後7時20分より・丸の内ピカデリー1)

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October 07, 2004

今後のアップ予定(苦笑)

 つうか、自分がばっくれられんように、今日まで観た映画で観紹介分のタイトル備忘録替わりに記しておく。一応、各公式頁へのリンクははっときました。ご参考にm(__)m

9月28日
『エレファント・マン』
『キスとキズ』
『バイオハザードII アポカリプス』

10月1日
『ガーフィールド』
『ハイウェイマン』
『プリンス&プリンセス』

10月4日
『パニッシャー』
『スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー』

10月5日
『ベルヴィル・ランデブー』
『Movie Box-ing』
『砂と霧の家』

10月6日
『オーバー・ザ・レインボー』
『日野日出志のザ・ホラー 怪奇劇場 第2夜 爛れた家「蔵六の奇病」より』
『マシニスト』

10月7日
『エクソシスト ビギニング』>
『爆裂都市』(工事中)
『僕の彼女を紹介します』

 この中で、muust see! なお薦めは、『エレファント・マン』『ハイウェイマン』(行ったのが、東京地区の最終日だったんで、既に終わってますが…)、『ベルヴィル・ランデブー』『僕の彼女を紹介します』の4本。因みに、明日の予定はこれから決めます。

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September 27, 2004

『隠し剣 鬼の爪』『スクービー・ドゥー2 モンスター パニック』

 9月21日、午後1時より松竹試写室で『隠し剣 鬼の爪』(松竹配給)を観る。山田洋次監督が一昨年の『たそがれ清兵衛』に続き、藤沢周平原作に挑んだ時代劇の第2弾で、『隠し剣 鬼ノ爪』『雪明かり』という2短編が原作だとのこと。幕末の地方都市を舞台に、貧しくも高潔な下級武士の日常と葛藤を描いた作りは前作と同じだが、時代劇初挑戦だった前作に比べると、剣戟や武士としての生き様といった部分よりも、主人公・宗蔵と奉公人の娘・きえの純粋なロマンスにやや重きがおかれており、時代劇二作目にしてそのジャンルの方を自分の世界にひきよせたかのような、ゆったりとした余裕も観ていて心地よい。131分という気持長めの上映時間も、体感時間としては決して長くはなかったぞ。きえ役の松たか子は、儚げな存在感のなかに、市井の民としての燐とした気丈さをのぞかせるたたずまいが滅茶苦茶そそられますな。それと、宗蔵の妹志乃に扮した田畑智子って、どこかで聞いたことがあるなぁ…と思いながらも鑑賞中はどうしても思い出せなかったのだが、『お引っ越し』の少女だったんだね。いや、資料を見たらNHKのドラマとかで結構活躍しているらしいのだが、あんまりテレビを見ないこともあって、こんなにいい娘さんに育っていたとは思わなかったよ。なんか、感無量(笑)。なお公開は、10月30日より丸の内ピカデリー2他全国松竹・東急系にてロードショー公開。また、ロードショーに先立って、東京国際映画祭のオープニング作品として、10月23日に先行上映されるので逸早く見たい方は要チェックだ。

 『隠し剣~』がそこそこの長さがあったため、次の上映までには15分強しかない。でも、こういう時にこそマイ・チャリは威力を発揮してくれるのだよ。つうわけで東銀座から内幸町まで10分程度で移動し、午後3時半からワーナー試写室で『スクービー・ドゥー2 モンスター パニック』(ワーナーブラザース配給)の最終試写を観る。御存知『弱虫クルッパー』のVFX実写版の第2弾だ。

 かつて、ミステリー社が解決した怪事件の犯人のコスチュームや像を展示した犯罪科学博物館がついにオープンした。華やかなオープニング・セレモニーには勿論ミステリー社の面々も出席するのだが、そこに突如現れた“仮面の男”により、展示物は盗まれ会場はハチャメチャの大混乱。事態を収拾できなかったミステリー社の信用は失墜してしまう。さらに博物館に展示されていたモンスターの数々が次々と復活し、町にはモンスターが溢れ出す。失われた信用を取り戻すべく、ミステリー社の面々は事件究明に乗り出すのだが…というのが今回のお話。相変わらず他愛なくも、ミステリー社の面々が隣の芝生は青い的に、自らの能力に疑問を持ち奮闘を重ねた末、自身の持ち味に気づいていくという展開は、元気が出るジュブナイルとしてはまずは合格ラインといったところか。中でもメガネの天才少女ヴェルマの恋模様は、段階的に演じるリンダ・カーデリーニの素顔は美人ぶりをきっちりみせてくれて、なかなかキュート。恋のお相手が『オースティン・パワーズ』シリーズのセス・グリーンてのも、なかなかわかってらっしゃる感がりますな(但し、役自体はイマイチ中途半端)。顔だけ女よばわりされてちょっとだけ(笑)悩むダフネ役のサラ・ミッシェルゲラーも、バフィーで御馴染みの武闘派ぶりを相変わらずキュートなアクションで魅せてくれてますな。ゲスト陣としては、TVレポーター役で、なんだかとってもお久しぶりですな登場をするアリシア・シルバーストーンにも大笑(?)。『ヤング・フランケンシュタイン』のピーター・ボイルは、ただ出てるだけって感じでイマイチ勿体無かった気も。

 前作に比べ、バリエーション的にはモンスター度も大幅アップ。でも、あまりにCGI臭の強いその描かれ方は、ちょっと食傷してしまうかも。カトゥーンの定番である、落とし穴が開いてから、気づくまで一瞬の間をおいてから瞬間的に落ちるみたいな表現を、こうした技術でみせてるところなんかは、悪くないとは思うんだけど。なお公開は、10月16日より丸の内プラゼール他にて全国ロードショー公開とのこと。

 んでこの日のこの後は、まーみんぱぱさんの所に行って、『悪魔の刑事まつり』に行ってとここではワープするのであった。ふう、先週は法事等であんまりネタもなかったので、これでようやく追いついたかな(笑)。

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September 26, 2004

『ビハインド・ザ・サン』『沈黙の聖戦』

 9月16日、石原豪人展を観覧後チャリで京橋まで戻り、午後3時半から映画美学校試写室にて『ビハインド・ザ・サン』ギャガアニープラネット共同配給)を観る。今世紀初頭のブラジル、荒涼とした田舎の一角で、二組の家族が果てしない殺し合いを続ける様をエモーションルさと冷徹さを併せ持って描いた秀作だ。復讐といっても、無差別に殺しまくるわけではなく、一人の血に対して一人を殺し、また対する復讐が相手から行われるまでには、殺された者の血が黄色く変色するまでの猶予期間が設けられる。大量殺戮ではないにしろ、やられたらやりかえせで永遠に途切れることの無い暴力の連鎖は、現代でもやむことのない、抗争・戦争の本質をつくやるせなさに満ちている。流石の僕でも、おちゃらけたことは書きづらい力作です。でも、抗争とは別世界に生きるサーカス娘クララを演じたフラヴィ=マルコ・アントニオの瑞々しくのびやかな姿には(核爆!)っす。なお、公開は10月中旬より新宿武蔵野館にてロードショー、以後全国順次公開とのこと。

 その後、軽く夕食を取ってから松竹試写室に移動し、午後6時から『沈黙の聖戦』アートポートギャガ共同配給)を観る。邦題から予想がつくとおり(笑)、スティーヴン・セガールのアクション篇である。ここで問題、沈黙シリーズは何本あるでしょうか?純粋に作品内容に法った、最強コックがテロ相手に大暴れ!という正解は『沈黙の戦艦』とサブタイトル以外には沈黙がつかん(笑)『暴走特急』の2本のみである。だけど、製作元・配給会社はばらばらだけど、とらえずセガールのアクションだからと強引な邦題でシリーズを装ったものは『~戦艦』『~要塞』『~断崖』『~陰謀』『~テロリスト』『~標的』ときて本作で7本目。なんか壮観なような、でもどうでもいいような(笑)。

 つうことで、本作は『~テロリスト』『~標的』同様、B級&劇場未公開作品のメッカとなりつつあるヌー=ミレニムグループによる製作作品。タイの反政府ゲリラに娘を誘拐された元CIAエージェントが、以下省略(爆!)。だって大体想像がつくっしょ(笑)?まぁ、唯一の新機軸としては、セガール自信が信奉するらしい仏教的なバックグラウンドが多分に盛り込まれ、クライマックスの戦いでは仏教VS邪教の呪術対決までが展開されるトンデモ・アクション篇と化すことか。でも、呪い攻撃をうけても、一瞬ウッと眉間に皺をよせるだけなんで、全く効いて無いように見えるのは流石沈黙のヒーロー…ってこれは褒め言葉なのか(爆!)。

 なお本作は、完全版DVDリリース熱烈希望!な『テラコッタ・ウォリア 秦俑』等のチン・シウトンが監督をつとめているので、技の迫力とうより型の妙で見せるセガールの合気道で倒された悪党が、ぴゅ~~んとワイヤーで飛ばされるミス・マッチ感覚がなんとも魅力的ではある(笑)。最近のセガール作品中では、結構いい感じでないかい(…ってあまり説得力の無い比較だな-苦笑-)。なお公開は、10月2日より新宿シネマミラノ、銀座シネパトス、福岡AMCキャナルシティ13他にてロードショー公開とのこと。

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September 24, 2004

第3回アルジェント研究会 後半戦

 昼食を挿んで第3回アルジェント研究会もいよいよ後半戦。出席予定者も、お昼に電話したら未だ寝ていた約1名(爆)を除き、ほぼ全員揃った様子。最終的な人数は聞き忘れたが研究会は30名弱と、今回もまずまずの盛況だった。

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 今回のメインである『サスペリア』徹底解析&研究は、作品をビデオで上映しつつポイントとなる場面ごとにヤザワちゃんが、詳細検証を加えるというもの。この手のマニアックなイベントは下手すりゃ一見さんお断り的な暴走をしちゃいがちだが、タクシーの顔ネタなど有名どころの話も端折らないあたり、ヤザワちゃんの丁寧なお人柄がよくでている。午後の部だけでも、ほぼ4時間の枠がとってあったにも関わらず、それでも最後には時間が足りなくなってしまうほど、盛り沢山なものとなった。

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 などと書きながらも、ぢつは僕には貫徹明け状態でしっかり昼食とったことが覿面にきいてきて、一番前の席に陣取りながらその頭部がぐるんぐるんと揺れまくり状態(苦笑)。これでゲロじゃなくて生米吐けば、ほとんど『怪談 新耳袋 正座する影』だな!…って、後ろに座っていた皆さんには、スクリーンを見るのにきっと邪魔になってたんだろうなぁ。すんませんねぇ。まぁ、反「あ」による新手のサポタージュ活動だったと諦めてください(爆!)。

 んで、こちらが研究会謹製のプログラム。本当にいつもお疲れ様です。

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 場を居酒屋に移しての二次会は、15名が参加。ここでは参加者それぞれが、研究会では語りずらい愛情溢れる「あ」に対するつっこみを入れまくでり、またまた熱く盛り上がる。まぁ、相変わらず、僕の言質だけには愛情の欠片も含まれていなかったけどな。

 なおこれまでのペースで行くと次回研究会は年末頃ってことにんるのだが、とりあえず年末は誰しも忙しないであろうとのことで、研究会は1回お休み。ただし、忘年会を兼ねての懇親会は行うかも…とのことなので、今後の研究会及び懇親会に興味がある方は、ヤザワちゃんのアルジェント頁をマメにチェックするといいだろう。

 因みに、23日の収穫は、DVD『卒業』(なぜに内山理奈?)1.5k@BOOK・OFF亀戸南店&DVD『レッド・サイレン』(アーシア・A、まぁこの日には相応しいか-笑-)2k@BOOK・OFF14号墨田両国店。

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September 23, 2004

敵状視察その3…AM篇

 ウィッス!眠いっしゅ(爆!)。

 …つうわけで、第3回アルジェント研究会@カメリアホールに、寝坊の危険性を避けるため、貫徹体制で参加してきた。午前9時過ぎに主宰者のヤザワちゃん、協力者のMさんと合流。YASUIさんは、当日海外帰国午後から参加ということで、またまた準備に手間取るかなぁ…と思ったが、やっぱり継続は力って奴ですか?思いのほか、順調にセッテヒングを終えることができたという。

やっぱりピッチカメラは不鮮明(爆!)だが、恒例の看板(笑)。

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セッティング中のヤザワちゃん、Mさん。

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怪しいビデオの山

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今回のメインテーマ『サスペリア』イタリア版ポスター

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 セッティングを終えた時点では、なかなか集合がスローペースで、やっぱりヲタクども…もとへホラーファンに午前中開催は無理だったのか!?…と危惧の念がよぎったものの、研究会スタート時及び若干遅れくらいで、9割方の出席者はばっりり揃ったという。皆、優秀じゃん(笑)。「あ」大予告編大会は、自分でソースを作っておきながら『私は目撃者』の予告からスポットまでの波状攻撃とか、予想以上に長い印象を与える部分があったのはちと予想外だが、まぁ『シャドー』『ゾンビ』国内版予告篇の楽しさで許してつかあさい。その後に上映された、一部で有名な『ゾンビ サスペリア・ヴァージョン』抜粋版は、なかなかの珍品で、僕も素直に観客として笑ろうたよ。んな感じで、とりあえず午前の部は、滞りなく進みました>「あ」研究会。

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September 22, 2004

『山猫【イタリア語・完全復元版】』『悪魔の刑事まつり』

 多少話題の時制が前後しますが、まぁ、よくあることなんで余り気にしないのが吉ってってことだす(笑)。

 9月17日、午後3時からイマジカ第2試写室で『山猫【イタリア語・完全復元版】』(クレストインターナションル配給)を観る。第16回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したルキーノ・ヴィスコンティの代表作。長さ的な完全版は、数年前のリバイバル上映時にも上映されているのだけど、今回ミソなのはその時は褪色夥しいフィルムだったものを、撮影監督ジョゼッペ・ロトゥントウの監修の下で、完全復元した鮮明画像…いや、鮮明という表現は、ちょっと違う気もする。シチリアの大地を吹きすさぶ埃交じりの強風越しの風景や、貴族といえど埃の付着から逃れられない登場人物など、淡い褐色系の懐かしい画調がいい感じだ。

 美術(調度や衣装)、エキストラなど本物志向による絢爛たる“美”の世界…みたいな部分は、僕には豚に真珠状態で真価を理解したなどと壮言をぶっこく気はさらさらないですが(多分時間的にはインターナショナル版と完全復元版の差分相当の時間を寝ちゃったみたいだし(爆!))、滅び行く野生の獣たる老公爵を演じたバート・ランカスターのダンディズムと、後の怖いオバチャンを多少髣髴させる部分は無きにしも非ずだが、やっぱり圧倒的に美しくバイタリティに満ちたクラウディア・カルディナーレの姿には、思いっきり酔わされたよ。なんか、上映が終わっても珍しく余韻に浸っちゃって、宣伝会社の人に声かけられた時、段差でコケかけた…みたいな(苦笑)。

 なお、本作は10月下旬よりテアトルタイムズスクエアでロードショー公開とのこと。またそれに先立って10月8日~18日の11日間、有楽町朝日ホールで開催される“ヴィスコンティ映画祭”のオープニング作品としても上映されるそうだ。因みにこの映画祭は、短編やオムニバスを含む監督作品19作品を、ローマからとりよせたフィルムで一挙に上映するという多分ファンにとっては垂涎の映画祭になる模様。詳細は、上記リンクを参照のこと。

 9月21日、試写を二本はしごした後、中古ソフト探索をしつつぱぱさんの所に飯を喰いに行く…つうのは、昨日書いた通り。開映15分前くらいにようやく重い腰をあげて、午後8時50分からバウスシアターで『悪魔の刑事まつり』(コムテッグ配給)を観る。今回はそのタイトルからも想像が憑くように、ホラーの要素を盛り込むことが真ルールとか。だけど、結局ギャグ入れるのが鉄則だからなぁ…?また独り善がりの笑えない作品になってるとやだよなぁとかなんとかいいながら、結局都内で上映されたシリーズは全部つきあってるのがなんだかなぁな自分。つうことで、以下上映順に各作品を観てみよう。

 『刑事と友人たち』(監督:織田淳)。今回は1本当りの上映時間が15分以内と、これまでの150%増し!でもそれって、無意味に間延びした作品に繋がりかねないんじゃないかい…とか危惧していたら、とりあえず最初の1本目は、きっちり以内…つうか規定の半分以内のコンパクトさとシンプルな作りがが、幸先のよさを感じさせる好篇だね。ぐるぐるトリップ感覚は、主人公を演じているのが、とらまんの仕掛人の屑山氏、監督がとらまんのオープニング映像を撮ってる人だと聞くと、屑ビ好きには妙に納得と言うか親近感を感じるですよ(御本人達とは面識は無いけど-笑-)。

 『集団自殺刑事』(監督:村上賢司)。劇中で自主上映会に潜入した元映画青年の刑事が、「あまりお客も入っていない」との台詞があったんだけど、少なくとも僕が観たこの日の上映時よりは…以下自粛(爆!)。映画ファンとしては、“夢の映画”についての映画を撮りたい、語りたい気持はよく判るけど、この枠でやると違和感バリバリ。

 『刑事のうごめく家』(監督:三宅隆太)。タイトルのインパクトが全て…しかも、微妙にちゃうやん(苦笑)。三宅さんて、自分なんかの同世代(若いけど)ホラー・マニアの気質はすっごく感じるんだけど、作品のアプローチ的には納得できないことが多いっす。因みに片や(商業公開されても)自主製作、片や商業長篇とスタンスは大きく異なるんで単純な比較は意味をなさないのだけど、“リビング・デッド”フォロワーの新鋭作品としては、まーみんぱぱさんに教えてもらったイギリス映画『Shaun of the dead』が、ゾンビ愛と前向きでコミカルな描写が滅茶苦茶楽しい快作だったよ。もう、思わずクイーンの曲を一緒に合掌もとへ合唱しちゃう楽しさでね。こっちは是非、ロードショー公開して欲しいぞ!

 『刑事発狂』(監督:佐々木浩久)。『血を吸う宇宙 外伝3』って感じですか?正直、もういいです。同じこと繰り返して楽しいですか?楽しいですよね(自分の経験的にも)。でも、これ小屋で金とってみせるんでしょ。製作体制は自主だとしてもさぁ。そりゃ、自分の中にも吉行由美(しかも、オバチャン顔でコギャリー)と諏訪太郎と某配給会社社長が出てきただけで笑っちゃう部分があることは否定しないけど、なんかファンも作り手も馴れ合いで喜んでるみたいな感じないですか?これだけ地歩を固めちゃった人なんだから、もっと別のものが観たいと強く思う!ところで、チラシにあった驚異の立体音響?《デカサウンド方式》って、東京ファンタでは鮮明だったらしい音声が、聞きづらいものになる…ってことですか?(大嘘)。

 『中身刑事』(監督:井口昇)。いやぁ、これはマジで傑作!とりあえず、これ1本でも料金のモトをとったというものである。ホント、“刑事まつり”で傑作二本がこれと『アトピー刑事』って井口監督天災…もとへ天才過ぎ。いや、僕はこの人の自主時代の作品とかAV作品とかは見たことはないんだけど、“刑事まつり”2本&『恋する幼虫』はグロテスクで至福に満ちた究極の純愛映画って点では実に首尾一貫してるよね。でも、首尾一貫がワンパターン、もういいよにならない(見かけ同じは多々あるが(笑))あたりが、語りたいことを語る姿勢が明確だという違いなんだろうね。それこそ、世界の中心で愛を叫んでるのは井口昇だ!…みたいな!?(大嘘)。

 『ほんとにいた!呪いのビデオ刑事』(監督:松江哲明)。どうでも、いいや。呪いのビデオ刑事のビデオにさり気無く配置された廃盤VHSが『悪魔のいけにえ2』、『ビデオドローム』『ザ・ショックス 世界の目撃者』つう、中途半端にメジャーなタイトルが屑ビ好きの気持を萎えさせてくれますなぁ。そこに置くなら、マウントライトかMiMiかAISHINだろう…って、わけわからんたわごとでスマソ。

 つうことで、書けば書くほど悪口メインになりそうなのがなんだかなな感じだけど(爆)、通して観終わっての感触としては全体の纏まりとしては”刑事まつり”シリーズの中では結構ええんじゃないでしょうか。パンピーがどう思うかは定かではないけど、映画ファンを自認する人なら、料金相応の楽しさはあるですよ。なお、公開はバウスシアター(旧ジャブ50の方ね)で、10月1日までレイトショー公開中。

 あっ、でも今許せない事実に気づいたよ。クレジット確認のため、チラシをあらためて見てみたら公開劇場告知の下に「劇場公開窓口にて前売券お買い上げの方に特製魔除カード(非売品)プレゼント!」とあっただけど…もらってないんですけど(怒)。

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September 21, 2004

『弁天小僧』『菊花の香り-世界でいちばん愛されたひと-』

 9月15日、午後1時より『弁天小僧』(角川映画配給)の試写を観る。試写室に向う途中、たまたま電話をかけてきた鷲巣さんの「何で、君が行くの?」という疑問は非常に正しく、実はこれまで市川雷蔵の映画は、現代ものの『ある殺し屋』シリーズ、『陸軍中野予備校』シリーズしか観ていなかったりする。確かに僕の中では、時代劇も西部劇と同様嫌いじゃないけど、機会があれば観るよ~~な、然程積極的とは言えないジャンルではある。でも、やっぱり機会があれば虫が出てこなくても、鮮血が迸らなくても、世界が滅びなくても、映画ならば観に行きたいくんだよ(笑)。

 つうわけで、市川雷蔵時代劇初体験(ウフッ!)となった『弁天小僧』は、雷蔵自身ののプロフィールとも重なる、歌舞伎狂言に材を取ったプログラム・ピクチャー。お小姓姿に女形の雷様素敵ぃ~なノリは、僕にとっては興味の範囲外だが、やっぱり映画スターだからこその華に満ちた存在感は、時代を超えての魅力なんだろうね。お話的には、ものすごくベタだけど、余分な描写はバッサリおとし90分以内の作品に収める節度が、映画が娯楽の王道だった時代の、消費されながらもきっちり楽しめるスタンスを示してますな。説明過剰な昨今の作品に慣れきったむきには、飛躍しすぎに感じられる部分もあるかもしれないけど、それがまた味なのである。

 なお、本作は11月下旬より“映画デビュー50周年記念企画 「艶麗」 市川雷蔵映画祭”として、主要作品41本上映の1本としてシネスイッチ銀座にて公開予定。個人的にも時間があえば、もう何本か試写に行こうと思っている。

 その後、先に書いた通り丸の内オアゾで余裕ぶっこいてたら、次の試写は猛混みで補助席になってしまった。でも、僕より後から来た人の中には、入場できなかった人もそこそこいたようなので、贅沢を言ったら怒られるってもんである。

 つうことで、午後3時半からTCC試写室で『菊花の香り-世界でいちばん愛されたひと-』タキコーポレーション=リベロ共同配給)を観る。僕の中での“韓流”って、意欲的な映画作品の波って捉え方なんだけど、多分大ブームの『冬ソナ』(観たことないっす-苦笑-)とか王道はこっちの世界なのかなぁ…な印象の女性向恋愛メロドラマ。悪い映画ではないと思うけど、主人公の番組を通じて語る想いとか、結婚後妻の方が番組への投稿を通じて語っていく件は、共感を持つよりも、パブリックな放送を自分達で使っていいご身分だね的なやっかみ系の感じの方が強いっす(苦笑)。なお、ヒロインのヒジェを演じたチャン・ジニョンは、『猟奇的な彼女』をもっとサバサバとドライにしたお姉さま(やっぱり年下だけど)って感じで悪くないっすね。彼女の他出演作品『オーバー・ザ・レインボウ』も、近々の日本公開が決まったようなので、こっちもちょっと楽しみではある。なお本作の公開は、10月16日より キネカ大森、池袋シネマロサ ほか全国順次ロードショーとのことだ。

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September 20, 2004

『シークレットウィンドウ』『ターンレフト ターンライト』

 9月13日、午後1時からSPE試写室で『シークレット ウィンドウ』(SPE配給)を観る。御存知スティーヴン・キングの短めの長篇『秘密の窓、秘密の庭』『ランゴリアーズ』所収)を、監督(作は日本で不遇なんだよね。マシスン原作の『STIR OF ECHOES』は完全に未公開、『トリガー・エフェクト』はビデオスルー。どっちも、個人的には大好きなんだけどね)としてよりはむしろ、『ジュラシック・パーク』等ブロックバスター系作品の脚本化として知られるデヴィッド・コープが映画化したものだ。

 開幕早々、だらしない部屋着にボサボサ寝癖頭で長椅子に横になっているジョニー・デップ演じる主人公モート・レイニーの姿に、いきなり感情移入してしまったですよ。勿論、僕はデップのような色男じゃないし、主人公のような売れっ子…どころか作家でもないわけだが、1日16時間の惰眠を貪るその姿は、人のふり見て我がふり直…したいけど直らないしぃみたいな親近感と同族嫌悪の波状攻撃だったよ(苦笑)。この連休中も、外に出ない分ここまで終わらせるぞと強く誓っていたにも関わらず、…以下自粛。勿論、原作及び映画での長時間の睡眠に関しては、単なる惰眠に留まらない意味があるわけだけど、そのあたりは本編観ながら探ってみてくれたまえ。

 作品の方は『ミザリィ』『ダークハーフ』に続く、作家の恐怖シリーズ第3弾的な内容だが、恐怖と不安の要因として創作と共に、日常生活での焦燥や喪失感も盛り込んだことで、そこそこ普遍的なサスペンスを味わえる作品になってますな。なお、個人的には原作が好きな作家の場合は、読んでから観る派の自分だが、この原作はハードカバー版出版直後に購入してあったものの、持ち歩くには不便だったのでずっと積読状態だった。で、試写前日になってから慌てて引っ張り出してきて読み始めたが、結局試写までには読了できずで、作品の後半1/3くらいは観てから読む状態になってしまったとさ。そしたら、比較的原作に忠実な本作だけど、この観るまで読んでなかった部分は原作とは異なる展開だったんですな。映像としてのショッキングな効果という点では、真相が判明する衝撃場面はなかなか効果的。ただ、観(読)終わってから、じわじわと効いてくるという点では、原作の方が強い印象を残すかな。キングの映画化作品としては、特別に突出してるわけではないと思うけど、まずは楽しめる水準作か。

 なお、どうでもいい小ネタとして、主人公の別居中の妻の恋人テッドを演じているのは、『ダーク・ハーフ』の映画版で作家サッド・ボーモント=ジョージ・スタークを演じていたティモシー・ハットンだ。勿論、本作のクライマックスで雀の群れが乱舞することはないので、あしからず(笑)。なお公開は、10月16日より日比谷素から座1他、全国東宝洋画系劇場にてロードショーとのこと。

 その後ワーナー試写室に移動して、午後3時半から『ターンレフト ターンライト 向左走・向右走』(ワーナーブラザース配給)を観る。運命の恋人同士が、運命の悪戯故にひたすらすれ違いを繰り返すロマンチック・コメディで、なんでも原作の『君のいる場所』は世界13カ国でブームを巻き起こした大人のための絵本なんだとか。これを金城武、ジジ・リョンという『君のいた永遠(とき)』コンビの主演で映画化したのは、『ザ・ミッション 非情の掟』のジョニー・トー、ワイ・カーファイのコンビだ。

 自分自身が本当に撮りたい作品(cf『ザ・ミッション~』『PTU』)のために、様々な分野の娯楽作品を多作するジョニー・トーにしとっては、おそらく本作もそんな本当に撮りたい作品を実現するために引き受けた作品の1本なんだろうね。ナル入ってる金城とか、思いっきり可愛いんだけど、純粋と言うよりは鈍臭い感が無きにしもあらずなジジ・リョンとか、メインの二人のキャラ描写には多少?なところもあるが、画に描いたような運命のいたずらを衒わずに正攻法で描いた作りは結構好感度が高い。特にここまでやるかの災いが、見事に転じてハッピーエンドの幸福感と完成度はなかなかのもの。また、主人公二人をひたすら引っ掻き回し、ライバル&コメディ・リリーフとしての存在感溢れるテリー・クワン、エドマンド・チャンの二人の演技も爆笑もの。

 ワーナーが中国映画圏と本格タッグを組んだ本作、またまたどうでもいい小ネタとしては、テレビの音声に怖がりのヒロインが怯える件で、テレビに映っているのは解散決定(爆!)トワーニの第1弾『さくや 妖怪伝』の土蜘蛛の女王・松坂慶子だったよ。作品の好き嫌いは兎も角として、同じく共同プロジェクト繋がりとしても、なんか不吉なんでないかい(笑)。そんな、不吉さを吹き飛ばすべく、一般的なデートムービーとしては最適な作品だと強調しておきます。なお、公開は10月30日より、シネマミラノにてロードショーとのこと。

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September 18, 2004

『キャットウーマン』『アラモ』

 8月19日、夜。丸の内ルーブルで『キャットウーマン』(ワーナーブラザース配給)の完成披露試写を観る。6時半開場のところを、6時10分くらいに劇場についたら、既に会場済みで一瞬焦るも、その時点では、まだまだ席は余裕だったので一安心(最終的にはほぼ、満席)。やっぱりいつもの如くで、鷲巣さん神武さん飯塚さんらと一緒になったのは大笑い。

 今さら説明不要だとは思うけど『キャットウーマン』『バットマン』のライバルキャラの一人、キャットウーマンをピンに持ってきたスピンオフ大作。いや、最初に監督がスタイルオンリー見かけ倒しな『ヴィドック』のピトフだと聞いた日にゃ、内心ではあんまり期待はしてなかったのだが、ストレートにコミック・ヒロイン譚を語ってみせる本作は、嬉しいことにそんな予測を裏切ってくれる楽しさだったよ。マスク有りストーム…じゃなかった、タイトルロールはハル・ベリーが演じている。まぁ、個人的な趣味で言うとダークでフェチなミシェル・ファイファー版キャットウーマンが一番好きだったりはするのだが、ダークさはないけれど善悪の境を軽々と越境しつつ、ニャオ~ン、ゴメンナサイネ(爆!)なノリのハル・ベリーは、思った以上によかったよ。四つん這いポーズは、マジたまらん!まぁ、個人的に本当に萌えたのはむしろ、ゴスとは言わないまでもドンくささ爆発のペイシェスの時だけどな。スパイダーマンやデアデビルのように、空中を縦横無尽に飛び回るような派手さはないけれど、CGIが加味された格闘アクションと猫娘ぶりは見応え有り。なお、公開はこの秋に、丸の内ルーブルほか全国ロードショーだが、それに先立って東京ファンタ2004のオープニング作品として、10月15日に上映されるので逸早く観たい方は、参加してみてはいかが?

「飛行機事故の話を聞いたことがるか?国連のお偉いさんをいっぱい乗せた飛行機が、大西洋をニューヨークに向って飛んでたんだ。すると洋上ど真ん中で、エンジントラブルが発生し、機体はグングン高度を下げ始めた。荷物も座席も放りだしたが、それでも重すぎて降下は止まらない。するとフランス人がフランス万歳!と叫んで飛び降りた。次に英国人が、女王万歳!と叫び敢然と飛び降りた。だが降下は未だ止まらない。するとアメリカ代表のテキサス男が叫んだ。アラモを忘れるな!そしてメキシコ人を突き落としたんだ」

 長々と引用してしまったのは、監督・脚本ジョン・ランディスによる『狼男アメリカン』の冒頭部分の冗句である。ぢつは僕が“アラモ”と聞いて先ず思い出すのは、ジョン・ウェインじゃなくて、この一節なんだよね(苦笑)。つうことで、時間は一気にワープして9月7日、午後1時よりブエナ・ビスタ試写室で『アラモ』(ブエナ・ビスタ配給)の試写を観る。つうわけで、原典は未見(もしくは、小さい頃観ててもそれと記憶してはいない)の自分にはオリジナルとの比較は出来ないのだが、西部劇の要素を残しつつも映画の語り口は歴史メロドラマといった感じ。感触としては、この春公開された『コールドマウンテン』に近い感じか。最も、女性ドラマが中心だった『コールド~』に比し、こっちは女気の薄い漢気ドラマになってるけどね。理想主義温室育ちのトラヴィス中佐(パトリック・ウィルソン)と、叩き上げのジム・ボゥイ(ジェイソン・パトリック)の確執が、トラヴィス自らの行動を持ってジムに認めさせる件は、英雄譚としての高揚感に満ちている。また伝説の男、デイヴィ・クロケット(ビリー・ボブ・ソーントン)も砦に現れた時には、状況を把握しておらずでとんだ見掛け倒し野郎か?と思わせておいて、メキシコとの戦闘が始れば、見事な戦略と銃撃、そして戦の中で音楽を奏でるなど粋でひょうきんな姿が実に魅力的だ。本作一番の儲け役だね。内容面以外では、乾燥した空気の中での不毛な戦いを的確に捉えたディーン・セムラーの撮影と、CGIも交えて描かれたスペクタクル場面の画面設計に興奮させられた。ついにアラモ砦の守りが破られ、メキシコ兵が夜闇の中をなだれこむ様を俯瞰でみせる場面は、『スターシップトルーパーズ2』の包囲網場面を髣髴させる…ってのは、本末転倒か(笑)。勿論そのイメージの原典は、本作のオリジナル版にあるのだろうからね。なお、公開は9月25日より、丸の内ルーブル他全国ロードショー!…ってことで、今回は奇しくも今後の丸の内ルーブル系シリーズだったよ。

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September 17, 2004

『春夏秋冬そして春』『援助交際撲滅運動 地獄変』

 8月19日…どんな日だったっけ?まぁ、いいや(爆!)。午後1時より松竹試写室で『春夏秋冬そして春』(SPO配給)を観る。深山の湖水に浮かぶ小さな庵を舞台に、一人の幼子が、少年・青年・中年そして壮年へと至る姿が、タイトル通り季節の移り変わりと重なって描かれるドラマである。水に囲まれた庵という舞台設定は、同じくキム・ギドク監督『魚と寝る女』を思わせるけど、お話及び仏教的なバックグラウンドがそこはかとなく、地味っぽいでしょ。ぢつは僕も観る前には、いい映画でも眠ちゃうんじゃないかなぁ…と思ったのは、本音である(苦笑)。でも、だからこそあらためて強調しておこう。これは静かながらも、観る者の心を強くうつ優れた映画だと。人工に対する自然、荒々しく剥き出しの情念に対する救いと、一部の女性層からはかなり手厳しい反応があったようだけど、個人的にはすっごく胸をうたれた監督の前作『悪い男』とは、一見正反対のように思える作品だが、実はそれらは作品内での比重の差であって、基本線としての人を見つめる眼差しの鋭さと優しさは、どちらも共通するものだ。悟りを求めても、人はそうそう悟れるものではないという、逆説的な悟りが、あらたに巡った春でしみじみと胸にしみるですよ。

 なお冬パートで中年になった主人公を演じているのは、監督のキム・ギドクご本人。本人は、あくまで冬パートの主人公は季節と風景と語っているようだが、朴訥で真摯な姿は、丁度1年程前、東京フィルメックスへの参加及び前作『悪い男』のプロモーションで来日した際、合同インタビューさせてもらった時の印象まんまだった。その時の話では、33歳で『羊たちの沈黙』を観るまで、映画を観たことがなかったというギドク監督だが、この作品ごとのふれ幅の大きさはやはりただ者じゃないと思う。必見のお薦め作だ。なお、公開は10月30日(土)より、Bunkamuraル・シネマにてロードショー公開。

 その後、午後3時半からTCC試写室で『援助交際撲滅運動 地獄変』(オムロ配給)を観る。いやぁ、『春夏秋冬~』の静かなる感動を完璧にぶち壊されたよ(爆笑)。まぁ、これはこれで楽しいけどね。01年の前作は、お話的には山本英夫&こしばてつやの原作にほぼ忠実…つまり、援撲おやぢクニさんもラストで散ってしまっているのだが、演じていたのが怪優エンケン云うことで、そのパワフルさ故にそんな事実は無かったよとシラを切った…もとへ新たなお話として語りなおしたニューヴァージョンって位置付けなのかな?

 今回は、エロエロ男爵様たちが集う変態風俗サロンが舞台。そこを一晩500万円で借り切った男がいた。チョロイ仕事と、サービスに臨むコギャルだったが、相手は勿論伝説の援撲おやぢクニさんだった!つうお話ね。

 いやまぁ、結局館のオーナーとかもグルで、コギャルたちにはお金は入らんみたいだけど、500万円も用意するなんて、それって援撲ちゃうんじゃないの?物語の大半が出口を封鎖された変態の館で、クニさんがコギャルを順番に痴祭りにあげて行くという展開は、言わばホラーの王道的枠組みであり、そのあたりは脚本を担当した豊島圭介のジャンルへの偏愛ぶりが垣間見られて楽しい。だけど、ビザール・エロ・ホラーとして突き進むかと言えばそうはならないのは、ホラーをそこそこ撮ってるのにホラーが好きじゃないことを公言(つまりお仕事なのね、愛がねぇのよ!愛が!)している鈴木浩介監督の資質か、エンケンの暴走ぶり故か…って勿論後者だろうな。現場ではほとんどアドリブの連発だったらしいが、野菜を抱えて、白パンツ!爺ちゃん!と叫び梅ちゃんさながらに歌い踊る艶姿には、もうエンケン・ファンなら失禁ものだろう!逆に言うと、様々な邦画のちょっとした役でも、思いっきり画面をさらっちゃうエンケンの存在感が苦手な方は、ずぇ~~ったいに観ない方がいい(爆笑)。因みに一度お仕事でお会いした時の印象で言えば、エンケンさんってパワフルだけど真はすっげぇ真面目な方でしよ。

 援交ギャルのリーダー格で、かつてクニさんと因縁のあったアオイ役は、AVアイドル(…んんですか?よう知らん)の蒼井そら。格ゲー美少女ヒロインもどきのコスプレ・バトルもあり。でもなぁ、やっぱエンケン向うに回すには線が細い…つうか、コギャルどもは今となっては記憶の中で誰一人区別がつかないぞ。

 それと、本編とはほとんど関係無い内輪ネタですが、冒頭目隠しをされた状態でマイクロバスで変態の館に案内されるエロエロ男爵ご一行のうち、一番後ろに座っている方の正面から向って左側はの髪を後ろで束ねているのがこの方中央茶髪気味でなるべく顔を隠そうとしている小心者さんはこの方右側で以後のシーンでも一番嬉々としているのはこの方です。お知りあいの方は、要チェック(爆笑)。

 なお公開は、10月2日(土)より渋谷アップリンクファクトリーにてレイトショーとのこと。初日舞台挨拶開催予定あり。ちゃんと、3人のエキストラさんにも自費で、舞台挨拶に乱入して欲しいなぁ。僕はいかないけど(まさに、外道!)。

 長くなったので、この日3本目は次記事にします。

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September 14, 2004

【告知】『完全なる殺意 赤い殺意』初日舞台挨拶開催!

 先日取材したつのだじろう氏のインタビュー原稿を、今朝入稿。その後崩れるように、ソファベッドでモート・レイニー状態(判るかな?)に陥って、ふと気づいたらもう今日も終わろうとしてますな(苦笑)。

 つうことで、すんません。『イノセンス』のDVDが届いたり(苦笑)、前述原稿関連の追加があったりで、今は映画の感想を書いてる余裕がないので、今週末初日作品の舞台挨拶を告知しておこう。

『完全なる殺意 赤い殺意』(配給:アートポート)
2004年9月18日より新宿武蔵野館にてレイトロードショー!

 『完全なる飼育』シリーズの第6段にあたる最新作。正直、初作を除いた劇場公開作品4本については、個人的にあまり面白いとは思わなかったんだけど、以前ここでも書いたように、この第7弾は一見の価値のある面白さ。安易なストックホルム・シンドロームに流されてないという点でも好感が持てますな。

 9月18日の初日上映前には、本作が7年ぶりの新作となった若松孝二監督、ヒロインを初々しくも体当たりで熱演した伊東美華、奇妙な関係に紛れ込むヘタレ野郎役・大沢樹生、久々に怪・快演が爆発の佐野史朗による舞台挨拶も開催されるそうです。是非、劇場へ!

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September 13, 2004

東京ファンタ2004のチケット無事Get!

 11日から発売になった東京国際ファンタスティック映画祭2004の前売券だが、17日の『機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者-』は、発売直後速攻ソールド・アウトの激しい争奪戦になったようですな。ガンダム・ファン(…と一概に括っていいのかどうか、よう判らんが…)の熱気は、相変わらず凄いようですね。でも、これは僕にとってはどっちでもいい世界だったし、慌てずに席取れる範囲の作品でいいや…と、発売日には自分で動かず(でも、NALUちゃんの購入時に、一緒に買ってもらって1枚Get!)。んで、日曜日に比呂さん宅に向う前に、それ以外の気になる分を求めてぴあステーション ちけっとぽーと銀座店へ。とりあえず、予定通りのものが無事押さえられた。つうことで、今年のメインビジュアル(チラシ)&げとしたチケットっす。

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 上からNALUちゃんに押さえてもらった15日の“激突!!亜細亜颱風 韓流VSタイ道”は、祝!イム・イウンギョン来日っうことで、萌えてます(笑)。くれぐれも、ドタキャンは無しにしてね(…って、実はあんまり信用しないようにはしてるのだが-苦笑-)。んで、翌16日の『鉄人28号 インターナショナル・ヴァージョン』“恐怖!恒例!プレミアムホラーナイト 20周年特別版”が、日曜に押さえた分。指定席のオールナイトの方は、わりと望みどおりの位置がとれたし準備万端かな。

 …んで、何故か前売券がもう1枚ある。こちらは何かといったなら、昨年の東京ファンタでの上映作品を含む『悪魔の刑事まつり』なのであった(笑)。ホントにホラー・ネタなのかどうかはよう知らんが、まぁ何らかの出会いか発見があることを期待するっす。

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September 11, 2004

「ホラー番長」!『月猫に蜜の弾丸(たま)』『運命人間』

 う~~みゅ、予想していたことではあるが、流石に1ヶ月近くたってしまうと(自爆)、記憶が曖昧だなぁ…。でも、“映画は戦場だ!”を旗印に掲げた企画の作品が、そう易々と印象が薄くなるものはどうかと思うのだが(苦笑)。

 というわけで、8月16日に観た2本の“ホラー番長シリーズ”(ユーロスペース配給)についてである。監修者の高橋洋曰く「この胸がざわめく感じ、もう一度――」ということなのだが、はてさて!?

 『月猫に蜜の弾丸(たま)』は、プロの刺客ばかりの感のある(まぁ、清水崇の場合は、実際美学校の生徒だったわけだけど、最早あれだけ作品撮ってるとね)ホラー番長の中では、本作の港博之は美術として数作に関わり、本作が長篇監督デビューとのことなので唯一若手の刺客らしくはあるのかな。惹句は“ギャングvs化け猫!奇想天外な怪談フィルムノワール!!”ってことで、鈴木清順か大和屋竺かみたいな無国籍っぽい犯罪ドラマに化け猫譚がミックスされたもの。仕事を依頼された人形師と、依頼主である組織の男の恋人との恋を描く物語は、案外泣けるし今風にアレンジされた猫じゃらしの場面も、幸福感に満ちていて嫌いじゃない…つうかむしろ好きだが、ちょっと待て!胸がざわめかないんですけど…。その点では、“ホラー番長”ってどうよ。ラストカットは幸せだけど、ちとぞぞっとさせてくれたようなくれないような微妙な線だが、ここは見せ方としては、普通に今風心霊ホラーっぽいから新味はないかな。

 もう1本『運命人間』は、予言者を自称する男から、不吉な言葉を投げかけられた主人公に、その予言どおりの出来事がふりかかり…という奇譚系ホラー。主人公が追い詰められ、自ら予言どおりに動こうとしてしまうあたりは、ちょっとざわっときたかな?言葉のイメージが、空耳アワー的に増殖して行く展開は本作の監督である西山洋一監督自身の以前の短編『桶屋』と通じるパターンだが、ことわざを視覚化するギャグ篇だった『桶屋』とは違い、現代の不条理物語という土壌で、うまく処理しているのは好印象。しかし、クライマックス以降の展開は残念ながら笑えないギャグ作品で、やっぱり新たな回路からホラーを呼び起こす以前として、そもそもこれホラーじゃないよな。

 そんな感じで、4本中3作品を観て、それぞれ面白いと思える部分もあったけど、それらってホラーとしての楽しさではなかった気がする。言い方悪いかもしれないけど、新たなホラーの模索という部分で力を入れすぎて自家中毒に陥った感じかな。とりあえず、個人的には試写に行きそこなった『稀人』が最後の希望…ってところかな。なお、公開は、10月上旬よりユーロスペースにて公開とのこと。

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August 30, 2004

東京ファンタ2004 ラインナップ発表!

 久々に公式頁を覗いたら東京国際ファンタスティック映画祭2004のラインナップ&スケジュールが発表になってたね。4日間の強行スケジュール中には、観たい作品は勿論あるけど、これは!!!と身を乗り出すほどの衝撃作はイマイチないかなぁ。

 個人的には、10月15日の“激突!! 亜細亜颱風 韓流VS.タイ道”と10月16日の“恐怖!恒例!プレミアムホラーナイト 20周年記念版”の2回のオールナイトをどうしようかって感じですかね。

 15日分では昨年の東京フィルメックスで『マッチ売りの少女の再臨』の題で上映された『レザレクション』は、絶対おすすめ。韓国版『マトリックス』シンドロームな作品だけど、主演のイム・ウンギョンが儚げな不思議ちゃんぶりで魅せる冒頭のイメージシーンと中盤の殺戮場面(笑)は何度観ても大興奮だ。なんてったて、去年フィルメックスで観た後で韓国版DVD買っちゃったくらいだし。なお、この作品はファンタの後に国内ではビデオ・DVDリリースが決定しているとのことなので、貴重なフィルム上映だったら是非ここでもう1回観ておきたいね。これと、タイ版『ゴジラ』か?『ヤンガリー』か?な怪獣映画『ガルーダ』がフィルム上映決定なら、速攻で前売り買おうと思うんだけど。

 16日分は、『ソウ』『ハウス・オブ・ザ・デッド』は劇場公開が決定してるので、やはりビデオ・DVDストレートとなる『スピーシズ3』がフィルム上映じゃなかったら無理しなくても…って気はする。でも、ホラー・オールナイトを銘打たれちゃうとやっぱ行かなきゃいけない義務感も感じちゃうんだよね(苦笑)。

 後、僕は以前のファンタで上映された時に観てるから、今回は行かないと思うけど、丸尾末広のマンガをアニメ化した『地下幻燈劇画 少女椿』はちょっと珍しい上映かも。未見の丸尾ファン、猟奇好きは要チェックかと。

 前売券は9月11日からの発売とのことなので、ファンタ映画ファンはボチボチ傾向と対策を練り始めようね!

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August 27, 2004

『クラシック・モンスターズ コレクション』DVD-BOXの映像特典には、国内未発売のキャッスル作品予告も収録!

 今日は、以前書いた『ポーラー・エクスプレス』の記者会見があったのだが、結局行けず終い…つうか、このままだと今週は“今週観た映画”の覚書もあげられそうにないぞ。前回試写から1週間が経ち、このままで行くと多分10日は、スクリーンで何も観れてない状態になりそうだ。全ては自分の自己管理能力の欠如故なんだけど、へこむなぁ(苦笑)。

 昨日、eでじ!!に注文してあった『クラシック・モンスターズ コレクション』DVD-BOX(発売:SPE)が届いた。勿論この状況じゃ、早速本編を全部観てやる!…という訳にもいかないのだが(苦笑)、とりあえず盤チェックを兼ねて映像特典を再生だ。

 今回のBOXの内容は、フランケンシュタイン・シリーズの第2作である『フランケンシュタインの復讐』とサイコ・サスペンス系の『恐怖』というハマー2本、そしてクッシング&リー共演、フレディ・フランシス監督だけど、ハマーでも、アミカスでも、タイパーンでもない英国のプロダクションが製作した『ゾンビ襲来』(どうも馴染まない邦題だなぁ…)、そして唯一のアメリカ映画でベラ・ルゴシが吸血鬼に扮している『吸血鬼蘇る』の4タイトル収録。

 んで、事前のリリースに拠れば、『フランケン~』のみオリジナル予告編集収録、他の3作品は関連作品予告編集となっていた。まぁ、『フランケン~』以外は…つうか『フランケン~』も含め、今回は有名どころの作品じゃないので、それ自体の予告編が残ってなくとも不思議ではないわけだ。だったらきっと大半は既に持ってるものだろうけど、関連作品予告編でもしょうがないか…という認識でいたんだよね。そしたらこの読みが、いい方に裏切られたので、個人的にはラッキー!

 『恐怖』をかけ、予告編メニューを呼び出すと、最初に目についたのはオリジナル版『13ゴースト』。まぁ、予想通りのダブリだけど、これは妥当な関連作品だねと思いつつ、目線をその下方に下ろしていくと…『Mr.Sardonicus』『ティングラー 背筋に潜む恐怖』!マ、マジですか!!!ウィリアム・キャッスル3本立てだよ!しかも、下の『Mr.~』は原題表記からも判るとおり日本では全く未公開・未リリース、『ティングラー~』もWOWOWで放映されただけでソフトは未リリース。いや、何を喜んでるかって、SPEでこれまで関連作品予告編集は、あくまでプロモの一環という性格が強かったから、収録される予告編は日本でSPEが発売中の同傾向作品というのが定番だった。でも、今回の収録って、日本版が出てなくとも、米版で関連作品として収録されているものならば、収録される可能性が強くなったということだ。さらに、『フランケン~』の方には、スティングが男爵を、ジェニファー・ビールスがクリーチャーを演じた『ブライド』の予告も入っていた。勿論これも、現時点では国内版DVD未発売だ。

 つうことで、予告編フリークとしては、今回のSPEさんの措置は大歓迎だね。実際、今回のDVD-BOX自体は、マイナーかつタイトルに統一性無しなのは事実なんだけど、正価で1枚あたり¥2000強というのは、怪奇映画好きなら見逃す手はないぞ。できるものなら、上記の予告編措置の事情が変わってきてしまうことではあるのだけれど、同じくらいの価格で『Mr.~』『ティングラー~』他、ウィリアム・キャッスルの本邦未リリースソフト(…って『13ゴースト』以外は全てか-苦笑-)を集めたキャッスルDVD-BOXを出してくれたらなお嬉しいんだけどね。少なくとも、僕は買うからさぁ(…って1枚じゃ駄目か!-爆-)。

 んで『モンスター 狂死曲』で予告編だけ観たことがあって、結構気になっていた『ゾンビ襲来』の本編をとりあえず観た。古き良き怪奇SFって感じで、パンチ不足のきらいはあるけどムードとカッシング&リーの共演はやっぱり嬉しい。だけど、襲ってくるのって、ゾンビじゃねぇだろうよ。なんなんだ、この邦題!(原題は『THE GREEPING FRESH』=這い寄る肉体)。それと再生された古代人の指が、なんか別の物に見えてしまって…(赤面)。

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August 20, 2004

今週観た映画

つうことで、またまた覚書。詳細は後日(苦笑)。

8月16日(月)
・「ホラー番長」!『月猫に蜜の弾丸(たま)』
・「ホラー番長」!『運命人間』

8月19日(木)
・春夏秋冬そして春
・援助交際撲滅運動 地獄変
・キャット・ウーマン

今日は、「ホラー番長」!残り1本『稀人』の最終試写に行こうと思ってたんですが…観念して劇場公開待ちだな。

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August 15, 2004

『クライモリ』『トルク』『マイ・ボディガード』

 8月10日、午後1時から一番町の東宝東和試写室で『クライモリ』(東宝東和配給)を観る。B級ホラーだし…と高をくくって時間ギリギリについたら結構な混雑で一瞬焦るも、鷲巣さんが席を押さえててくれたので一安心、多謝>鷲巣さん。

 舞台となるのは全州の75%を森林が占めるというウェストヴァージニア州。先を急ぐ医師の卵が大渋滞に巻き込まれ、未舗装の山道へと迂回する。それが恐怖の始まりだった。山道を進む男の車は、道に仕掛けられていた薔薇線で立ち往生していたバンに追突してしまう。電話を求めバンに乗っていた若者たちと山道を歩き出した男は、やがて一軒の朽ち果てた家に辿りつくのだが…

 つうわけで、バカが森で殺されるというスラッシャー映画のまさに王道を行く作品。殺人鬼の正体は、『序曲 13日の金曜日』を髣髴させるジェフ・リーバーマン テイスト溢れるもので…なんて書くとネタバレかな。まぁ、その正体自体はオープニング・タイトルで早々に明かされちゃうんで、作品を楽しむ点では無問題っしょ…つうか『序曲 13日の金曜日』なんて観てる方が果たして何人いるのかという方が問題か(苦笑)。因みに、本作は特殊メイク担当のスタン・ウィンストンが製作も兼ねているということで、そこまでやっちゃっていいんですかな殺人鬼メイクが楽しくもあるのだが、廃屋に辿り着くまでのザラついた質感とそのイケイケぶりに多少違和感もあり。

 でも、王道故のそのイケイケのりとサスペンスはかなり効果的であり、多分作品の内容は3ヶ月もすりゃ忘れちゃうだろうけど、スリリングな一時を十二分に味あわせてくれるという点では、正しくB級ホラー映画(シネパトス映画)。いい映画じゃないし、その一方で人の心に重い澱を残すなんてことも決してないけど、こんな風に消費されていく作品はそれはそれで貴重だよ。またデジタルマットの多用が多少鼻につくところもあるが、どこまでも広がるが逃げ場のない森林、森をついて聳え立つ監視塔などの舞台設定も、物語に上手く活かしているのが好印象。監督はサバービアンの暗黒面を描こうとした『クライム・アンド・パニッシュメント』のロブ・シュミットだが、イマイチ踏み込み不足に感じられた前作とは一変し、何も踏み込まずショッカーに徹した本作の潔さの方が格段に面白いぞ。

 なお原題は事件の発端を示す“WRONG TURN”。これに対して暗いとcryをかけてカタカナ表記にした邦題には、かつての東宝東和イズムの残り香があって微妙にいい感じ(笑)。公開は10月9日より銀座シネパトス(都内独占)他、全国ロードショーとのこと。

 その後、三宅坂まで戻って皇居をいつもとは逆周りで2週してから新橋のワーナー試写室に移動。午後3時半から『トルク』(ワーナーブラザース配給)を観る。ティーンズミステリーからスタートし、最近ではそこそこ大作感のあるアクション映画のプロデューサーとして認知されるようになったニール・H・モリッツの最新作。麻薬密売容疑をかけられたバイカーが、組織と戦い悪名を晴らすまでを、派手なバイクチェイスを満載で描いたクライム・アクション。物語に新味は無く各キャラクターの書き込みも不足気味だが、コンパクトな上映時間とアクションの連続で楽しめる。最速を謳うチェイスシーンは、最早CGアニメの領域だけど、クライマックスに登場する究極のマシン“Y2K”が実在するってことにびっくり。勿論、現実には劇中のような描写はあり得ないのだろうが、漏れた燃料に引火した火を振り切る激走ぶりは笑うしかないっす。モリッツ作品では『ワイルド・スピード×2』以上『ワイルド・スピード』未満といったところか。なお公開は、10月16日より東劇他、全国松竹・東急系にてロードショーとのこと。

 軽く食事をとってから、再び皇居を3週。積算装甲距離の方は、計算では月1000キロ目標の1/3を突破したが、11日からはひきこもりだしなぁ(つうことで、現状4日チャリ乗ってません)。やっぱり、今月中6000キロは難しいか。

 午後7時半からは、丸の内ピカデリー1で『マイ・ボディガード』松竹日本ヘラルド共同配給)の完成披露試写。A・J・クイネルの『燃える男』の映像化作品…というより、ダコタ・ファニングがまたまた誘拐される映画と言った方が通りがいいかな(笑)。その復讐に立ち上がる邦題、レオン…じゃなくて寂しい熊さんがデンゼル・ワシントンだ。

 監督は『トゥルー・ロマンス』のトニー・スコット。実はだらだら単調で意味不明だった『スパイ・ゲーム』で見限り、本作も観る前は全く期待してなかったのだが、あにはからんやこれが面白かった。今回も2時間26分という上映時間はいささか長さを感じるし、凝り過ぎの映像処理は、斬新というよりもおなかいっぱい気分が無きにしも非ず。それでも作品にのめりこめたのは、心に傷を負った戦士が、少女との交流で感情を取り戻していくというオヤクソクの物語を、丁寧な心情描写の積み重ねで描いていく作劇の上手さと、相変わらず達者で可愛い(こまっしゃくれ度は上がってるけどね)ダコタ・ファニングの存在故か。ロリ向け映画ってわけでは決して無いが、水泳シーンに萌えちゃうおじさんたちもきっと多いことだろうね(爆!)。また、クリストファー・ウォーケン、ジャンカルロ・ジャンニーニ、レイチェル・ティコテンといった好い顔をした味のある俳優が脇を固めているのもポイント高し。このあたりは『トゥルー・ロマンス』を髣髴させるスコットの真骨頂。安易なハッピーエンドを拒否した重いラストも余韻を残していいぞ。なお公開は、10月下旬より丸の内ピカデリー1他、全国松竹・東急系にてロードショーとのこと。

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August 13, 2004

『マーダー・ライド・ショー』明日初日!

 以前こちらでも紹介した極悪!ご機嫌!スプラッター!『マーダー・ライド・ショー』(アートポート配給)がいよいよ明日14日からシアター・イメージフォーラムで公開だ。初日・初回の上映に先立つ12時50分からは、電撃ネットワークの南部虎弾氏のトーク&ライドショーも開催されるそうなので、“お祭り”ホラー好きな方はこの機会に是非!また初日以降にも、8/19(木)最終回19:00上映前にはデルモンテ平山氏のトークショーが、そして8/26(木)最終回19:00上映前にはロブ・ゾンビのミュージック・クリップ4本一挙上映などのイベントが待機中とのこと。

 久々にシェリー・ムーンの半ケツも観たいなぁ(爆!)。

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August 12, 2004

『急行「北極号」』、「ホラー番長」シリーズ『ソドムの市』

 今日、ワーナーからプレス資料にしてはかなり厚手の封筒が届いた。中身は、クリス・ヴァン・オールズバーグ著の『急行「北極号」』の絵本と、11月27日から全国公開が予定されているアニメーション『ポーラー・エクスプレス』の記者会見の案内だった。作品完成前と言うことで、原作を同封してきたらしい。ワーナーさん気合入ってるね。実は予告編は何度も観てたけど、原作ものであることは全く認識してなかったっす。読んでみたら、なかなかええはなしっすね。原作は絵本と言うことで、一晩の出来事からいくつかの場面を抜き出して構成したものになっているが、その行間と言うか頁間というかの出来事を想像するのも楽しいイマジネーション豊なものなので、これをロバート・ゼメキス監督がどう料理しているのか非常に気になってきた。8月下旬に開催される監督&プロデューサーの記者会見では、未公開映像の特別プレゼンテーション上映もあるようなので、都合をつけて覗いてみようかな…

 8月9日、3時半から映画美学校第1試写室で「ホラー番長」シリーズ『ソドムの市』(ユーロスペース配給)を観る。「映画番長」シリーズは、番長=監修者(映画美学校の講師でもある映画人)に刺客(映画美学校の卒業生)が、撮影期間、予算、機材などを同一条件で製作した同ジャンルの作品で挑むという企画で、「ホラー番長」は4月公開の「ワラ(^o^)番長」シリーズ、8月21日公開の「エロス番長」シリーズに続く第3弾になる。番長をつとめるのは、『女優霊』『リング』『発狂する唇』など、昨今の和製ホラー・ブームの牽引的な作品を多数手掛けた脚本家の高橋洋氏で、そんな御本人が長篇劇場用作品として初監督に挑んだのが『ソドムの市』なのである。なお、「ホラー番長」に関しての高橋洋の趣旨(決意表明)は、こちらにありますので、これを読まれている方、そしてホラー好きの方は、前提条件としてまずは目を通してください。そうそう物語も書きませんから、知りたい方はやっぱりこちらをどうぞ。

 一応方向性は、心霊実話以外の回路ってことで、氏がやはり以前から標榜されているグランギニョール系であり、強いて言えば『発狂~』シリーズとかが一番近い感触なのかな。んで低予算丸出しな自主映画臭の高い作品だったけど、映画自体は面白かった。でも、これってホラーなのか?確かに18世紀の忌まわしい出来事に端を発し、業と悪が永遠に続くという物語はホラーならではだと思うし、幕切れの底無し感みたいなものはよかった。でも、ほとんど怖さを感じなかったというのが、正直な感想である。先の趣旨にもある、“「怖さ」とはそうそう判りやすく消費されるものではない”というのは、脚本家としてジャンルを牽引してきた氏らしい、挑戦的かつ戦略的な姿勢を感じさせるものなんだけど、その判りやすさを避けようとするあまり(物語自体は判りやすいよ)、“単なるホラーでは無い”作品になってしまっているのではないだろうか。このあたり、ホラーを愛する全ての人から、観た上でのご意見を聞いてみたいぞ。むしろ伝聞情報であるためその趣旨は知らないのだが、高橋氏が否定的だった(らしい)『キル・ビル』へのアンチテーゼみたいな匂いの方が強かった印象である。なお公開は、10月上旬より同企画の3作品『運命人間』(監督:西山洋一監督、脚本:佐藤佐吉)、『稀人』(監督:清水崇、原案・脚本:小中千昭)、『月猫に蜜の弾丸(たま)』(監督・脚本:港博之、脚本:松山堅二郎)と共に、ユーロスペースにて一挙公開予定とのこと。他の作品も来週以降に観れれば書きます。

11:19 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

August 11, 2004

米日地獄小僧対決!『ヘルボーイ』『日野日出志のザ・ホラー 怪奇劇場 第一夜』

 10日は朝起きたら、食欲も気持ち回復傾向。やっぱり、なんだかんだいっても、身体を動かした方が、体調はいいってことですかね。でも、11日からはまたひきこもり予定(苦笑)。そんな日でも、夜に涼しくなってから近場で少しはチャリを漕いだりした方がいいんだろうね。でも、それって、僕のキャラじゃないし(爆!)。

 8月3日、午後1時よりUIP試写室で『ヘルボーイ』(UIP配給)の試写。原作のアメコミは未読なのだが、十八番とも言うべき地下の描写と怪奇趣味が満載の純然たるギレルモ・デル・トロ監督の最新作として楽しかったよ。…と言いながら、地下鉄線路内の場面にCG故の整然さを感じてしまったのは、ちょっと寂しかったりもしたのだが、やっぱりムシは忘れてないのが嬉しいね(笑)。気持ちインスマウス面も連想させるエイブ・サピアンのデザインとか、終末イメージで虚空に蠢く巨大な触手とか、クトゥール系の要素もにんまり。また、トロ作品では『クロノス』でヒールを演じていたロン・パールマン演じるヘルボーイの純情可憐ぶりのなんと可愛いことよ。でも生理中みたいな鬱陶しさ(…ネタとしての誉め言葉のつもりですが、お気に触れた方にはお詫びいたしますm(__)m)が絶品なセルマ・ブレア演じるリズ・シャーマンには、もうちょとその存在感を発揮して欲しかったかも。続編があるなら、怪奇趣味を失わぬまま二人のその後に、もうちょっと焦点をあててくれることを希望!なお公開は2004年10月、全国ロードショー公開とのこと。

 その後、六本木に移動してギャガ試写室(赤)で『日野日出志のザ・ホラー 怪奇劇場 第一夜』(パル企画配給)を観る。子供の頃のトラウマ度は結構高しな(笑)日野日出志の怪奇マンガを1話48分のビデオ録作品として映像化したもので、製作元に名を連ねているジャパンケーブルキャストのPPVチャンネルエラボで7月に放映された3本を第1夜として劇場公開するもの(第2夜は10月放映とのことなので、公開は年末くらいなのかな?)。今回映像化された作品は、『地獄小僧』『わたしの赤ちゃん』『怪奇!死人少女』の3本で、この日の試写では『地獄小僧』、『怪奇!死人少女』の2本を観ることができた。

 つうことで、後から気づいてみればタイトル通りの米日対決となっていた(笑)『地獄小僧』は、公式頁の画像にもある通り、まさにまんまな地獄小僧が特殊メイクで登場し、絵による背景合成等でもうひたすらストレートに、日野日出志の原作を実写で動くマンガ化してみましたって作品。技術的な部分ではかなりチープ、しかも大袈裟で時代的錯誤的な設定・台詞は笑うしかないって感じであるが、それが案外と日野日出志の映像化としては効果的で、原作のファン(もしくは、強い印象を抱いている者には)結構納得なんじゃないかな。監督の安里麻里は、映画美学校第一期入学(清水崇と同期)で、『帰ってきた刑事まつり~子連れ刑事』を撮った人。ついでに言うと、多分明日以降アップ予定で彼女の師にあたる高橋洋監督の『ソドムの市』で出演・助監督もつとめている。そのラインで考えれば、因果な日野日出志作品の映像化には適任な感じだし、最早印象も薄い『子連れ刑事』よりは今作を推す気になるのは長さのせいだけではないよ。それと『オー!マイキー』の根っこの一部にも、日野日出志があったことにあらためて気づかされました(笑)。

 『怪奇!死人少女』の方は僕の読んでない(憶えてない?)原作のようだが、パートカラー(多分9割以上はモノクロ)で描かれた美少女に襲いかかる不幸で不条理な惨劇を淡々と描いたダーク・ファンタジー。ヒロインの家族や周囲の人々の反応とかはかなり鬼畜でいっちゃってるんだけど、少女役の前田綾花(『PERFECT BLUE 夢なら醒めて』等)…の不幸映えする存在感故に、ポエティック&乙女チックな怪談として結構好きです。監督の白石晃士は『呪霊 劇場版 黒呪霊』を撮った人。僕はビデオで観る機会があった『~黒呪霊』の方は、作品構成の圧倒的な面白さに比するといかにも『呪怨』フォロワーな描写の数々にちょっと辟易としたのだが、今回は心霊ホラーとは勝手が違う展開が功をなしたか、怪奇なムードに結構好感を持てたよ。

 なお、劇場公開はこの日上映されなかった『わたしの赤ちゃん』を含めた3話が、10月2日から22日までテアトル池袋にてレイトロードショーとのこと。

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August 10, 2004

『モンスター』『アイ,ロボット』『オールド・ボーイ』

 うーみゅ、9日は全然食欲が出ず朝食と挌闘すること1時間強(爆!)。結局、そんんこんなで外出が遅れて、予定していた1時からの試写はあっさりパス。なんかますます夏バテが、深く静かに進行中みたい。でも、とりあえずこの日が最終予定の試写があったので…というのは、また後日。またまた先週(でも、ようやく8月だ)観た作品から。

 8月2日、午後1時からギャガ試写室で『モンスター』(ギャガ配給)を観る。実在した連続殺人犯アイリーン・ウォーノスを演じたシャリーズ・セロンが、今年のアカデミー賞主演女優賞をした作品。彼女は本作のために体重を13キロ増やし、コンタクト、義歯にたるんだシワだらけの皮膚というメイクで、容色のすっかり衰えきった中年娼婦になりきっている。確かに見応え充分なんだけど…、でもやっぱりあの美貌を封じてしまっているのは勿体無いんでないかい?と下世話に思ってしまう自分であった(笑)。むしろ個人的には、アイリーンが愛し、その存在が彼女に凶行を重ねさせる要因となる運命的な女、セルビーの存在が印象的。少女と言っても通りそうな華奢で受身の存在だったセルビーが、アイリーンの寵愛をものにすると、表面的には弱弱しい態度をとり続けながらも、庇護者に対しての要求を実現し得る以上にまでエスカレートさせて行く。弱者を装った普通の人間こそ、実はしたたかで恐ろしいのだ。いびつな少女っぽさを残したクリスティーナ・リッチが実にはまり役である。なお、公開は9月より、シネマライズ他全国順次公開とのこと。

 続いて午後3時半から、FOX試写室で『アイ,ロボット』(20世紀フォックス配給)の試写を観る。面白い!!SFミステリーなので、現段階で物語について語るわけにもいかないが、スリリングな展開とアクション満載でロボットテーマを真っ向から描いた王道のSF映画っすね。人間と非人間によるバディものとしても、実に心憎い画をみせてくれて嬉しい。アシモフの原作(…正確には、ロボットテーマのオリジナル脚本に後からアシモフの原作の要素を加えていったということで、原典 Suggested というクレジットになっている)を読んだことがなくとも、アトムで“ロボット三原則”を叩き込まれた日本の男の子なら無問題…というか、やっぱりアレックス・プロヤス監督自身は否定してても、昨今のジャパニメーション作品っぽい既視感も少々。クライマックス手前のディストピアな描写も、実にいい感じだったよ。公開は、9月18日より日劇1ほか全国拡大ロードショーとのこと。

 午後6時半からは、よみうりホールで『オールド・ボーイ』(東芝エンターテインメント配給)の完成披露試写を観る。土屋ガロン原作のコミックを、『JSA』等のパク・チャヌクが映画化したカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作だが、面白い!!!なんでこれを、日本で映像化しなかったのか?…みたいな悔しさを感じないこともない。でも、密室など限られた舞台が中心となるこの物語は、日本だとそれこそ安っぽいVシネ程度に作って、一般に知られることもなく終りってパターンになりそうな気配が濃厚だよな。限定空間であっても妥協することなく作りこみ描ききった高密度な画面と、そこで気合のぶつかりあいを見せる役者陣の好演で、エンターテインメントの極意を感じさせてくれるあたり、絶好調の韓国映画の底力を実感したよ。過剰な血糊とバイオレンス描写は、タランティーノが狂喜したのも納得って感じだが(笑)、ミステリアスな物語が導き出す非道だが哀しい運命にしばし呆然っす。なお公開は、今秋シネマウクエアとうきゅう他にて、全国ロードショーとのこと。

 この日は三本とも満足という、なかなか充実した日だったなぁ。

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August 08, 2004

今日の収穫…

やっぱり夏バテでしょうか?久々にチャリを漕いでも、流れる汗が脂汗っぽくてなんか気持ち悪いっす。

んで、一休みと入ったディスクユニオン新宿本店で保護したのがこれ。『THE JOHNSONS』オランダ製ホラーらしい。面白いかどうかは一切不明だが、とりあえず予告は入ってて782円。

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さて、気を取り直して浅草に向かいますか…

なお、既にコメントでネタバレされてしまったが(苦笑)、友人宅で再生させてもらったら、予告編に観たことのある邪悪そうな子供たちの姿…これって未公開作品じゃなくちゃんと劇場公開されている(…と言っても、名画座公開みたいな扱いだったけど)『ザンガディック』だったよ。

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『キングダム・ホスピタル』スタート!

 アリクイ君(アンチュビス言うらしいね)可愛いねぇ、人間の耳から脳味噌を啜ってくれるのはいつだろう?とか、普通のカラー映像だとやっぱり顔色悪い生身の女の子にしか見えないメアリーってどうよ!(でも、ガラス扉の場面はちょっといい感じ)とかまぁ、色々ありますが待望のオンエア開始を先ずは歓びましょう>『スティーヴン・キングのキングダム・ホスピタル』WOWOW

 今回は第1回つうことで90分枠だったようですが(来週以降は2話づつ放映)、前半がキング本人の交通事故体験を元にした画家のエピソードが延々続いたのは、キング印を強く感じさせつつも、俺が見たいのはこんなんじゃない感がふんぷんでしたね。ホスピタルに巣くう奇矯な奴らを描かんで、どこが『キングダム』なの?でも、尺が長い分、後半に進んで行くに従い多少それっぽくなってきてくれたんで、ちょっとほっとしたけど。勿論、オリジナルのヘルマーにあたるステグマンには、単なる嫌なエリート管理者以上の持ち味をガンガン出していってもらわないと嘘だと思うのだけど、演じてるのが元祖鼠男“ウィラード”なブルース・デーヴィソンなんで、きっととんでもないことをやってのけるだろうよと期待したい。

 それにしても、オリジナルのクロウスホイにあたるフックせんせを演じているアンドリュー・マッカーシーのヤサグレぶりにはちとびっくり。最近のフィルモグラフィーをチェックしたら、劇場未公開作・テレフィーチャー関連は結構コンスタントに出てたんだねぇ…でも『マネキン』の頃のアイドルぶりとは、まさに隔世の感がありますな。もっとも、オリジナルを踏襲したキャラになってるなら、案外悪くは無さそうだけど。

 間違っても、書こうとすると悪口しか出てこない平成『Q』のようには、なりませんように。

 なお、番組終了直後に日劇2の3週連続ゴジラ・オールナイトに通っている、鷲巣さんから電話がありました。『ラドン』『モスラ』の上映が終わったところで、次は『海底軍艦』だそうっす。久々に大画面で再会したインファントの娘に、「いいだろう!」感がふんぷんな感じですね。確かに、羨ましいともよ(苦笑)。堪能してくださいまし。

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August 07, 2004

『ティラミス』、次回アルジェント研究会に向けての密談(笑)

 今朝、目覚めたら、思いっきり二日酔。楽しい呑み会等で呑み過ぎちゃうのは、まぁ、有りだと思うんだけど、一人家で呑んでて…つうのは、ヤバイよなぁ。酒は好きだけど強くないと言ってる奴が、気づいたらアル中じゃシャレになんないし。何はともあれ、今日は食欲も無く、ちと夏バテ気味っす。

 7月29日。目覚めると外は台風で大荒れ(10号だよ、念のため)。この日は、1時、3時半と二本の試写を観た後で、ヤザワちゃんと密会(どこが-笑-)するつもりだったが、これじゃチャリで行けないなぁ…と散々逡巡したあげく、結局1時からの試写はパスして家で作業。でもその甲斐あって昼過ぎには一応雨はやんでくれたので、落ち着かない空模様の中、チャリを漕ぐ。未だ台風の影響は残っていたわけだけど、この日にチャリ外出すればなんとか7月中に5000キロ達成となるんだもん。そりゃ、乗らないわけにはいかないさ!

 午後3時半からTCC試写室で『ティラミス』(フルメディア配給)を観る。『ゴースト ニューヨークの幻』『星願』をミックスしたような、香港製幽霊ファンタジー。物語の舞台・風俗などは現在の香港そのままなのだが、物語の中盤以降のキーとなる黄泉の国及びその番人の描写は、『オルフェ』を彷彿させるヨーロピアン志向だったのがちょっと面白い。『カルマ』で恐怖に震えていたカリーナ・ラムが、今回はポジティブだけど儚さを感じせる女幽霊役で好印象。本当に甘いお話で、観ていて悪い気分にはならないのだが、タイトルが示すようなほろ苦さも加味して欲しかったような気はする。公開は9月中旬より、キネカ大森にてロードショーとのこと。

 その後、届け物があって神楽坂に向ったりと、しばらくチャリで動き回る。この時、数分間だけ雨に降られるも、レインウェアは使わずに片手運転に傘でしのぐ。結局バッグにレインウェアを詰めてきた意味は無かったけれど、酷暑の中を着用することなく走れたんだから無問題。そして神田駅でヤザワちゃんと落ち合って、付近の居酒屋へ。呑みながら、第3回アルジェント研究会に向けての密談をする…って、とりあえずいつもどおりのバカ話がほとんどだけど(笑)、株式会社アルジェントって何よ?とかも。いや、ヤザワちゃんの「あ」に対する業(笑)の深さを再確認させていただきました。お願いしていたものも受け取ったし、とりあえず次回も草葉の陰から(死んでねぇよ!)応援させていただきますとも。

 つうことで、記事と現実のタイムラグが1週間以上ある現状故か、その後第3回アルジェント研究会の参加受付も始まってますね。今回は、これまでの土曜日開催パターンでは参加しづらい方にも是非!ってことで、9月23日(木・祝日)に、午前・午後の二ますを使った拡大ヴァージョンで開催予定。「あ」ファンは当然として、ホラーは好きだけど「あ」は大嫌い(爆!)な人でも、得ることは多々あるはず。参加申込みは、上記リンクからお早めに!

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August 06, 2004

『草の乱』『ニュースの天才』

 先程、ツール・ド・のと事務局から、16回大会ご参加しませんか?電話があった。既に3回もパスしちゃってるのに、なんて丁寧なんだろうとちょっと感動。勿論そこには、開催する以上一定数の参加者が必要だからという背に腹は変えられぬ事情もあるんだろうけれど、スケジュール的(ほんとは費用だけど-爆-)に無理そうですと答えると、先方は来年以降でもご都合がつけばよろしくですと告げて電話を切った。電話を置いた後、苦しくも充実していた過去の参加時のことが思いだされて、たまらなくチャリに乗りたくなってきた。来年は、マジで検討しちゃおうかなぁ…つうことで、来年の初夏くらいに、僕がここでこの話題に触れてなければ、「どうなったんだよ!」ってつっこんでやってくださいませ(笑)。

 つうことで、以下7月に戻る(爆!)。28日、午後1時からメディアボックス試写室で『草の乱』(草の乱製作委員会)を観る。『群上一揆』等の神山征二郎監督が、勃発してから120周年となる“秩父事件”を映像化した作品で、大掛かりなモブシーン等盛り込まれた大作ながら、製作体制としてはその予算の大半を一般出資者に、膨大な数のエキストラはボランティアが参加という、言わば自主製作映画なのである。昨年の11月1日、本作の撮影現場を見学する機会があったのだが(その模様は、こちらからどうぞ)、700名を有に超える困民党の人々が、大宮郷を走り抜ける場面の撮影は、カメラ位置を重ね何度もテイクを重ねる神山監督の粘りと、それに応えて全力疾走を繰り返す役者陣&エキストラ陣の姿は、なかなか感動的であり、自分の趣味の本道とは外れるものの作品の完成が楽しみであった。んで完成した作品では、このモブ・シーンは勿論迫力たっぷりだったんだけど、長さ的には案外あっさり目。下世話な僕は、あれだけ何テイクも撮ってたんだから、売りとしてもっと長く見せてもよかったのではないかと感じないこともないのだが、監督は物量的に派手な場面よりも、立ち上がった人々の心意気こそ描きたかったのだろう。その点では、平和慣れした現代人への一撃が、なかなか利いた作品になっていたと思う。なお公開は、9月4日より有楽町スバル座にて先行ロードショー。以後、全国各地で順次公開予定。具体的なスケジュールは、公式頁を参照のこと。

 その後、スペースFS汐留に移動し、午後3時半から『ニューの天才』(ギャガ配給)の完成披露試写を観る。アメリカで最も権威があるとされていた政治雑誌“THE NEW REPUBLIC”誌の若手花型記者スティーブン・グラスが発表した記事の内、27が捏造したものであったというスキャンダラスな実話を映画化したもの。グラスの転落していく過程がサスペンスフルで楽しめたのと同時に、一応物書きの底辺に属する身としては色々考えさせられる点も多い秀作だった。まぁ、自分が書いてる文章って、大体は事実(には注意はするけど)の報道じゃなくて、ある事象(大概は映画)に関する個人的な見解等が中心なんだけど、そこにはやはり読んだ人に認めてもらいたい、楽しんでもらいたいetc、etcの気持ちは多々あるわけだ。だから、劇中ヘイデン・クリステンセン演じるグラスが、編集会議で自分のネタを嬉々として語る姿には羨望すら感じる。例えそれが、記者としての一線を超えた行為であったとしてもね。そして何よりも読者は、そんな彼の記事を望んでいたわけだし。例え記事の裏付けが、取材者の取材ノートがだけだったからといえ、個人名は兎も角として架空の法人名をもスルーさせてしまったチェック体制つうのも、ちょっと信じ難い部分があるのだが、それだけ彼が書いた記事が、記事としてありえて欲しいと思わせるものだったということなのだろう。物語の中盤以降、追い詰められ浅はかな言い訳を繰り返し、ボロを出しながら追い詰められて行くグラスが、ヘイデンの頼りないキャラクターとも重なっていたしね。なお、公開は秋、ヴァージンシネマズ六本木ヒルズ他全国TOHOシネマズにてロードショー公開とのこと。

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August 04, 2004

『くりいむレモン』完成披露試写会、『最‘狂’絶叫計画』、DISCATサマーセール

 週末締切で徹夜したり、自己責任も多々あるけどへこむ知らせが入ってきたりで、日曜の夜…とか書きながら予定より更新が遅れてしまってすいません。日曜は、今年になって初めて“映画の日”を利用しなかったしなぁ…。『シュレック2』の吹替版と『スチーム・ボーイ』って9月の映画の日まで、やっててくれるのだろうか(ドキドキ…って、普通の日に行けって?土星ビンボなんですよ(苦笑))。とりあえず、明けて月・火は“アイマック・パニック”とか“怒った赤鬼”とか(そんな邦題じゃねぇよ)、結構ツボな5作品の試写を観れて、ちょっと気持ち上向き(単純な奴>自分)ですが、今日からはまた数日引き篭もり予定っす。

 んなわけで、8月27日分。午後1時より、スペースFS汐留で『くりいむレモン』(バイオタイド配給)の完成披露試写会を観る。このタイトル、同世代人ならばヲタ入っているかどうかに関わらず、ご存知無い方はないよね?…な、元祖アダルト美少女OVシリーズであり、そのシリーズ第1作で亜美とお兄ちゃんの許されぬ関係を描いた『媚・妹・Baby』を原作とした実写映像作品だ。個人的なスタンスとしては、妹二人の長男ゆう環境故か“妹萌え”(…なんて言葉も未だないころでしたねぇ~シミジミ)幻想(実写版の監督・脚本家とも男兄弟しかいないとのこと)って、宇宙の遙か彼方な感覚だしで、この第1作は見たかどうか、イマイチはっきり覚えて無い。でも、その後ラジオ番組になったり、一般用劇場版が作られたりで、この手の作品が未だに連綿と作られる下地を作った以上の認知のされ方だったのは確かだろう。因みに、シリーズを全く観たことないなんてカマトトぶるきはないよ。Vol.3『SF超次元伝説RALL』&Vol.4『POP CHASER』は、当時LD持ってたし(大学時代に友人に譲っちゃったので、もう手元には無いけどな)。でも、この2本って、純粋に美少女メカアクション(特にVol.4)として面白かったのは確か。仮名クレジット(バレバレの-笑-)だったけど、当時の錚々たるクリエイターが結構参加してたしね。それと、リーマン時代に観たこと無いけど観てみたい!つうお得意先の担当者に、Vol.11『黒猫館』を世話(爆!)したら、その後ビジネス・トークもなんか、デカダンス入ったものがしばらく続き可笑しかったなぁ…。

 と、昔話ばかりしててもしょうがない。今回の作品は、『ばかの箱舟』『リアリズムの宿』など駄目な人たちの、どうしようもなく平凡で切ない日常のわびしゃびを描かせると、観る者の共感を刺激するのがめちゃ上手い山下敦弘がメガフォンを取り、亜美役は映画初主演(出演は2本目)の村石千春、お兄ちゃん(…ってヒロシって書けよ)には『ロックンロールミシン』等の水橋研二という布陣になっている。因みに、『媚・妹・Baby』は84年リリース作品ってことで、シリーズ20周年記念でもあるらしい。因みに山下監督76年生まれ(当時8歳)、村石84年生まれ(当時お母さんの中or0歳)、水橋75年生まれ(当時9歳)ということで、当然リアルタイム世代ではないわけだ…つうか、あれから20年ってことの方が個人的な衝撃度高し。年を食うわけだよなぁ(シミジミ)。

 作品は前日に編集が終わったばかりという、まさにできたてほやほや状態だった。んでお披露目上映終了後、監督・出演者による舞台挨拶も開催。たまたま(笑)ピッチとは別にデジカメを持っていたので、その画像なんぞも載せておこう。

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 この子が、実写版“亜美”こと、村石千春。個人的なツボとは気持ち外れてますが(笑)、「たくさん、悩みましたぁ~」みたいな素直なコメントや、気持ち天然…つうか無防備そうな感じはいい感じじゃないでしょうか。んで、こっちが、当日ゲスト・フルメンバー。

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 左から、山下監督、水橋、村石、亜美の友人・由美役の勝又幸子、出番は長く無いが流石は山下組常連の存在感だった山本浩司。

 さて作品の方だけど、レイティングの表示を見落した(資料にも載ってないみたい)んで正確なところは判らないんだけど、18禁アニメの実写版…部分のみを期待する向きは観に行く必要はないかも。題材的にR-15とかつく可能性はあるかもしれないけれど、描写的にはせいぜいPG-13って感じ?

 でも、純粋に映画として楽しんで見たいという方なら、チャレンジする価値は充分ありだろう。監督(兼共同脚本)自身は、原作のストーリー・ラインがある故に、これまで自分が得意としてきた可笑しさの要素を排除していくのに苦労した…というような趣旨を舞台挨拶でしていたが、確かに基本ラインはシリアス・ネタで山下監督の新生面的なチャレンジは観てとれますね。クライマックスで、行き場を失った二人の情感なんかは結構胸に来るものがあったよ。でも、監督が言うように可笑しさを完全に排除できたかと言えばさにあらず、結ばれた後ほとんど“サル”状態(やっぱ、『サル』に出てたから…ってことは無いが)のお兄ちゃん、現場を母(根岸季衣)に見つかる場面、二人が逃げた伊豆の鄙びた観光地でのスケッチなんかは、やっぱこの人の持ち味なんだと納得。AOVと言うより、リリカルな少女マンガ風世界に、時折闖入する可笑しさのバランスがツボだよ。なお、公開は9月下旬より、テアトル新宿にてレイトロードショーとのこと。

 その後京橋に移動し、午後3時半から映画美学校第1試写室で『最‘狂’絶叫計画(現時点ではサイト未公開)』(ギャガ配給)を観る。これまた説明不要の、ホラー・パロディ・シリーズの第3弾だが、‘新’を監督したウェイアンズ兄弟はシリーズを離れ、替わってZAZ、そして『裸の銃(ガン)を持つ男』シリーズのデヴィッド・ザッカーが監督をつとめている。ヒロインのシンディはアンナ・ファリスが続投(でも今回はパツキン!偽か?それともこれが地か?パツキンじゃない方が多いとは思うが)だが、レスリー・ニールセン、チャーリー・シーンといった顔ぶれが重要な役割で出てくるのは、このラインによる賜物?か。

 んで今回のメインネタは、『リング』『サイン』他ね(イチイチ書かないぞ-笑-)。ナオミ・ワッツがアンナで、メル・ギブがチャーリー。レスリーは、ジャック・ニコルソンかビル・プルマンな大統領。でも、『フライング・ハイ』以降は何に出ててもレスリー状態なのは今回も同じで、ファンには堪らないんだろうけど、そうじゃない人にはもういいんじゃない…感は否定できないっしょ。

 そんなキャスティングと共に、ネタ的な部分では表面的には相変わらず感を漂わせつつ、取上げる部分はウェイアンズとザッカーの資質の差はかなり明白に出てますな。1作目の“終”で目立ったのって、実はスラッシャー映画のパロディネタ以上に、ゲイがらみの下ネタで、そのあたりが結構ゲンナリ感を増長させていたのは事実だと思う。それに対し今回のズッカー版は、ゲロ・ウンチみたいな幼稚園レベルの下ネタに留まっているので、観やすくなってはいるのかな。ただ、一応シンディが世話する甥っ子虐待ネタなんてのは、直接見せない部分もあったりするが、彼方の国(だけではないんだよ、ホントは)での社会問題ネタをからかっていて、ちと感心するものの、作品の流れで見せる笑いの要素は案外薄めかも。特に書作のスラッシャー・ネタや、日本を含む大半の国ではカット版公開となった2作目‘新’の、オカルトネタの爆発に比べると、メインの2作が一般映画よりとも思えるメジャー・ファンタであるあたりで、掘り下げられずに終わっちゃった感じが無きにしもあらず。

 そうした中での個人的なお薦めポイントは、あんたいくつなの?感溢れる制服おば…もとえおねえ様がせまる、冒頭の恐怖のビデオとの遭遇場面。二人のうち、メインで演じているのは、プレイメイト出身で『バーブ・ワイヤー』『ベイ・ウォッチ』などのシリコン美女(爆)、パメラ・アンダーソン。彼女が去年、子供の「ママのおっぱい、へん」発言でシリコン除去手術を行った…なんて事情を知って見れば、オープニング・シークエンスの体当たり…つうか捨て身のギャグは悶死必至だぞ。僕的には、ここだけで許しちゃったみたいな(苦笑)。なお、公開は10月9日より、シネマメディアージュ、新宿ピカデリー4他にて全国順次ロードショーとのことだす!

 その後、チャリを漕ぎ高田馬場へ。もう終わっちゃったけど(爆!)、サマーセールが開催中だったDISCATへ。勿論、10%オフで欲しい作品があったらいいなぁ…といういつもの目的もあったのだけど、真の目的は堺さんを見習って放出することを決意したDVDソフトを処分すること。悩みに悩んで手放す決意をしたソフトは、洋版・国内版併せて…11枚!……って焼け石に水?それでも、まさに清水の舞台から飛び降りる決意が必要だったんだってば。中にはロッド・サーリングの脚本を映像化した、ロン・パールマン主演の近未来SFという僕的にはツボっぽい未公開作品もあったのだけど…結局字幕が無ければ、廉い近未来アクション以上の価値は見出せなかったとかね。まぁ、結局自分じゃすっかり忘れてたが、1枚はヤフオク落札のサンプル版だったので、10枚しか引き取ってもらえませんでしたけど。売却価格は、キャンペーンの増額分を入れても10枚で5千円強。購入価格の1/4くらいっすかね。でも、自分で言うのもなんだが、まさに厳選したあんなタイトル群を引き取ってくれただけでも御の字…つうのが、本音ですね。とりあえず、この日に3枚中古ソフトを購入しても、お釣りがきたし…(苦笑)。まぁ、3歩下がって1歩進んだみたいな(爆!)。

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July 31, 2004

今週観た映画…

 なんか、すっかり週遅れ状態が定着し、心苦しい今日この頃(ホントカ?)。今週は5本の作品を観ましたが、報告は…日曜の晩以降に順次かな(爆!)。とりあえずタイトルのみ列記すると、

 『くりいむレモン』(バイオタイド)
 『最‘狂’絶叫計画』(ギャガ)
 『草の乱』(草の乱製作委員会)
 『ニュースの天才』(ギャガ)
 『ティラミス』(フルメディア)

です。この中での個人的な一押しは『ニュースの天才』かな。

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July 29, 2004

くらっしゅ!、『エイプリルの七面鳥』、『ワイルド・フラワーズ』な人たち

 まずは6月28日の記事に誤りがありました。『怪談新耳袋 [劇場版]』の紹介の中で、『視線』の監督を堀江慶と書きましたが、これは自分でも何故かは判らぬ思い違い(…って、ちゃんと資料見ろよ>自分)で、実際の監督は『幽霊VS宇宙人』等の豊島圭介監督でした。記事自体も直しましたが、謹んでここにお詫びと訂正をさせていただきますm(__)m。

 7月22日、11時過ぎに家を出る。中原街道を爆走していると、雪谷大塚の手前くらいから妙に道が混んでいる。平日のお昼前だってのに、何故に???…と思いながら先を急ぐと、東雪谷の坂上あたりで原因に遭遇!

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 二台の車の衝突事故があったようで、片側交互通行にして事故処理中だった。『カタストロフ 世界の大惨事』とか『ジャンク 死と惨劇』とかの事件ドキュメンタリーは大嫌いだと公言して憚らないくせに

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 わざわざチャリを停めピッチのシャッターを切っていたという。完全な野次馬モードっすね。んで、もう1台の車はどうなっていたかと言うと、

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 このとおり弾き飛ばされ、道路際にあった建物のショウウィンドゥに突っ込んでましたとさ。しかもここが、自動車販売店だったと言うのが、なんとも出来すぎのような(笑…って他人の不幸を笑うなよ!蜜の味だけど(爆!))。

 とりあえず、交通安全の思いを新たにしつつ(ホントカ?)再びチャリを漕ぎ新橋のスペースFS汐留に。ここで侵略者に憑かれているのも気づかずに『エイプリルの七面鳥』(ギャガ配給)の披露試写を観る。家を飛び出し自由奔放に生きるエイプリル(ケイティ・ホームズ)は、特に折り合いが悪かった母ジョーイ(パトリシア・クラークソン)が癌により死期が迫っていることを知り、母と家族をアパートに招き感謝祭を祝うことにするのだが、料理に慣れて無いばかりかオーブンまで壊れ大混乱のエイプリル。一方、車でアパートに向うジョーイたちも、これまでの蟠り故か小休止を繰り返しなかなか進んでくれない。エイプリルとジョーイたちは、無事に最後の感謝祭を祝うことができるのだろうか?…という家族の再生テーマの作品。コミカルかつ日常感覚溢れるキャラクターの言動の中に、押し付けがましくなることなくじんわりとそのテーマが浮かんで来て好印象。アカデミー賞助演女優賞にノミネートされたパトリシア・クr-クソンはもとより、家族の面々、そしていじましく個性豊で逞しいジョーイのアパートの住人たちと、それぞれのキャラクターの描き分けは、これまでも元気の出る人間愛ドラマの脚本を書き続け、本作が監督デビューとなるピーターヘッジズの資質なんだろうね。そしてやっぱり、エイプリル役のケイティ・ホームズが可愛い。いや、ルックス的にはピアスにタトゥーだらけでタヌキメイクのアンポンタン娘は趣味ではないのだが(笑)、最後の感謝祭の準備に奔走する姿の、なんと健気で魅力的なことだろう。初期(しか観て無い-爆-)『ドーソンズ・クリーク』や『鬼教師ミセス・ティングル』系キャラの集大成って感じかな。なお、公開は10月下旬より、Bunkamura ル・シネマ他にて全国順次ロードショーとのこと。

 その後、神楽坂にある先輩のNさんの会社により、ちょっとお手伝い。夜は会社の近くの焼き肉屋で、ご馳走になる。このお店、どうやら経営者の方が女子プロのファンorサポーターの方らしく、店内に興行案内ポスターが張ってあったりチケットを扱ったりもしている。んで、この日にお店に入っていくと、なんか『ワイルド・フラワーズ』チックな練習生風ギャル(?)が沢山ご飯食べに来てたという。はたでみてても、大会系って礼儀正しくって気持ちいいっすよね。僕は絶対できないけど(笑)。因みに、お店にはってあったポスターによればLLPWなる団体のようですが、どうなんでしょうか>誰と無く(笑)。

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July 28, 2004

『イエスタデイ 沈黙の刻印』『らくだの涙』『LOVERS』

 7月20日、都心ではこの夏最高気温を記録(その後更新されたのかもしれないけどよう知らん)しつつあったそうだが、そんなことは全く知らずにチャリで新橋へ。午後1時からTCC試写室で『イエスタデイ 沈黙の刻印』(ギャガ配給)を見る。南北が統一された2020年の朝鮮を舞台に、謎の科学者連続誘拐殺人事件の顛末に迫るSF作品。銃撃戦などのアクションを重視しつつも、ミステリスなSF設定と嘘臭くない近未来ビジュアルで魅せるという点で、日本ではこの春公開された『ロスト・メモリーズ』と近い感触だ(アイデアは全く別だよ、念のため…)。どちらも新人監督の長篇デビュー作であり、気合の入った映像に比べ物語の運びは多少もたついてしまうのも共通だ。しかし、多少の疵はあったとしても、新人監督にこれだけの規模の娯楽作品を任せる(しかも定期的に)韓国映画界の懐の深さこそ、昨今の韓国映画大躍進の重要な要素なんだろうな。んで『シュリ』以来注目のキム・ユンジンは勿論よかったのだけど、仏頂面が逆に愛嬌を感じさせるキム・ソナも注目だ。なお公開は、9月4日より銀座シネパトス他にてロードショーとのこと。

 その後京橋に移動し、午後3時半から『らくだの涙』(クロックワークス配給)を観る。モンゴル南部に暮らす遊牧民一家の飼う母ラクダが子ラクダを生むが、母ラクダは子ラクダを育てようとはしない。一家は、子ラクダにミルクを与えて育てながら、母ラクダを子ラクダに向かせるための秘策をねるが…という“おはなし”のドキュメンタリー作品。ミュンヘン映像大学に通っていた、モンゴル人とイタリア人の学生コンビが、卒業制作として撮った本作は、二人がリスペクトするロバート・J・フラハティの作品と同様に、実際の事象・人物を使って創作物語を練り上げたもの。だからこれを、純然たるドキュメンタリーとして見るには抵抗を覚えることも事実だ。でも昨今の“幼児虐待”を連想させる母子ラクダの姿はもとより、彼らに大らかに対処していく遊牧民の姿をとらえていくカメラは、まさに彼らの生活の真実に寄り添っているような好感を感じさせてくれるぞ。公開は、Bunkamura ル・シネマにて今夏ロードショーとのこと。

 夜の披露試写まで時間があいたので、とりあえず皇居をチャリで3週。流石に未だ、通行目的以外のチャリダーの姿は他には無い(でもランナーは数名いたぞ)…つうか未だ陽射しが強い中で、何をやってるかなぁ>自分。でも、月1000キロ平均のチャリ走行を自分に課すとすると、週250キロ…7日中、5日間は各日50キロ平均で走らなくちゃならないことにあらためて気づいたのだ。一番多い自宅・京橋間往復が43キロくらいだし、外出しない日もあることを考慮すると、かなり厳しい数字だぞ。それでもなんとか、7月中(つまり一月強はかかってしまうわけだが)には5000キロまではいけそうだけど、8月になってから厳密に1000キロはやっぱ辛そうだよ。

 軽く夕食を取ってから、丸の内プラゼールに移動。午後7時30分より『LOVERS』(ワーナー・ブラザース配給)の完成披露試写を観る。監督のチャン・イーモウ以下『HERO』のスタッフ陣が再結集した、アート系武侠映画の第2弾。本人は可愛いんだけどミッシェル・ヨー、チャン・ペイペイというアクション姐御二人にわりをくった感のある『グリーン・ディステニー』、そして前作『HERO』でも不老妖怪(笑)マギー・チャンの前ではイマイチ印象が薄かったチャン・ツィイーだが、今回はピンの女性キャラとして艶やかなアクションを全開だ。中でも、本編最初の見せ場“鼓打ちの舞”は、3メートルの袖を自在に繰り出し、アクションの合い間での静止ポーズも綺麗に決め、まさに鳥肌ものの名場面。このシークエンスだけでも、大劇場に足を運ぶ価値はあると言うもの。また、金城武との逃避行部分でも、武侠もののオヤクソク青竹林での重力無用の戦いは実にスリリングだ。

 また『HERO』が国への大儀をメインテーマに据えていたのに対し、『LOVERS』のメインテーマはストレートな男女の愛。それに異を唱えるつもりはないし、一人の女と二人の男が見せる表情とそこにこめられた情感に胸が熱くなる場面も多々あった。だが、本来作品に1本通っているべき物語が“意外なプロット(興味を殺がないため具体的には書かないが)”と言うより、ただ単になおざりとしか思えないのが残念。個々では、『HERO』より燃えた部分もあったのだけどね。同スタッフによる第3弾があるのなら(個人的にはあって欲しい!)、見せ場とお話のバランスを練りこんで臨んでくれることを期待したい。なお公開は、8月28日より丸の内ルーブル他全国東急・松竹系にて拡大ロードショーとのこと。

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July 26, 2004

『キング・アーサー』づくしだった連休

 続いて、連休いうても1週間前のネタである(爆!)。夏の大作系洋画作品中、唯一試写に行けなかった『キング・アーサー』。試写回数も少なかったし、個人的には特に仕事上では絡みそうもないから始ってから映画の日にでも行きゃいいか…くらいのモチベーションだったわけ。ただ、そうした予測は何故か外れちゃうんだよね(苦笑)。

 7月16日、@nifty CINEMA TOPICS ONLINEからキャンペーンで来日するランスロット役のヨアン・グリフィズのインタビュー取材依頼の電話があった。とりあえず、お仕事は大歓迎だけど観て無いし…と自分の状況を説明すると、午後4時から最後の試写があるのでそこで観れませんか?とのこと。この日は家で仕事をしていて、電話をとったのはたまたま地元の駅まで買い物に出ていたタイミング。既に時計は2時を回っており、一度家に戻って準備をしてから出かけるとなると六本木に4時着は…無理っぽい。んで、やっぱり残念ですけど…と返すと、翌17日の先行レイトで観て対応できませんか?と言う話に。結局、その線で話をすすめてもらうことにする。インタビューは7月19日、新宿のホテルで11時10分から30分とのこと。

 ところで、ヨアン・グリフィスって何に出てた人だっけ?急遽作品及び彼についての情報を集めると、フィルモグラフィーによるとテレビシリーズの『ホーンブロワー』で人気が急上昇中の若手英国俳優とのこと。ふ~ん、でも『ホーンブロワー』って見たことないし、他には何に出てるのだろう?『タイタニック』『102』『ブラック・ホーク・ダウン』…おぉ!観てるじゃん。でも役を聞いても、顔が思い出せないし…何々、『ギャザリング』!そうか、クリスティーナ・リッチの謎めいた相手役をやっていた彼か!これで、ちょっとすっとしたぞ。さらにネットで検索すると、日本でも熱心なファンによるファン・サイトが作られていたりと、注目している女性ファンは多い様子。

 そんなわけで7月17日、丸の内ルーブルに『キング・アーサー』の先行レイトを観に行く。なお僕の中の“アーサー王伝説”に関して一般常識以上の知識って、ジョン・ブアマン監督の『エクスカリバー』『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』に拠るものが全てだったりすることは白状しておこう(笑)。因みに、今回の映画版のバックボーンになった説等に関しては、堺三保さんのFIAWOL-blog“アーサー王伝説の虚実”という記事があるので、映画を機に文献にあたろうと思われている方は、是非チェックを。作品レビューもあります。

 『キング・アーサー』の時代設定は、中世では無く、伝説が物語化される以前の5世紀である!…がこれは、『エクスカリバー』も6世紀というあまり変わりない時期だったんで別に違和感はない。だけど、幻想・マジック・ファンタジーの要素を一切排除しちゃってるのには驚いた。ドロドロした人間関係を重厚かつダークに描いていた『エクスカリバー』が、生身の人間を前面に出すリアルな作りを前面に出しながらも、神話的要素自体は押さえてあったのに対し、今回はマリーンに辛うじてシャーマン的な役割がある(…と言っても、実情はブリテン土着の叛乱勢力のリーダーだ)のがせいぜい。アーサーもブリテン人の母の血を持ちながら、父の母国であるローマ帝国の兵士であり、アーサーの騎士達はローマの統治下におかれ徴兵され外地で戦いを強いられるサルマート人というもの。群雄割拠の中統一にかける王じゃなくて、他国で戦って行くうちに…という話になっているし、資料に拠れば、監督のアントワン・フークアはご多分に漏れぬ黒澤明のファンということで、鄙びた地での肉弾戦の図にはそうしたことも見て取れるが、それ以上にあまりにもあからさまな現代の世情をコピーしたものだよね。だから合戦にしても、単純な爽快感にはちと欠けてしまい、ハッピーエンドと噛合ってない感じは否めないかな。勿論、絵としての合戦・殺陣は迫力あるし、氷結した湖上でのサクソン勢力と騎士達の戦いはアイデアとしても面白いものを見せてくれていたりと、ブロックバスター作品としてはまずまずといったところか。…つうか、グウィネヴィアに扮したキーラ・ナイトレイの戦装束だけでも満足かも。でも、キーラは今回来日しないんだよな…(苦笑)。

 ヨアン・グリフィス扮するラン・スロットは、二本の剣を操る最強の騎士にして、アーサーの無二の友。騎士たちの前で、アーサーが疑問に思うような決定を下しても、その場ではあくまで黙々とアーサーの決定に従い、必要な忠告は余人を交えぬ場所で行うキャラクター。にも関わらず、アーサーを愛するグウィネエナヴィアと道ならぬ恋に落…ちないんだよね。こちらも、ただ見つめ、グウィネビアに危機が迫った時にのみ積極的なアクションを起こす。男は黙ってサッポロビール(古ッ~)なキャラなのだが、ただ作品を観る上ではアーサーとの信頼関係、グウィネヴィアへの恋愛感情のキーとなる描写がホトンド描かれないので、イマイチそうした関係が胸に迫って来ないんだよな。これは、やはりそうした描写をスッパリ割愛してしまった、脚本(もしくは脚本にはあったものを切った編集なのかもしれないが)に問題があるのではないだろうか。それでもヨアン自身は、少ない台詞の中健闘していたと思う。強い眼差しによる心情吐露は、やはり見ることが重要なモチーフになっていた彼の前作『ギャザリング』(勝手に邦題『グランドツアー2004』(爆!))とも共通だなと納得だ。因みに、関係無いけど『ギャザリング』は、キリスト教的バックグラウンドが日本人にはピンと来ない部分もあるかもしれないが、ミステリアスな怪奇映画としては中々の秀作だ。どうやら9月にソフト化されるようなので、劇場で見逃した怪奇映画好きにはお薦めっす。

 作品の終映後、ロビーで資料を届けにきてくれた宣伝担当の方と落ち合う。すると、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーもどうですか?との打診があった。時間は15分。むぅ、通訳入る15分で一体何が聞けるんだろうなぁ…と思いつつ、好き嫌いは兎も角、これまで生きてきて出会う最も大きなマネーを動かしてる相手かも…(爆!)とか思うと、まぁ同じ日だしいい経験かとこちらも受けることにする。

 7月19日、午前中インタビューの開場となっている、新宿のホテルに向う。今回は、ヨアン、ジェリーと共に、アーサー役のクライヴ・オーウェン、監督のアントワン・フークアも来日中で、集合場所となった部屋には取材陣が入れ替わり立ち代わりで出入りし、ちょっとした戦場のような慌しさだ。

 まず11時10分からヨアン・グリフィズのインタビュー。劇中ワイルドな印象を醸し出していた髭は剃られ、スーツを身に纏い笑顔を絶やさぬその姿は、若き英国紳士そのものって感じだ。ものごしも柔らかく、質問に対する受け答えも一つ一つ丁寧で好印象。本音では、今回とは関係無い『ギャザリング』のことなども聞きたかったのだが、時間的にも余裕は無かったので、アクションについて等ごくごく順当な質門を。劇中での二本の剣を掲げての手綱捌がなかなか堂に行ってたが、やはり乗馬は作品用にトレーニングを受ける前からかなりの腕前だったとか。その他の質疑は、上のリンクからどうぞ。本作のような大作に抜擢されながらも、本人には一切おごりなどは感じられず、インタビューを終えると彼の方から握手を求め御礼を言う、丁寧な人柄が好印象だった。

 その後、12時40分からジェリー・ブラッカイマーのインタビュー。時間があれば、遠まわしに進めて言ってから、つっこんでみたいことはあったのだけど、スケジュールが変わり、15分の予定が10分に、さらに8分に短縮。どっちにしたって、これじゃ無理。プロモらしい一問一答に終始してしまったよ。インタビュー・ルームに現れた、ブラッカイマー氏は、どこから見てもビジネスマン。質問を投げかけると、そんなの全て想定済みって感じで、澱むことなく応えを早口で返してくる。やっぱ、時は金なりか(…でもだったら、最初の予定時間は守ってよ(笑))。その内容は、上のリンクからどうぞ。しかし、プロデューサーとして一番大事にしているのが、いい脚本と言うのはどうよ(苦笑)。

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July 25, 2004

第2回アルジェント研究会と別口の上映会のはしご

 つうことで24日に、ダリオ・アルジェント・ファンサイト“AVETE VISTO DARIO ARGENTO PAGE”矢澤氏による第2回アルジェント研究会に参加してきた。今回の研究会参加者は、17名。第1回より若干少なめとなっているが、もともと今回は会場がコンパクトになったこともあり募集人員自体も前回より少なめだったので、会場はほぼ満席。リピーター比率もかなり高めで、一般の映画ファンから全く顧みられることはなくとも(爆!)、やっぱり熱心な支持者はいるってことなのね>「ア」(笑)。それと、会場が窓に面していなかったため、前回の会場よりも上映中に外光が漏れることが少なかったのはよかったんじゃないかな。

 メニューの第1部は、ヤザワちゃんの簡単な挨拶&作品紹介に続き、アルジェントが『サスペリアPART2』の前に撮った歴史コメディ『ビッグ・フィブ・デイ』の上映。日本では(…というか、本国イタリア以外では)劇場公開されず、ビデオでのみリリースされたもの。しかも販元は、あのMiMiビデオだよ。こりゃ、確かにレアではある(笑)。

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 因みにMiMiビデオとは、ビデオバブルがはじまったばかりの84年の年末に、「国内未公開海外作品勢揃い!アクション、ホラー、SF、etc …知られざる傑作続々リリース予定」を謳って、2月連続各10タイトルの未公開洋画を集中リリース。以後もバブルがはじけるまでの短期間に、それこそ数で勝負とばかりに箸にも棒にもかからない迷作群を続々送り出し、当時のジャンル・ファンを呆れさせてくれたメーカーである。んなわけで、ここでは本題とは外れるが、あちこちのワゴンから保護して僕の手元に残っているMiMiビデオ群の画像をどうぞ(爆!)。恥ずかしいタイトル、判別つくかしら?(苦笑)。

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 ただ、個人的に保護の対象にしていたのは、SFホラー系限定だったもので、「ア」監督作品かつ非ホラーな『ビッグ・ファイブ・デイ』は全く僕の保護対象外。さらに付け加えると、インチキ臭い販元らしく、初期リリースタイトルに比べると中期以降の出荷本数はかなり少なく、あまり一般に出回らなかったようで、僕自身もこの作品は中古屋のワゴンはおろかレンタル店でも現物とであったことはない。そういう意味では、ファンにとっては貴重な…反「ア」の僕もまぁ、話のタネに見てやってもいいかってネタではあるな…ってことで次の画像は、今回もこの通りカッチリと作られて私家版資料である。

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 『ビッグ・ファイブ・デイ』は、19世紀のイタリア・ミラノで、ミラノ市民とオーストリア軍との間に繰り広げられた“ミラノの5日間戦争”を、戦いに巻き込まれたコソ泥とパン職人のコンビを主人公にアイロニカルに描いた作品。まぁ、正直2時間の上映時間はかなり退屈だし、劇中に盛り込まれているギャグも大半は笑えない。それでも、戦いを煽る貴族の女が鮮血を浴びて欲情する場面とかの流血系場面になると、なんとなく画面が冴えてくるような気がするのは、やはり「ア」作品ってことですかね(笑)。

 第2部は7月2日より日本版ソフトがリリースされた最新作『デス・サイト』についての意見交換会。つうても、『ニルヴァーナ』のハッカー、ナイマ役で個人的には惚れたステファニア・ロッカのヒロインぶり以外全く印象に残らなかった作品なので、専ら皆さんの話に耳を傾ける。その中では、『デス・サイト』の脚本家に直接話を聞く機会があったというYasuiさんの、脚本家サイドからの『デス・サイト』の話はなかなか興味深かったね。その後、『キング・オブ・アド』にも収録された「ア」による“フィアット・クロマ”のCMを上映し、約3時間の研究会は盛況の中お開きに。

 その後、5時半より8時頃まで近くの居酒屋で2次会。酒席での皆さんの話は、会場での意見交換とは比べ物にならないほど濃く活発(笑)。酒が飲める飲めないとか、それぞれの都合とかいろいろあるとは思うけど、どうせ参加するならばこの2次会の濃密な雰囲気は是非味わうのが吉だと思うよ。僕は2次会までで失礼させてもらったが、場所を変えての3次会は11時半頃まで続いたとか。いやはや、皆さん元気です。

 …などと他人事のような書き方をしているが、実は僕も2次会の後真っ直ぐ帰ったわけではない。亀戸から道々のBOOKOFF等をチェックしながら(収穫は、『カラー・オブ・ライフ』¥1250&『イジー・バルタ 闇と光のラビリンス』¥2000というDVD2枚!)、それから三鷹のまーみんぱぱさん宅へ。先日の上映会メンバーが、今度はこちらに集結して、やっぱりホラー系作品の鑑賞会。バカ話をしつつ、朝方まで様々な作品を見続けるが、NALUちゃんが持ってきた『EYE2』を観る頃には流石に疲労の蓄積がいかんともし難く、スーチーが深刻な顔つきでウロウロしている冒頭部分しか記憶に残らなかったという(苦笑)。しかも、観てた他の人間からは、「『回路』より怖い」「すごい」「パン兄弟らしくていい」とか、気になる言葉が次々と聞こえてくるし…。ホントかぁ~~?まぁ、公開決まってるわけだから、字幕がついてからちゃんと観るからいいんだよ…と強がって見るも、微妙に悔しいぞ(笑)。結局帰宅は、25日の8時過ぎだった。流石に、丸1日近く映画見て、飲んで、大きな三角状のチャリ走行をすると、ぼろぼろっす(苦笑)。

 なお、第3回アルジェント研究会は9月23日(木・祝日)に、午前・午後の2枠を使った拡大版として開催予定とのこと。内容等は、近々“AVETE VISTO DARIO ARGENTO PAGE”にて告知されるそうなので、興味をもたれた方は是非チェックを!アルジェントの映画は面白くないけど(くどいぞ>自分)、研究会は楽しいぞ(笑)。

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July 24, 2004

敵状視察 その2(手直ししました)

 現在準備中、この後午後2時からスタートです>第2回アルジェント研究会@カメリアプラザ9階研修室。早目に会場入りし、ヤザワちゃんたちのお手伝い…と言うより、ただ単に写真をとって邪魔していたと言う。

 案内版の手書き文字は止めたそうです。でも、やっぱり手書きの矢印がそこはかとなくいい感じ(笑)。

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 セッティング中ヤザワちゃんと、Yasuiさん。

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 映写テスト中

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 僕も現物パッケージを見たのは初めて。MiMiビデオ版『ビッグ・ファイブ・デイ』ジャケット。

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 イベント詳細及びいただいたコメントへのご返事は、明日アップしますので、今暫くお待ちください。

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July 22, 2004

『東京伝説 蠢く街の狂気』『サンダーバード』

 既に1週間前の7月15日後半(笑)。軽く夕食を取ってから、再び映画美学校第2試写室へ。午後6時半から『東京伝説 蠢く街の狂気』(竹書房配給)を観る。先の『「超」怖い話A~闇の鴉~』に続く平山夢明原作の映像化第2弾。版元製作によるビデオ撮り作品というスタンスは同じなんだけど、今回は辛いなぁ~~。

 原作は『「超」怖~』と同じく実話系恐怖譚…と言っても、『東京~』の方は超自然ネタではなく、より平山氏の持ち味である既知外ネタが爆発してる「人間が一番怖い」系実話サイコホラーらしい(すんません、やっぱ読んでないんで伝聞情報)。でも、それにしては狂気が足りない…つうか、怖くもなければドキドキもしない、当然見たくないものを見せられた快感みたいなものは欠片もありゃしない。

 冒頭でいきなり日常に闖入する、非日常っぽいけど起こりうる恐怖ってのからしてリアリティ皆無でただそれっぽい絵面を撮ってみましたって感じ。これって、ギャグか?その後も、狂気にさらされるヒロインの行動・心理にしろ、既知外さんの狂騒的なはしゃぎっぷりにしろ、どうにも的外れで説得力が無い。とりあえず、実話云々を言わなければ『「超」怖い話A~闇の鴉~』がいかに健闘してたかを実感させる、反面教師ってところだろうか。しかも、やっぱり実話の枠をはみ出した殺人描写に行っちゃうしなぁ。

 監督は『富江』の及川中。アルゴピクチャーズの配給で7月31日から公開される、『富江』と同じく伊藤潤二原作の『うめく配水管』も撮ったりと、ホラー作品が続いているけど、ホラーファンとして言わせてもらえば「汚い手でホラーに触るな!」って感じでしょうか。例え死体が息していようとも(爆!)『富江』が見応えのあるものになっていたのは、菅野美穂の存在故だったことをあらためて感じてしまったよ。まぁ、俺的ポイントの沙蚕さんこんにちはなお楽しみがあるだけ、『うめく配水管』よりはましだけど…。因みに公開は、9月11日から渋谷シネ・ラ・セットでレイトロードショーとのこと。

 上映終了後は、試写室で一緒になった鷲巣さんと、観終った作品の脱力ぶりをぶつけあいながら日劇2へと移動。午後9時半から『サンダーバード』(UIP配給)の完成披露試写を観る。開場では鷲巣さんに加え、神武さん飯塚さんとこの手の作品ではオヤクソクの顔ぶれとあって妙に和む。そうそう、クリエイター&ライターの飯塚さんはWOWOWで8月に放映のキング版『キングダム・ホスピタル』全話の予告編を作るそうだ。すんません、リアルタイムに近い形で鑑賞するつもりではありますが、納品用予告編ビデオをコピって僕にもいただけないでしょうか!…って、お仕事に私情をはさんじゃまずいっすよね。失礼しました、オンエア楽しみにしてますよ。

 んで『サンダーバード』なんだけど、良くも悪くもジョナサン・フレイクス監督らしいジュブナイルSFだった。トレーシー・ボーイズの5男で未だサンダーバードの隊員になる以前のアランと、ミンミン…じゃなくて(この方が馴染むんだけど-苦笑-)ティン・ティンと、ブレインズの息子という設定のオリジナル・キャラ(やっぱり名前忘れた-爆-)と言う3人が、フッドの陰謀で絶体絶命の危機に陥ったパパ&兄貴たちを助ける物語。子供が自分たちよりも遥かに強大な敵と戦うという展開は、同じくフレイクス監督の『タイム・マイン』と同様。でも、肩肘はらずに気軽に楽しめた『タイム・マイン』に比べると、オリジナル(…も勿論ジュブナイルなのだが)に対する思い入れ故か、大作故の期待のせいか、なんか不完全燃焼だな。

 まぁ、3人の少年・少女の冒険譚自体は結構燃えるものがあったし、それがメインの作劇なんで仕方がないのかもしれないけれど、他の4人のトレーシー・ボーイズの描かれ方はなんとも表面的で個性不足。おまけに危機に陥る状況が、パパ&ボーイズ一緒パターンなんで、特に前半では個々のメカの魅力も発揮できず終いな感じ。クライマックスではジェットモグラを盗み大英銀行を狙うフッドの陰謀、及びそれによって起きた災害に、3人の子供たち+地球に戻ったメンバーが挑むという本来盛り上がるべき展開が用意されてはいるんだけれど、例えば衆人環境あふれる場所で、アランが顔出しでメカを乗換、また地上に降り立ったメンバーが顔出しで姿を現しちゃうってのは、匿名のヒーロー“サンダーバード”としてはあるまじき行為なんじゃないだろうか。実際、TV版では、顔を見せられない故に救助が難航して…みたいなエピソードもあったような記憶があるしね。この当りの、ちょっとした配慮の無さは減点ポイント。

 なお、純粋に絵としてはソフィア・マイルズ演じるレディ・ペネロープはかなりいい感じである。見えない(何が)のは当然だが、入浴場面とかかなりドキドキしたしな(バカ>自分。ただ、これがアクションに関していえば、バクテン(…じゃねぇか-笑-)を繰り返すばかりで、どうにもいただけないんだよ。あのルックスで、『クローサー』的活躍を見せてくれれば、それだけで合格点を進呈するんだけどな。ところで、日本語吹替え版はトレイシー・ボーイズをV6が吹替えるってのが話題のようだけど、ペネロープ役は誰なんだろう。基本はやっぱトットちゃんか!?(爆)。だったら吹替え版も観に行くぞ(嘘)!なお、公開は8月7日から、日劇3他全国東宝洋画系劇場にてロードショーとのこと。

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July 21, 2004

『カンヌSHORT5』『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』

 7月15日。足がぱんぱんで動けない…ことはなかったが、お尻が焼けるように痛い。流石に久々での100キロ超は、くるものがあったんだなぁ(苦笑)。でもまぁ、また走ってれば慣れるだろうと、やっぱりチャリで外出。結論から言えば、チャリを漕いでる分にはそれほどでもなく、むしろ試写室で長時間座っている方が辛かったぞ。んで、そんな日に限って、久々の試写4本はしごだったりする…まで、翌日に書いてほってありました(苦笑)。

 午後1時から渋谷のUPLINK Xにて、『カンヌSHORT5』(アップリンク配給)を観る。最近のカンヌ国際映画祭短編部門で、評判を集めた5作品をオムニバス形式で一挙に上映するというもの。作品によっての好き嫌い等はあるけれど、それぞれなかなか見応えがあって満足度高し。

 1本目の『FAST FILM』は、文句無しの大傑作。300本余の作品から、膨大な数のモンタージュ(資料によれば、65,000とのこと。とても数えられん-笑-)を、デジタルアニメで構成し直した、動く映画史といった感じか。ヒーロー、ヒロイン、キス、悪役、追撃、モンスター、スクリーム、アクションなどなど同一シチュエーションの様々な場面が次々と登場するって手法は、ホラー映画オムニバス『ザッツ・ショック』でも使われていた。けど、厳密ではないが基調となる古典的な物語に沿って、映画というものが持つシンプルかつ至福なお楽しみを僅か14分の尺の中に思いっきり濃縮した本作は、これだけで料金分の価値があると断言しよう。難しいプロット(…を否定するわけではないけれど)などなくとも、ヒーローがいて、ヒロインがいて、悪役がいて、追っかけがある…それ以上のものなんか、映画には必要ないのかも…とすら思えてくるよ。なお、登場作品は、サイレントから比較的最近のブロックバスターものまで、本当に様々。『ゴジラ』が出てくるのは当然としても、『緯度0大作戦』のフッテージまで出てきたのは流石に驚いたよ。

 2本目の『Do You Have the Shine?』は、観客がプレイヤーとなってゲーム画面を観ているという設定の作品。んで、その題材が『シャイニング』なんだよね(笑)。プレイヤーは、あるホテルの廊下を三輪車に乗って進んで行く。だが、このホテルには双子の姉妹の悪霊が憑いており、廊下を曲がったところでプレイヤーを死の世界に引きずり込もうと待っている。プレイヤーは角を曲がるごとにポイントを得て、また目を閉じることによって、邪悪な霊を避けることができる。だが、目を瞑れる回数には制限があり、また目を瞑ったのにも関わらず角に亡霊がいなかった場合は特点にはならない。亡霊の出没タイミングには規則性はなく、成否の全てはプレイヤーのシャインにかかっている…ってことで、以後ダニーの主観になって、ホテルの中を延々進んで行くという実にシンプルな作品なんだけど、観客=プレイヤーの気持ちの掴み方が実に巧みで、信じられないくらいスリリングなんだよ。最後は、心臓が止まるかと思うほどの衝撃だったよ(苦笑)。んなわけで、ホラー好き、キング好きならこれも落せないと思う。長さはこれが全5本中で最短の6分。

 3本目の『Field』は、牧歌的な英国の田園で、鬱屈を抱えて過ごす3人の少年の姿を追ったもの。やんちゃ…という表現はちと違う気もするが…な少年たちが、とんでもないことをした(多分)にも関わらず、何事もなかったように学校に姿を現した彼らの姿が、とてつもなく深い闇をつきつけてくれる。

 4本目の『Play with me』も、安穏とした現実にファンタジーが紛れ込み、ショッキングな結末が起きるという『Field』に近い印象の作品。でも、こっちの方が、意味判らない度は高めかな。

 最後の『Janne da Arc on the night Bus』は、救命訓練用に病院に雇われた役者たちが、ブーたれる様を、台詞は歌…つまりオペラ風に描いた作品。手法的にな部分で、始った直後にはちょっと引き込ませる部分はあったんだけど、正直25分という最長の時間を持たせてくれるほどに刺激的な作品ではなかったような…。個人的には、こいつははずれ。

 なおこの作品は、この日の試写会場にもなったUPLINK Xにて、オープニング・ロードショー作品として7月31日よりロードショー公開とのこと。“ファクトリー”“ギャラリー”に続くアップリンク直営の3番目のスペース“X”は、Bunkamuraをさらに通り過ぎ、渋谷の喧騒からちょっと外れた宇田川町に位置し、ラウンジ・スタイルの40席からなるミニシアター。歴史はあるけど上映環境としては少々難ありな印象のある“ファクトリー”に比べ、こちらはミニシアターながら最新DLPシステムによる高画質上映と、落ち着いた内装がかなりいい感じである。上映自体は、全日6回の上映なんだけど、仕事帰りの夜の回に落ち着いたムードに浸って観るにはいいんじゃないかな。計68分という上映時間、当日一般¥1200という価格設定も、手頃だと思うし。なお、試写後に配給の方に聞いた話では、この後も交渉中のショート・フィルムがあるとのことで、個人的には期待ですな。

 『カンヌSHORT5』の上映時間がコンパクトだったため、次の試写までそこそこ時間に余裕が出来た。それで、代々木、新宿、四谷、飯田橋経由で京橋へと、ワザワザ遠回りしてチャリを漕ぐ。なんか、暑さでモチベーションが下がりそう…とか書いたら、逆に強迫観念が募ってきて、チャリ外出時1回当りの走行距離は伸び気味っす。でも、熱中症が怖くて水分を取りすぎちゃうせいか、既にこの運動量が常態になってしまったからか、体重の変化はほとんどなくなっちゃったよ(苦笑)。そんなこんなで、余裕があったはずなのに、目的地着は上映3分前と結構ギリギリだったと言う。

 午後3時半から、映画美学校第2試写室で香港製アニメ『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』を観る。全然記憶になかったんだけど、02年の東京国際映画祭“アジアの風”部門で上映された劇場用長篇『My Life as McDull』の原典となったTVアニメーションだそうで、劇場公開前提ではなくケーブルテレビPPVチャンネルエラボでの放映用のマスコミ試写だ。

 現代の香港を舞台に、幼稚園に通うコブタのマクマブとマクダルを中心に、そのママ、友人たち、先生など動物・人間を問わぬキャラクターたちの日常を描いたほのぼのアニメ・シリーズ。7月17日から全13話が順次オンエアされるということだが、この日の試写では3・10・11・13話の4回分が上映された。各話は、独立した何本かのエピソードからなり1回30分弱。一見ほのぼのファミリー・アニメのようでありながら、絵空事にはならずベタでもないキャラクター描写がクール。お肉が好きで野菜は嫌いと、まさに子供の頃(…今もだけど-爆-)の自分を見てるようなマクダルは、格別物分りのいい子供じゃ無いし、教訓譚を全面に出してくるわけでもない。んで、基本線では子供は勿論嬉しいだろうって話が中心ではあるが、ナンセンスギャグや大人が観てグッときちゃうようなエピソードも結構効いているんだな。特に、最終13話の『大人になった日の巻』は、マクダルと牛少女メイが大人になったある日、街角で互いの姿を見かけるって話なんだけど、厳しくも切ないテイストがかなりきましたな。

 なお、PPVチャンネルと言っても、『春田花花幼稚園 マクダルとマクマグ』は加入さえしていれば番組個別の視聴料金はかからない模様。ケーブル受信環境がある方には、是非お薦めです。個人的にも、全エピソード観てみたいぞ!…と思いつつ、僕の家では観れないのであった。残念(苦笑)。

 長くなってきたので、15日後半2本は別記事にします。

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July 16, 2004

『機動戦士ガンダム Ms igLou(MSイグルー) -1年戦争秘録-』第1話・第2話鑑賞

 つうわけで、先日製作発表会見の取材をしてきた、『機動戦士ガンダム Ms igLou(MSイグルー) -1年戦争秘録-』の試写を14日に観てきた。まずはここで、作品についてのオフィシャルな情報を。

『機動戦士ガンダム Ms igLou(MSイグルー) -1年戦争秘録-』

・バンダイミュージアム開館1周年記念として公開されるフル3DCG完全新作
・“ファースト・ガンダム”と同じく1年戦争を、ジオン公国の第603技術試験部隊の面々及び、その試験支援艦“ヨーツンヘイム”側から、激戦の荒波に消え去った“幻の兵器群”に迫る3話構成のオムニバス作品(19日からの上映では、第1話「大蛇はルウムに消えた」第2話「遠吠えは落日に染まった」を上映。第3話「軌道上に幻影は疾る」は秋以降の公開予定)

 先の製作発表で観たプロモーション映像から個人的に受けた印象は、期待と不安が綯い混ぜ…つうか、不安要素の方がちと高い感じでしたが(笑)、いざ本編を観てみたら、思いのほかに好印象。特に第2話が満足度高し!

 第2話「遠吠えは落日に染まった」は、ジオン公国軍により開発されるも戦況の変化の中で失敗作の烙印を押された、YMT-05超弩級戦闘車両ヒルドルブの実用試験にまつわるエピソードを描いたものだ。可変性を持ちながらも、MSが戦闘の主流となりつつある中で、その機動性において実戦では難ありと判断されたヒルドルブの実戦テストを命じられた603技術部隊の面々だが、その指令によればテスト終了後に機体は回収する必要はないという。実はこのテスト自体、泥沼の様相を呈しつつあるジオンの地球侵攻の、捨石の一つに過ぎなかったのだ。603技術部隊は、ヒルドルブ及びパイロット(…名前忘れた-爆-)をアリゾナ砂漠に送り届けるが、そこにはジオンのザクを鹵獲兵器として利用する連邦軍特殊部隊が待ち構えていた…

 いや、このヒルドルブとザク部隊の戦闘描写が、臨場感、重量感満点で大興奮なんだよね。砲身が長くとも一見シンプルなデザインのヒルドルブは、射程32キロの遠距離砲撃を行うにあたっては、機体を地面にがっちり固定するなど細かいメカニック描写と、敵に存在を知られてからも攻撃をさけつつ縦横無尽に砂漠を走り抜ける大活躍。さらに、敵隊長機に追い詰められると、これまでのシンプルタンク形態から、砲塔部がロボット形態へと変形するんだな。流石は『ガンヘッド』のサンライズ(笑)。二足歩行形態とタンク形態の巨大ロボット対決は、燃えるなと言われてもそりは無理。

 人間側の話にしても、ヒルドルフのテストを運用するパイロットは、歴戦の勇士だがMSパイロットへの転身ができず、薬にたよる自堕落な生活に陥った野良犬のような兵士。駄目男が、実用には耐えられないと判断された新メカで、再起と男の意地をかけた戦いに挑むという物語が、“It's same old story”ながら泣かせるんだよね。このあたりは、製作陣の言葉にもあったとおり、まさにロートルによるロートルのための物語。キャラの表面的なきらびやかさこそ命なアニメファンには相容れないものかもしれないが、質実剛健なガンダムを見たいものには、満足行くものなんじゃないかな。

 ただ、重量感のあるメカ描写に比べると、SDCG人間キャラはやっぱりお人形さん的な印象を与えてしまうのがちと残念。しかも、それをカバーしようとの意図なのか、やたらとドアップで目玉見開き、口角泡飛ばしの大芝居をしちゃうのが、ちょっと暑苦しいね。ホント、メカニック描写に関しては、かなりの完成度を感じさせられただけに、記号的と言うか、ステレオ・タイプの感情表現は今後の課題だと思う。多分、3ヶ月後くらいの第3話で、そのあたりのハードルをどこまで越えてくれるのか、期待して見守りたいと思うよ。家からじゃ、ちと遠いがね(笑)。

 なお、人類初となったルウム宙域での宇宙艦隊戦を舞台にした第1話「大蛇はルウムに消えた」には、赤い彗星!シャアのザクも登場。ただし、通信内容が紹介されるだけで、シャア本人及びその肉声は登場しない。それと、1話の宇宙艦隊戦は規模が大きすぎるせいか、2話のヒルドルブVSザクの接戦に比べると、ちと薄味…かな。

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July 14, 2004

名実共に夏。『世界でいちばん不運で幸せな私』

 7月14日。梅雨明けってことで、いよいよ名実共の真夏日。先週の教訓?を活かし、出かける前にチャリを整備。ついでに走る時はTシャツのみ、羽織るものはバッグに入れて持ち歩くことにする。これだけでも、8日に比べて随分走り易い感じ。

 この日はまずBOOKOFF原宿店に行き、先週見かけたことを比呂さんに報告したところ代理購入を依頼された…もとへ、無理矢理買わせることにした(笑)『ゾンビ屋れい子 Vol.2 復讐の呪文』のDVD¥1550を無事保護。さらに棚をチェックしたところ、地盤沈下パニックテレフィチャー『ホスタイル・グラウンド』のDVDが¥1250と、作品的には至極妥当な線で転がってたんで自分用に保護。後者はスケール感に欠け、特殊効果もショボいんだけど、期待せずに観りゃそこそこ楽しかったような(笑)。

 当初の目的達成&自分的収穫もあったんで、気分よく京橋に移動。ところが、しっかりそのツケが待っていたと言う(苦笑)。午後3時半から映画美学校第2試写室で、ベトナム=シンガポール合作の『コウノトリの歌』の最終試写を観る…つもりが、満員で入れず。むぅ~、作品は違うけど先週に続いての空振りっすか?なんか最近、試写室到着時間の読みが甘くなってるのかなぁ>自分。スケジュールの立て方を、検討しなおさなくちゃ。

 そこで急遽予定を変更、第1試写室の方でやっていた『世界でいちばん不運で幸せな私』(アルバトロス・フィルム配給)を観る。個人的には微妙に構えちゃう…つうか、敬遠したくなっちゃうジャンルであるフランス製ラブ・ストーリーだったんだけど、これは結構面白かった。

 幼い日に始めた風変わりな“ゲーム”により、強い絆で結ばれたジュリアン(ギョーム・カネ)とソフィー(マリオン・コディヤール)。だが、成長し友情が愛情に変わっても、彼らにとって大事なことはあくまで“ゲーム”を続けること…。素直なロマンティックストーリーにおさまらないブラックな味付けと、ポップな画面処理がいい感じ。監督・脚本のヤン・サミュエルはイラストレーター出身で、本作が監督デビュー作とのこと。だからってこともないけれど、感覚的にはちょっとティム・バートンあたりに近いものがありますな。特に、子供時代(子役の達者も相俟って、掴みとしてはもう完璧って感じの導入部)から青年期への切替は、ゲームを彼らの世界の中心にし成長してきたことをその1瞬で見せてくれる。また本編中二人の人生の局面、局面で幸福感に満ちていたり、皮肉に響いたりする、スタンダード・ナンバー『バラ色の人生』の様々なアレンジも秀逸だ。なお公開は、この秋(9月頃)シネスイッチ銀座にてロードショーとのこと。
 
 その後、本来は6時半からもう1本試写を観るつもりだったのだが、結構時間が空いてしまうので後日送りに。帰宅してお金の出し主より先に、『ゾンビ屋れい子 Vol.2』を再生するが、ホラー的な部分では語るべきもののないやっぱりアイドル作品だったよ。んで、収録されてた予告を観たら…『Vol.3』。未だ続けるですか?

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July 11, 2004

郵便事故

 以前チラッと書いた、ヤフオク落札DVDの不着に関して、今朝ほど出品者の方から調査結果報告のメールが届いた。出品者の方自身は、調査依頼をお願いした際の迅速な対処にしろ、それ以降の丁寧な対応にしろ、ひじょうに信頼がおける方だった。ご面倒な、手続きを厭わずに行ってくれたその姿勢には本当に感謝です。

 出品者の方がPDFで送ってくれた郵便局からの報告書は、結局郵便局側では、郵便物の発見・原因究明はならず、お詫びと事故防止への一層の努力をしていくので今後もヨロシクね、はぁと!(は付かないってばよ)って感じだった。まぁ、普通郵便には保証義務はないわけだし、それを選択したのはあくまで自己責任に他ならないわけだけど、何を一層努力するんだか、一行に判断のつかない報告文はなんだかなぁ…って感じ。

 ブツの落札価格は¥980で、同シリーズ他作品も収納可のアウターBOX付きのB級SFDVD…と書けば判る人には判るだろう(笑)。作品自体にそれほどの思い入れはなく、この金額ならまぁどっちでもいいかな…程度での入札だったんで、実はそれほど悔しくもないんだけど、どうしてこんな事態になったのかはやっぱり気になる。原因不明とかの返事だと、配送中にBOXが破損したんで勝手に捨てちまったんじゃないかとか、ついつい邪推してしまうんだよな。

 んじゃ、どんな答えなら納得するのか?う~~ん、貼付された切手が50年くらい前のもので、投函されたポストも昔っからある古びたもの。そしたらそれが、過去の世界の楚々とした女性に届きってのはどうよ。あっ、でもそれじゃ、差出人は僕じゃないから、僕は時を超えたロマンスの当事者にはなれないじゃん。…つうか、面妖なB級SFのDVDが未来から届いても、そもそもロマンスにはならんか(苦笑)。

 逆にこれが、今から50年先の誰かが受け取ったとしたら?多分、ソフトの主流は全く別の形になってて、DVDなんて数世代前の失われた遺物、やっぱり何の役にもたたんのだろうなきっと。しかし、そんなものだけに囲まれて生きている、自分って奴は全く…(^^;。

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July 10, 2004

『カルマ2』その正体は…?

 『カルマ』は昨年の公開終了後にあのレスリー・チャンの遺作として脚光を浴び、追悼上映までされちゃった計算高い…痛っ、えーとそうじゃなくはないけれど(爆)、「幽霊なんか存在しない」の視点を貫きつつも、和製心霊ホラーをちょっとベタにし過ぎちゃったなぁ感溢れる怪異をバンバン映像で見せた、ちょっと不思議なスタンスの作品である。んで、そのほぼ1年後に同じ発売元からリリースされたのが、本作『カルマ2』だ。邦題以上の予備知識はほとんど無く、でもきっと勝手に邦題なうそん子続編ちゃうの?と予想していたら、まさにそんな作品だったので大爆笑。つうか、これって別の映画の続編(扱いの作品)じゃんよ。

 あるビルで屋上に不審な人影を見かけたとの通報を受け、現場に急行した警官ロク。するとビルの駐車場を調べていたロクの目前の自動車の屋根に、突然降って来る少女の身体。さらにロクは、身投げ娘の落下先の車の中には腕を切った一組の男女が乗っていたので二度びっくり。ここは自殺者のメッカか?急ぎ救急車の手配をするロク。

 病院の待合室。ロクは運び込んだ3人の様子を看護婦訊ねる。すると投身自殺少女は絶命し(以上で、少女の出番は終り-苦笑-)、カップルの方も癌を患っていた女の方は息絶え、瀕死の重態の男の方は特殊な血液型であり、献血者の到着待ちとのこと。自分も同じく特殊な血液型の持主だったロクは、病院にやってきた女性ジョイ、建築家エリックと共に輸血に協力する。輸血の甲斐あって、意識は未だ戻らないものの男は一命を取り止める。だがその日から、輸血をした3人を奇怪な現象が襲う。それは、心中を阻止され、死後に添い遂げるという願いを妨げられた女の怨霊の仕業であった。

 つうわけで、本作は和製心霊映画をやっぱり廉く模倣した表現が散見されるムードは前作に近くとも、幽霊の存在をあくまで否定した前作とは正反対の、ひじょうにオーソドックスな幽霊の復讐…つうか、八つ当たり譚。だもんで癌で毛髪を失った(はげヅラバレバレがいささか興醒めか)女の幽霊は、白目むきつつ3人を脅かすは、神父のエクソシストにも逆襲するはと、ベッタベタな大活躍。全く救いの無いラストは、余にもストレートすぎてもう一工夫しろよ的な不満と、ここまでストレートならそれもありかな印象が綯い混ぜとなったちょっと不思議な魅力がない…こともない。

 んで、スタッフ、キャスト、製作元と、いずれをとっても『カルマ』とは無関係な本作、本編を確認したら原題は『熱血青年 New Blood』。これって、この前調べたタイトルじゃんよ!

 先日、NALUちゃんから電話があった。現在yesasia.comでは12.99ドルの中盤ソフトが、3枚買えば1枚あたり4ドル値引きの8.99ドルになる。纏めりゃ、送料ただにできるから一緒に注文しないかとの悪魔の囁き。どうせ静岡在住だって、毎週の如く都心部までやってくる彼のことだから、別途の送料も考えなくていいしと(笑)、それからサイトと延々挌闘するも、結局自分で欲しいと思うものは2枚しか見つからない。それで、自分が欲しいのは2枚だが、端数1枚を貴方が頼むならのるよと返事をし、さらに自分じゃ買わないけど、数会わなければこんなん買えばいいんじゃないの?と勝手にお薦め作品…もとえ自分じゃ金出したくないけど買わせたい(爆!)作品リストを送りつけるというまさに外道ぶり(笑)。結局ボツにされたのだが、そのうち1本がこの作品だった。

 ビンゴですね(笑)。なお副題に『恐怖熱線:大頭怪嬰II』とある本作だが、何故興味を持ったかというと、それは勿論『~I』が日本でもリリースされているからだ。邦題は、勿論『カルマ』…じゃなくて『ノイズ』。これまた、シャリーズ・セロンの宇宙版『ローズマリーの赤ちゃん』じゃなくて、『ボイス』便乗なジャケットがファンの突っ込みどころのツボを掴み実にナイスな香港製未公開作品だ。お話の方は、“ホラー・ホットライン”なる番組のスタッフが、目が8つある巨頭の赤ん坊と顔の無い母親に関する都市伝説を取材して行くうちにカメラが揺れまくって(爆笑)…というはったりとパクリを前面に出したトンデモ怪談。でも、不思議と後をひく作品なんだよね。フランシス・ンにジョシー・ホーなどキャストも気持ちいい感じだし。

 んで、yesasia.comにはその『~II』として紹介されてる『カルマ2』だが、そこには8つ目の巨頭赤ちゃんは出てこない(…つうか、じゃあ『ノイズ』のどこに出てきたのか?と言うご意見もあるかも知れないが、それはまぁ、あの檻の中のわびさびって感じですよ-苦笑-)し、大体“ホラー・ホットライン”自体出てきません。だって、スタッフ陣劇中で死…っと、それはおいとこう。じゃぁ、『ノイズ2』でも嘘ジャンって?つうか、本編のクレジットには、『恐怖熱線:大頭怪嬰II』って出てこないし…。

 ただ一応スタッフ陣を見ると、確かに姉妹篇というぐらいの位置付けではあるようですな。『カルマ2』の製作陣は『ノイズ』と基本的に一緒だし、また監督・共同脚本のソイ・チャンは『ノイズ』の共同脚本家としてクレジットされている方。多分香港で『ノイズ』は続編企画が通る程度には当って、でも予算は押さえられたから新鋭…つうかよう知らんキャストに、若い監督起用って作られた作品が『カルマ2』ってことのようだ。

 そんなわけで、製作体制では正統『ノイズ』、邦題はまんま『カルマ』と2本の作品の続編である『カルマ2』。ただ1本で2度美味しいとまでは行ってないのがちと苦しいかも(笑)。

 それにしても、日本のリリース元さんって奴は…。これからも、この手の無茶な続編タイトルで映画ファンを呆れさせて欲しいと、マジで思います。だからそれが、未公開作の醍醐味なんだって(笑)。

01:24 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (5) | トラックバック

July 08, 2004

『黒い絨氈』から半世紀!でも…?『ボーン・スナッチャー』

 最近、試写ネタが上がってないっしょ。久々に、引き篭もり期間が1週間になろうとしてます。ここ数日、怖くて体重計にものってません(苦笑)。その割には、全然予定通りに仕事が終わらずでかなりぶるー…って、だから最早それが常態じゃん(爆!)。人に優しく、自分に厳しくあれ!…などと思っても、ままならないのが世の理か。

 だけど、明けて8日は、先週借りたDVDの返却予定日なんで、とりあえず外出するぞ!…ってことで、本日は返却予定のDVDのことを書いておこう。

 タイトルは『ボーン・スナッチャー』。今年の2月にフルメディアからリリースされた南アフリカ製昆虫モンスター・パニックで、DVDはレンタル版オンリー。だったら旧作扱いになるのを待ってと、レンタルしたわけだが、借りた後にホーム頁を見たら、なんのことはない8月にセル版出るんじゃん。だったら、それがヤフオクか中古に出回るまで待てばよかったぜ(苦笑)。

 舞台はアフリカの砂漠地帯。三人の採掘業者がダイヤを求めて熱砂の中を彷徨っているうちに、異様な洞穴を発見する。一人の男が中を覗き込むと、異様な風体の黒い人影が襲い掛かりフィド・アウト、オープニング・タイトルへ。掴みは、案外悪くない感じ。

 カナダのバンクーバの研究所で、「俺は内勤専門だもんね~」なんて嘯いていたSEに、急遽南アフリカへの出張命令が下される。彼が作った給水システムにトラブルが起きてるらしい。散々ブータレながらも、仕方なく現地にとんだSEは、3人の行方の捜索に向うセキュリティ担当の部隊と共に、ナミブ砂漠へと分け入って行く。そこで一行は、綺麗に肉を剥ぎ取られた2体の死体を発見する。ダイヤを独り占めするための、仲間殺しか?だが、そうした想像をはるかに越えた恐怖が一行に襲いかかったのだった(そりゃ、そうじゃなくちゃモン・パニにはならんって!)。

 つうことで“この恐怖!骨身にしみる!驚異のSFX砂漠ホラー!”という惹句も、期待していいんだかどうだか判らん投げやりさが溢れててナイスな本作。恐怖の対象は“蟻”さんである。んで、調べてみたら、この題材でのマスター・ピース『黒い絨氈』が製作されてから、実にもう半世紀目がたってるんだね。正攻法のメロドラマ(農場主はチャールトン・ヘストン!)と、迫り来るマラブンタの群れの接写。そしてクライマックスのサスペンス&スペクタクルまで、『黒い絨氈』はやはり今でもマスター・ピースとしての魅力を放っていると思う(DVD化強く希望!)。そうそう、放射能巨大蟻が襲いくる巨大モンスターもの『放射能X』も同じく54年作品だった。そう思うと、蟻ものって、作られたその年に完成形を迎えちゃってたのかもしれないな。勿論、73年の『フェイズ IV 戦慄!昆虫パニック』のように、知的な香を漂わせる秀作や、いい映画じゃないけど温かい目で見守ってあげたくなる怪作『巨大蟻の帝国』(77)なんかも魅力的ではあるけれど、インパクト的には54年の2作に比べるともう一つか。当然、蟻の群れ(一応)の中で役者陣が管を加えて呼吸することで蟻をよせつけないよう奮闘する『キラー・アンツ 蟻 リゾートホテルを襲う人喰い蟻の大群』(77)や『マラブンタ』(88)といったお寒いテレフィーチャーは、一応ソフトを保護はしたけれど勿論論外なのである…ってだったらそんなのを『モン・パニ リターンズ』に入れるなよ>自分(苦笑)。

 そんな中で『黒い絨氈』から50年ぶりの記念作品か!?な本作だが、新機軸は何か?!なんと蟻さんが、血肉を食い尽くした犠牲者の骨に宿ることで、二足歩行の集合体と化すのである。冒頭の、怪人は蟻さんの群れが人型をとったものだったのだ。すっげぇ~~~!って素直に喜べたらどんなに嬉しかったことか(爆)。無数の集合体が怪物形態をとるっていうのは、『ブラック・ビートル』のゴキブリ状甲虫なんかでもやってたけれど、案外このってのってジャケット・アートなどのハッタリから想像する以上のインパクトはないし、生物らしさと派手な暴れっぷりはみせてくれないんだよね。本作の場合、2足歩行形態は…気持ちショッカーの怪人?って程度。さらに、人間側からの銃撃等を受けて崩れる個々の蟻の描写が、単にCGの黒い点が飛び散り、また怪人形態をとろうとするだけ。全然、個々が生命を持った群体であることを、納得させる描写がない。ここで例えば崩れた蟻の群れを、『~戦慄昆虫パニック』みたく、生の蟻の接写映像なんかをケレン味たっぷりに挿入したりすれば、かなり印象は変わったと思うんだけどね。結局、廉いCGにおんぶに抱っこの、C級モンパニがまた1本できましたって感じでした。つうわけで、このジャンルに心が広い篤家の方は観てもいいかもしれないですね。それでも僕は、やっぱり中古かヤフオクで¥2200くらいまでで出てたら保護するとは思いますが、あんまりお薦めはしないかな。

 なお、本作のリリース元のフルメディアは、10月14日に“あの!(笑)”快作虫虫ホラー第3弾『ミミック3』もリリースするそうです。これは、よくも悪くも(多分、駄目だろうが-爆-)、俺的に新譜購入確定タイトルですな。なんか、資料をよむと『裏窓』風云々とか書いてあって、それって『ミミック』なの?とか思いますが、腐って(欲しくはないけど)も『ミミック』ってことで、早く観たいなぁ…

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July 07, 2004

DVD『テラー・トレイン』…も到着

 これがここを始めてからの100記事目になります。皆さんからいただいたものを中心に、コメント数は145。私の拙い文章に、おつき合いいただきまして、どうもありがとうございます>ALL。これからも、ボチボチすすめていきますので、宜しかったらおつき合いください。というわけで、今回の内容は、100回記念…でもなんでもありません(爆!)。

 SPOから発売のトラウマ・ホラー7タイトル中、新譜で注文したもう1本『テラー・トレイン』も4日に届いた。こちらは購入に関して多少躊躇があったために、速攻注文の『スクワーム』より気持ち遅れてのオーダーになってしまったのだが、なんと驚いたことに先着プレゼントのイラスト・アウターBOXがついてこなかったよ。それ自体には、別に未練はないんだけど、つまり少なくとも、2000枚は売れ…てはなくとも出荷済みってことですか!?。スッゲェ~~!こりゃ、ホントにホラーの逆襲がはじまったですか?!…ナニナニ、2000枚ってそんな大それた数字ちゃうって?いやまぁ、それでも一応書いてみたかったんだよ(苦笑)。

 にしても本作を観返すのって、それこそ公開直後に故(爆!)新宿ローヤルあたりで観て以来だから20年以上ぶりですか。もともと日本でのスプラッター・ムーブメントが起こった直後くらいに公開された本作だが、首都圏では公開せず地方での二本立て併映用と言う“スプラッシュ”扱いだったし、ビデオソフトも今回同時リリースされた6作品に比べるとほとんど出回らなかったり(実際、私こいつの国内版ビデオソフトって現物を見た覚えがないもんね)で、今回のDVDで初めて観る方も少なくないだろう。つうことで、画像は劇場公開時のパンフレットとDVDです。日本独特の写真コラージュ形式のパンフ(チラシ)よりも、今回のDVDジャケットの方がムーディーではあるよね。これって、オリジナル・アートなのかしら?

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 物語は、ズバリタイトルどおり(笑)。SLを借り切って仮装ニューイヤーズ・パーティーを洒落こんだ医大生たち。だがその車中に一人の殺人鬼が乗り組んでいたため、列車は逃げ場の無い恐怖の密室と化し…

 はっきり言っちゃえば、本作の場合派手なスプラッターなお楽しみというのは、ほとんど皆無に近い。だけど、特異な部隊設定とシチュエーションで展開される物語は、結構スリリングで見応えが有り。中でも、マジックショーの最中で男子学生が殺害されるシークエンスは、必死に惨劇が起きたことを訴えるヒロインに対し、周囲からはパーティの余興としか受け取られない場面は狂騒的な中での絶望感が出色でゾクゾクさせられますな。でも犯人の正体は…個人的には微妙かな。

 ヒロインは、『ハロウィン』『ザ・フォッグ』『プロムナイト』に本作と、この時期にスクリーム・クイーンとして名を馳せたジェイミー・リー・カーティス。でも、個人的にはスクリーム・ヒロインとしての彼女には、あまり思い入れがなかったけれど(むしろ、『大逆転』『ワンダとダイヤと優しい奴ら』なんかの、コメディエンヌぶりの方が、キュートだったと思う)、本作は事件の発端となった過去の悪戯につい荷担してしまったことを十字架として抱えながら、犯人と対決して行くヒロインを情感をこめて演じていて悪くないっす。

 それにしても、今回のSPOのラインナップって、70年代中期から80年代中期の案外微妙(笑)な線の作品をセレクトした好企画だよね。個人的な好き嫌いで言えば、絶対欲しくない作品も混ざってるけど、そこはまぁバランスってことだ。2000枚以上出たんだったら、是非とも、続巻を期待したいね。個人的な希望を言えば『チェンジリング』『ファンタズム』…それとちと年代が遡るけれど『悪魔の調教師』あたりを是非!

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July 06, 2004

ついに観た!『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』

 BS、CSにケーブルと、多チャンネルは最早当たり前の昨今だが、放映作が多くなったようで案外膝を乗り出すような逸品・レア作品に当ることは少ないのが現状。なんか最新作を逸早く!と言った類のPPVが持て囃されているようだけど、少し待てばいくらでも観れるようになるものを、“先取り”だけではあんまし魅力は感じないんだよね(公開作なら既に観てることが多いし-笑-)。そんな中で、TBSチャンネルが放映してくれた『さようならピーナッツ』のように、その放送局だからこそできる未ソフト化素材の放映は、他に観たい番組が例え一つもなくたって(笑)、契約しようって気にさせてくれるわけだ。んで、4月のTBSチャンネルの奇跡に続き、今度は東映チャンネルがやってくれました!

 7月の映画特集の一つとして、人類自滅テーマの3作品をラインナップすると言う、まさに僕向けの暴挙(誉め言葉)な編成の【クライシスムービースペシャル】。その中の1本が、自分にジャンル系もの心(笑)がついて以来、ソフト化は勿論のこと名画座や特別上映などの機会さえ一切無かったという本当に“幻”だった最終戦争作品『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』だったのだ。実際、作品に関しての情報自体は様々な資料で目にしていたけれど、作品を観た上での批評と思える文章って、69年に出たキネ旬臨時増刊の『世界SF映画大鑑』で、故大伴昌司氏が切って捨ててるもの以外読んだことがない。それくらい、自分の知る限りで実際に観たって人の話を聞いたことが全く無い日本製SF作品ってのも珍しいのよね。だから、マジでオンエア決定の話を聞いた時は、我が耳を疑ったよ。最早フィルムは現存しない!ってのが通説だったからね。だから公式情報で間違いないことを確認すると、これまた迷わず契約したともさ!つうことで、早速第1回オンエア時にリアルタイム鑑賞だ。

 『第三次世界大戦 四十一時間の恐怖』は、米ソ冷戦華やかなりし(…だから、日本語の使い方間違ってるってばよ>自分)60年に、作品規模的にはB級専門だった第二東映によって製作された核ジェノサイド映画。週間新潮に掲載された架空終末戦争記事から材をとっている(ちゃんとクレジットされてます)。朝鮮半島の38度線で起きた米軍機の核搭載機爆発事件により最高潮に達した東西間の緊張から、ついに米ソ両陣営による全面核戦争が勃発。そして米軍基地のある日本にも、ソ連からの核ミサイルが降り注ぐ様を、一般市民を主人公に描いているのは東宝の『世界大戦争』(61)と同様。実際両者は版権問題が訴訟に発展し、東宝側は製作時期を1年遅らせたという経緯がある。このあたりは米国で64年に製作された、『博士の異常な愛情』『未知への飛行』という核戦争映画競作の経緯と被るものがありますな。ただし、同時期の米国製2作が軍及び政府という当事者サイドから描いているのに対して、日本の2作品はどちらも一般市民サイドから描いてるのが興味深い。やはり長崎・広島で刻まれた悲惨な歴史的事実によって、当時の冷戦下の核ヒステリーを国民レベルでより現実的に感じていたんだろうね。

 つうことで二本の邦画最終戦争作品を比較してみよう。主人公の善良なタクシー運転手一家を中心に、彼らを見舞う悲劇をあくまでミクロの観点に拘ってじっくり描いた『世界~』に対し、こちらの『第三次~』の方は、確かに第2東映らしい77分という上映時間故に駈足過ぎるきらいはあるし、またラスト10分近くで表現されるミサイル発射場面以前には、ほとんど見せ場らしい見せ場がないなど見劣りする点は多々ある。だが、『世界~』の方が壮絶なカタストロフ映像を特撮によって現出させながらも、それが本編での人間の姿とほとんどクロスせず終いだったのに対し、『第三次~』では絵面的にも逃げる人々のはるか後方でキノコ雲が湧き上がる図など、本編とクロスした災厄絵巻が描かれているのはポイントだろう。モノクロ画像の迫真性も手伝って、少なくとも83年の米国製テレフィーチャー『ザ・デイ・アフター』の同様の場面は遥かに凌駕しているのである。破滅に至る序曲として、迫り来る破滅から逃れようと、食糧を求め、また街から逃げ出そうとする人々の混乱と、さらに郊外のぬかるみ道を大半が徒歩で移動する場面を繰り返し映し出して行くあたりは、他人を轢き殺しても逃げようとするキャラクター描写など、極限状態での負の人間性も描き出していて興味深い。

 なお、善良な市民の悲劇として描かれた『世界~』だが、当初は監督・脚本とも別の陣容で企画が進んでいたということが、前述の『世界SF映画大鑑』に記されていた。だとすると、このあたりは多少なりとも極限状態での人間の負の面を描いた『第三次~』に対し、後続となってしまうにあたって、敢えて方向転換をしたということもあるのかもしれないね。

 特撮映画としてのお楽しみは、先に書いたとおりせいぜい最後の10分くらいか。作品自体もモノクロだし、東宝が大作として製作した『世界~』に比べるとカタストロフ場面に広がりがかけるのは事実だが、東京タワーが、国会議事堂が、赤の宮殿が、金門橋がふっとぶミニチュア特撮は悪くないです。破壊はそれで全てだけど(笑)。

 何はともあれ、昔っからの胸のつかえを抜いてくれるような、今回のオンエアには大感謝です>東映チャンネル様。来年は是非とも、同様に幻となっている佐藤“ゴケミドロ”肇監督の東映作品『散歩する霊柩車』『怪談せむし男』をヨロシクです!

 因みに次回のオンエアは7月9日(と18日と27日-笑-)。スカパーもしくは対応ケーブル局との視聴環境があるSF映画ファンなら、まだまだ間に合うから速攻でカスタマー・センターに単月契約を申し込むよろし!

 なお、どうせ契約したんだからと、続けて同企画の『FUTURE WAR 198X年』も見直したんだけど、こっちは核のこと判ってないぞ>『ザ・デイ・アフター』…なんて公開当時大騒ぎした日本人には、他所のこと言えないってばよと恥ずかしくなる代物だったよ。あんだけ核弾頭降らせて、反核デモする君達はどうやって生き残ったんだよみたいな(苦笑)。核の雨が降り注いだって、愛は地球を救う…のかいっ!?

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July 05, 2004

7月の映画の日&『マーダー・ライド・ショー』

 7月1日。毎度毎度で自己嫌悪すら麻痺しつつあるヤバイ状況だが(苦笑)、またまたスケジュールと苦戦中。だったら出かけずに、仕事しろよ!…と内心思いつつ、TSUTAYAに返却しなくちゃならんソフトもあるしと外出。渋谷のQフロント店で返却&またまた2作品借りた後に有楽町に移動。だって折角都心までチャリ漕いで来たわけだし、何より今日は映画の日だしな!(苦笑)。

 そんなこんなで午後1時からは、ニュー東宝シネマで『メダリオン』
(日本ヘラルド映画配給)を観る。ジャッキー・チェン生誕50年、日本公開50作品目歴史的超大作とのこと。どうでもいいけど、最近のジャッキー作品って必ず何かの記念を謳ってるような印象があるんですけど、気のせいでしょうか?予告上映中の入場になってしまったのだが、映画の日と言っても所詮は平日ってことだろうか。入りは2・3割って感じで、好みの位置に座るのも無問題。だけど映画が始まってしばらくすると、むぅ…、やっぱ家で原稿書いてるべきだったかな…と思えてきたよ(苦笑)。

 ジャッキー作品の魅力って、やっぱり生のアクションだとは思う。でも、そりゃ惹句にもある通りで、いつのまにか齢五十路に達した彼がVFX効果を併用したアクションを演じること自体を真っ向から否定しようとは思わないよ。しかし、バディ・ムービーとしても、ファンタ系作品としても温過ぎる物語は、アクションについていけなくなった為のファンタジー要素をぶち込んだ苦肉の策としか思えないんだよな。まぁ、『ゴールデン・チャイルド』にしろ、『バレット・モンク』にしろ、東洋を舞台にしたハリウッドがらみの伝奇ファンタ・アクションに当りなし!が、定着した今日この頃に何を期待していたんだ…と言われれば、返す言葉もないんだけどね。

 午後3時半からは、松竹試写室で『マーダー・ライド・ショー』(アートポート配給)を再見…といっても、最初に観たのはほぼ1年前なんで、結構新鮮に観れたよ…つうか、これってもろにコアなホラーマニア御用達的な作品なんで、何度観ても楽しいっす。

 アメリカの田舎町を車で旅していた二組のバカップルが、一人のヒッチハイカーを乗せたことから、想像を絶する恐怖に見舞われる…という物語は、思いっきり『悪魔のいけにえ』を意識したもので、この手のジャンルでは定番中の定番といえるもの。だけどこれが、最近のスマート(…なのか?-笑-)なスラッシャーじゃ味わうことの出来ない悪意が満ち満ちていて思いっきりヘビィなんだわ。血飛沫描写自体に関しては、実は思いのほかソフトかも。なんでも、最初に完成し欧州の映画祭で上映したバージョンは、ここまでやるかなゴアゴア作品だったらしいが、血ぃ出すぎてかけてくれる小屋が見つからんゆう大人の事情で、現在の形になったらしい(にも関わらず、結構日本じゃ小屋が決まるまで時間かかっちゃったけどね。まぁ、それもまた勲章だよ)。しかし、そのものズバリを見せるスラッシャー映画とは比べ物にならないくらいの禍々しさが、フィルムから噎せ返るように沸き立ってくるんだよ。被害者になるバカ者たちを、一見惨たらしくとも一瞬で殺してしまうような慈悲は一切みせず、とにかく執拗なまでに責める!苛む!嬲る!。既知外一家の狂騒ぶりも相俟って、ホラー・ファン狂喜!おーでぃなりーぴーぽーは席を立ちたくなるかのような狂宴がはてしなく続くのだよ。

 70年代という時代設定やそうした描写の数々は、まさしく『悪魔のいけにえ』直系の落し子なわけだが、物語の前後等に度々挿入されるドイツ印象派とPV映像が融合したような映像が強力に独自の作家性を主張しているのだ。監督は、生粋のホラー・マニアでもあるヘヴィ・ロックの旗手ロブ・ゾンビ。劇中登場する『大アマゾンの半魚人』などのポスターや、ユニバーサルの『フランケンシュタインの館』を映し出すなど様々なイコンを盛り込みながら、単なるオマージュに留まることのない破壊的パワーは、映画監督としても注目だね。既に、続編の製作も決まったそうなので、ホラー・ファンは心して観に行くべき怪快作だと断言しよう。シド・ヘイグ、カレン・ブラック、マイケル・J・ポラード、ビル・モーズリィなどジャンル・ファンには知る人ぞ知る!(一般的には…苦笑)なキャスティングも最高だよ。新し目では、『ビッグ・フィッシュ』の巨人を演じたマシュー・マッグローリーが、“タイニー”(笑)なる殺人鬼一家の一人に扮している。

 なお公開は、シアター・イメージフォーラムにて8月14日よりロードショー。なお本作は、契約によって劇場でのパンフレット発売が出来ないのだが、前売券を購入するとマスコミ用プレスが特典としてついてくるそうだ。実際、このクラスの作品では、プレスをそのままパンフに転用していることも多々あるので、これは素直にお得な対応だと思う。どうせ行くなら、前売券を購入しよう。

 午後6時50分からは、日劇1で『デイ・アフター トゥモロー』を再見。日劇は全席指定制を導入しているので、『マーダー~』に行く前にチケットは購入済み。そんなこんなで余裕ぶっこいて、結構ギリギリに劇場に到着。チケットを財布から取り出すと…4時の回になっている!!!マジですか?購入時に、しっかり6時50分と言ったはずなのに。席の説明まで受けたんだから、イチイチ券の確認なんかしねぇよっ!…って開き直ってどうする。仕方なく、大急ぎで再び発見窓口に並ぶと、未使用のチケットを提示し事情を説明。それが当たり前なのかもしれないが、窓口嬢の対応は思いのほか低姿勢で丁寧だったことは書いておこう。当初の席より3列ほど前よりになってしまったが、おかげで気持ちよく観ることができました。だけど、やっぱり全席指定制度って、痛し痒しというか結構微妙な制度だよな。とりあえず作品的には、実にココ向きだったよなというのを再確認。なかでも竜巻やブリザードの音響効果は、思いっきり臨場感があって大満足。

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July 04, 2004

追悼マーロン・ブランド

 『ゴッドファーザー』のドン・コルレオーネことマーロン・ブランドが、7月1日の晩に肺疾患で逝去されたそうです。享年80歳。

 僕が彼の名を最初に知ったのは、映画ではなく多分小学生の時に読んだ『二人のゴッドファーザー』(だったかな?集英社のマンガ文庫だったような…)と題された伝記マンガだったと思う(アル・パチーノと2本立て収録だった)。映像作品に関して言えば、『ゴッドファーザー』をテレビで観た(名画座で観たのは、結構後)のと『地獄の黙示録』を封切りで観たのはどっちが先立ったか最早定かではないのだけど、多分そのどちらかだったはず。でも、このあたりの有名どころは、きっと他でも盛んに語られているだろうしね…と言うことで、僕的にツボな2本のソフトで故人を偲びたいと思う。

 まず1本目は71年製作の『妖精たちの森』『回転』として61年に映画化された(因みにこれは、真に恐ろしいモノクロ幽霊譚の1本。未見の方は、14日にWOWOWで久々…つうかワイド版では初のオンエアがあるので、お見逃しなきように)ヘンリー・ジェームズ原作の『ねじの回転』の前日譚だ。つうことで、画像はかつてエンバシーから出ていた国内版ビデオソフト(勿論廃盤-苦笑-)だす。

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 緑豊な湖沼に建つ壮麗な邸宅。そこには両親を亡くした姉弟が、お目付け役の家政婦、美貌の家庭教師ジェスル、庭師クイントと暮らしていた。クイントは無学で粗野な男であったが、そのヴァイタリティ溢れる言動は姉弟を魅了し、彼らにとって父親のような存在でもあった。ある晩、ジェスルはクイントに犯されてしまう。敬虔な淑女であったジェスルは、穢れた関係だと罪の意識に苛まれながらも、クイントの荒々しい魅力を拒みきれずやがて愛欲の日々に溺れて行く。そんな二人の関係を、たまたま弟が覗き見てしまった。その意味も判らぬまま、ジェスルとクイントの行為を真似する姉弟。だが二人の関係とそれを真似る姉弟に怒った家政婦によって、クイントは邸宅への出入りを禁じられ、ジェスルは邸宅を去ることになる。そして敬愛する二人が邸宅からいなくなることを知った姉弟に、以前クイントから聞かされた言葉が去来する。「心底誰かを好きになると、殺したくなるんだよ」。そして妖精の如く穢れを知らない姉弟の思いは、恐ろしくも悲しい悲劇として結実するのだった。

 つうことで本作でのブランドは、勿論男臭い庭師のクイント役だ。子供たちに様々な遊びや現実的な智恵を授けながら、その一方でサディスティックにジェスルを犯すキャラクターは、若い頃から彼が持っていた叛逆者のイメージにより、魅力的かつ説得力のあるものにしてますな。またジャケットにもなっている、ジェスルとの愛欲場面も思いっきり見応え有り。

 原作(及びその映画化)で姉弟を苛む(…という表現はちと違うか)ものが、いかにして現れることになったかの顛末を描いた本作は、超自然の怪異は登場しない。でもムーディーな邸宅及びその周辺の撮影(特に、幻想的な夕景は特筆もの)と、その無垢さこそが恐怖を増幅させる姉弟の“ENFANTS TERRIBLES”ぶり(人形を燃やす場面とかはマジでゾクゾクするぞ)など、やはりゴシック恐怖譚の秀作として落すことはできない逸品。是非とも、高画質の国内版DVDを出して欲しいと思うのだが…やっぱり、ちょっと渋過ぎかな?実際米版もまだ出て無いようだしね(英国映画故か、イギリス版は発売されているようだが)。

 お次はレンタル屋等でも、未だ比較的見つけ易い最近のBムービー『D.N.A.』。御存知H・G・ウェルズの『モロー博士の島』(最近フルムーン・ピクチャーが4度目の映画化作品をリリースしたようだね)の3度目の映画化作品。画像の方は、右は東宝ビデオからリリースされた国内版ビデオソフトで、左が“UNRATED DIRECTOR'S CUT”を謳い、ワイド・スクリーン版・スタンダード版の2ヴァージョンを表裏に収録した海外版DVD。因みに、通常版と“UNRATED DIRECTOR'S CUT”の違いはですねぇ、一々すりあわせてないんでよう知らん(苦笑)。

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 ここでのブランドは、原題のタイトル・ロールである既知外科学者モロー博士。登場場面自体は全体の1/3に満たない程度(やっぱ製作サイドが、高額のギャラを払いきれなかったからかな-笑-)だが、巨体に白塗りメイクと白装束で初登場するその姿は、まんまカーツのセルフ・パロディだが、それを有無を言わせずやってしまう存在感にはクラクラさせられますな。撮影中はその容積が1/30くらい(印象記述-爆-)の“ラットマン”こと故ネルソン・デ・ラ・ロッサのことをことの他可愛がり、撮影現場では常に彼を傍らにおき、撮影終了後には彼をポケットに忍ばせ連れ帰ろうとした(大嘘!)…なんて、心温まるエピソードも今では懐かしい。実際、二人が連弾をするシーンは、特殊メイク獣人以上に本編の白眉ではないかと(笑)。

 元々は、軍事用ロボット“マーク13”が褐色のホロコースト世界で大暴れする怪作『ハードウェア』を監督したリチャード・スタンレーによる監督・脚本作品としてスタートしながら、撮影時のトラブルからスタンレーが首になり後を受けたのがブランド同様、これに関わっていいの?(笑)感バリバリのジョン・フランケンハイマー監督。こちらも既に故人であることを思うと、なんか複雑な思いを抱かせますな。

 なお、日本版ジャケットの上部に映っている…ってこれじゃよう判らんか(苦笑)…豹男ロメイを演じていたのは、素顔は精悍な二枚目アクション・(B級)スター、マーク・ダカスコス君ですね。彼の身体能力が無ければ、あの滝のシーンでの動物的な動きは決して実現できなかったでしょう…って、そこはCGじゃん(爆!)。まぁ、その功績ゆえに『D.N.A.II』では、顔出しヒーローを演じられたんだから、下積みに徹した甲斐があったというものだよな…って、邦題だけの続編だけどな(笑)。

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July 03, 2004

『スパイダーマン2』『リディック』

 6月29日、昼過ぎまで自宅で作業…しつつDVDで『ピッチブラック』『スパイダーマン』を鑑賞…と書けば、その後の予定は察しがつくと言うものだろう(笑)。つうことで、午後はサマー・シーズンのブロックバスター作品を2本鑑賞。

 午後3時半からはSPE試写室で『スパイダーマン2』(ソニーピクチャーズ配給)を観る。1本目も大好きだけど、今作は前作をはるかに上回る面白さ。『スーパーマンII 冒険篇』もそうだったがキャラクター・シリーズの第2弾は、既にその設定に時間を裂く必要がない分初めっからド派手なアクションとより深いドラマ性をこめることが可能なわけで、やっぱり『スパイダーマン2』もそんな特性を100%活かした好篇だね。

 前作から2年の月日が流れ、すっかりスパイダーマン業(笑)も板についたかと思われたピーター君だが、むしろその活動と“大いなる力に伴う大いなる責任”が生活・精神・恋愛など様々な面で重石となってのしかかり、そのもがきっぷりはさらにドツボ。でも、この苦悩ってのは、ヒーローとは?ということのみならず、自分というのは何か?ってことに対するものでもあり、僕たち普通人にとっても共通するこの思いには、観客を感情移入させずにはおかないものなのだ。またピーターとMJの交錯する想いとその行方も、アクション場面とは別の意味で(笑)手に汗握らせてくれたしね。

 勿論、アクション面での見所も充実。今回の敵役ドック・オックが、人工アームに則られ怪人として覚醒する場面は、電動鋸(手術用丸鋸だけど)も出てきて『死霊のはらわた』を彷彿とさせるハイテンションさだし、その立ち姿とニューヨークでの暴れっぷりほとんど怪獣映画ノリ。走るメトロ上でのオックとスパイダーマンの死闘は、互いを車両から縦横左右にぶちのめす様が、ダイナミックかつスピーディーで『ダークマン』の超パワーアップ版といった感じか。他にも、エレベーターでの爆笑エピソードなど、恐怖・アクション・笑いに拘るライミらしい場面もてんこ盛り。それでいてマニアックな線だけに偏ることなく、万人が納得しうるドラマに仕上たヴァランス感覚にも注目だね。

 なお、先日『ヴァン・ヘルシング』プレスがポップ・アップ式になってることを紹介したが、本作のプレスもまたそうである。知人から「何故こっちは紹介しない?」との指摘をいただいたのだが(苦笑)、まぁ、記者会見取材でもらった時は、作品本体を観てなかったからなのだ。つうことで、ここにあらためて紹介します。ただ構造的なこともあって、ポップアップ度自体は『ヴァン~』の方が上かな(笑)。

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 なお公開は、7月10日より日劇1他全国東宝洋画系劇場にて拡大ロードショー公開。また3日…って既に明けて今日じゃん(苦笑)の晩には先行レイトショー&オールナイトが開催されるので、待ちきれない方はそちらをどうぞ。その価値はあり!

 試写後は軽く食事をとってから、八重洲ブック・センターにミステリーマガジンの8月号を買いに行く。ミステリーマガジンは、毎年夏の“幻想と怪奇”特集号だけは買うようにしてきたのだが、一昨年・昨年と2年続いて買い逃している。とりあえず、今年分だけはどこかで探し、2冊の買い逃し分はバックナンバーを注文しようと思っているのだが、この日は探し方が悪いのか売り切れなのか見つからず。とりあえずここでは、『新耳袋 第九夜』(メディアファクトリー刊)のみを購入。さて、いつ読めるのかな…。

 その後、丸の内プラゼールに移動して『リディック』
東芝エンターテインメント松竹共同配給)の完成披露試写を観る。メジャー製作ではあっても作品規模としては小さ目、しかしその通好みの面白さがSF映画好きを唸らせた『ピッチブラック』の、ブロックバスター化された続編である。実は事前情報からは、大作であること以外は海のものとも山のものとも知れず、大きな期待と微妙な不安が綯交ぜ状態だった。だけど実際に観てみたら、嬉しいことにこちらも大満足だよ。

 製作前は『ピッチ~』のエピソード1的な物語になるとアナウンスされていた本作だが、完成作は『ピッチ~』から5年経過後の物語で、宇宙全体を“浄化”しようとする軍団“ネクロモンガー”の侵攻に巻き込まれたアウトローヒーロー、リディック(ヴィン・ディーゼル)の姿を描いたものになっている。んなわけで、前作でリディックと共に生き延びたイマムとジャックも再登場するし、わざと捕まって見事な拘束抜けを披露するリディックの図など、シーンや台詞で前作を踏まえたものもそこそこあるので、未見の方は前作を観てから観るようにした方がお楽しみもますのは確かだが(さらに劇場公開直前には、『ピッチ~』と本作の間にあたるOA『リディック アニメーテッド』もリリースされるそうだ)、かと行って未見だと楽しめないわけでは決してない。ただそれ以前の問題として、SF的異世界には全く興味の無い観客には、ちょっと入りづらいところもあるコアな作品ではあるけれど。

 それにしても再会したリディックに、「ジャックは死んだ」と言い放つジャック長じたキーラは、そのないすばでぃな育ちっぷりと女豹のような危険な香が、とても同一人物とは思えないっす(…って演じてるのは別人だけどね-笑-)。演じているアレクサ・ダヴァロスは、『エンジェル』の第4シーズンなどに出た新人とのことだが、彼女を主人公にしたスピン・オフ作品の準備も既に動き出した…なんて噂も納得のアウトロー・ヒロインぶりがいい。

 しかしなんと言っても、個人的に惹かれたのはデビッド・トゥーヒ監督のSF的な絵作りとシチュエーションへの拘りだ。『アライバル』のけれん味溢れる冒頭や、『ピッチ~』での三重太陽の輝く惑星に迫る22年に一度訪れる夜なんていう描写の数々もそうだったとけど、今回もSFファンの琴線にビンビンと響いてくるヴィジョンを次から次へと提示してくれるのだ。今作では、特に中盤のパートにあたる刑務所惑星クリマトリアの描写は、その画面と同様(笑)個人的に燃えまくり。昼間は摂氏700度、夜間は極寒という激しい気温差のある惑星で、そこでリディックたちは日が昇る前に地表を移動せざるえなくなる。火山活動が続く薄暗がりを移動する一行を捕えたカメラ思いっきりひいていくと、やがて彼らの後方に灼熱の朝が近づきつつあることを映し出す。妖しく輝く光の帯が発する美しさと禍々しさが、サスペンスを際立たせて出色だ。

 なお“ネクロモンガー”とそれに付随する謎のいくつかは、語られないままで本作は結末を迎える。そのあたりに欲求不満を覚える方もいるかもしれないが、壮大な設定を2時間内で纏めるという点では当然の判断だと思うし、それは既に構想されているという第3作へのお楽しみでいいだろう。むしろリディックを含め、ほとんど悪人同士が繰り広げる抗争の終着点に呆気にとられるが吉だ。この最後から、納得の行く設定の続きを描くのって結構大変だと思うのだが、なあに、トゥーヒとその一派ならそんなハードルを乗り越え、期待に違わぬ第3作を作ってくれるだろう…つうか、是非それを観たいからここでシリーズを終わらせないためにも、一人でも多くの人に観て欲しいと思う今日この頃なのだ。なお、公開は8月7日から、全国・松竹東急系にて超拡大ロードショーとのこと。

 それにしても、今年の大作系サマー・シーズン公開作品は、観た範囲では例年に無く充実していて嬉しいっす。

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June 30, 2004

DVD『スクワーム』到着!

 い~でじから、商品が届いた。記憶するかぎりでは6月30日以前発売分で、届いてないDVDはなかったはずなのに…と思いつつ梱包を開けると。中から出てきたのは、7月2日発売分の『スクワーム』だった。い~でじの場合は、発売日前注文商品の場合、発売日前に出荷しても発売当日までは商品が届かないシステムになってたはずだけど(実際商品到着数時間後に来た出荷お知らせメールにもそう書かれてたし(苦笑))、手配ミスかな。まぁ、早く届く分には文句は無いが、どうせだったら同日同メーカーから発売の『テラー・トレイン』も一緒に送って欲しかったぞ(笑)。

 んで、早速鑑賞。スクイーズ収録じゃないけど、ノートリミング鮮明画像で、牙を剥き出し威嚇する沙蚕さんたちの超接写や、リック・ベイカー謹製の沙蚕に顔を踊り食いされる憐れなロジャー君の姿を、堪能できる幸福に感無量っす。だけど、これの元版となった米MGM版に収録されていたTVスポットが、この日本版に収録されてなかったのはかなり不満だな。

 思わず、ベストロンから出ていたビデオを引っ張り出してきて、両者をそれぞれのプレイヤーにかけて、画質やトリミングを見比べたりしていると、またまた今日も逃避モードで1日が終わろうとして行くという(苦笑)。つうことで画像右がベストロン版VHSジャケット、左が今日届いたSPO版DVDの先着2000名限定…つうか、2000人もこれを買う奴いるのか?(笑)…の犬木加奈子画によるアウタージャケット。でも、これって沙蚕じゃなくて蛆じゃん!これじゃ、『フライ・ショック』…も長い系蛆だったから違うし…そう、『サスペリア』『地獄の門』じゃね~のかな。なんてったって、本作の沙蚕は作品の要なのだから、折角のサービスでもこれではイマイチいただけないぞ。

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 まぁ、どうしてもグロテスクなムシムシ描写にばかり話題が行きがち(…つうか、それを語ることこそ楽しいのだが(爆))な本作だが、生意気で頼りない余所者ピーターに向けられる田舎町の住人たちの排他的な視線や態度も、いやんな印象を残していい感じなのだ。

11:28 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

June 29, 2004

『箪笥』『いかレスラー』

 6月25日。朝から小雨が降ったり止んだり…。思いっきり出かけたくない天候だが、覚悟を決めてチャリで外出。レイン・ウェアをつける程の降りじゃないやと着ずにでかけたところ、流石に1時間以上漕いでいるとぐっしょりとしてくる。むぅ、甘く見ちゃうけど、逆にこの手の雨の方がやっかいなのかも…。

 午後3時半から、またまた韓国製ホラー映画『箪笥(たんす)』(コムストック配給)を観る。原典は仲のよい姉妹が継母に殺され、その怨霊が復讐に来るという古典『薔花紅蓮伝』とのこと。姉妹・継母は勿論出てくるのだが、時は現代、人里離れた地にある一軒家で起こる謎と恐怖に満ちた出来事を描いたものになっている。

 前半の姉妹と継母の戦いは結構辟易とする部分もあるんだけれど、悪夢とも幻想ともつかぬ出来事が混在しはじめるとお話に観客をひきつける力がドンドン加速されて行く。そしてショッキングな転換点を迎えると、人の悲しさに満ちた回答篇に。久々に、観終わって即で、様々な事象を確認したくなり再見したくてたまらなくなった。なお、これから観る方は、姉妹、継母、父親という4人の立ち位置に注意して観るのがいいかも。

 姉妹役のイム・スジョン、ムン・グニョンが可愛かったことは勿論だが、それ以上に継母を演じたヨム・ジョンア(『カル』『H』のクール・ビューティ)の恐ろしさと悲しさを併せ持ったたたずまいが印象的。なお公開は、7月24日よりシネマミラノ他で全国ロードショーとのこと。

 軽く食事をとった後、午後6時半から『いかレスラー』(ファントム・フィルム配給)の最終試写を観るために映画美学校第2試写室に。30分前には到着したのだが、既に半数以上の席が埋まっていたのにビックリ!最終的には立ち見も出る盛況で、この人とかあの人とかに遭遇したのが、いかにもこの作品らしいって感じか。

 …で結論から言うと、想像していたよりもなんかまとも…つうか、映画としての体裁はちゃんと備えていたんで、ちとびっくり(失礼な奴>自分(^^;)。そもそもが、『えびボクサー』のタイトルから派生した便乗企画であるのだが、元祖(?)が、碌すっぽ動かぬシャコ(マンティス・シュリンプ)のハリボテを、鋏のパンチの動きと吹っ飛ぶ人間だけで表現してたのに対し、流石日本は着ぐるみの国ってことでしょうか(笑)。いかにもセコくデフォルメされた着ぐるみであっても、思いっきり激しくバトルを見せてくれるのが、懐かしいやら嬉しいやら。しかも、元祖に対抗したシャコボクサーは、“エビ~”の四つん這い状態ではなくて、直立形態で鋭いパンチを繰り出してくれるんだな。なお、いかレスラーのスーツ・アクターは、破李拳竜だったよ。なんか、納得(笑)。

 それにしてもパキスタンの山岳地帯フンザで修行をすると、何故いかに?蛸に?蝦蛄に?なるのかは一切説明なしで、あたかもそれが自然の道理であるかのよう(爆)。それでいながら、リングに上がることの可否を争うナンセンスさよ。スポコン・ベースの物語には、流石に寒すぎるネタもあるも、あの着ぐるみが街中を歩いちゃうセンスだけで、全て許したくもなってくる。いい映画じゃなくとも、僕は素直に可笑しかったね。

 監修の実相時監督は、多分題字とコメントを書いただけなんだろうな。なお、公開は7月17日よりシネセゾン渋谷、池袋テアトルダイヤにてモーニング&レイト・ロードショー。以後、全国順次ロードショーとのこと。

 なお、26~28は家にこもってたので、特にネタは無し(苦笑)。

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June 28, 2004

『怪談新耳袋 [劇場版]』『歌え!ジャニス・ジョプリンのように』『完全なる飼育 赤い殺意』

 6月24日は、チャリ爆走と呑み会の合い間に(笑)、3作品を鑑賞。

 午後1時からTCC試写室で『怪談新耳袋 [劇場版]』(スローラーナー配給)を観る。このシリーズは、これまでも一部劇場で限定公開されてはいるのだけど、それはあくまでテレビ作品を小屋にかけたというスタンスで、初めから劇場公開を前提に作られたのはこれが初めて。それ故か、原則1エピソード5分(例外もあるが)というTV版とは異なり、『夜警の報告書』のような20分近くの長さのもの(カウントは4話分になるようだ)から、従来の5分程度のものまでが混在していて、同サイクルの繰り返しによる厭きのようなものはあまり感じさせず、1本のオムニバス長篇として上手い具合に纏まっていると思う。また、これまでのTVシリーズでは、各エピソードごとの監督自身が脚本も担当する形式をとっていたのだが、今回は全8エピソード中7エピソードを、『姿見』の監督もしている三宅隆太が書いている。そのあたりも、バランスのよさの要因であるのかもしれない。

 ただね、これまでも何度か書いたことではあるが、今回の映画版も「実話怪談」という原典のスタンスからすると違和感のあるものが目立つ。三宅氏の志向って、フィクショナルなホラーにこそ向いてるような気がするんだが。彼の監督作である『姿見』なんて、『学校の怪談』枠とかならそこそこ納得できた感はあるし、平野俊一監督の『ヒサオ』も烏丸せつこの一人芝居が見応えがあった。でも、これってやっぱり生き残った語り部不在の“お話”な訳だ。まぁTV版では共著者である中山市郎氏も監督作『百物語の取材』で、自ら実話を逸脱してるわけで、それをチマチマ煩いぞ!…と言われてしまえばその通りなんだけど、やっぱり両著者が取材した話をリアリティを失うことなくタイトに纏めた原作本や、人を積極的に殺さずとも(笑)しっかり恐怖を演出していた小中鶴田コンビの『ほんとにあった怖い話』に親しんだ者にはどうしても違和感を覚えるし、そうした制約の中でいかに怖い(or 奇妙な)話を語ってくれるかにこそ腐心して欲しい気がするんだよね。

 個人的には実際の体験者本人から!聞いたことのあった『夜警の報告書』が、オチの部分では創作を入れながらも、実話怪談としては一番まとまりがよかったと思う。警備会社の管理職に扮した竹中直人も、最近端についてしょうがなかったオーバー・アクトじゃなかったのもよかったね。まぁ、わらわらと出て来るやつらの描写には、もう一工夫欲しかった気もするが。それとこれまでの『新耳』エピソードや『幽霊VS宇宙人』を監督(個人的には脚本作品の『張り込み』を推す)豊島圭介監督の『視線』は、タイトルが意味する肝がクライマックスまででは全然活かされてなかったきらいはあるが、そこそこ怖い場面もあって案外好印象。雨宮慶太監督の『約束』は…、やっぱTVCMで見せちゃってるあれを撮りたかったってことですかね。なお、個人的なワーストは、心霊の絡まない不可思議譚(…であることは悪くないんだよ)でありながら、やっぱり語り手不在だし、画面は暗くてよくわからんし…な、鈴木浩介監督の『残煙』かな。

 なお劇場公開は、8月中旬より渋谷シネ・ラ・セットでロードショー公開。また、8月下旬からは吉祥寺バウスシアターで、『怪談新耳袋』TV版傑作選連続レイトショーも行われるとのこと。こちらもTV・ソフトで未見のホラー好きの方には、高橋洋監督の『庭』は一見の価値があるお薦めエピソードだ。

 午後3時半からメディアボックス試写室で『歌え!ジャニス・ジョプリンのように』ギャガ東京テアトル共同配給)を観る。昨年41歳で他界したマリー・トランティニャンの遺作で、監督・脚本はマリーと一時婚姻関係にあったサミュエル・ベンシェントリ。また、マリーの父、ジャン=ルイ・トランティニャンも出演している。

 保険会社に務めるパブロ(『ハリー見知らぬ友人』のセルジ・ロペス)は、顧客キャノン氏(ジャン=ルイ)がビンテージ・カーに掛けた保険を内密に解約しその保険料を懐に入れていたのだが、氏曰く「乗らずに保管してある」その車が、ある晩盗難さらには事故にあい大破。その修理代50万フランを工面しなくなければならなくなり、お先真っ暗。しかし彼は、従兄弟で30年前からLSD漬けで向こうの世界に行きっぱなしのレオン(クリストフ・ランベール)が、100万フランの遺産を相続したことを知ったのだ。それを手に入れられれば、無問題!…とレオンに会いに行ったパブロだが、レオンは30年前にあったと言うジャニス・ジョップリンとジョン・レノンが再び彼の元を訪れる日を待つばかりで全く埒があかない。そこでパブロは、妻のブリジット(マリー)にジャニスを、役者のキング・ケイトにジョンを演じさせ、遺産を手に入れようとすりのだが…

 ポップでブラックな笑いを散りばめた展開が、軽快で小気味いいっすね。いかにも生活に飽き飽きとしている主婦然としていたブリジットが、最初は戸惑いながらもジャニスを演じ、そしてなり切っていくことで、失いつつあったパワーを取り戻して行く姿はそれだけでも元気が湧いてくるんだけど、これが彼女の遺作と思うと結構複雑な気持ちにもなる。その熱演ぶりを見てると、本当にまだまだこれからって感じだもんな。

 パブロ氏の問題の結末が、いい話だがそこまでの展開からするとちょっと拍子抜けだったりもするんだけど、ポジティブな人間賛歌としては及第点。なお公開は、8月8日からシャンテ シネにてロードショー公開とのこと。

 その後、6時半からTCC試写室で『完全なる飼育 赤い殺意』(アートポート配給)を観る。正直のところこれまでのシリーズ作(原点の1本目は未見なんだけどね)は、監禁する者とされた者の間で交感が…みたいな展開のドラマ部分でどうにも納得させてくれる要素に欠けて、あまり芳しい印象は持っていなかったのだが、今作はこれまでのシリーズでは一番面白かった。

 今回のお話は、金に困って殺人を請負ったヘタレホストの関本(大沢樹生)は、殺人現場を目撃され雪の中を逃走。逃げ込んだ一軒屋にいたのは、灯りもつけずに脅えたような表情を浮かべる無口な少女・明子(伊藤美華)が一人。手当てを受けた関本だったが、突然明子から二階に隠れるように促がされる。そこに戻って来たのは、トラックの運転手・山田(佐野史朗)。そして関本は、二階から二人の姿を覗き見るうちに、明子が幼い頃に山田に誘拐されてから、長きにわたって飼育されていたことを知る…。

 いやぁ~、久々にテンションの緩急も絶妙な、佐野史朗の変態演技を思いっきり堪能できて大満足…だから面白かったというのも嘘ではないが、やっぱ気に入ったのは所謂“ストックホルム症候群”を体のいい言い訳にしたラヴ・ストーリーなんかじゃなくて、支配者、被支配者の関係をかっちり押さえているところだろう。山田のことを「シンちゃんいい人だよ」と言う明子だが、そこにあるのは反抗した時に待つ代償の怖さであり、愛で結ばれているなんて茶番はからっきしも無い。そんなギリギリの状況で、物理的な扉が壊されても家から出て行くことさえできなかった明子が、戒めから解き放たれるラストのなんと清々しいことか。

 監督は、ピンク映画からスタートし、幅広いジャンルでしかし自身の作家性を感じさせる監督作が既に百本を超えている若松孝二。雪深い新潟でのロケーションや、密室空間での濃密なドラマ展開は、流石のベテランぶり。なお公開は、9月18日より新宿武蔵野館他にてレイトロードショーとのこと。

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June 23, 2004

『デビルズ・バックボーン』『天国の青い蝶』『ヴァン・ヘルシング』

 6月22日。午後1時から観たい試写が2本あり、散々迷った末に外苑前にあるはじめて行く会場に向う。ところが、宮益坂上あたりまで来たところで、同じ作品に向った鷲巣さんから電話があって衝撃の事実を告げられたのだ。作品が間に合わずこの日の試写は中止になり、鷲巣さんも外苑前の駅に戻る途中だと言う。マジですか!?時間は既に12時40分。これ観れないと、クソ熱い中で3時半まで時間潰さなくちゃならないし、さて困った。もう1本悩んだ作品の会場は京橋だし、距離的には20分弱で行け…ないこともないか!但しそれはあくまで距離的な判断であって、信号待ち等の道路状況を考慮するとかなり微妙…つうか、無理っぽい。でも、今の俺には、他に残された道はないんだぁぁぁぁぁ~~~!

 そんなわけで、昼過ぎの青山通りを、自動車の存在と信号を可能な限り無視して京橋に向って爆走。だが、そんな時に限って留守電センターにメッセージを残す奴(笑)がいて、その中身が気になってしょうがない。でも、気が焦ってるせいか?はたまたアルツか?再生させる方法が思いだせん(爆)。しばし、片手運転でPHSと挌闘するが、どうにもこうにも埒があかず、速度も落ちる一方なので赤坂見附あたりで留守録は無かったことに頭を切り替える。なんてったって、非常事態だしね。

 そしてようやく映画美学校第二試写室に着くが、時間は既に1時を2・3分過ぎていた。本当は頭を欠いては観たくないし、何より試写の場合は重大なマナー違反(基本的には断られることがほとんど)なのだが、そこまでに費やした自分勝手な労力とその後のスケジュールを考えるとなんとか入れてもらいたい。それで受付にいた宣伝の方に「もうはじまってますか(…ってはじまってるに決まってるジャン!)?」と済まなそうに声をかけたところ、一瞬困った表情を見せながらも、中に入れてくれたのでした。どうもすいませんでした>ファントム・フィルムのご担当様。『いかレスラー』は、絶対早めに行くようにしますので(苦笑)。

 ということで、ここで観たのは僕の敬愛するファンタ系監督の一人、ギレルモ・デル・トロが『ミミック』と『ブレイド2』の間に撮った01年の作品で、ファンの間では永らく公開が待たれていた『デビルズ・バックボーン』(ザナドゥー配給)だ。実は作品自体は01年の暮れに字幕の入っていないものだったが内覧試写を観る機会があって、SFオンラインの2001年映画ベスト10で、個人選出第1位に選出していたりもするお気に入り。まぁ、逆に2回目だったからこそ、頭が多少欠けても観れるんなら観てしまおうと思ったのだけどね。実際試写室内に入ってみると、丁度オープニング・タイトルが終わるところくらいだったという。

 1930年代末、内戦下のスペイン。人里離れた荒野にある聖ルチア学院に、12歳のカルロスがやって来る。彼の父親は内戦で命を落とした闘志であり、他の学院の生徒たちもまた身寄りを内戦で無くした者たちばかりだった。そこでカルロスは、古参の少年たちのリーダー、ハイメたちからのイジメと戦うことになる。そんな彼の前、度々現れる白く腐乱した少年の霊。殺されたサンティの霊だと噂されるその亡霊は、カルロスにやがて学院で惨劇が起きることを告げる…

 赤茶けた大地に陽光の輝く荒野。その中にぽつんとある学園の庭に屹立する不発弾。澱んだ水を湛える地下室。ラテン感覚溢れるものから日本人的な感覚での王道なものまで、幻想的な光景の数々が素晴らしい。撮影は、デル・トロとは彼のデビュー作『クロノス』でも組んでいるギレルモ・ナヴァロで、彼らが三度コンビを組むメジャー大作『ヘルボーイ』への期待もいやますってもんである。また、頭部から出血を周囲にまとった濁り水にたゆたせながら現れるサンティの亡霊は、ファンタ大国となりつつあるスペイン映画の様々な作品に斬新な特殊効果を提供しているDDTによるもの。昼夜を問わず、カルロスの視界に現れるそのムーディーな佇まいも、印象深いものがある。

 そして、そんな王道の心霊描写を見せてくれながらも、本作で子供たちにとって脅威となるのは、霊ではなくてもっと現実的な存在であり、その戦いの過程で子供たちも無垢な被害者ではいられなくなる。後半の惨劇が内包する、悲しさと痛々しさは、スペイン動乱という背景と相乗効果を生み、なんと胸に迫ってくることだろう。

 学院の老教師カザレスを演じているのは、『クロノス』で吸血機に取り憑かれる老人を好演したフェデリコ・ルッピ。また、『オープン・ユア・アイズ』等での色悪ぶりで知られるエドゥアルド・ノリエガが、行動も凶暴な用務員役を怪快演。また劇中には、虫・聖像などデル・トロ十八番のイメージも続々登場するので、そんな所に着目して観るのも面白いぞ。なお、劇場公開は8月下旬より、池袋シネマサンシャインにてロードショー公開予定とのこと。

 続いてヘラルド試写室に移動して、3時半から『天国の青い蝶』(東芝エンタテインメント配給)を観る。悪性脳腫瘍で余命わずかな少年が、世界一美しい蝶・ブルーモルフォを求めて、昆虫学者と共に熱帯雨林を旅した“奇跡の実話に基づく、夢と希望にあふれるトゥルー・ファンタジー”だそうだ。正直、そんな惹句を読むと、ついつい敬遠したくなっちゃう自分なのだが、同時に観れるものはなんでも観ておきたいというのもまた自分。はてさて、鬼が出るか?蛇が出るか?

 いやいや、普通に面白かったです(笑)。もう一つの『青い鳥』的な前向きなメッセージも特別に押し付けがましくないし、ウィリアム・ハート演じる医者にしろ、パスカル・ブシェール(どこかで観たことあるなぁ…でも、思い出せない!と観ていて悶々とさせられたのだが、資料を見て納得。『ラ・タービュランス』の女地震学者だった)演じる少年の母親にしろ、余裕なさげなごく普通の人物像を演じていて嘘臭さをあまり感じさせないのも好印象。また、接写で撮られ物語の要所要所に挿入された様々な自然の描写は、すべてのものが持つ奇跡を表しているかのようだ。シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、関内MGAにて8月上旬公開予定。

 その後軽く夕食をとってから、日比谷スカラ座に移動し午後7時20分より『ヴァン・ヘルシング』ギャガ=ヒューマックス共同配給)の完成披露試写を観る。僕は開場の30分前着で何の問題もなかったが、立ち見お断りのため入場出来なかったマスコミ陣もかなりいたようだ。流石は全米興収第1位のブロック・バスター作品って感じでしょうか。このポップアップ絵本式のプレスからも、そんなギャガさんの意気込みが伝わってきますな(笑)。

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 お話は単純明快。19世紀の欧州でバチカンからの命を受け、モンスター・ハントを遂行するヴァン・ヘルシングと、ドラキュラ、ウルフマン、フランケンシュタインの怪物、ハイド氏らモンスター軍団が繰り広げる大バトルが、ジェット・コースター感覚で突っ走るポップコーン・ムービーの王道を行く作りだね。勿論、気になるところも多多あるよ。ヘルシング(ヒュー・ジャックマン)と今度は吸血鬼を狩る戦士・アナ王女(ケイト・ベッキンセール)のロマンスなんて、ヒーローとヒロインだからくっつく、他には理由なんか必要ないの!…みたいな展開で、二人の感情の機微とかは全くなし。だから本来ぐっと来るべきクライマックスも、「『ビオランテ』?」な感じっすか(苦笑)。でも、まぁ、この映画に関しては、これでいいんだと思う。矢継ぎ早に繰り広げられる、ヘルシングたちとモンスターのCGバトルを、何も考えずに眺めるのが吉だろう。

 監督・脚本は『ザ・グリード』のスティーヴン・ソマーズ。ユニバーサル・モンスターの中でも派手さに欠ける『ミイラ再生』(及びその後のシリーズ作品)を、ドハデなアドベンチャー『ハムナプトラ』として復活させたのに続き、今度はユニバーサル版『怪獣総進撃』だ。一応、モノクロ映像ではじまるフランケンシュタイン城でのプロローグでは、フランケンシュタイン博士に原典ジェームス・ホエール版のコリン・クライブよろしく「It's alive!」を三連呼させたり、怪物を村人たちに風車小屋まで追い詰めさせたりと結構きっちりリスペクトを捧げている(怪物に関しては最後の姿は原作にダブルしね)。しかし、それ以後は、もう自由奔放にオリジナルの設定をいじりまくり。ドラキュラ&3人官女(笑)は、攻撃時にはハーピー状の飛行モンスターと化し、縦横無尽に空を飛びヘルシングらを苦しめる。まぁ、本当の本音を言えば、粒揃いの3人官女にはもっと素のままで妖しく迫る図を観たかったのも事実だが、新たな試みとしては実に面白い絵だったと思う。また予告を観た時から、これって『●ーグ・オブ・〇ジェンド』じゃん!って、ちと白けたハイド氏も、物語の本筋と言うよりも、ヘルシングの一つの武勇談のやられキャラ(…と言っても、そこそこみせるぞ)な位置付けだったんで、あんまり気にはならなかったよ。まぁ、CGIによるモンスターは、どうしてもモンスター映画が持っていた情念やグロテスクさを描けないきらいもあるけど、それがブロック・バスター足り得る大きな要因になってるのも事実なんだろうな。実際、ヘルシングの風体やトランシルバニアの寒村で彼らを迎えた棺桶作りの男とか、マカロニ・ウェスタンを意識した要素は多々見られるんだけど、そこにはドロドロした流血描写が全くない。

 アナ王女役のケイト・ベッキンセールのアクションが、超自然性を感じさせた『アンダーワールド』の時とは一味変えて、生身っぽさを表すものになっていたのがちょっと面白い。もっともCGアクションになると、モンスターのみならずヘルシングもアン王女も皆スパイダーマンに匹敵する動きになっちゃうのは、流石にいかがなものかとも思うけど。

 それとキャスティングでは、ソマーズ作品の真の顔(?)、ケビン・J・オコナーが素顔の判らぬ(観る人が観ればわかるけどな-笑-)重要(?)な役で出ているんで要チェック。なお公開は、日比谷スカラ座1他、全国東宝洋画系にて9月4日よりロードショー。実に大画面向きの楽しい作品ではある。

 なお23日は、こもっていたので特に変わったことは無し…あぁ、ハリウッド版『呪怨』のネット公開されたトレーラーには和みました(笑)。

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June 22, 2004

『ヘルレイザー リターン・オブ・ザ・ナイトメア』DVD購入、『ラブドガン』初日舞台挨拶、『新 耳袋』第3シーズン上映会

 6月18日、基本的には家で仕事。夜になってから所用があって出かけた地元の駅のBOOK OFFで、『ヘルレイザー リターン・オブ・ナイトメア』のDVD¥2850と遭遇。でも、ちと高過ぎ…と、購入を見送って一度は店を出るも、大好きなシリーズだけに後ろ髪曳かれまくり(苦笑)。結局、¥550分のサービス券があったことを思い出し、だったら…と店にとって返して無事に保護。帰宅してから早速観るが、う~~ん、このシリーズとしては『ヘルレイザー4』に次いで2本目の外れだな。ピンヘッドをはじめとするセノバイトたちも出番が少なく存在感薄いし、1・2作目のヒロインであるクリスティをシリーズに復活させるという嬉しい企画も、物語がヘボで全然生かされてない。がっかり。なんか『~7』も、この6本目の監督で製作が進んでるらしいと聞くと、暗澹たる思いだぞ。

 6月19日、テアトル新宿で『ラブドガン』(リトルモア配給)初日舞台挨拶の取材。ゲストは、永瀬正敏、宮崎あおい、新井浩文、岸部一徳、渡辺謙作監督の5名で、場内は立ち見も出る盛況ぶり。なんか邦画を見ていると、浅野忠信と共にいつも出ているような印象の永瀬だが、昨年撮った出演作はこの作品だけだったとか。要は邦画の場合、完成から公開までの期間にかなりのバラつきがあるってことなんだけど、なんか凄く意外な感じがする。作品自体は未見なので、観る機会がきたらあらためて書きます。

 その後、既に報告したように(笑)、新宿近辺で中古ソフトを探索したり、書店に寄ったりと時間を潰し、夕方には浅草の比呂さん宅を訪問。ホラー好きの仲間が持ち寄った、ホラー映像の上映会…と言っても、法にふれるものの上映は残念ながら無し(笑)。メインとなったのは、BS-i放映分の『怪談新耳袋』サードシーズンのハイビジョン・ソースでの全話上映。映像面にはワリと無頓着な自分にも、ちゃんとした環境で観ればいかにハイビジョン映像が鮮明なのかを実感したという。参考に第1シーズンで手元にDVDのあるエピソードも見せてもらったんだけど、その差はまさに雲泥って感じ。確かにこれが録画できる環境ならば、市販のソフトなんざ買う必要はなくなるかも…と言っても、僕は画質より特典の予告編をとって、やっぱソフトを買っちゃう気がするが。

 ただ、初見の『怪談新耳袋』サードシーズンは、全体的には結構微妙…つうか、実話怪談としてはどうよ?って作品が多すぎてかなり興醒め。『「超」怖い話A~闇の鴉~』に続き、『新耳』よお前もか…みたいな感じ。本編前にCMが流れていた劇場版は、はたしてどうなんだろうか?

 この他、5月17日の記事に対するコメントで、NALUさんが書いてくれたインド・ホラー『BHOOT』も、当人が持ってきてくれたんで観ることができました…つうか、正確には深夜の上映時には、すっかり酔いの回った自分は一人で爆睡し、翌朝ちゃんと朝起きしてから、あらためて見直したんですが。中身の方は、ちょっと身を乗り出しそうになる描写もあるけど、まぁ普通の亡霊復讐譚だね。踊りも歌も無いシリアス路線なんだけど、それが逆に物足りなかったりすのがなんか可笑しいぞ。

 結局20日は主が寝ているのをいいことに、昼過ぎまで“勝手知ったる他人の家”を堪能しまくり。後片づけも碌にしないで、お邪魔様でした>比呂さん。

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June 21, 2004

『シュレック2』『ゲート・トゥ・ヘヴン』『ブラザーフッド』ジャパン・プレミア取材

 ここでは、相変わらず時間は時系列には流れないのだ(苦笑)。

 6月17日、朝6時過ぎに起きることに成功。でも、問題はこれが継続できるかどうかなのだけどね(苦笑)。とりあえず、書き終わらなかったけど2日遅れの記事を書いたり、久々に『シュレック』のDVDを観たりと、なんとなく怪鳥もとへ快調な午前を過ごす。

 午後1時からUIP試写室で『シュレック2』(UIP配給)の試写を観る。前作のラストで、「永遠に幸せに暮らしました」と幕を閉じた物語だが、実際の生活には様々な難問が待ち受けていて…と、二人の結婚を巡っての事件と互いの気持ちを描いた物語は、期待に違わぬ面白さ!最近、何かと言うとフル3DCGを謳うアニメーションが増えているように感じるけれど、その手法が現段階では、非人間キャラが人間以上に豊な感情表現で魅せてくれる本作のようなファンタジー系作品にこそ最適なことを如実に示してくれている作品だ。勿論、フィオナの両親や外見は人間と変わらぬ妖精のゴッドマザーなどの人間キャラも、楽しさを残しつつ前作よりも緻密に描かれている。それでいて、クライマックスに登場するダイナミックな“奴”?など、ファンタファンなら男泣き必至の見せ場にも、事欠かない。

 ハネムーンから戻ったシュレックとフィオナ姫のもとに、“遠い遠い国”に住むフィオナの両親ハロルド国王・リリアン王妃から二人の結婚祝いの舞踏会への招待状が届く。フィオナに促がされ気の進まぬまま“遠い遠い国”に向ったシュレック(勿論、ドンキーも無理矢理同行)。だがそこでは、彼らの愛情を問う恐るべき陰謀が待ち構えていたのだ…

 シュレックとフィオナ姫のハネムーン風景をコラージュした、冒頭からもう幸福感に満ち満ちているんだけれど、その合い間にひょいっと挿入されるパロディ・ネタもかなり強烈。『地上より永遠に』よろしく波打ち際で二人がたわむれる直後の一瞬のオチは、お見逃しなきよう要チェックだ。二人からオジャマ虫ぶりを指摘されたドンキーが、『マグノリア』の“one”を切々と口ずさむシーンが爆笑ものだったり等と、音楽ネタのセンスも相変わらず冴えている。また舞台となる、“遠い遠い国”は、まんまハリウッドなのね。ちゃんと山にはサインもあるし、有名おとぎ話キャラはビバリーヒルズに豪宅を構えていたりする。

 物語の大半で、怪物形状で登場のフィオナ姫が、タフネスかつ優しいキャラクターで前作以上の魅力を発散する。その包容力と、しっかりした性格は母譲りだったのねと納得させてくれるリリアン王妃は、実際に女性版ナイトである“ディム”の称号を持つジュリー・アンドリュースなので、その気品は本物って感じである。一方、娘の夫が怪物であることに耐えられないハロルド国王役のジョン・クリースも、駄目王ぶりがはまりまくり。

 とりあえず、オリジナル英語版も勿論面白かったのだが、前作に続き同時公開される日本語吹替え版も楽しみ。そっちも絶対、近々観てこようと誓ったのだった。なお公開は、7月24日より、日比谷スカラ座他にて、全国拡大ロードショーとのこと。

 続いて3時半からTCC試写室で『ゲート・トゥ・ヘヴン』(アルシネテラン配給)を観る。奇しくも同じくアルシネテランが配給した『パリ空港の人々』と同様に、空港を舞台にした作品だが、ヒューマン・コメディ風だった『パリ~』に対し、こちらはファンタスティックなラブ・ストーリー。監督は『ツバル』のファイト・ヘルマー。

 スチュワーデスを目指すインド娘の清掃係ニーシャとパイロットを目指し密入国してきたロシア人の青年アレクセイ。文化も週間も異なるが同じく空を夢見る二人は、夜の空港に停まっていた無人のジャンボ機の中で出会い、やがて互いに恋心を抱いていくのだが…

 アレクセイをはじめ国籍を異にする密入国者たちは、舞台となるフランクフルト空港の迷宮のゆな地下室でこっそり暮らしていて、彼ら及び空港職員は空港内を荷物運搬用コンベアーにひょいっと乗って目的地へと移動するんだけれど、これがすっごく楽しそう。まるで不思議の国を、探検しているかのようなのね。また、ニーシャが歌い踊るところも、ヘルマー監督のインド映画へのオマージュが溢れて、本当にハッピー。ニーシャを演じるマースミー・マーヒジャーも可愛いしね。そうした作品に溢れる幸福感故に、ちょっと甘い気もするハッピー・エンドも至極納得なのだ。シアターイメージフォーラムにて、7月ロードショー公開予定とのこと。

 その後、『ブラザーフッド』ジャパン・プレミア取材のため、5時過ぎに東京国際フォーラムへ。受付したら、この日も前日と同じく61番だった(苦笑)。前日の会見出席者に加え、主演女優のイ・ウンジュン他3名を加え6名が舞台に立ったジャパン・プレミアは、一般観客のすさまじい熱気にひたすら圧倒されました。

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June 17, 2004

『CODE46』『テイキング ライブス』『マインド・ゲーム』

 6月15日。上天気だけど、陽射しは前日より気持ち強めかな?この日もやっぱりスタートは六本木のGAGA試写室から。午後1時よりマイケル・ウィンターボトム監督のSF初挑戦作品『CODE46』(ギャガ配給)を見る。派手さは無いが、なかなかの快作だ。

 環境破壊の進んだ近未来。世界は、徹底した管理体制の敷かれた“内の世界”と、砂漠化が進む無法地帯“外の世界”に厳格二分され、それぞれの世界を行き来するには、審査を通った者のみにスフィンクス社が発行するパペルが必要だ。また、遺伝子操作技術の進歩により、クローン人間の存在は当たり前のものとなり、それに伴い25%以上同一の遺伝子を持つもの同士の受胎を禁じる“CODE46”が定められていた。

 ところが上海で違法パペルが流布される事件が発生し、スフィンクス社の調査員ウィリアムは上海に飛ぶ。パペル発行工場で容疑者たちと面接したウィリアムは、その中の一人マリアが犯人であること見抜くが、抗い難い何かを感じ会社側に虚偽の報告をしてしまう。そしてマリアもまた、ウィリアムに運命的な何かを感じ取り、やがて二人は愛しあうようになるのだったが…。

 近未来社会の描写は、上海、ドバイなど様々なロケ地で撮影された現実の光景をモンタージュして未来都市を生み出したとか。このあたりの見せ方にセンスのよさを感じさせるのは、同様に遺伝子レベルでの管理体制下の近未来を描いたアンドリュー・ニコル監督の『ガタカ』にもあい通じる間隔だ。ただし、『ガタカ』の方は宇宙飛行には不適切と選別された主人公が、己が宇宙への思いを実現するために、体制への戦いの末に夢を勝ち取る姿を描いたポジティヴな作品だったのに対し、本作は一組の男女の一途で胸をうつラブ・ストーリーを主軸におきながら、彼らを待ち受ける運命は実に過酷だ。しかも一昔前のディストピアもののように、管理体制を明確非道な悪役として描くのではなく、渦中の人間たちはそれを実感することはなく、しかし間違い無く管理化に絡め取られている状況は、リアルな戦慄を感じさせる。SF好きは、見ておいて損は無い。公開は、8月下旬頃よりシネセゾン渋谷、銀座テアトルシネマほかにてロードショー予定とのこと。

 午後3時半からはワーナー試写室で『テイキング ライブス』(ワーナーブラザース配給)を見る。被害者を殺害後、その被害者になりすまして被害者の“人生を奪う(=テイキング・ライブス)”正体不明の猟奇連続殺人犯と、それを追うジョリ姐扮するFBIの特別捜査官を描いたサイコスリラーのつもりなんだろうけど、肝心の殺した相手になりすます犯人という部分がイマイチ不発。捜査会議の中で、「犠牲者を殺した後で税金も払っていた」と台詞だけで説明されても、犯人の内なる闇は感じられないんだよね。ここはやはり、犯人の正体をジョリ姐(そして観客)が知らずに捜査をするフーダニット形式よりも、犯人を少なくとも観客に割った上で、その行動・心理をじくり描く方がそうした部分が伝わったと思うんだけどね。でも、作品の趣旨がそうなんだから、これは言っても詮無いことか。まぁジョリ姐ファン限定では、シャツのボタン胸元ギリギリまで開けた、ちっとも特別捜査官っぽくは見えない捜査官ぶりとか、モロ乳の濡れ場とか見せ場には事欠かないとは思うよ。公開はこの夏、渋谷東急ほか全国東急・松竹系にてロードショー。

 次の試写が午後8時からと、結構間隔が開いていたので、恒例5の日の秋葉巡り。と言っても、そうそう心臓が止まりそうな出物にぶち当たるわけもなく、LDがあるからと見送っていた『アナコンダ』と、殺人蜂もの『ブラックファイア』を保護するに留める…って結局買ってるじゃん。あ~ぁ、自己嫌悪(苦笑)。

 その後、食事を済ませてから再び六本木に移動。アスミックエース試写室でロビン西の同名マンガをアニメ化した『マインド・ゲーム』(アスミックエース配給)を見る。これは、ポジティブかつエネルギッシュで凄く面白かった。

 漫画家志望のフリーター・西は、初恋の女性・みょんと久々の再会を果たしたが、みょんの父の借金を取り立てに来たヤクザ・アツの銃弾で、最低最悪に無様な最期を遂げる。だが死後の世界で神様から転生を許されず消え去るように宣告された西の中に、これまでの人生で感じたことのなかった生への執念が湧き起こり、それを原動力に撃たれる寸前の自分に戻ると、逆に相手から銃を奪い取って撃ち殺してしまったのだ。自分を信じ思いのままに生きることにした西は、みょんとその姉・ヤンを連れてアツの兄貴分の車で逃走。それを激しく追撃する、ヤクザの車の群れ。デッドヒートの末、西の車は追い詰められて海面に向ってジャンプするが、丁度その時海面に巨大な鯨が顔を出し車はその体内に飲み込まれてしまい…

 原作は未読だが、破天荒で調子のいい物語は結構原作に忠実らしい。また最近話題のジャパニメーションの多くがリアル志向である中で、本作は敢えてデフォルメされた原作のヘタウマ風ラフなキャラが大暴れしてくれているのが、なんとも新鮮で面白い。さらにそれらのキャラクターは、時には3Dに、時には演じている役者(吉本系中心…関西弁が威勢のいい作品に案外いい感じだ)自身の実写映像になったりとまさに変幻自在ぶりを発揮するので、画面から一時も目を離せない。また、風俗的なギミックやサイケデリックで実験的な場面の数々から感じられる、60~70年代くらいの匂いも、単なるノスタルジーではなく積極的な再構築への意識が見られるのだ。

 兎に角、迫力の場面構成とアクション描写の臨場感…特にクライマックスの盛り上げ方は、自分の体が試写室のシートに押し付けられているかのような感覚を覚えるほどの興奮の連続。最初は、あまりにも痛過ぎる西君のヘタレぶりに、同族嫌悪を覚えつつも、居直ってからのブチ進みぶりには、いつのまにやら胸が熱くなってきたりして。何が起きていたのかあまり理解できなかった冒頭の映像コラージュも、再び繰り返されパズルのピースのようにカチッとはまるラストも心地よい。

 製作は『アニマトリックス』等のSTUDIO4℃。監督・脚本は、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』など多くの作品にアニメーターとして参加してきた湯浅政明で、本作が劇場用長篇初監督作品とのこと。この名前は、覚えておこう。

 公開は7月下旬より、渋谷シネクイント、心斎橋パラダイススクエアにてロードショー公開とのこと。

10:05 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

June 16, 2004

『雲-息子への手紙』『青の塔』

 そうそう、一昨日アップ分の“ネーブ・キャンベル”表記だけど、正しくは“ネーヴ・キャンベル”でしたね。後で記事の方も直しておきますが、とりあえず報告っす。

 6月14日、梅雨の中休みらしく心地よい晴天(…って、なんか先週も自分が外出した時は7日以外は梅雨っぽくなかったような。まぁ、外出時に降られないことは望ましいわけだから、文句はよう言わんけどね)。勿論、汗だくにはなるけれど(苦笑)、チャリ日和としてはかなりいい感じ。

 そんなわけで、六本木までは1時間かからずに到着。午後1時からGAGA試写室で『雲-息子への手紙』(アップリンク配給)を観る。

 喜望峰、スコットランド、アイスランドほか世界各地でフィルムに収められた、刻々と姿を変え行く雲や火山など自然の映像で構成されたドキュメンタリー作品だが、その映像に併せて語られるナレーションは、各々の自然現象について語っているのではなく、『ノー・マンズ・ランド』の共同プロデューサーとしても名を連ねている女性監督マリオン・ヘンセルが最愛の息子に宛てた11通の手紙の朗読という一風変わったものになっている。また、このナレーションは、仏語版・英語版・独語版・西語版・蘭語版の5ヶ国版が製作され、それぞれ各国を代表する女優が担当している。日本ではカトリーヌ・ドヌーブによる仏語版とシャーロット・ランプリングによる英語版の2ヴァージョンが上映されるとのことで、僕が見たのはランプリング版で、ナレーションは感情を抑え気味でクールな印象を受けた。このあたり、ドヌーブ版はまた趣を異にするのかもしれないが。

 朗読される手紙の1つに、「雲を見て何と言えばいい?」「見るだけでいい それだけで充分」という一節が出て来るが、作品中に出て来る自然の映像はただ撮りっぱなしなものではなく、速度やトーンなどにデジタル画像処理を用いて徹底的に編集したものとのこと。そのために使われた予算は全体の15%を占めるというだけあって、監督の思いのたけの込められた映像は非常に高密度で、76分というコンパクトな上映時間とは思えないヴォリューム感があった。

 それにしても、火山礫がわらわらと降り注ぐ噴火の映像にはぶったまげたな。大好きなパニック映画などの作り物映像との、質感、爆発による火山礫の飛び散り具合などの違いを堪能しつつも、撮影スタッフの身が心配になってしまったよ(笑)。

 公開は9月18日より、東京都写真美術館ホールにてとのこと。

 次の試写まで結構時間的な余裕があったので、皇居の周りをポタリングしたりして時間調整。なんか、珍しく精神的にも余裕があるな(笑)。そして午後3時半から、新橋のTCC試写室で『青の塔』(アルゴ・ピクチャーズ配給)を観る。ひきこもりをテーマにした2時間26分の力作で、監督は劇場第2作『カタルシス』が本作に先立って昨年公開されている坂口香津美。

 19歳の青年・透は、幼い頃に妹が目の前で事故死して以来、昼夜が逆転したひきこもり生活をしている。二人暮らしの母親とも会話はおろか顔を合わせることもほとんど無い。襖に鍵をかけた部屋でペットのミジンコを観察し、深夜になると外に出て澱んだ運河のほとりを彷徨う。そんなある日、透はボロ船の中で倒れていた少女を助け起こすと、自分の部屋に連れ帰るが…

 特に透と母親の日常を追った前半は、物語的な起伏は少ないものの、透と母の住む町・家の生活臭溢れる佇まいや、執拗なまでの生活描写により異様なまでの緊張感と迫力がひしひしと伝わってくる。あたかも容赦無いドキュメンタリーを見ているかのようだ。実際、坂口監督はテレビのドキュメンタリー演出等をやってきた監督であり、また、中村祐介(透役)、さわ雅子(母親役)それぞれ演じるキャラクターと共通する実体験を持つ演技未経験者というのも、至極納得だ。

 ただ、やがて透を癒して行く存在となる少女が登場してからの展開は、フィクショナルな物語としては収まるところに収まった心地よさと幸福感はあるものの、逆に出来過ぎで物足りなさを感じさせるものになってしまったのが、何とも惜しい気がする。そんなに簡単なものなら、世間でこの問題がこうも騒がれるようなことにはならなかったのではないのかな?

 公開は7月24日からで、シネアートマン下北沢にてとのこと。

06:08 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

June 14, 2004

『69』会見取材と『ブラザーフッド』&ネーヴ・キャンベル・デイ(笑)

 自宅での缶詰仕事と、それから逃避するための予告編ビデオ編集にかかずらわっているうちに(^^;;、またまた、3日間更新が滞ってしまった。その間にも、わざわざアクセスしてくださった皆様に、お詫びとお礼を申し上げます。今週からは、日々更新ペースを取り戻していきたいと思ってますが、またまたずっこけても温かい目で見守ってやってくださいませ(苦笑)。

 そんなわけで、こちらにアップしていなかった先週後半以降の主な出来事を簡単に記しておく。

 6月9日、帝国ホテルで開催された『69 sixty nine』東映配給)の記者会見取材。作品自体はスケジュールが合わず未見のままだが、『BORDER LINE』の李 相日監督の初メジャー作品と言うことで個人的には結構気になっている。劇場公開は、全国東映系で7月10日からとのこと。

 その後昼食をとってからUIP試写室に移動し、午後1時から『ブラザーフッド』UIP配給)の試写を観る。噂には聞いていたけど、『プライベート・ライアン』の手法に倣った、本家に勝るとも劣らぬ迫真の戦争場面と重厚なドラマは、スクリーンで観る価値大。まぁ、個人的な嗜好では、現在公開中の『シルミド』の方が燃えたけど、どちらにせよ韓国映画界が、歴史に裏打ちされた骨太なアクション・ドラマを生み出し続けるパワーには、本当に感心させられるね。なお今週は監督・キャストの来日会見が開催されるので、そちらも取材をする予定だ。

 6月7日、この日は奇しくも『スクリーム』のSID(笑)ことネーブ・キャンベル出演作の試写をはしご。

 その1本目として、午後3時半からメディアボックス試写室で、ロバート・アルトマン監督の『バレエ・カンパニー』SPO配給)を観る。実在の名門バレエカンパニー“ジェフリー・バレエ・オブ・シカゴ”のダンサー・スタッフ陣と、ネーヴ・キャンベル、マルコム・マクドウェルといった俳優陣の共演により、バレエ界に生きる人々の姿を描いた作品で、ドキュメンタリー要素にフィクショナルなドラマ(アルトマン作品にしては、薄口の気はあるが)を融合した構成はバレエに縁の無い僕でもあきること無く観ることができた。

 なお、ネーヴ・キャンベルは元々バレエリーナを目指した後に俳優に転身したとのことで、10年ぶりに特訓を積み臨んだという本人自演のバレエ場面も、素人目には遜色のない感じ。それにしても、マルコム・マクドウェルの飄々としたカリスマ芸術監督ぶりは面白すぎ。B級映画の悪役演技も捨て難いけどね。シヤンテ・シネ、Bunkamura ル・シネマにて今夏公開予定とのこと

 その後、スペースFS汐留に移動して午後6時半から『セックス調査団』アルバトロス配給)の披露試写を観る。監督は奇しくもアルトマン作品の脚本等を執筆後、『トラブル・イン・マイ・マインド』など、オシャレ系ミニアシアター監督として日本でも人気のあったアラン・ルドルフ。でも、僕の中ではあくまで鬼畜スプラッター『悪魔の調教師』で監督デビューを飾った人だったりするのだ(笑)。

 目前に迫った世界恐慌を知る由もなく、繁栄を謳歌していた1929年のアメリカ。一人の若い学者が、セックスの謎を究明するため、彼のパトロンの所有する屋敷で、教え子や友人たちを集めて、セックスについての議論を行うことにした。だが、その場に速記係りとして呼ばれた二人の若い女性(ネーヴ・キャンベルとロビン・タニー)の存在が、高尚?だったはずの議論を、緊張を孕んだ性のゲームに変えて行く…

 原題通りだが扇情的な邦題や、開幕直後にジュリー・デルピーとロビン・タニーが胸も露わに魅せるセックス場面は、『桃色白書』に続く今年のアルバトロス・エロティック路線第2弾に相応しいぞと、男子の期待を一瞬奮い立たせるが(笑)、それ以後は際どくともあくまで言葉の応酬を中心としたディスカッション・ドラマに変貌する。そういう意味では、銀座シネパトスでの色物的公開は、おじさま観客一同からお怒りを買うかも(苦笑)。むしろ時代設定や作品のタイプとしては、ルドルフ作品中ではあまり僕の得意としない『モダーンズ』にも通じるまさにミニ・シアター系作品だろう。実際、当日会場で居合わせた知り合いのライターさんたちには一様に不評だったのだが、笑ってその場を取り繕った自分的には実は嫌いな作品ではなかったりする。なんか頭でっかちな知識人が、理知的かつ空虚なセックスの議論を続ける姿って、妙に可笑しくてひきこまれるんだよね。勿論、試写から5日が経過した現段階では、その内容がどんなものであったかは、思い出すこともできないのだけど(苦笑)。そして、若手出演者陣の中でその存在感を最大限に発揮し、ガハハオヤヂ的なパトロンを豪快に演じるニック・ノルティが実にいい…って、結論は両作品ともベテランが頑張ってますってことになってしまうのだろうか(苦笑)。なお、本作では『ザ・クラフト』で同期(笑)のロビンがお盛んな速記者を演じているのに対し、ネーヴはやっぱりお堅い処女役。当然、胸も見せないので、ファンは余計な期待をしないように(…って、ファンには言わずもがなかな(爆!))。なお、銀座シネパトスでの公開は、8月21日からとのこと。

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June 10, 2004

第10話にして…

 ようやく観ました『鉄人28号』。これで、ようやく蕎麦屋の出前持ち状態を卒業か(苦笑)。

 僕自身はオリジナル『~Q』に比すると、オリジナル…つうか最初のアニメ版『鉄人~』って、ほとんど再見する機会も無く、当時は面白く観ていた記憶があるのみで、具体的にどこがどうよかったとか個々のエピソードについてはほとんど覚えてなかったりして…。そういう意味では思い入れも低めで、それが出前持ち状態と言う体たらくを生じさせていたわけですが…いや、そんなことはどうでもいいや。確かに、モノトーンでダークな昭和の東京がとっても魅力的で、こりゃ最初から観といた方がよかったと、ちと反省モードに入ってます。やはり、悪の田中さまはじめ皆さんの絶賛は、伊達ではないっすね!今回はお話としては、3話ものの真中であったらしく、判らないことは全然ないんだけど、イマイチ一見さん的にはとっつき難かった気もしますが、テーマ的にも正しく空想科学ものって感じですね。

 とりあえず、劇場用アニメ版もシリーズを受けたものになるそうですので、今後は観逃しのないようにしたいと…

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June 09, 2004

シエラさま復活!『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』『危情少女~嵐嵐』

 6月7日、ホラー映画フォーラムの親方さま、シエラさまと久々にお会いする。体調を崩されてから、療養中だったシエラさまですが、この日はすこぶる調子がよさそうで、少しづつ活動を再開していきたいとのこと。つうことで、心配されていた皆さんは、ひとまずご安心くださいまし。でも、くれぐれも無理は禁物ですよ>シエラさま。

 そんなわけで午後1時から本職の魔女様(笑)と、ワーナー試写室で『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』ワーナーブラザース配給)を観る。御存知シリーズ第3弾。長編小説の映画化故に、今回も2時間半弱の長尺だが、それでも詰め込みすぎ故に展開が忙しないのはちと残念(このあたりは『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』でも感じたことだけど。まぁその忙しなさが、後半の『グランドツアー』な展開(笑)に有効だった気がしないこともないのが。でも、例のハリーの額の傷が右へ、左へ、中央へとなんで移動するのかは不明。これも魔法か!?(爆!)。それにしても、生徒たち皆成長しちゃってるよね。成長に合わせたシリーズというコンセプトなんだろうけど、第4作大丈夫なんだろうか?でも、予告編観た時には「間違った方向に育っている(爆!)」と勝手に思ったハーマイオニーは、案外そうでもなかったっす。6月26日より丸の内ピカデリー1他全国松竹・東急系にてロードショー公開。

 その後3時半からメディアボックス試写室で、『危情少女~嵐嵐』パル企画配給)を観る。悪夢に苛まれる嵐嵐は、ある日悪夢に出て来る洋館と現実に出くわす。そこは、嵐嵐の母親が自殺を謀った彼女の生家だった。嵐嵐は悪夢を解明するために、洋館に移り住むが、彼女の周りでは謎めいた事件が次々と起こり、現実と悪夢、現在と過去の記憶の境界は次第に曖昧になっていき…

 本作の惹句は“中国映画史上初の本格恐怖ホラー(…って言葉がダブってますが-笑-)”。香港映画を除外すれば、中国製ホラー映画って確かに珍しい方かもしれない。んで、上記のような展開だと、結構そそられるでしょ?でも、これが描写的にも怖さは薄く、物語的にも新東宝トンデモ現代怪談を火サス風に薄味に再現しましたって感じなんだよね(実際、元々はテレフィーチャーらしいのだが)。封印されていたはずの街路にあった嵐嵐の生家に、次々と現れる下宿人(事件の関係者もいるけれど、意味ありげなのに全くなんで来たのかわからない奴もいる)、事件の真相を知り嵐嵐を助けるため遥か遠くの田舎町から走り出す恋人とか、兎に角つっこみどころ満載。監督のロゥ・イェは、東京フィルメックスでグランプリを受賞した『二人の人魚』などを撮った俊英ということだが、どういう製作意図で本作を撮ったのだろう?怪奇ミステリーのパスティーシュのつもりなのかな?山田誠二監督作品とかクレジットされていれば、結構納得かも(笑)。7月3日よりテアトル池袋にてロードショー公開。

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June 08, 2004

“勝手にDATW”最終回『グランド・クロス』

 つうことで、ご好評いただいたかどうかは結構微妙(苦笑)な“勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援ウィーク”も本作が最終回で、『DAT』でもメインとなった、新たな氷河期を題材にした『グランド・クロス』だ。実際、この災厄を扱った作品としては、これまでもR・アルトマン監督の『クィンテット 極寒の未来都市・死のゲーム』や、邦題が意味不明な『炎の復讐』なんてのがあるのだが、前者は凍りつき人類絶滅寸前の未来社会で繰り広げられる死を賭したゲームを題材にした哲学的な作品だったし、後者は氷河期直前くらいの異常気象で、農作物が獲れなくなった世界で食物を巡ってのサバイバルもの。そう考えると本作こそが、地球凍結によるカタストロフを真正面から描くまさに先駆的な作品なんですな。

ice.JPG

 5月のLA。昨日までは、早くも真夏かと思えるような陽気だったこの街で、突如吐く息が白くなり、空から雪が舞いおちはじめた。太陽の出力が20%減少し、その表面の1/4が黒点に覆われたことにより、地球を氷河期が襲ったのだ。赤道直下の一部の地域を除くと、気温は零下40度近くに下がり、その状態は20年近く続くという。ロス市警の刑事ドレイクは、凍りついた市街でたまたま助けた気象学者ケスラーから、重要人物を迎えに来る船があることを知らされ、彼の恋人や息子、そしてケスラーら一行で、警察署に放置されていた雪上車でマリブ港を目指すのだが…。

 テレフィーチャーであるにも関わらず、静かで冷たい破壊絵図をかっちり描いているのが実に画期的だ。雪崩で崩れ去る“HOLLYWOOD”サイン、ブリザードで窓ガラスが砕け散る高層ビル。そしてパームツリーも凍りついた街路を、静かに進む雪上車。常夏に近いLAを舞台にしているだけに、それらの場面は雪と街とのコントラストが一際新鮮である(だって、『DAT』は別格だけど(笑)NYだと雪降っても不思議じゃないっしょ(笑))。ロスに雪上車があるのは、遅まきながら危機を知った政府が配備したもの…ってことで、ご都合主義っぽくはあっても、君たち徒歩でどこまで行けるんだよ…な『DAT』の後半よりは説得力あるかな。それに、マリブに向う主人公たちに、暴徒や逃げる手段を求める兵士たちが襲いかかるのも、オヤクソクながら嬉しいところ。やっぱ、極限状態では、人はエゴ剥き出しにして戦わなくちゃ(ヒトゴト…It's only a movieだもん-笑-)。その一方で、救出に来た原潜の艦長の男気溢れる計らいとか、泣かせるようそもそこここに。このジャンルに興味がある人なら、一見の価値はある作品だよ。

 なお、避難しようとした大統領が事故死する(しかも、その部分は直接本編上では見せない)のは、『DAT』と同じ趣向。また、主人公たちがLAを脱出する前夜、寒さから身を守るために、ドレイクの元妻の現旦那の大事な蔵書を燃やして暖をとるのも、『DAT』の図書館場面に先立つもの。因みに、最後まで燃やさずに残そうとする書物は、本作ではダンテの『神曲』だった。そりゃ、個人所有じゃグーテンベルグ版『聖書』ってわけにはいかないだろうって(笑)。

 脚本の二人は、やはり宇宙線によるカタストロフの幕の内弁当(こちらはオゾン・ホールだが)を、『ザ・コア』に先駆けてテレフィーチャー化した『オゾン・クライシス』を書いた人。どちらも、大作の後続作ではなく先に立って作っているという点は評価すべきでしょう…っつうか、きっと僕と同じようなメンタリティの持主なんだろうな(苦笑)。んで、監督のジーン・デ・セゴンザックは、テレビを中心に活躍してきた人のようだが、本作の後『ミミック2』も撮っているんで、個人的にはジャンル系監督としての行末が楽しみな方である。

 なお邦題は、ノストラダムスの大予言を睨んだ時期でのリリースに所以するものであって、劇中1999年とか、グランドクロスとかのキーワードが一切出てこないのはオヤクソクなのである。

 因みに、駄目なパニック映画(爆!)ネタは、まだまだくさり雪崩れるくらいありまして、今後も単発で紹介して行くつもりでおりますが、ついでに言うといつかはblogではなくて、パニック映画Webを立ち上げたいと思ってます。まだまだ先だと思いますが、ご要望、ご期待、ご指導、ご意見等ありましたら、コメントもしくはメールでお知らせくださいませm(__)m。


グランド・クロス
ICE
1999年/アメリカ/90min/DVD:ビームエンターテインメント
監督:ジーン・デ・セゴンザック
脚本:ロデリック・テイラ、ブルース・テイラー

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June 05, 2004

キルスティン・ダンスト可愛すぎ!取材の合い間に映画の日。

 なんか、“勝手にDATW”ばかり書いていたら、今週の日記兼映画ネタがドンドンたまってしまったよ(爆)。つうわけで、そっちも消化して行こう。

 6月1日、午前11時から新宿パークハイアット東京で開催された『スパイダーマン2』キルスティン・ダンスト来日記者会見に参加。参加前は、あくまでお仕事の一つだし…と結構醒めた態度での参加だったが、会場に現れたキルスティンの姿にもう大感激!予告編等からは、ロング・ヘアーで難しい表情とかなり大人びた(婉曲表現-爆!-)印象を受けていたのだが、髪をショートにして明るい笑顔を浮かべたその姿は、あまりにも瑞々しくて可愛すぎ。誰だよ、「最近では知的な美少女と言うよりも、気持ちおばさん風…」なんて書いてたのは!…って俺っすね。すいません、前言取り消します。彼女が演じるメリー・ジェーンとご自身の恋愛感などに関する受け答えも、フランクかつナチュラルな態度が好印象。会場には、現彼氏ジェイク・ギレンホールが来ていて、思わず恥らっちゃう姿も、妬けるというより、素直に祝福したくなる初々しさだったよ。本当にええもん、見せてもらいましたわ。なお、会見の具体的な内容とクリスティンの艶姿は、こちらからどうぞ。

 会見終了後、大急ぎで新宿西口の外れから東口に移動し、先月の映画の日には玉砕した『純愛中毒』へ。今回も、時間的には12時20分の回開場直前になってしまうので、劇場につくまでは入れるかどうかが結構冷や汗ものだったが、流石に平日かつ公開から1ヶ月強経過ということで、無事に観ることが叶ったと言う(それでも、場内は女性客を中心に9割以上の入りだったのは、大したものだと思う)。

 さて作品の方だが、『秘密』のようで決定的に『秘密』とは異なり、でもやはりある部分は『秘密』な作品…って何のこっちゃ(苦笑)。いや、この作品の面白さと魅力(それは同時に、ある種の不快感と絶望をも孕んでいる)を語ろうとすると、どうしてもネタバレに繋がらざるをえないんだよね。一応未だ公開中なので、とりあえず“お薦め”とだけ書いておこう。中毒という言葉が持つ意味を、常に頭の片隅に置いて観るのが吉かと。

 その後、大久保で新作アニメ『おじゃ魔女どれみ ナイショ』のアフレコ取材をサクット終えてから渋谷に移動。6時45分からシネ・フロントで、『世界の中心で、愛を叫ぶ』を観る。流石に興行成績独走中作品らしく、観客の入りは若い女性同士や、カップルを中心にほぼ満員。

 行定勲監督には、昨年の秋『Seventh Anniversary』公開前にインタビューをする機会があったのだが、それが丁度この作品の撮影合い間に四国から戻ってきた時だった。この時、作品タイトルは監督から聞いていたのだが、ぢつはベスト・セラー小説が原作であることすら知らなかった…というか、小説の存在自体知らなかった自分(苦笑)。そういう意味では、監督故に興味を持った作品であり、難病ラブストーリーらしい以上の予備知識はほとんど持たないまま作品に臨んだのであった。

 そんなわけで、原作に比べて…的なひっかかりを覚えることはなく、素直に観れたラブ・ストーリーだった。大人になった主人公たちが、ようやく喪の仕事を終え次のステップに進むという全体の構成は、『ひまわり』に続く監督の十八番かな…と思ったら、プログラムに掲載されていた監督インタビューによれば、この構成自体は最初に脚本化した坂本裕二氏によるもので、監督自身は繰り返しになるのを嫌い一度は断ろうと思ったとか。そしてその上で、さらに先の第1歩を描く作品を目指したということで、その思いや行動に不自然さを感じる部分がないことも無いが、現代パートの律子と朔太郎それぞれの過去への決着と新たな旅立ちは説得力があったと思う。また、高校時代のパートも、亜紀を演じる長澤まさみが『ロボコン』とは、一味も二味も違う好演を見せていて好印象。80年代風俗の扱いも、結構ツボだよね。

 だけど、やっぱりSFファンの端くれとしては、このタイトルって違和感あり(笑)。

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June 04, 2004

“勝手にDATW”その4『大津波』

 “勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援ウィーク”第4弾は、ネタ元の進行に合せての津波ネタだ。その発生原因は、隕石落下の影響(『メテオ』、『ディープ インパクト』)、地殻変動(『日本沈没』、『ディープコア2000』)、兵器(『クラッシャー-大津波-』)、宇宙生物(笑)(『アビス』)など多岐に及ぶわけだが、『DAT』とに先立ち地球温暖化に材を取ったのが、なんの捻りも無い邦題が質実剛健のゲルマン気質を感じさせる(…って邦題だろ-苦笑-)ドイツ映画『大津波』である。

deepwater.JPG

 北極圏の環境調査を行っていたグリンピースの科学者は、地球温暖化により北極圏の巨大氷山に大崩落の危機が迫っていることを察知した。その崩落規模は、フランス国土の面積にも匹敵するほどで、これが海水に落下し漂流しはじめる影響でヨーロッパの海に面した大部分の平地は、津波に飲み込まれ海面下に沈むだろう。学者はドイツ政府に警告を発するが、途方も無いデマと一笑にふされてしまう。そうこうするうちに、とうとう大崩落が発生し、対策もままならぬヨーロッパ沿岸に嵐と大津波が襲いかかるのだった!

 サイエンスな面はおいとくとして(笑)、災厄規模自体はそこそこ大きめ。なのに、災厄の予兆と警告→相手にしない官僚→災厄発生慌てて対策を講じるも既に手遅れ→大津波到達…という物語に、市井の人々のエピソードが挿入される展開は、全体的に地味で想像的な楽しさやエモーショナルな高まりを欠いているのが難点。観測船を飲み込む津波の図などは、ミニチュアとの合成で描かれるが、このミニチュアがまたショボ目で微笑ましさを覚えさせてくれる。津波が襲った後の水没した家屋は、『地球最後の日』『妖星ゴラス』のデ・ジャ・ビュか。

 そうそう、リゾートに来ていて災厄に巻き込まれる一家の息子が、発生前に鰻釣りをしながらペットのワン公に向ってたれる大漁の秘訣は「馬の頭で罠を作るんだよ。昔映画で見たんだ」って。むこうでは、今でも国民的な映画なんだね>『ブリキの太鼓』(笑)。

 アート系作品に劇場未公開ビデオ作品と、日本でも相反する分野でそこそこの数が入ってきているドイツ映画だが、特に後者に関しては作品的にも記憶に残るものが少ないためか、スタッフ、キャストの名前も馴染みのない場合が大半。そんなわけで本作のジギー・ローズムンドなる監督も、これが日本初お目みえかと思っていのだが、驚いたことにシルビア・クリステルのエロ青春映画『卒業試験』等の監督だった。結構、キャリア長いんだね。まぁ、作品からはそんなキャリアの重みは、全く感じられなかったけど(爆)。

大津波
EHEBRUCH(N DEEP WATER)
1996年/ドイツ/88min/DVD:アドバピクチャーズ
監督:ジギー・ローズムンド
脚本:ザビーネ・ティーズラー

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June 03, 2004

“勝手にDATW”その3『アトミック・ツイスター』

“勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援ウィーク”第3弾は、ドロシーを家ごとオズの国に吹き飛ばしたり、モーモー鳴く牛を巻き上げたりと、アメリカの田舎生活では欠かすことのできない竜巻っす。『DAT』での竜巻描写で画期的だった点は、これまで穀倉地帯やせいぜいで田舎町くらいにしか被害を与えられなかった竜巻に、高層ビルの立ち並ぶLAの大都市で大暴れさせたことと、これまでの諸作では単独発生が多かった竜巻が右に左に、前に後ろにと、無数のものが一度に暴れまわったことの2点だろう。そんな中で、後者に関しては、W竜巻までは過去にも描かれたことがあって、その例が今回紹介する『アトミック・ツイスター』だ。

atomictwister.JPG

 テネシー州バセット群のヘル・クライン原子力発電所を大型の竜巻が直撃し、施設は大きなダメージを被ってしまう。更に職員が危機回避の為に取った対策が裏目に出て、使用済燃料棒貯蔵タンクへの注水が止まり、発電所にはメルトダウンの危機が迫っていた…

 つことで、怪獣映画が単体作品からVSものへと爛熟の一途を辿ったように、パニックものも同じ轍を踏んだいう作品あるね。竜巻とメルトダウンという二つの要素を合体させて、アイデアに行き詰まったパニックものに新機軸を打ち出そうと試みた…のかもしれないけど、その甲斐が全然伝わって来なかった凡作テレフィーチャー作品ですな。大体この合体パターンって、航空機+蠍=『エア・スコーピオン』とか、地震+テロ+細菌+空爆=『シェイクダウン』等、ロクな作品にはならないのが常なのだよな。

 劇中、発電所を二度目に直撃する場面が、先に書いた竜巻二本が次第に発電所に迫って行く図をCG見せてくれてちょっと面白いのだが、それらはせいぜい背景描写に留まっていて、肝心の竜巻による建物等の直接破壊をほとんど見せてくれないのは、かなりもの足りないぞ。どちらかと言うとお話の中心は、メルトダウンの危機迫る原発内での回避に向けての必死の行動の方なんだな。高熱(だけじゃないはず)を発するタンクに向けて、消防服で注水作業を続けて倒れて行く消防隊員って、『K-19』の乗員たちよりヤバイんじゃないだろうか(苦笑)。

 では、見所は何か?そりゃやっぱ、「俺はトップ・アスリーターだ、竜巻よ!捕まえられる物ならば、捕まえてみろ!」と大見得を切って逃げ出すも(大嘘)、あっさり追いつかれて竜巻に飲み込まれお陀仏する警備員を演じているカール・ルイスの存在でしょうか(爆!)。


アトミック・ツイスター
ATOMIC TWISTER
2002年/アメリカ/94min/DVD:パンド
監督:ビル・コーコラン
脚本:ロン・マッギー

11:36 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

June 02, 2004

“勝手にDATW”その2『ハリケーン・チェイサー』

 “勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援ウィーク”2本目以降は、『DAT』でも描かれた4つの災厄を扱ったディザスター・ムービー4連荘予定。つうことで、本日のお題は台風。あの“信頼のブランド(爆笑)”UFOの結構初期作品『ハリケーン・チェイサー』だ。

storm.JPG

 92年、アメリカ軍部はいつもながら(爆)極秘裏に、気象コントロール・システムの開発を進めていたが、その実験は全米観測史上最悪のハリケーン“アンドリュー”を発生させてしまう。そのシステムは葬り去られることが決定したにも関わらず、開発部門はより深く隠れた部分で開発を進めていたのだ。

 それから7年後、独自の気象コントロール理論の研究を進めるも、無茶な実験が航空局の逆鱗にふれ、その煽りで大学も首になってしまった若手気象学者ヤングに、新たなプロジェクトへの参加依頼が舞い込む。渡りに船とばかりに、そのプロジェクトに飛びついたヤングだったが、実はそれが無公害型(苦笑)大量破壊兵器開発を目論む軍部によるものだったことは知る由もなかったのだ…

 つうことで本作は、『スペースノア』よりさらに進んだ形での、気象コントロール兵器を巡る陰謀が物語の中心となっている。なんでもハリケーンの進路にある低気圧を動かすことで、ハリケーン自体をも動かすんだそうだ。なんか、まだるっこしいんですけど(爆)。それ故CGIを屈指したVFXの見せ場は、気象コントロール兵器を搭載した軍用機の場面が中心で、ハリケーン災厄の描写自体はクライマックスでチラッと出る程度だったりする。でも、このチラッと出る災厄描写は、流石“信頼のブランド(爆笑)”だけあって、クォリティは決して低くない…つうか、サンタモニカ海岸に押し寄せる津波のヴィジュアルは、先行するブロックバスター大作『アビス』に比しても見劣りの無い迫力だし、御馴染み“HOLLYWOOD”サインが吹き飛ばされる場面も、各文字のパネル部分が1枚・1枚剥がれ飛ぶところから、文字ごと吹き飛ばされるにいたる段階描写が『空の大怪獣 ラドン』を思わせるぞ…なんて書くのはやっぱ誉めすぎだぞ(苦笑)。

 主人公の気象学者は、『ビバリーヒルズ高校白書』などのルーク・ペリー。んで、計画を推進する軍の将軍役をマーティン・シーンが演じている。『デッドゾーン』『スポーン』に続き、人類滅亡を画策する悪役って定番ですな(笑)。

 なお、UFOはこの気象コントロール兵器という題材がよっぽど気に入ったのか、はたまたこの作品からの使いまわしが可能と踏んだのか(爆!)…は持ってるけど観てないんで定かではないが(苦笑)、本作でも脚本を担当していたUFOの立役者の一人フィリップ・ロスの監督作品『テンペスト 旋風の破壊神』として、このテーマに再度取り組んでいる。『パイソン』シリーズといい、なんかこのパターン多いぞ>UFO(笑)。

ハリケーン・チェイサー
STORM
1999年/アメリカ/90min/DVD:ビームエンターテインメント
監督:ハリス・ドーン
脚本:フィリップ・J・ロス、パトリック・フィリップス、ダイアン・ファイン

12:22 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

June 01, 2004

『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』、『安倍桔梗ミステリーファイル』DVD発売記念イベント

 31日、午後3時半から東芝エンターテインメント試写室で『ムーンライト・ジェリーフィッシュ』PONY CANYON配給)を観る。陽光を浴びて生きていけない難病“色素性乾皮症”の弟・ミチオのために、夜の歌舞伎町でヤクザとして生きる兄・セイジ。そんな彼らが出逢った、彼らとは相反する世界に生きる太陽のような女性・ケイコのラブ・ファンタジー…なんだろうか。物語・音楽・映像とも、気取りとオセンチさばかりが目につき、作品的にはあまりノレなかった。でも、『あずみ』を観ても上戸より岡本の方のアヤ(漢字は違うけどね…)がいい!の自分的には、ケイコ役が岡本綾なんでヨシとしてしまう部分もあり(苦笑)。生きることにポジティブ(それが、押し付けがましさに感じられるところもあるが)で、ナチュラルなキャラって彼女にはお似合いだよなぁ。公開は8月7日から、新宿トーアにてロードショー公開予定とのこと。なお、一応リンクは貼っておいたが、本日段階では公式頁はオープンしてない様子。

 夕食をとってから、世田谷区民会館に移動。グラビア・アイドル総出演のOV『安倍桔梗ミステリーファイル~闇からの招待状』タキコーポテーション)のDVD発売イベントを取材する。作品自体は個人的には未見だが、超自然フレイバーを盛り込んだ猟奇サスペンスのようだ。ヒロイン役の小倉優子(桔梗と言う役名が読めなかったとか…)と探偵・雛子役の椎名令恵がゲストとして登場したイベントの模様は、こちらからどうぞ。

 明日…ってもう本日だけどは映画の日。今回観ておこうと思ったのは二本だけだったのだが、取材が二つ入ったので両方いけるかどうかはちょっと微妙かも…。

01:56 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

May 31, 2004

“勝手にDATW”その1『スペースノア』

 “勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援ウィーク”1本目は、正確にはパニック映画じゃなくてSFサスペンス。だけど、『DAT』のローランド・エメリッヒの監督デビュー作という点では、やっぱり外せないっしょの『スペースノア』だ。

noahsark.JPG

 ほれ、ジャケットもなんとなく『DAT』の寒気に覆われた地上を見下ろす気象衛星の図みたいでしょ。軍の気象操作によって災厄の危機迫るというテーマ的にも、気持ち通じるものがあるし、ステーションの中で研究員がゲームをして遊んでる描写などは『ID4』『DAT』でも出て来る定番。今見返すとそんな感じで、やっぱこれが原点なんだなぁ…と思わせる部分が散見されるのが興味深いのね。

 サウジアラビアでクーデターが発生し、ニューヨークも監獄と化す(…それは別の映画)等きな臭い匂いが漂う1997年、アメリカと欧州共同体は宇宙ステーション“フロリダ・アークラヴ”を運営し、宇宙環境での生体への影響と地上の気候操作の可能性についての研究が進められていた。そんなある日、ステーションに常駐している二人の研究員に、インド洋上に向けての放熱実験を命じる指令がくだされた。実験の背景についての説明は一切無い上、それが地球環境に多大な影響を与える可能性を懸念した研究員は、独自の調査を進めて行くうちに、アメリカがサウジアラビアでの人質奪回作戦を隠蔽するという軍事目的で放熱実験を命じていたことを知る。実験を拒否する二人に対し、地上のコントロールセンターは、遠隔操作での放熱強硬と二人に代わる作戦遂行者をアークラブに送り込み…

 エメリッヒが卒業制作作品として作ったデビュー作ということで、作品規模はあくまで低予算。けれども、融合炉の暴走で崩壊の危機が迫るステーション内の様子を、粗い画像のモニター画面で描くなど、見せ方に工夫を凝らすことであまり低予算を感じさせないのはたいしたもの。ステーションの閉塞感もよく出ているし、救いの無い結末を含めサスペンスとしては案外このデビュー作が最も成功してるのかもしれない。でも、バカバカしい大風呂敷の広げ方(たためているかどうかは別問題)こそエメリッヒの真骨頂…と思わずにはいられないファンには、それが物足りなかったりするのだけどね(苦笑)。


スペースノア(リバイバル&DVD題『ディストラクション 地球滅亡』)
DAS ARCHE NOAH PRINZIP(THE NOAH' ARK PRINCIPLE)
1983年/西ドイツ/100min/DVD:パンド
監督・脚本:ローランド・エメリッヒ

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May 29, 2004

未だ未だ続け!『トレマーズ4』

 これはマジで待望(笑)だったシリーズ最新作、『トレマーズ4』のDVDが昨日届いたので早速鑑賞。

 舞台はいつものとおりネバダ州のド田舎の町“リジェクション”。町の名は“パーフェクションじゃなかったっけって?それは、後の名前なんだな(笑)。というわけで、本作は西部開拓時代を背景にした、エピソード1的な位置付けの作品なのだ。

 リジェクションの外れにある銀鉱で、炭鉱夫17人が得体の知れぬものの餌食となって殺された。ただでさえ少ない住人や炭鉱労働者は次々と町を去り、もともと辺鄙な町は最早ゴーストタウン寸前(でも、ウォルター・チャンのご先祖様営む雑貨屋は、鋭意営業中!)。そこにやってきたのは、採掘が止まったことを訝ってやってきた銀鉱のオーナーのハイラム・ガンマー氏…これまでのシリーズ皆勤の武器をたくバート・ガンマーのご先祖様で演じているのは勿論マイケル・グロス。残り8人となった住人たちは、彼こそ占いに出た「偉大なる勝利者」かと期待を寄せるが、当のハイラム氏は金勘定は出来ても、銃を撃つことはおろか、一人では馬に乗ることも叶わぬヘタレ野郎だったのだ…

 開幕から20分ほどで初登場する今回のグラボイズ君。視察に来たハイラム&鉱夫たちに地中から飛び出しての果敢なアタックを試みるが、ここでは体長1メートル弱程度と「お前は、ショッキラス(…って皆覚えてる?)か」程度というショボさ。こりゃ、4作目にしてB級モンスター映画ファンがニコニコできる水準を、とうとう下回っちゃったかなぁ…とちょっと心配になったが、その後脱皮を繰り返し、1作目よりは気持ち小さめだけどほぼ同等まで成長し暴れまわってくれ、結果的には無問題。ハイラムらが避難した駅馬車駅の床板を、1枚1枚持ち去って行くなど、頭脳派ぶりも見せてくれるぞ。

 帽子の下に死体の頭が…と思わせて実は…という場面は、1作目を意識しての改変だったり、武器ヲタクのバートのご先祖が何故銃が使えん?とか、昔襲撃を受けてたのなら町にはその時の経験が蓄積され、1作目の襲撃時点で住人たちが見せた、「こいつ何者?」な展開とかに対するアンサーもキッチリ用意されているのが嬉しい。そう本作は、雇ったガンマン(『アンタッチャブル』の殺し屋など悪役一筋のビリー・ドラゴ)から、「年食っただけじゃ、男になれない!」(耳の痛い台詞っすね(爆!))と一喝される、ヘタレ野郎ハイラムが逆境の中で奮起し、人々の信望を得るまでの成長物語でもあるんだね。このあたりは、シリーズ全作のストーリー及び『~2』の監督を務めるなど、シリーズを知り抜いたS・S・ウィルソン面目躍如といったところだろう。今後も、彼をはじめとする『トレマーズ』命なスタッフ陣によって、長寿シリーズとして続けていって欲しい。なんでもアメリカでは、TVシリーズ版も放映済みなので、そっちも日本でのTV放映orソフト化を激しく希望!

 西部劇タッチの作品ということで、古式ゆかしい銃の数々も話題のようだが、このあたりは得意分野じゃないこともあり、その大半の価値は僕には理解不能だったが、口径5センチでバカ長い銃身が大砲かと思っちゃうくらいのバントガンは、そんな僕にも感動的。その威力は、グラボイズの1匹を見事にしとめるところで堪能できるが、それを使って敵を全滅に追い込む前に、あっさり使い物にならなくさせてその後の危機的状況を盛り立てる構成もなかなか堂に言っていた。

 といったところで、未公開ビデオ作品としては合格どころか、充分に納得の行く快作だよ。しかし、ソフトとしては大きな不満有り。ユニバーサル・ピクチャーズの未公開作DVDではありがちなことではあるが、予告編が入って無いのはいかがなものか。だって、同じくOV作品だった『~3』にだって予告編収録されてたし、何よりユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンの公式頁では『~4』の予告編がしっかり配信されているという。ちゃんと、あるんじゃん!だったら、収録してよ。おかげで、『~4』だけ手元に予告編なし状態になってしまったのが、ものすごっく気持ち悪いっす(苦笑)。ではここで、シリーズ全作のジャケ写をどうぞ。

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 中央で異彩を放っているのは、リーマン時代に購入した『トレマーズ本編&特典ディスク』と『~2』を収録した『トレマーズ』スペシャル・コレクションLD-BOX。3枚組で¥18000也。今、全4作のDVD揃えるよりも、遥かに高価ジャン。こんなもんを新譜で購入してたなんて、やっぱりリーマン時代は今よりもバブリーだったのね(苦笑)。

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May 28, 2004

『怪談 新耳袋』KUBRICK到着!

 例えオークション落札品であろうとも、応募券が残ってたんだからその権利は僕のもの!ということで、『怪談 新耳袋』第2シーズンのDVD3枚“近づく編”“開けちゃだめ編”“白いひも編”購入者特典オリジナル・キューブリックが本日到着。

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 白い上半身は蛍光塗料入りなんで、暗闇でぼ~~っと浮かび上がるのがなかなかぷりちぃ。それはそうと、これってなんのキャラのキューブリック化なんだろうか?イマイチわかんないんですけど(苦笑)。

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 こうして四つん這いにさせてみて檻に入れれば『庭』…なのか?ご存知の方は、情報ヨロシクっす。

 そうそう、『庭』の高橋洋と言えば、今待ちに待った長篇ホラー監督デビュー作を製作中だったんですね。タイトルは『女優霊2』…ではなくて(苦笑)、『ソドムの市』といい“市”はパゾリーニじゃなくて座頭市の“市”だとか。狂った『発狂する唇』系か?はたまた陰惨な『インフェルノ 蹂躙』系か?いずれにしても、心霊ホラー系ではなく、死もとへ氏が標榜するグランギニョール趣味爆発になってそうなんで、結構楽しみっす。

10:50 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

May 27, 2004

リンゴ売りも凍りつく(サブッ~)『デイ・アフター・トゥモロー』

 26日の前半は後日回しにして(爆!)午後6時半、知りあいの編集さんに試写状をもらったのでよみうりホールで行われた『デイ・アフター・トゥモロー』の一般試写に行く。なんてったって、出来のいい悪いに関わらず(爆!)現段階では個人的に一番気になる作品だったからね。しかも回数の少なかったマスコミ試写に行けず、先行オールナイトにいくしかないか…と思っていた自分にとってはまさに渡りに船。これに行くことで観れなくなった最終試写・披露試写が1本ずつあったのだが、そんなことは無問題(笑)。

 映画の中身は、大々的な宣伝戦略で皆さん当にご存知のとおり(笑)。地球温暖化によるスーパーストームが、世界中で氷河期を引き起こすというブロック・バスター・カタストロフ・パニック。いやぁ、思ったとおりエメリッヒ印全開の大味スペクタクルで、気になるところは多々ありつつも、カタストロフ・ジャンキーには堪んない映画だよな。

 映画の上映時間は、作品規模・最近のエメリッヒ印を考えれば、意外なくらいにコンパクトな122分。それ故か物語は、冒頭の南極氷原に走る亀裂と大氷棚崩落に始まり、事態を察知する科学者たち、研究発表と相手にしない政府、インドに降る雪、千代田区東京を直撃する巨大雹と深みはなくとも見せ場がてんこ盛り。因みに、千代田区東京の場面は、気持ちとしては有楽町のニュー東宝シネマ裏の居酒屋街あたりを意識してるのかな…と思えなくもないが、素直な印象は歌舞伎町から大久保あたり…つうか日本語場面は未だに『ブレードランナー』になっちゃうのがいとおかし。まぁ、『ゴジラ』の日本船場面もそうだったから驚くにはあたらないのだが(苦笑)。そして、前半の最大の見せ場ロスを席巻する大竜巻群の登場だ。竜巻映画は多々あれど、これだけの大都市を蹂躙したのは初めての快挙かな。でも、看板が犠牲者直撃のカットとかは、ゴジラの足が目前に迫る場面と同じような感じ。

 …と、そんなこんなで本作は、これまで様々なパニック映画で描かれてきた災厄場面各種を、思いっきりぶちこんで再構成してみましたなノリですね。個々のネタは、後述のシリーズで書いていくとして、アメリカでは改竄短縮版しか公開されていないはずの『日本沈没』を思わせる部分まである。大寒気に覆われたアメリカ市民が、メキシコ国境から大量に流入。メキシコ政府が国境閉鎖なんてのは、現実の状況を裏返した皮肉なのかもしれないけど、これってスペクタクルに加え高度成長を遂げながら流浪の民族となる日本人の姿を描くという『日本沈没』とダブルよね。最も本作のテンポでは、そこで国土を失ったアメリカ市民の思いや姿を描くにはいたっていないけど。そう思うと、全米を覆う巨大寒気の雲を気象衛星から捉えた印象的なカットも、海底乱泥流に見えてきたりして。いや、これは『首都消失』の雲かな(笑)。

 『ID4』『ゴジラ』に続くニューヨーク破壊の大津波は、やはり前2者のアレンジじゃんな気分は濃厚なんだけど、『ディープインパクト』のように破壊されて押し流されるわけではなく、胸まで水につかったまま立つ自由の女神像、水没したマンハッタンの街路を漂うロシアの貨客船の幻想的な姿など画的には一応差別化しようとしていることもうかがえますな。それでいて、寒波が襲ってくると図書館に避難していた人々のほとんどが、危険を訴える主要キャラの言うことを聞かずに勝手に出て行き自滅するのは、『ポセイドン・アドベンチャー』『世界崩壊の序曲』などで御馴染みのアーウィン・アレン印だ。そして主人公の気象学者が、図書館に残っている息子を求め豪雪の中『復活の日』する「守りたい愛がある…」な展開になるわけだが、このあたりはスペクタクルのための言い訳であって、いきなりトーンダウンしちゃうのがなんとも可笑しい。というか、今回コンパクトさとテンポのよさを優先するあまり、個々のエピソードは思いっきりつまみ過ぎの感は否めない。イアン・ホルム扮するイギリスの気象学者とか、アメリカ大統領のエピソードとかすごく中途半端。まぁ、主人公に協力する女学者はタムリン・トミタって現役だったんだぁ~って感慨だけで許すことにする(笑)。

 全体的にCGI特撮中心故に、ミニチュア的なダイナミズムには一歩劣る気はするけれど、あまり観たことがなかった寒気をヴィジュアル化しようとしたアイデアの数々はやっぱりいいね。高層ビルが上層階から氷結し砕け散るあたりはその最たるものか。流石にエンジン停止し墜落するヘリコプターってのは、笑うしかなかったけどね。

 とりあえず、音響のいい大劇場でもう一度観たいとは思うので、7月の映画の日には再見しようと誓った自分だった(…って、そこまで待つんかい-苦笑-)。

 というわけで、当blogは勝手にDATW(勝手に『デイ・アフター・トゥモロー』応援週間)として(笑)、関連パニック作品のDVDを集中紹介予定。勿論、『地球最後の日』『ディープ インパクト』『ツイスター』『パーフェクト・ストーム』…といったメジャー作品は、登場しないのだが(苦笑)。

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May 26, 2004

『モナリザ・スマイル』、中古ソフト探索、大興奮の『マッハ!!!!!!!!』

 25日、午後1時からUIP試写室で『モナリザ・スマイル』(UIP配給)を観る。53年の保守的な名門女子大に赴任してきた美術教師キャサリン(ジュリア・ロバーツ)が、良き妻になることこそ女性の理想とする校風の中で、学生たちに自立する力と進歩的な教育を与えて行こうとするのだがその壁は厚く…という女性映画。最近では知的な美少女と言うよりも、気持ちおばさん風(…でもファンなんですけど-苦笑-)な風貌になりつつあるキルスティン・ダンストが、校風と因習にガチガチに凝り固まった憎々しげな優等生ベティにはまってますな。でも、最後はしっかり可愛い…というか美味しいけれど。8月7日よりみゆき座ほかにて全国ロードショー予定。

 その後、中古の日割引多しの秋葉に移動。ヤマギワソフトで先日立ち寄った時にチェックしていたDVD『吸血髑髏船』¥2394を1割引でGet!。予定通りとほくそえむが、その後立ち寄ったソフマップの中古売場で同じ作品で気持ち廉いものに出くわしてちょっとブルー…って¥100も違わないんだけど気持ちではこの差が大きいのだ。ラジオ会館内のSaleで輸入盤DVD『KILLER RATS』を¥2100で購入。送料等を考えても、直接amazon等に頼んだ方が¥500以上廉いはずだが、ジャケを手にしたら棚に戻せなくなっていたという(苦笑)。中身は、後日こちらで紹介しよう…ってそんなんばっか、溜まっていく気がする今日この頃。その後夜の試写のための新宿に移動中、BOOKOFF新宿靖国通り店でDVD『ブラックマスク2』を¥1250、ディスクユニオンで半額セールで¥750だった輸入盤DVD『SWAMP THING』を¥750で購入。どっちも格安だったと思うけど、なんかチリもつもって散在だぁ。

 午後7時50分(実際の開演は若干遅れた)からは、新宿東急で『マッハ!!!!!!!!』(クロックワークスギャガ・ヒューマックス共同配給)の完成披露試写会。ノー・CG!、ノー・ワイヤー!ノー・スタント!ノー・早回し!ムエタイ・バトル!…ということで、話題を呼んでいるタイ製アクション。これが大興奮ものだった。物語は、盗まれた仏像の頭部を取り戻すために、ムエタイの奥義を極めた主人公が悪と戦うただそれだけ。実にクラシカルかつシンプルなものなんだけど、精悍なトニー・ジャーの繰り出す本物の技の数々が凄すぎる。助走も何もないような体制から宙に飛び上がり、回転し、肘・膝を敵に決める技のスピード感は、早回しどころかスローモーションにしてくれよって感じ(笑)。実際、しっかりスローモーションで繰り返してくれる部分もあり。この日は上映に先立ってトニーとブラッチャー・ビンゲーオ監督が舞台に立ち、作品のアピールとトニーによるムエタイ実演パフォーマンスも行われた。そんなわけで実際に舞台上で、キレ味鋭い技を見せられたこともあって、作中の本物度は全く疑いようがないものなんだと尚更納得させられたりして。トニーは、ブルース・リーとジャッキー・チェンに憧れて8歳の時からムエタイをはじめたとのことだが、なる程全体の切れ味鋭くもシンプルな感じは『燃えよドラゴン』、中盤でタイ市街の屋台が軒を連ねる雑踏を駆け抜けながら敵の一軍と戦う件のコミカルかつ本気さは『プロジェクトA』を彷彿とさせる。新たな本格派アクション・スターの登場ということで、アクション好きの映画ファンならこれは必見だろう。公開はこの夏、渋谷東急他全国松竹・東急系にてロードショーとのこと。また、公開を前にはあらためてトニーらが来日し、大々的なプロモーションが展開されるそうなので、そちらも要チェックだね。

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May 25, 2004

『友引忌』

『友引忌』

 続けて韓国映画をもう1本(笑)。オヤクソクパターンながら、冒頭のショック場面がかなり有効だった『友引忌』である。

 昨年の東京ファンタでは、『悪夢(仮題)』として上映されたホラー作品。大学院に通うヘジンのもとに、大学時代のサークル仲間で2年間音沙汰の無かったソネが突然訪ねてくる。しかしその様子は落ち着かず、何かにすっかり怯えきってているようだ。「あの娘が私につきまとってくるの。ギョンアが…」。それは2年前に自殺したサークルの女子大生の名前だった。そしてその日を境に、ヘジンのかつてのサークル仲間たちが惨たらしい死を遂げていく。謎を追うヘジンは、やがて彼女だけが知らなかったギョンアの死の真相を知り…

 監督は第2作『ボイス』が日本でも話題になったアン・ビョンギ。ギョンアの幼少時代の描写などには、やはり『リング』等の和製心霊ホラーの影響も垣間見られるが、全体的にはむしろストレートなアメリカン・スラッシャーに近いノリになっている。昨年のファンタの開催前に故あってビデオで観てはいたのだが、あらためてきちんとした形で観直してまず感じたのは、『ボイス』でも特徴的だった怖がらせるための音響設計が、既に本作で完成していたということか。正直、演出及び脚本面では『ボイス』に比べると未だ未だ荒削りな印象は否めないが、その音響効果故にそこそこの恐怖感を出すことに成功している。また、ホラー好きの間でも評価の分かれる部分ではあるが、青を基調とした冷たい色調と、無機質で現代的な舞台設定といった部分も、既に本作から色濃く現れていたのだ。

 また、『ボイス』では凛とした佇まいで、事件の謎に迫ったハ・ジウォンが、日常では楚々とした儚げな面持かつちょっとゴスッ娘の線でありながら、ことが起きると白目を剥き出し血飛沫も無問題なギョンアを演じていたのが、その落差も手伝ってかなりポイントが高い。怖がらせる役と、恐怖と対峙する役それぞれを演じているという点でも、韓国のホラークイーンの異名は伊達ではなかったと言うものだ。個人的にはその道を、さらに突き詰めて欲しいと思うのだが、当の本人はその異名から脱皮すべく、現在様々な種類の作品に出演しているとか。残念(笑)。一方、謎を追うヘジンには『囁く廊下 女校怪談』のキム・ギュリが扮している。

 2004年7月3日より新宿シネマミラノ他にて全国一斉ロードショー。

(松竹配給・2004年4月21日・松竹試写室にて)

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『浮気な家族』

『浮気な家族』

 夫のヨンジャクはやり手の弁護士。妻のホジョンは、既に夫との間に燃える上がるような感情が消えうせたことを感じつつも、養子である7歳の一人息子スインを溺愛し、昔とった杵柄であるダンスのインストラクター活動に熱中している。30代の夫婦である二人は、生活面では一見何不自由の無い日々を送っていたが、その実夫は外に愛人を作り、妻は隣に住む高校生(…って中退中ですが)と関係を持ってしまうなど、その生活のそこここにはほころびが生じていたのだった。

 お話自体はいかにもなメロドラマ風で、決して自分にとって興味をそそられる題材では無く、また主人公夫婦それぞれの感情の動きもモラトリアム独り者の自分には余り実感を抱けなかったんだけど、にも関わらずこの映画は面白かった。

 その魅力の一つは赤裸々であると同時にとんでもないブラック・ユーモア(息子の運命をそっけなく描いたシークエンスはまさに衝撃的!)を塗して見せるイム・サンス監督(『ディナーの後に』(98)他)の演出の冴えによるものだが、実はそれ以上に心躍らされたのはホジョンを演じたムン・ソリ(『オアシス』(02))の存在に他ならない。『オアシス』では重度脳性麻痺のヒロインを熱演していた彼女が、本作では素顔のままで(笑)、しかもそのしなやかな肢体を十二分に活かして熟れ頃人妻を演じているのが堪らないっす。隣家の少年が覗いているのに気づきながらも、自宅で全裸のままダンス・ポーズをとってみたり、夫との性交渉で満たされぬとその直後にオナニーをはじめてみたりと、『オアシス』とはまた違う体当たりの演技が素晴らし過ぎ。場面、場面自体は結構大らかに撮られているにも関わらず、大人でも赤面しそうな性描写も、そうした場面のある韓国映画では定番だね。

 そうそう、ホジョンと隣家の男の子が一緒に登山に行く件で、男の子がホジョンに語って聞かせる物語はレイ・ブラッドベリの『華氏451』だった。ブラッドベリって、やっぱり青春期の少年にとって永遠の定番だったよな…と遠い目をする自分であった。

 2004年6月12日よりシアター イメージフォーラムにて独占ロードショーとのこと。

(GAGA配給・2004年5月13日・映画美学校第1試写室にて)

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May 24, 2004

韓国映画『狐怪談』『子猫をお願い』&ユーリー・ノルシュテインの世界

 ここには最早、日記的な時系列など存在しないのか(爆)!?台風一過で昼前からよく晴れた21日、まずは渋谷に出ると午後1時から東芝エンターテインメント試写室で『狐怪談』(03年・東芝エンターテインメント配給)を観る。『囁く廊下 女校怪談』(98)、『少女たちの遺言』(99)に続く“女校怪談”シリーズの第3作目。なお前二作はシリーズといっても、少女たちの日常描写と思いの揺れを丁寧に描きつつ、併せて怪異をしっかりと登場させるというスタンスのみが共通で(と言っても、重きが置かれた部分が前者か後者かは異なるが)、物語、キャラクター、舞台設定等は全て独立したものとなっていたが、今回の作品もその線を踏襲。それぞれ単品で楽しめるようになっているのが、このシリーズの特徴だ。

 本作の舞台は芸術を専攻する女子高とその学生寮。学生療の手前には28段の階段があり、そこには狐の霊が棲みついている。そして強い願いを込めて一段、一段と登って行くと最後に29段目が現れて、その願い事は叶えられると言う噂が少女たちの間では囁かれていた。そして、清らかなオーラを放つ美少女ソヒ、バレエのプリマを目指すジンソン、美術を志す過食症のヘジュは、それぞれの思いをこめて階段を登って行くのだったが、彼女たちの願いが叶えられた時、学園を惨劇の嵐が席巻する…といった感じで、都市伝説…と言うか他愛無い少女たちの噂話に、『猿の手』や『ペットセマタリー』等禁断の願い譚のモチーフをミックスした物語が展開されて行く。

 持ち前の美貌と天才的なバレエの技術を併せ持ちながら、母親からかけられる過度の期待から逃れるかのように、屈託の無い愛情をジンソンに注ぐソヒ。プリマとなることを切望しながらも、実力では決してソヒには敵わず、やがて仲のよかったソヒのことを疎ましく思い出すジンソン。そしてその容貌故に周囲からの嘲笑の的であるヘジュは、古ぼけた美術室の一角で叶わぬ想いを抱き続けるソヒの私物を集めている。それぞれに願いを持ちながら、それが日常の中では決して叶えられずに抑圧されて行く少女たちの姿を痛々しくも繊細に描いた前半部分は、ユン・ジェヨン監督(及びスタッフの大半を占めたと言う女性スタッフ陣)の同性としての眼差しがよく出ていると思う。そして、ジンソンの願いが叶った後の恐怖劇も、ツボを押さえた音響の使い方と怪異の見せ方で見せてくれる。個人的には、1作目の『囁く廊下~』ほどのインパクトこそ無かったが、2作目の『少女たち~』よりも恐怖とドラマの纏まり具合は高く、3本中では2番目かな。

 オーディションで選ばれた(2人は映画初出演)3人の少女たちも、それぞれのキャラクターを好演。サリエリ的なジンソン役のソン・ジヒョは、ちょっと吹石一恵を思わせる顔立ちで凡人ゆえの苦悩を演じて、共感度高し。ヘジュ役のチョ・アンは、いきなり特殊メイクによるデブデブ状態で登場するも、願いが叶って痩せてからはその生来の美貌を生かしつつ、トイレで食べ吐きしその思い故に取り憑かれてしまう一種の汚れ役を体当たりで怪快演。そして、この面子の中では下手をするとその印象が薄くなるのではと思われたソヒ役のパク・ハンピョルも、後半ではその美貌故の凄みで後半の惨劇にスパイスを効かせている。劇場公開は、7月下旬より新宿武蔵野館にてレイトロードショーとのことだ。

 それにしても今年は、昨年にも増して韓国映画の公開本数が増えているようで、何か毎週のように韓国映画を観ているような気がする。日本で韓国映画が一般的なファンにも広く認知されたのは、2000年の『シュリ』くらいから、個人的に韓国映画に興味を持ったのも、その前年の韓国新世代映画祭'99の上映作品として初お目見えした『囁く廊下 女校怪談』だということを考えると、ここ最近の公開ベースはまさにバブリーな感が無くも無い。それでもあまり飽きを感じないのは、新作に限定することなく、先日紹介した『花嫁はギャングスター』『ホワイト・バレンタイン』と言ったちょっと前の秀作をも含めた公開作品のバラエティの持たせ方によるところが大なんだろうね。このまま行けば一過性のブームとしてでは無く、普通に観られる状態に落ち着いてくれそうなのがちょっと嬉しいかも。

 ところで、『狐怪談』『4人の食卓』はどちらも女性監督のデビュー作。韓国ではホラーを志す女性監督が多いのか?!と早計したくなりそうな連荘ブリだが、実際はホラーに関わらず様々なジャンルの作品で女性監督が輩出されつつあるようだ。

 ということで、渋谷から京橋まで移動し3時半から映画美学校第2試写室で観たのが、同じく女性監督チョン・ジェウンの長篇デビュー作『子猫をお願い』(01年・ポニー・キャニオン=オフィス・エイト配給)で、これがまた可愛らしくも結構シビアなガーリー・ムービーで満足度高し。高校時代の親友同士5人が、卒業後それぞれの道を進んで行く過程での葛藤とそれぞれの相手に対する感情の変化を、卒業から2年が経過した二十歳前後の一時を抽出して描いたもの。容姿にも恵まれ、入社した証券会社で強い上昇志向を隠すことなく進むヘジュ(イ・ヨウォン)と、美術の道を志しながらも本人は望まぬ工場労働さえもリストラされたことから日々の生活の不安を抱え、学生時代は一番の親友であったにも関わらず現在の自分をひけらかすヘジュに鼻持ちなら無さを感じてしまうジヨン(オク・ジヨン)。そして離れ離れになりつつある友人たちの絆を取り戻そうとしながら、自身も理解の無い親からの脱出にもがくテヒ(ペ・ドゥナ)。この中心となる3人(残り二人の中国系双生児は、彩りの域を出ていないけど)の、時には他者に対して残酷であり、また個々の人間としてはちっぽけで弱弱しくも、それぞれの目標を見据えたその生き方が、キャラクターの善悪(…は言い過ぎか。他者を見下しているかのようなヘジュも含め)とは無関係に、観る者に清々しと共感を誘い実に清々しい。

 また、ヘジュがボランティア活動として口述タイプする小児まひの青年詩人の誌や、彼女たちのコミュニケーション・ツールとして欠かせない携帯メールの文字が画面にインポーズされる映像表現が、同様の描写のある邦画作品などと比較すると実に垢抜けていて新鮮。こちらは、6月26日よりユーロスペースでロードショー公開予定とのことだ。

 軽く夕食を取ってから6時半よりTCC試写室で、“映像詩人ユーリー・ノルシュテインとロシアアニメーションの世界”と題して公開される短編アニメ選集を観る。ノルシュテインの作品は、映画祭や特集上映でわりとよく上映されていたような印象(特に『話の話』)だったが、これだけ纏まった形で一般劇場でかかるのは意外なことに今回が初めてとのこと。7月18日からのラピュタ阿佐ヶ谷(9月以降全国順次公開)での上映では、作品を親子向き作品を集めたAプログラムと大人向け作品を集めたBプログラムの2プログラムに分け、さらに他のクリエイターの作品を加えての上映になるとのこと。この日の試写では、『ケルジェネッツの戦い』『25日・最初の日』『狐と兎』『霧につつまれたハリネズミ』『あおさぎと鶴』『話の話』の7作品。それぞれに味わい深い作品揃いだが、中でも特に気に入ったのが『霧につつまれたハリネズミ』『あおさぎと鶴』だ。

 Aプロに属する『霧につつまれたハリネズミ』は、昨年ふゅーじょんぷろだくとより刊行された、プロのアニメ作家・スタッフ選出による『世界と日本のアニメーションベスト150』で、第1位に選出された作品とのこと。ハリネズミの仕草や表情が兎に角可愛いいし、その他のキャラクター(特に、最初はハリネズミを食べようとしていながら、好奇心からその姿を見守るようになる梟が絶妙)も実に味がある。細かく表現された霧をはじめとする繊細な描写の数々によって、10分の短編とは思えない充足感があり。なお、同書第2位選出の『話の話』は物悲しいタンゴのリズムとイメージの奔流に心地よく身を任せているうちに、男たちが戦場へ駆り出された後くらいから意識が飛んでしまっていたという(苦笑)。これは、ちゃんと観直したいので、公開時に劇場に行くか、DVDを購入するか要検討だな。

 Bプロに属する『あおさぎと鶴』は、お互いに好意を持ちつつも、告白されては断り、それを後悔して逆に告白に行っては断られてしまって…を延々と繰り返す二羽の姿がじれったくも、コミカルで、その様子を見つめる作り手の視線が温かくっていいっす。

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第1回アルジェント研究会

 画像が不鮮明で何のことか判らなかったかもしれないっすね(一応、帰宅後に画像だけはちと細工したものに変えたんですが-苦笑-)。と言うわけで、“敵状視察”をもうちょっと詳しく。

 日本で(もしかしたら世界中でも!?)一番詳しいダリオ・アルジェント・ファンサイト“AVETE VISTO DARIO ARGENTO PAGE”主宰の矢澤氏による、第1回アルジェント研究会が5月22日に亀戸のカメリアプラザで開催された。以前にも書いたように、映画の魅力はいかにお話を語ってくれるかという点につきると考える自分は、ダリオ・アルジェントは最も唾棄すべき監督と評して憚らない反「ア」者(笑)なのだが、久々にヤザワちゃんと飲みながら馬鹿話をするのもいいかなぁと、ホラー映画フォーラムの友人で「ア」好きでも嫌いでもないかものNALUさん、御吸いものは大好きだけど「ア」はあまり好きでもないかもの比呂さんという不心得なメンバーで、研究会に潜りこんでみた。

 当日のメニューは、「ア」作品中過去に遡っても唯一日本でソフト化されたことの無い『四匹の蝿』仏版と、「ア」が演出した(何故に?)ニコラ・トラサルディーのファッション・ショーの様子を収録した『TRUSSARDI ACTION』と言う、かなりレア度の高い映像の上映と、矢澤氏による作品解説及び質疑応答と言った感じ。出席者も33名と中々の盛況ぶり。「10名も集まればいいかと思っていましたが…」の言葉は謙遜が過ぎるにしても、最初に挨拶に立った矢澤氏は気持ち緊張気味。それでも作品解題コーナーでの、短時間でにポイントを押さえた説明ぶりは流石。

 上映作品中『四匹の蝿』は、画質の悪いビデオは持っているので初見ではないが、徐々に進んで行く主人公を苛む悪夢と、ラストのスローモーション・シークエンスだけ(爆)は、何度観ても唸らされますな。なお、上映中いきなり照明が入るトラブルがあったのだが、決して反「ア」によるサボタージュではないので念のため。でも、それを一番やり易い位置に座っていたと言うのがなんとも(苦笑)。ファッションには興味が無いことも手伝って、『TRUSSARDI ACTION』はいささか退屈してしまったが、それでもショーの中で雨を降らし強風を起こしとモデルだったら絶対喜ばない仕掛けを施すあたりは、美女苛めの「ア」の面目躍如か。

 また当日配られた私家版資料は、恐らく『四匹の蝿』に関する日本語の資料としては最も充実した内容で「ア」ファンなら必携もの。反「ア」の僕的にも結構トリビアな楽しみ方ができたという。

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 研究会終了後は近所の居酒屋で2次会。こちらは16名が参加し、様々な濃い話が和やかなムードの中繰り広げられた。「この中で、唯一「ア」が大嫌いな人間です」発言をした自分も、皆さん優しく受け入れてくれましたしね。「ア」ファンの皆が皆、『MAY』のへたれ野郎と同じわけではないことを実感…って当たり前だ(爆)。久々にYELLOWの飯田さん(…って誰?)ともお会いできたしね。

 その後、三次回も行われたのだが、流石にそれからチャリで30Kmの道のりを考えると厳しいものがあり後ろ髪をひかれつつも帰途につく。その途中、この日初めて寄った両国のブックオフで『スパイス・ザ・ムービー』のDVDを¥2000で購入。何故に???まぁ、一応スパイものの要素もあるからね(苦笑)。

 なお、次回研究会は7月24日に『ビッグ・ファイブ・デイ』(MIMIビデオ!)上映&新作『デス・サイト』について語る…というメニューで開催予定とのこと。興味がある方は、上記リンクを参照ください。

 といったところで、どうもお疲れ様でした>ヤザワちゃん。そして参加された皆さん。

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May 22, 2004

可愛いらしい映画『ホワイト・バレンタイン』、音楽が洒落っ気たっぷりの『セイブ・ザ・ワールド』

 18日、午後1時からメディアボックス試写室でチョン・ジヒョン(『猟奇的な彼女』!)の映画デビュー作『ホワイト・バレンタイン』ハピネット・ピクチャーズ=ツイン共同配給)を観る。当時未だ高校在学中だったというジヒョンは勿論のこと、映画自体もとても可愛らしい出来栄えで、押し付けがましいところはほとんど無く、素直に清々しい気分にさせてくれる小品だ。

 20歳の女性ジョンミン(ジヒョン)は、通っていた大学を絵の道に進みたいと中退し、今は祖父の営む小さな書店を手伝っている。そんな彼女のもとに、白い鳩が迷い混んで来る。その足には、愛する相手への切ない思いを綴った手紙がついていた。軽い気持ちでその返事を書くジョンミンだったが、実は彼女とその差出人ヒョンジュン(パク・シニャン)の運命の糸が既に交錯していたことを知る由もなかったのだ…

 歳を偽って続けていた文通相手の電車を制服姿のジョンミンが自転車で必死に追う冒頭か、作品は瑞々しい情感の迸りが眩い。ジョンミンの祖父の書店があるキョドンの町の素朴な佇まい。木造2階建ての書店の自室の窓辺に身をよせるジョンミンと、そんな彼女を優しく包む光。例えが微妙に外れている気がしないではないが、アイドル映画を含め大林宣彦が少女の姿をピュアに綴った作品群にも通じる感覚がそこにはあるように感じた。当時高校生だったというジヒョンの姿は、二十歳というにはちょっとあどけない印象も受けるが、そのかしましくも真摯な姿は、僕たちが想い描く等身大の女の子という幻想(…なんて書くと怒られちゃうかな)を体現しているようだ。

 監督は本作に続く火災アクション『リベラ・メ』が日本でも話題を呼んだヤン・ユノ。資料によれば本人はメロドラマはどちらかと言えば苦手と語っており、ジョンミンの亡き父を巡るエピソードなどいささか舌っ足らずな印象を受ける場面もあるが、監督自身の夢はパステル調の恋愛ファンタジーとしてはかっちり結実していると思う。二人を結ぶ赤い糸を、現実の状況としてストレートに映像化してみせる件などが、その最たる成果ではないだろうか。

 公開予定は6月19日から新宿シネマミラノでレイトロードショーとのこと。同じ場所にあるシネマすくえあとうきゅうでは、同じくジヒョンとシニャンが共演している新作サイコホラー『4人の食卓』も6月5日からロードショー公開中とコンビ作品の新旧作が並んで公開されるので、両作品を続けて見ることで二人の(僕的な興味はジヒョンに集中しているが-苦笑-)成長もしくは変化を見比べるのも一興だね。しかも同日に観るならば、重っ苦しくのしかかる(否定語では無くそこが魅力なのだ、念のため…)『4人~』の後で、まさに清涼剤的な『ホワイト~』を味わえると言うのも流れとしてはバッチリかと(笑)。

 そう言えば、ホラー映画ではよくあることだが『4人のテーブル』でもまた映っているはずがないものが映っているという記事が出ているようだね。僕自身が試写で観た時は、件の場面は車内からの撮影用とかで乗っていたスタッフの映り込みとしか感じなかったけど、監督側はそういう事実は一切無かったと言ってるとか。まぁ、今さら凡ミスですとは言いだせないだろうよ…というのが勝手な憶測だが果たして真相はどうなんだろうか。因みに、それが凡ミスであったとしても『4人~』がお薦めであることは、以前に書いた通り変わらないことは強調しておこう。

 次の試写までの間の時間潰しに有楽町ソフマップの中古売場をのぞいたところ、未だ出て間もない『オデッセイ:セカンドレボリューション』が¥1480という安値で出ていたので、迷わず即買。未公開作品“信頼のブランド”(笑)UFO製作の『オデッセイ2001』の続編なので、クォリティに関しては良くも悪くも観る前から予想が出来ちゃうけど、B級ジャンキーならこの価格で買わずにどうする。これでヤフオクのアラートも一つ削れるしな。でこれで浮かれたあまり、ソフマップのポイントカードを受け取らずに店を出たことに全く気がつかなかったという、余にも安すぎる自分自身でもあったのだ(苦笑)。とりあえず、作品自体に関しては後日鑑賞後に紹介しようと思う。

 その後、新橋のTCC試写室で『セイブ・ザ・ワールド』GAGA=ヒューマックス共同配給)を観る。スティーブ(マイケル・ダグラス)は表向きにはゼロックスの営業マンだが、その実体は武器密輸組織潰滅のために世界を又にかけて暗躍するCIAの潜入捜査官。プラハでの任務からトンボ帰りで戻った彼は、一人息子の結婚相手の家族との顔合わせに遅刻しながらも駆けつけるが、その席で花嫁の父でクソ真面目な医師のジェリー(アルバート・ブルックス)に、その正体が常人ではないことを悟られてしまう。スティーブはなんとかジェリーに対して取り繕おうと接近して行くが、結果平凡な医師をも原潜密売を巡る陰謀の渦中に巻き込んでいく…

 危険を愛する秘密エージェントに堅物医師という性格もライフ・スタイルも全く異なる二人の男が、世界の大事を前にドタバタ騒動を繰り広げるという、ちょっと懐かしいムードのスパイ・コメディ…と思ったら、実際本作はピーター・フォークとアラン・アーキンが正反対の2人に扮した『あきれたあきれた大作戦』(79年)のリメイク作品だとのこと。僕自身もオリジナル版は未見だが、これはオリジナルも観てみたいなと思わせてくれる楽しい作品だ(オリジナル版も、近々ワーナーホームビデオから廉価版DVDが発売予定)。主役の二人のオヤクソクの対立と共闘の過程も安心して見られるが、本作の楽しさを盛り立てているのはなんといっても洒落っ気たっぷりな音楽の使い方。冒頭、プラハでスティーブが危機を潜り抜ける件では、ポール・マッカートニーの“Live & Let Die”(『007 死ぬのは奴らだ』のテーマ曲)が流れ、スティーブとジェリーがパリに乗り込むと『男と女』のシャバダバダ~が流れ出すという仕組み。バーブラ・ストライザンドネタも可笑しかったが、極めつけは子供たちの結婚式の会場に原潜から発射されたミサイルが迫るクライマックスに流れるあの名曲。流石にこれは書かぬが華だが、歌詞と結末が綺麗にシンクロし、なかなか感動的ですらあった。

 全体的に手堅い印象を受ける演出は、『ザ・クラフト』などのアンドリュー・フレミング監督。その流れでか、『ザ・クラフト』でヒロインを演じていたロビン・タニーがスティーブの部下として出演しているが、女性エージェントとしてはちと華がなかったかな。公開は6月5日より有楽町スバル座ほかにてロードショー予定。

 その後帰宅してみたら、ハマー全巻購入特典が到着していて…の記事に戻る(爆)。

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May 20, 2004

『好きと言えるまでの恋愛猶予』『ザ・ボディガード』『ディープ・ブルー』

 5月17日。この日はアートポート配給作品2本立てからスタート。まず1時から、東銀座の松竹試写室で『好きと言えるまでの恋愛猶予』。60年代のパリを舞台に、パーティで初めて出逢った時から互いに惹かれあった若い男女が、互いに想いを告げるまでの日々を描いたラブ・ストーリー。ヒロインのシャルロットを演じたセシル・カッセル(ヴァンサン・カッセルの妹)の、筋が通っていそうでありながら儚げな存在感がちょっといいかも。主役の美形風青年フィリップ役のマチュー・シモネは…野郎なんで興味が持てません(苦笑)。

 なお試写前に配給会社の方に聞いたところでは、『アンデッド』『MAY』に続くホラー作品として待機中だったロブ・ゾンビ監督の怪快作既知外スプラッター『HOUSE OF 1000 CORPSES』(原題)の公開が、8月シアター イメージフォーラムで決まったそうだ。邦題は『マーダー・ライド・ショー』。趣のある(笑)原題も悪くないが、作品のテイストとしてはこの邦題もありだね。来週以降試写がはじまるとのことなので再見(実はもう観ているのだ-笑-)したら、あらためて熱っぽく紹介したいと思うが、ホラー・ファンにとって要チェック・タイトルであることは確かだぞ。

 続いて京橋の映画美学校第1試写室に移動して、『ザ・ボディガード』(6月中旬・新宿シネマミラノ他全国ロードショー公開)を観る。組織のボディガードを務めるフランキー(シルベスター・スタローン)は、敬愛していたボスのアンジェロ(本作が遺作となったアンソニー・クイン)を守れず目の前で殺されてしまう。失意の中でフランキーは、アンジェロの娘ジェニファー(マデリーン・ストウ)を対立組織から守りぬくことを誓うのだが…という物語で、ポスター等のヴィジュアルは一見渋めの犯罪ロマンス風。だけど実体は、笑えないコメディだったという。まぁ、『スパイキッズ3-D:ゲームオーバー』の悪役みたく、いっちゃってる役どころならばいざしらず、普通に人間的な面白さを出すコメディの場合スライがいかに不向きかは『刑事ジョー ママにお手あげ』で痛いほど判ってたはずなのに。監督のマーティン・バーグは、『パワー・プレイ』『ラスト・カーチェイス』など男気溢れるドラマを得意とする人で、冒頭のフランキーとアンジェロの絡みの部分は、アンソニー・クインの存在感もあって期待させたのだが…。

 その後渋谷に移動し、6時から東芝エンターテイメント試写室で東北新社配給の『ディープ・ブルー』を観る。遺伝子操作鮫大暴れパニック映画の最新リメイク版…では全然無くて(笑)、海洋ドキュメンタリー作品である。個人的にはあまり得意とするジャンルではなかったのだが、40人のカメラマン、20の撮影チームが世界中の海を4年半の歳月をかけて撮影したという映像の数々は、流石のスケール感で圧倒された。フィルムに収められたものは、サンバにあわせて踊る(勿論BGMがってことだけど)コメツキガニの群れのようにコミカルなものから、シャチとコククジラ、白クマとイルカ等などのまさに生存のための戦いまで、実にヴァラエティに富んでいるので厭きさせない。個人的には、やっぱり群れの描写にワクワクさせられてしまったという。全体的には生命のよりどころである海を人間が破壊しつつある…というメッセージとは裏腹に、力強く生きぬいている生物たちの姿を観ていると逆に人間如きにどうにかされてしまうものでは無いと思わせるほどだったよ。勿論、実際の人間の暴挙はその生命力すら奪ってしまうほど、酷いものであることは承知の上でだが。公開は7月17日よりヴァージンシネマズ六本木ヒルズ他にてとのことだが、確かに夏に観るのが一番かも。

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May 18, 2004

『コンクリート』

『コンクリート』

 89年に綾瀬で起きた女子高生コンクリート詰め殺人事件の映画化作品…と言うよりも、2ちゃんねるなどを中心に展開した上映反対運動で、5月末からの銀座シネパトスでの上映を中止に追い込まれた作品と言った方が話が早いか。おかげで試写室は立ち見も出る混雑ぶり。僕自身は、そんな噂を聞いていたので、なんと開映45分前につくようにしたので、問題無く座れたけど。

 さて先の観る前の記事では、詳細は後日あらためてと書いたものの、正直作品自体に関してあまり多くを語ることは無い。有体に言えば、どうと言うこともないVシネ。状況は現在に翻案されてはいるものの、事件の経過自体は当時のニュース等で見聞きしたものに忠実なようだ。また、陰惨な事件の描写も、特別扇情的にエロ・グロを前面に出すような作りにはしていない。かと言って、作品自体が楽しめたかと言えばそれはまた別の話。かつてこの事件は、『オールナイト・ロング』シリーズ等の松村克弥監督によっても1度Vシネとして映像化されているが、事件自体に焦点を絞った松村版とは異なり、本作では作品の前半弱を主犯の少年が事件に至るまでの描写に費やしながらも、そこには犯人側への共感は当然にしても反感すら感じられない。青春映画としても舌足らずだし、ましてやそれが何を考えているのか想像もつかいない若者の姿を語っているようには見えてこないなぁ。逆に言えば観た作品自体は、上映禁止云々を叫ぶことすらナンセンスな感を受けた。むしろこうして騒がれなければ、衆目をひくこともなく終わったのではないだろうか。実際単館レイト上映が無くなっても、ソフト自体は6月に発売されるので、逆に反対運動はそれ自体がソフトの宣伝になっちゃったと思うんだけどな。

 2004年6月25日よりDVD発売予定。

(2004年5月13日・GAGA試写室(赤)にて)

02:07 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

May 15, 2004

観直したら滅茶苦茶面白かった『エージェント・コーディ』&中国映画二本『愛にかける橋』『思い出の夏』

 すんません。コピペをミスって、後半部分上がってませんでした。追加しました(0:30)

 実は前の晩(…って11日の晩なんですけど-自爆-)、横になってしばらくうとうとしたかなぁ…と思ったら、何故か急激な寝汗が出て、その後は眠れなくなってしまった。久々に、チャリで爆走したせいか?それとも久々にアルコール摂取を断ったせいか?(…って後者だったら、単なるアル中みたいジャン>俺…まぁ、前者でもよくはないのだが)。

 そんなこんなで、本当の朝方2時間程度眠ったか?どうかなぁ…くらいの状況で起きた5月12日だが、スケジュール的には今日も試写3本立て。なんか、この状況だと行っても眠ってしまうだけになりそうな予感がしなくもないが、内2本は最終試写なんで予定を変えるわけにもいかなかったという。大丈夫か?

 で、まずは午後1時からTCC試写室で『エージェント・コーディ』を観る。15歳平凡な少年のコーディは、実は13歳の時にCIA主宰のエージェント養成サマー・キャンプを見事にパスしたティーンエイジ・エイジェント。そんなコーディに初めての任務が下される。悪の組織“エリス”が世界潰滅計画を進めており、それに協力させられている科学者の娘ナタリーに近づき、情報を探れというものだ。だがコーディーは、女の子の前ではあがってしまい上手く喋れなくなり、「頭フリーズしてるの?」とか言われちゃうような純情少年だったのだ。そんな彼に、果たして任務は遂行できるのか?

 実は作品自体は、日本公開が決定する半年以上前に実は1度観る機会があって、この日が二度目の鑑賞。正直初見時の印象は普通…つうか、自分的にはあんまり燃えなかったんだよね。自分的に『スパイキッズ』シリーズとかが大好きなんで、なんかその薄味な後追い企画(このテーマ自体は、91年に『ハリーとヘンダーソン一家』などのウィリアム・ディアが監督した『ティーン・エージェント』なんて佳作もあるんで、『~キッズ』が元祖というわけでもないが)って感じを受けちゃってね。

 で、今回あらためての再見だが、実は先の印象が嘘のように面白さを堪能したのでかなりびっくり。メカや様々な描写において想像力を働かせられるものならば、お子ちゃまの夢を実現性の可否は問題とせずにストレートに映像化していた『~キッズ』に対し、本作はというと勿論荒唐無稽なお話ではありながら、登場するメカなどは実在する最先端のもの及びその延長線上にあるものなのね。そういう意味では、007系スパイ映画の意匠という意味では、本作の方が正統派。初見時には『~キッズ』に引き摺られる形で、地味な印象を受けてしまったんだけど、両者の落し所と面白さは全く別の部分にあったのだよ。だから、単純な比較をするのは全くのナンセンス。反省してますとも>自分(苦笑)。

 コーディの出で立ちも、紆余曲折の末招かれたナタリーの誕生パーティーではパリッとしたブラック・タキシードで決めてみせ、名乗り方もいかにもエージェント。また、エリスのアジトがある雪山でジェットスキーで追撃する追っ手と、ジェット・ボードでかわすコーディが展開するスノー・チェイスの場面もまさに王道を行く楽しさ。さらに潜入するアジトの中が、いかにも秘密基地感覚が全開なのが実に嬉しい。

 主人公のコーディを演じているのは、『マイ・ドッグ・スキップ』で主役をつとめたフランキー・ムニッズ。運動神経、知力などでは大人顔負けの能力を持ちながら、女の子の扱いはからっきしで、妙に余裕のなさげな少年スパイ像を等身大の魅力を発しながら好演。BMW製スケボー“ストリート・カーバー”での活躍シーンなどもあることもあって、第二のマイケル・J・フォックス的な言われ方もしているようだが、それって結構納得かも。

 また、コーディをサポートするロニカ(『デンジャラス・ウーマン』などのアンジー・ハーモン)が、スタイルのよい肢体をジャンプ・スーツに包んでの立ち振る舞いなんかもやっぱり往年の女スパイ像を連想させてくれる。また、オヤクソクではりながら、最初はコーディに対して「私は貴方の調教師」と言い放っていたロニカとコーディの関係が、世代を超えたパートナーへと発展して行く姿も心地い。

 アメリカでは、この春早くも(…って日本での公開が遅いんじゃん)シリーズ第2弾が完成。そっちも是非、スクリーンで観たいので、これは大きくプッシュしておこう(笑)。6月5日より銀座シネパトス他にて公開予定とのこと。

 その後映画美学校第2試写室に移動して、中国映画2本を続けて鑑賞。これは現在三百人劇場で開催されている“中国映画の全貌2004”で上映されているもので、この後5月29日より新宿 K's cinemaにてロードショー公開されるものだ(両作品入替制)。

 3時半からは、ウィーンに留学した中国人男性と恋に落ち、激動の中国に嫁いだ実在のオーストリア女性の生涯を描いた『愛にかける橋』。もともと、その女性に関するドキュメンタリーが中国で放映され、それを観た女性プロデューサーが映画化を企画し、中国の女性監督フー・メイが監督したとのこと。製作体制は題材に則ったように中=墺合作作品で、ヒロインのファニーにはオーストリアの新人女優ニーナ・プロルが、彼女が愛を捧げたマーには『始皇帝暗殺』のワン・チーウェンが演じている。

 物語は、1931年のウィーンで幕を開け、日中戦争、中華人民共和国建国、文化大革命と激しく移り変わる中国の歴史を背景に、異国の地で豊とはいえない日々を送りながら、夫との愛を貫き、たくましく生きたヒロインの姿が、時間的に大きなスケールで描かれている。そのあたりの描写が丁寧なので、老いたヒロインの「生まれ変わっても、もう一度同じ生活をする」という言葉が、結構胸に迫ってくる。

 続いて6時半からは、『思い出の夏』を観る。勿論、年上の女性と少年の一夏の体験を描いた作品…ではない(それは『おもいでの夏』)。中国の寒村に、映画の撮影隊がやって来る。撮影隊は、その村の子供たちの中から一人を選び、映画に出演させたいという。小四の少年ショーシェンは、映画に出たいが勉強の遅れを理由に先生から認めてもらえない。しかしひょんなことから、彼に出演の機会が回ってきたのだ。教科書は覚えられなくとも、シナリオは見事に暗記するショーシェン。しかしいざ撮影がはじまると、彼はどうしてもある台詞が言えなくなってしまい…

 広々とした田舎の光景は、観る者を圧倒しそこに懐かしさを抱かせる。しかし、そこに暮らす人々は経済的に豊な生活が送れる都会での生活を渇望している。経済的なことよりも、もっと大事な豊かさ…なんてのは、やはりそこに住んでいないものの勝手な郷愁なのかもしれない。そうした点でも、単に純朴さとか郷愁とかでは済まさない独自の視点を持った作品になっていると思う。監督は、本作がデビュー作となるリー・チーシアン。

 なお、主人公のショーシャンを演じたウェイ・チーリンは、これまで演技経験の全く無い農家の少年で、また登場する役者の大半はロケ場所で出会った役者と、キャスティングに関しては、作品を地で行くような形が取られているそうだ。

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May 14, 2004

“発狂”の原点『強奸監禁座敷牢』(18歳未満は読まないように-笑-)

 書きかけの一昨日分、及び昨日分の試写は後回し(…って、最早いつものことか-苦笑-)で、試写終了後のお話。なんかどんどん試写で観た作品がたまって行くような気がするが、これはこれで、このblogの後者ネタなんで無問題(笑)。夜、知人にご馳走になっているうちに、外は雨。流石に今日はゴアテックスのレインウェアを用意してあったので、そのままチャリで家路につく。その大半は、雨粒よりも向かい風が強い状況だったのだが、丸子橋を越えたあたりで一時雨足も強くなる。それで雨宿りの名目で、これまでも度々ここに登場したJR南武線沿いの“ビデオ販売武蔵中原”を覗いて見ることにする。驚いたことに、店内の¥300均一ビデオが随分減っていた。この減り具合は絶対普通に売れたものじゃなくて、店側の判断で店頭から引き上げた気配が濃厚。そんなこんなで、前回2回のような普通のファンタ系作品の出物との出会いは最早望むべくもなさそうな状況だったが、AVまではいかないH系ビデオ作品の棚に、こんなんがあったんで速攻ゲット。以下、今回は18禁なので、未満の方はここまでで戻るように(爆笑)。

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 『強奸監禁座敷牢』98年に製作された成人指定のVシネ作品。AV監督のもとに彼の大学時代の先輩から1通の手紙が届く。その内容は…

 大学で研究を続けていた男は、東京の大学に勤めるため、妻を伴って東京郊外の1軒屋に移り住んだというのだ。ところがマンションが出来るまでの仮住まいとして入ったその古ぼけた家には、座敷牢があったのだ。薄気味悪がる妻だが夫はそれを相手にせず、病弱の妻の世話をする夫の恩師の若い娘と3人での生活が始まった。ところが、彼らの生活に暗い影が忍び寄る。浴槽に浮かぶ長い黒髪。座敷牢の格子越しに伸びる白い手。薄気味の悪いうめき声。そして家の中に現れる憲兵服を来た男。さらにこの家に来てからというもの、夫は人が変わったようになり、夜毎に妻を残虐に責めたてる。
「子宮がちぎれるぅ…。心臓が止まるぅ…」
妻に同情した娘は、夫に
「どうしても我慢できないなら、私の体を打ってくださいぃ~」
と身を差し出すと、その日から夫の性欲の対象は女に変わって行く。そんな苦しい日々の中で、妻と女はこの家の以前の持主の日記を見つける。そこには、持主であった憲兵とその妻、そして憲兵の若い部下の男の、忌まわしい日々を知ることになる。すると、夫にはその憲兵が取り憑いているのか?

 ということで、勿論作中にはエロ描写は出てくるが、本筋はきっちり怪談として成立しているんだよね。物語は日記に描かれた内容として戦時中の出来事を本編中ほどに挿みながら、彼らを襲った怪異とその真相を究明していく。そう怪談には、一度は合理的な解釈が加えられ、全てが明らかになったかのように思えたのだが、最後の最後に…という結末がしっかり用意されている。まぁ、監禁エロものと言えば、Vシネ作品の王道の一つだが、それにこのような本格猟奇怪談作品に仕上たのは誰か?『発狂する唇』の佐々木浩久監督(脚本も)なのだ。時期的には『発狂~』の直前で、この頃佐々木監督は4本のエロ系Vシネ作品を積極的に撮っている。この頃の経緯に関しては、鷲巣義明氏CINEMA TOPICS ONLINEで行ったインタビューに詳しいが、その一部を引用すると佐々木監督曰く、「でもH物とかは、お金が無くて、出演する女の子の演技もひどいですが、制約が全くないんで……なにやってもいい状況にあるんです」ということで、意欲的にやりたいテーマ、様々な演出手法に取り組んでいたということである。そして、その4本目であり、恐らくそれまでの一区切りとなったのが本作であり、それが発展開花したのが『発狂する唇』なのである。ってことで、『発狂する唇』『血を吸う宇宙』のDVD画像をどうぞ。

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 つうことでソフト現物を手に入れたので、久々に観返した 『強奸監禁座敷牢』だが、『発狂~』ほどの発狂ぶりこそ未だないが、その魅力は先にも書いた通りかなりストレートに現代怪談に挑んでいて、先達への思い入れもそこここ見受けられるということか。怪異と思われていたのが実は…という展開は、監督自身が先のインタビューで語っているように『怪奇大作戦』にも通じるニュアンスが感じられるし、憲兵というのも『発狂~』の原イメージ大蔵映画の世界のさらに前身である新東宝が度々扱ってきたものだ。そして近作『怪談新耳袋~家紋』では、そんな憲兵ものの1本『憲兵と幽霊』を撮った怪談映画の巨匠・中川信夫監督の幽霊描写の再現を試みていた佐々木監督だが、本作の幽霊描写も原色系の照明効果にそのリスペクトぶりがよく出ている。その一方で、プロローグとエピローグでの語り部たるAV監督の件では、ヴィデオ画面に映りこんだ女の影など、最近の心霊ホラーのテイストもきっちり抑えているのが嬉しいね。

 なお、憲兵役で“発狂”シリーズの当麻こと下本史朗がこっちでも怪演ブリを楽しませてくれるほか、音楽もシリーズのゲイリー芦屋だったりするんで、やっぱり“発狂”ファン、ホラーファンには要チェックの1本だよ。案外その素性を隠したまま(…って言われなければ、やっぱ気づかないっしょ?)、H系として案外レンタル屋の店頭に未だ残ってたりするのかも。とりあえず、都内及び近郊在住の人向け情報として渋谷のQフロントTSUTAYAの佐々木監督の棚にあったことは書いておこう。僕の初見は、そのソフトでした(笑)。

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May 12, 2004

試写復活!『家族のかたち』『穴』『トロイ』

 5月11日。久々の外出を天が祝してくれたかのようで(笑)、外は上天気。陽射しはそこそこ強かったけど、からっとしてて風も穏やかでチャリを漕ぐには絶好の陽気。そこそこの距離を走るのは10日ぶりだったが、こんなに走れていいの?ってくらいペダルも軽い!?(大袈裟)。今日のスケジュールでは1本目と2本目の間の移動が、京橋から大崎広小路までを45分以内に移動ということで若干余裕がなさそうな感じだったのだが、実際行きにその間の走行時間をチェックすると、ほぼ30分ということで、満員!とか突然の雨!とかなければ、問題無く動けそう。

 午後1時からはメディアボックス試写室で『家族のかたち』を観る。原題は『Once upon a time in the midlands』。『~ in china』『~ in america』等、ヒーローやアウトローを主人公にした時代物が多い『Once ~』原題だが、本作は英国のミッドランドの小さな町ノッティンガムを舞台に、ヒロイックな行動とは全く無縁の人々の恋愛と家族の絆についてを笑いの要素を散りばめながら、共感を持って描いたウェルメイドなドラマである。『ノッティング・ヒルの恋人』とか『フル・モンティ』とかとの流れにも近く、最近の英国映画では当りの多いジャンルだがこれも面白かった。

 恋人のシャーリー(シャーリー・ヘンダーソン)とその娘マーリーン(フィン・アトキンス)と家族を築くことを夢見ておる男ディック(リス・エヴァンズ)は、テレビの公開収録番組に出演中のシャーリーにプロポーズをするが、動揺したシャーリーに断られてしまう。落ち込むディックだが、ことはそれだけでは済まなかった。実はシャーリーには、彼女のもとを去ったチンピラの夫ジミー(ロバート・カーライル)がいたのだが、たまたまこの番組を見てしまった彼が、シャーリーと縁りを戻そうと町に戻ってきてしまったのだ。

 ディックはささやかながら車の修理工場を経営している常識人。気は優しく、マーリーンからもジミー以上に好かれていたが、自分に自信が持てない臆病者。一方のジミーも、今回も強盗をして逃げてきた一見クールなワルながら、未だにシャーリーに深い愛を注いでいるように見える。イジマシク、またクールにシャーリーの争奪戦を繰り広げる二人だが、実は駄目男という意味では二人とも同じなのだ。このタイプの違うダメ男ぶりを演じる二人の俳優が実にいい感じなのだ。これまでの作品では、結構凶暴性(笑)という点ではキャラの被ることが多かった二人だが、今作ではリス・エヴァンズが最初は情けない平凡な男ながら、逆境の中自分自身を見つめ愛の本質を知って行く姿を人間性を滲ませながら演じていて新境地といった感じである。一方のロバート・カーライルは、『フェイス』などとも通じる表向きにはクールな犯罪者というキャラクターがばっちり似合っていながらも、シャーリーに対する愛の自分でも気づいてなかった本音が、モラトリアムな自分にはとっても痛かったりする駄目男ぶりで、なんとも愛おしい。実際、この二人に限らず、偉そうなことを言ってみても、本質的には欠点の多々ある大人たちの姿への、作り手の温かい眼差しが、観ていて胸を熱くしてくれるんだな。同時に、ビンゴ以外は何の楽しみも無い退屈な町の様子と、人々の些細な生活描写が、可笑しくも感動的なのだ。

 監督・脚本のショーン・メドウスは長篇デビュー作『トウェンティーフォー・セブン』が日本でも公開されている若手で、本作が第3作目。デビュー作はタイプ的には本作とは異なる作品だったらしいけど、本作の的確な語り口に接すると俄然このデビュー作も見てみたくなってきたぞ。

 なお、この作品は7月10日よりシャンテ シネにてロードショー公開予定とのこと。

 その後は最初に書いたように大崎広小路まで戻り、KSS試写室で『穴』を観る。KSSの配給で、4人の監督がタイトル通り“穴”をテーマにした20分強の短編を競作したファンタ系オムニバス作品。

 上映される順番に紹介すると、最初が佐々木浩久監督のホラー篇『胸に開いた底なしの穴』。佐々木監督が自分の作品らしさの刻印だと自ら公言している三輪ひとみ(しかもゲロ吐き有りの血飛沫浴びまくり!)諏訪太郎(当然女を犯す…今回はひとみ嬢じゃないけど)がばっちり揃い、『ブルーベルベット』に大蔵怪談(またまた“異人”だよ-笑-)が混入してみたいな不条理感の横溢する現代ホラー。『発狂する唇』とかが大好きな佐々木ファンには、非常に納得…つうかでも逆に、驚きはないかも。

 二本目は本田隆一監督の『青春の穴』。殺した男の死体を埋めに森の中に入っていった3人のギャングが体験した奇妙な顛末を描いたもの。ゆうばりファンタ2001でオフシアターグランプリを受賞した『東京ハレンチ天国/さよならのブルース』に比べると、きっちりした商業映画になっている。とぼけたギャグのカマシ方もばっちり決まっているし、個人的にはノーチェックだったことも手伝って(失礼)今回の4本中ではベストかな。

 三本目は、証券会社をリストラされたうだつのあがらない中年男が、夢の中で自分の人生の岐路…高校の野球部時代に好きだったマネージャーを同じ野球部の友人に譲ってしまった…を変えようとすると…という時間ものもしくはリプレイものファンタジーの『夢穴』。テーマとしては個人的に嫌いじゃないタイプのいい話系なんだけど、受ける印象はむしろあまりにも“都合のいい”話で興醒めかな。そのいい話が、無限の悪夢に繋がることを感じさせたかったであろうラストも、イマイチ迫って来るものがない。監督は『千里眼』等の麻生学

 そしてトリを飾るのが『地獄甲子園』等の山口雄大監督による『怪奇穴人間』。ふとした科学事故で、緑色の大男…じゃなくて穴から穴へ移動する能力を持ってしまった科学者が、帝都を震撼(いや、爆笑か)させるお話。穴人間の能力の見せかたのベタな可笑しさは、いい意味で山口監督らしさを感じさせたが、穴人間の哀しさ(笑←矛盾)に迫っているあたりは、東宝変身人間シリーズの匂いも漂っている。画面も暖色系を排したダークな感じがいい感じ。なお、事件の謎を追うのが何にでも変装できる名探偵一日市肇(坂口拓)ということで、山口監督・坂口主演コンビで自主製作作品として作られてきた“名探偵一日市肇”シリーズの最新作でもある。

 4本全てビデオ撮りで、見るからに低予算作品ではあるけれど、それぞれの監督の個性とバラエティに富んだ各エピソードの内容は、ジャンル・ファンなら一見の価値はあると思う。7月ユーロスペースにてレイトショー公開とのことだ。

 『穴』終了後は、再びチャリをこいで有楽町へ。この往復だけで約20キロなので、今日の走行距離は60キロを超えるだろう。コンビにで夕食を買い、そよ風の心地よい日比谷公園で食べた後、丸の内ピカデリー1へ。7時40分から『トロイ』の完成披露試写を観る。本編上映前に、ワーナー新作予告編が3本流れ、その中で『キャット・ウーマン』の予告編は初見。ハル・ベリーのキャットウーマンって、『バットマン・リターンズ』のミシェル・ファイファーより、肌の露出度高めなんだね。でもこうなると、なんかマスク有りエレクトラって感じがしなくもない。あっ、でも露出度を抑えると、それはそれでマスク有りストームになっちゃうのか。本人だし(笑)。監督が『ヴィドック』のピトフというあたりが、個人的にはちと不安でもあるのだが、来年のお楽しみの1本ではあるな。

 で、『トロイ』だが、素直に楽しめるブロック・バスター作品だった。確かにドラマとかにはあまり深みは感じられないが、観客に2時間43分の上映時間を全然感じさせない面白さ&テンポのよさは、ヴォルフガング・ペーターゼン監督の流石の演出術といったところか。海原を埋める大船団、トロイとギリシャ両軍の壮絶な合戦場面、作られる前は「こんな材料で、どうやって?」感(でも、入手できる材料という点でのリアリティは高い)バリバリだが、完成した威容は結構納得な“トロイの木馬”等、スケール感もばっちり。 

 剣戟アクションもアクション無しという(流石は『ファイトクラブ』出身(笑))ブラッド・ピット演じるアキレスが、流石に美味しい部分をさらって行くが、逆に言えばオーランド・ブルーム演じるパリスの、駄目男ぶりも印象には残るかな。この日は、『家族の~』のリス・エヴァンズに続いて、こっちも駄目男の復帰作品になってるのかなぁ…と思いながら観ていたら、見事に最後まで駄目なままだった。印象には残るけど、こんな役をよく受けたよなぁ。

 とりあえず、この日は試写3作品とも自分的にはOK!だった。明日以降もこんなペースが続くことを期待だな(…ってこれ書いてるのは、既に明日(12日)分まで観終わったところだけどな-苦笑-)。

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May 08, 2004

『RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3』

 待望…だったかどうかは結構微妙かも(笑)…のスプラッターシリーズ第3弾のDVDが、本日到着!ということで、まずは前フリとしてシリーズ各作品のジャケ写をどうぞ。

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 左が、シリーズ1作目『ZOMBIO 死霊のしたたり』(85)の廃盤VHSビデオ。一応原作はH・P・ラブクラフトの「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」だけど、主人公の名前と死者を甦らせる禁断の実験というアバウトな設定以外では、あまり原作の持ち味は残っていない。じゃぁ、駄目かといえば、ラブクラフティアンな方ならそうかもしれないが、そこに拘り過ぎないスプラッターファンには、本作がデビュー作となるスチュアート・ゴードンの演出の冴えもあってポップでブラックな血みどろ絵巻が実に心地よい快怪作。ジェフリー・コムズ演じるウェストのぶっとび具合もいいが、このジャケットにもなっているドクター・ヒルの生首クンニが多くのホラー・ファンのハートを鷲掴みにしたものである。現時点では、この第1作目のみが日本ではDVD未リリース。発売告知をしてからもう随分たつけど、一体どうなってんのよ?>ハピネットピクチャーズさん。

 右が第2作『死霊のしたたり2』(89)の国内版DVD。監督がゴードンから、前作では製作を担当していたブライアン・ユズナに変わり、前作のラストで死んだとしか見えなかったウェストがしっかり生きていて、今度は女の体の部分部分を繋げて作ったゾンビ花嫁を甦らせるという原題どおり『フランケンシュタインの花嫁』を気持ち匂わせる物語。出来そのものは正直前作に比べ、平版でワクワク感にかける仕上がりだったけど、後半に出て来る継ぎ接ぎゾンビの群れは結構素敵だったなぁ。

 そして14年ぶりに作られたシリーズ最新作が、画像中央の『RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3』(03)である。監督は2作目に引き続きで、撮る作品の大味ぶりがほとんどホラーファンの間から「ユズナっぽい」の一言で片づけられてしまう(苦笑)ブライアン・ユズナだ。そこいらへんが、待望ということを憚らせた部分だが、それでも新譜で注文してしまったのは、やはり1作目のインパクトから来る期待が一つ。それと、本作が今活きのいいファンタ系作品を連発しているスペイン映画界とユズナが手を組んだファンタスティック・ファクトリーの作品であるということ。結局、やらなければ行けないことがあったのに、届くや否や観ずにはいられなかったという。

 で結論…エンド・タイトルは爆笑!一発ネタみたいなもんなんで、ここには書かないけれどそこだけでもレンタルする価値はあり(笑)。くっだらねーぞ。

 …って流石にこれだけじゃなんなんで、もうちょっと書いておこう。物語は13年前、少年が目の前で姉を惨殺されるところから幕を開ける。殺人者は、顎のない狂人風の男で警察に射殺され、その直後に少年は一人の男が警察に連行されるのを目撃する。男は緑色の液体の入った注射をその場に落していった。

 それから13年後、アーカム重犯罪刑務所に若い医師が赴任してくる。医学の心得があるからと、そこに収監されていたウェストを助手に指名したその新人医師こそ、ウェストの蘇生者に姉を惨殺された少年だった。彼は、姉をなくした悔恨の念から、医学のためにウェストに研究を再開するよう申し出て…

 2作目のラストでも、彼の蘇生者の群れと共に墓地裏の地下に埋もれたかに見えたウェストだが、まぁそれはオヤクソクということにしておこう。一応、13年という時間経過は2作目とのインターバルとほぼ合致するし、連行されるのが墓地の近くだったり、医師との会話で「昔相棒に裏切られた。女には気をつけろ」なんてウェストの会話が出て来るあたりは、2作目を受けているといえるのかな。でも、劇中登場する事件記事のウェストの写真は1作目のものだけどね。

 実は収監中も、材料が無い中でネズミ等を使って実験を続けていたウェストだが、若い医師の協力をこれ幸いとばかりに本格的に実験を再会する。なんでも長い獄中生活で、蘇生薬により起きる凶暴化現象を抑えるには、ナノ…なんだっけ?忘れた(笑)とかいう脳内に発生するパルスかなんかが必要で、それを得るには生きた人間からぬくしかない…って、結局一人生き返らすには一人の命を犠牲にしなくちゃならない。駄目じゃぁ~ん。でも、ウェストは兎に角成果を出したいだけだから、研究に没頭する。流石は既知外博士だよ。これに、サシスティックな刑務所長、取材にきて医師と懇ろになりながらスクープ求めて危険なんか気にしないわの女記者、ネズミだけがお友だちの凶暴な囚人、信心深くて自分の罪におののくきもい囚人、薬中囚人などを巻き込んで、物語は囚人暴動とゾンビ地獄になだれこんでいく!

 …というのは、嘘ではないがかなり大袈裟である。広告だったらJAROに怒られちゃうかもしれない。それなりにトリッキーなキャラをそろえた展開は、ユズナ作品としては悪くない方だと思うけど、囚人暴動以降がもう一つ盛り上がりにかけるんだよね。

 例えばサディスティックな所長はゾンビ化したあと、ウェストを殴り倒し蘇生薬を強奪すると、囚人に注射しゾンビ化させるのだが、これが他の囚人を襲うのかといえばそうではなく、「死刑は苦痛が一瞬で終わる、こいつらには長い苦しみを味あわせたい」といって、ゾンビ化させて首吊りにし苦しみ続けるところを楽しむのである。所長の残忍さを出す描き方として、発想は面白いけど、やっぱ生きた囚人VSゾンビ囚人の群れを見たいと思うでしょ。SWATだって鎮圧にやってくるわけだし(…って俺だけ?)。全体的に、スプラッター描写は抑え目で、看護婦のはだけた乳房にゾンビ囚人が喰らいつくオヤクソクの場面も、そのものは映さない。別に、見せないことで、観客の想像力をかき立てる類の作品でもないし、これってどうなのよ。一応、特殊メイクの筆頭は、ユズナとは縁浅からぬ大阪人、スクリーミング・マッド・ジョージなんだけど、彼の持ち味のグロテスク・シュールな造形物があまり出てこないのはちょっと残念。

 ウェスト役のジェフリー・コムズはやっぱり思いっきり老けたね。でも責任感無し、百年一日のごとく行き当たりバッタリで実験を続けるその姿は、やっぱり観ていて清々しい(ちょっと日本語間違ってる気もするが)。それに対して、若手医師って姉を殺されて云々の過去を引き摺って、実験に協力した輩であるにも関わらず、どうにも中途半端で煮え切らないキャラクターで魅力薄。大体、そこまでの経過を踏まえた上で、ウェストの研究が有用だと考えたのはバカ過ぎ…最後に自覚したって、当たり前ってもんである。

 ユズナ、コムズ、マッド・ジョージそしてメイン・テーマのリチャード・バンドをのぞくと(音楽も新作は別人)、スタッフ・キャストともほとんどがスペイン人。確かに、ラテン系の顔立ちが多かったような気もするが、特別スペイン映画らしかったわけではない。まぁ、これはシリーズ作品の3作目ということもあるんだろうけどね。

 期待して無いようで、それでもやっぱり期待していたのか(苦笑)、色々書いてしまったが、それでも最近の新作未公開ホラーではそこそこの作品だと思う。僕のようにいきなり買うことはお薦めしかねるが、ホラーファンならレンタルしていいと思う。

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May 06, 2004

『ザ・コア』DVD今さら判っても…大ショック

 本当は2週間前に試写で観た『友引忌』の話を書こうと思っていたのだが、それはもう数日先送り(公開7月だし)にして、ショックだったこと等を。

 今日も今日とて、引き篭もり状態。煮詰まって久々に“DVDsoftを通販で安く買おう”を覗きにいったところ、隠しコマンド頁『ザ・コア』が追加されていた。紹介によれば、別の予告編とある。実際、通常メニューの予告編集はオリジナル版2ヴァージョン(シャトル場面の有りと無し。本国では宣伝期間が、あの事故と重なった)と日本語版予告編1つの3本構成。まぁ、日本劇場版については少なくとも本予告より短い特報版があったことは知っていたし、それは公開前にGAGAから送られて来たPVで持ってるので、その情報を読んだ段階ではそんなに焦らなかったのだ。

 で、実際に情報に従いイースター・エッグを拾いに行ったら、特報だろうという勝手な憶測をあっさり裏切って、日本版TVスポットが15秒&30秒×2の4ヴァージョン収録されていたという。短くもポイントになる画がいい按配に配置され、なかなか燃えます!

 だけどさぁ、個人的には今判っても、もう遅い(苦笑)。しばらく前に、地殻・地震系作品がそこそこたまったなぁ…と思って、趣味の予告編ビデオ<パニック映画篇>を作り出してしまったのだ。現段階で、18作品で64分。んで、よりによってトップに来てるのが『ザ・コア』だったりする。僕の場合、ハードディスクレコーダーなんて高級品はまだまだ持ててませんので、作業はリモコン片手にモニターとにらめっこ。実にプリミティヴで、ものすごく時間がかかったりするのだ。

 そんなわけで、今から『ザ・コア』のTVスポットを予告編の後ろに入れるとなると、1時間近くを録り直さなきゃならない。それって、あまりに大変で、僕ちゃん可愛そすぎ。まぁ、別のテープに『ザ・コア』だけを新規に録って、その後ろに今できているものを被せるという手もあるけれど、画質の劣化を考慮すると、やはりなるべくファースト・コピーにしたいんだよね(苦笑)。

 だからすうごくショックで悔しいけれど、多分このテープにはこのスポットは未収録だな。なんか、隠し特典情報頁の更新日を見たら、作業をしたしばらく前だったのが、ますます口惜しい。

 DVDメーカー各位様!予告編・スポット等を沢山入れてくれることは素直に嬉しいっす。嬉しいのだけれど………こういう意地悪はやめてよ(泣)。

 因みに、18作品64分の内容は

 1.ザ・コア(オリジナル版予告編2、日本版特報・予告編・PV)
 2.ディープコア2000(日本ビデオ版)
 3.ディープコア2002(日本ビデオ版)"
 4.大地震(オリジナル版)
 5.ロサンゼルス大地震(オリジナル版)
 6.L.A.大震災 (オリジナル版・日本ビデオ版)
 7.アースクエイク(日本ビデオ版)
 8.シェイクダウン (オリジナル版・日本ビデオ版)
 9.サンフランシスコ大地震(オリジナル版)
 10.ニューヨーク大地震 (日本ビデオ版)
 11.アフターショック ニューヨーク大地震(オリジナル版・日本ビデオ版)
 12.ラ・タービュランス(オリジナル版)
 13.地震列島(特報、予告編2)
 14.日本沈没(特報、予告編)
 15.ドラゴンヘッド(特報4、予告編、TVスポット8)
 16.ボルケーノ(オリジナル版)
 17.ボルケーノ・インフェルノ(オリジナル版)
 18.ダンテズ・ピーク(オリジナル版)

 笑っちゃうのは、違う作品なのに同じ災厄場面が出て来るものが、3本4本は当たり前!な状況ね。そこそこお金のかかった作品のフッテージが、別の場所・シチュエーションとしてシレッと使われてるのよ。この後、火山ものをもう2本入れたら、隕石系に移る予定。個々の作品は駄目なものが多いが(笑)、こうして破壊の映像を続けて観るのって実に快感だ(でも、大体友人に観させると、厭きるようだが-苦笑-)。

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May 03, 2004

『ヒッチハイク 溺れる箱舟』

『ヒッチハイク 溺れる箱舟』

 公式頁のイントロダクションにあった「イタリア映画の傑作「ヒッチハイク」(77年 フランコ・ネロ、コリンヌ・クレリー主演)にヒントを得て…」の一節に俄然興味が湧いてしまったという(苦笑)サスペンス・ロードムービー。北海道に単身赴任中の夫(寺島進)と、久々に再会を果たした…しかしその仲はすっかり冷え切っている妻(竹内ゆう紀)が、たまたま一人の男(小沢和義)を車に乗せたことからドライブは恐怖に彩られていく…

 ハイカーを乗せる夫とそれに苛立つ妻という図式は、イタリア版の逆パターンであるなど、原点を意識して改変したと思しき要素もチラホラ。またその真意をなかなか見せない凶暴なヒッチハイカーは、『ヒッチャー』のジョン・ライダー(演じてたのはルトガー・ハウアーね)も入っている。

 だけど実際のテイストは、ギラギラ、ザラザラ、ラテン・テイストだった『ヒッチハイク』というよりは、本作と同じく小沢和義出演、永森裕二プロデュースの『飼育の部屋』シリーズの番外編といった感じか。矮小で人間的な魅力に乏しく(…だがそれは、不快であると同時に、不確かな現在を生きる人間としてはむしろリアルさを感じさせてくれる)登場人物の姿など、まさにそのものずばりだろう。ただ、今回の作品は、どうせありふれた監禁ものだろうとなめた態度で観に行った自分を、見事に裏切ってくれた傑作『飼育の部屋』に比べると、饒舌な台詞の向こうに観る者の心を抉るような何かが少し足りなかった気がする。それが結果的に、観ていて物語りの細かい部分での疑問点を感じさせることに繋がってしまっているのだ。男に命じられ、貯金を下ろしに行かされた夫婦は、その時に何故逃げない?映画からは、彼らが逃げられないという状況が伝わってこないのだ。実は同様の部分は『飼育の部屋』でもあったのだが、そちらでは濃密な展開ゆえにそれを気にさせないパワーがあったと思う。なお監督は、飼育シリーズ第2作『~終りのすみか』、そして5月31日から公開される第3作『~連鎖する種』(未見)も撮っている横井健司。

 少ない登場人物が、虚飾とエゴをぶつけ合う本作だが、その中ではやはり夫を演じた寺島進の虚勢、情けなさ、弱さが同性としても痛くて印象的。

 2004年6月ユーロスペースにてレイトロードショーとのこと。

(2004年4月20日・映画美学校第二試写室にて)

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May 02, 2004

5月の映画の日『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』『アップルシード』『オーシャン・オブ・ファイアー』

 毎月1日恒例のエイガファン感謝ディ。5月は新宿で4作品をはしごするつもりで出かけたが、1本目に予定していた『純愛中毒』は初回開映10分前で既に立ち見だった。女性層を中心に結構混んでいるらしいとは聞いてたけれど、これほどとは思わなかったよ。その時点で、2回目以降の回で受付をすますという選択もあったのだが、こんだけ混んでれば来月1日もやっているに違いない!…と希望的判断をして(笑)、既に楽日が決まっている他の3作品をはしご。

『映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!夕陽のカスカベボーイズ』
(新宿コマ東宝・10時30分~・家族連れを中心…自分を含めたまにオジサン一人あり…に4割くらいの入り)

 映画版『クレしん』シリーズ第12作は、『荒野の七人』『ワイルド・バンチ』等のキャラクター(しかも、主な声優は実際にそれらの作品を吹替えた人だったりする)やヘンな顔のブシュミなんかが登場する西部劇篇。そうした小ネタは面白いけど、『ヘンダーランド』『ブタのヒヅメ』『オトナ帝国』といった大人が観ても唸らされた作品群に比べると、ちょっと物足りない。まぁ、普通に面白いとは思うし、小屋に来ていた本当のおともだちたちは大喜びだったようなので、作品としては間違ってないのだろうけどね。

『アップルシード』
(新宿グランドオデヲン・13時50分~・圧倒的に男性客で9割強くらいの入り)

 多脚砲台がガイアに迫るクライマックスは、ほとんど怪獣映画の画面設計。マジで燃えましたね(笑)。高圧送電線に迫るところなんて、『ゴジラ』『世紀の怪獣 タランチュラの襲撃』の折衷版って感じ。全体的にも、まずは面白かった。日本で初のフル3DCG作品ということで、キャラクター描写は役者が演じたモーションキャプチャー・データ(その収録現場取材はこちらで。今日作品を観るまで判らなかったけど、クライマックス直前(…というかお話的にはここがクライマックス)であるデュナンと七賢老の場面だったっす)に、CG画像をセルアニメのようなイメージにするトゥーンシェイダーというソフトで処理したものだとか。確かに、普通のアニメを見慣れてきたものたちには馴染みやすい映像ではあるけれど、でも逆に背景・メカ等でリアル志向を目指しているのと、ちょっと違和感を感じなくもない。

『オーシャン・オブ・ファイヤー』
(ミラノ座・15時40分・若い女性・カップル等を中心に4割強くらいの入り…小屋でかいしね)

 VFXアドヴェンチャーを得意とするジョー・ジョンストンの最新作は、大感動作『遠い空の向こうに』に続く実話もの。でもまぁ、事実は小説よりも奇なり…というより、当然造ってるだろう(それを責める気は毛頭ないよ、念のため-笑-)要素が満載のアドベンチャー大作。自分の行動が結果的には虐殺に繋がってしまったことから、自分自身を見失い抜殻のようになっていた男が、野生馬ヒダルゴを駆っての過酷な砂漠でのレースを通じ、自分自身を取り戻して行く過程を描いたドラマ部分も勿論快調ではあるけれど、襲いかかる砂嵐、敵部族に捕らえられたお姫さまの救出、蝗の群れの襲来、行く手で待ち受ける流砂など次から次へと訪れる危機のつるべ打ちの前ではいささか印象が薄いのは正直なところ。大段平振りかざす敵遊牧民を前に、小柄のナイフで危機一髪の主人公なんて、ジョンストンと縁の深いスピルバーグの『レイダース』まんまだしね。ただ、前述したような派手なVFX場面もあるけれど、案外実際の砂漠を捉えたロケーションが多いのも見応えに寄与している。大画面での鑑賞をお薦めするっす。

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May 01, 2004

『MAY-メイ-』初日に僕もお友だちを造りました!

 しまった…という前置きは、生存証明で言い訳したからいいよね(^^;。早くも1週間前のネタである。

 24日、人見知りで友だちのいない僕は、渋谷に行くとお友だちがもらえるという噂を耳にして、期待に胸をときめかせて映画館に向ったが、既に劇場ではお友だちの配布は終了していた。やっとお友だちができると思っていたのに…。落胆を隠せぬまま場内に入った僕に、どうすればいいかをスクリーンの中の女の子が示してくれた。友だちができないなら、造ればいい。それも、とびっきりに好きな部分を繋げて…。帰宅するなり僕は、カッターナイフを片手に早速作業に取り掛かった。元々継ぎ接ぎのサリーの頭部に、さくやの眼差しとエイリアンの口、そしてグレムリンの耳。ボディはアイアンジャイアントで、両手はイリス。そして脚部はキラー・コンドームだ!こうして生まれた僕のお友だちを紹介します。

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 ウッソデェ~ス。これが、初回上映午後1時からであったにも関わらず、シアターイメージフォーラムまで当日チケット受付開始直後の10時35分くらいに駆けつけて、受付番号11番で無事get!した“MAY”ストラップでした。因みに次の画像は、ストラップ全体像と特別鑑賞券の半券、そして実に判っているよなぁ感溢れる三留まゆみのイラスト・シール(劇場で無料配布中)の3点セットどす。

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 というわけで『MAY-メイ-』である。最初に字幕無し版の内覧試写を観てから、もう2年が経ってしまっていて、今年の公開作という意識が乏しいにも関わらず、現時点での今年のファンタ系公開作品では、マイ・フェヴァリット・ナンバー1映画がこの作品なのだ(次点はジョー・ダンテの『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』ね…でもなんで国内公式サイトがないのよ(泣))。その後、公開が危ぶまれていた時期にはこれを目当てで東京ファンタのオールナイトを堪能し、今年になって公開決定後にもマスコミ試写を観に行き、実にこの日が4度目の鑑賞である。でも本当に、何度観ても痛くって泣けるんだよ。

 主人公のメイは、生まれた時から視力に障害があり、しかしそれを疵ではなく…というかそれを包み隠さんとするような一方的な母親の溺愛の中で、他人と上手く接する方法を知らぬまま成長してしまったティーン。母親から与えられた人形スージーだけを友として、他人との接触を避けるように動物病院で黙々と働いていたメイだったが、そんな彼女にも恋の予感が訪れる。自動車修理工場に勤める手がとっても美しい青年、アダム。アダムが居眠りをしていたカフェで、その美しい手に吸い寄せられるように思わず自分の頬で触れてみるメイ。その後、コインランドリーでの偶然の再会を契機に、二人は接近していったのだが、純粋だが世の理を知らないメイの振る舞いに、アダムは距離を置くようになり…

 夢見る少女のファンタスティック・ムービーと言えば、しばらく前に大ヒットした『アメリ』なんかが代表格だが、本作はあの作品の持っていたまやかし(…勿論、純粋に幸福感に満ちたファンタジーであることを否定する気は毛頭ないが)を、リリカルにかつ痛みを持って描き出した傑作である。痛みと悲しみを伴ったハッピーエンド(俺的には)、まじで涙なくしては見れません。メイ役のアンジェラ・ベティスの存在感も、儚げでいながら実に強烈。彼女はTV版『キャリー』やトビ・フーパーの最新作『ツールボックス・マーダー』等、この後もジャンル系作品への登場が続くので、ジャンル・ファンならばこれで名前を覚えなくっちゃならねぇ逸材だよ。それと色気のかけらもなかった『最終(&新)絶叫計画』のヒロインだったアンナ・ファリスが、レズッ気のあるメイの同僚を結構エロく演じているのも要チェック。

 さらに小ネタでは、メイのことを理解できないホラー映画マニア、アダムが心酔する監督がダリオ・アルジェントだったりするのが、結果的にはナイスな選択ですね。本作が長篇デビューという監督のラッキー・マッキーは、実際にアルジェントのファンであるらしいが、出来上がった作品から受ける印象は所詮アルジェントを好きな輩って、メイの痛さも理解できない似非だってことだよな(爆!)

 ということで、初日・初回は女性客を中心にほぼ満席状態で、現在公開中作品としても勿論オススメ度トップの『MAY』。今日から公開2週目に入ります。現実と自分とのギャップを考えてしまう関東近辺の貴女には、是非このGWに観に行くことを提案します。

 なお、使っちゃうの勿体無いかな…と思いつつ、それでも我慢できずに早速つけてしまいました>ストラップ。つうことで現在ぶるさがっているのは、『リトル・ニッキー』のビフィーとメイ、そしてジャックの頭部って状態です、でも、以前8個とかぶらさげていた頃に比べれば、まだまだ可愛いもんだよな(笑)。

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April 30, 2004

“さようならピーナッツ”

 素直にわざわざ単月加入してよかったなと、しみじみ思ってます>TBSチャンネル。朝食をとりながら、久々にダイジェスト版LD“ザ・ピーナッツ LAST DATE”

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を観返すなど、準備万端(笑)で臨んだ“さようならピーナッツ”。しっかり、リアル・タイム録画&鑑賞で思いっきり堪能しました。

 二人の瑞々しくも存在感溢れるステージは、実に楽しさと幸福感が溢れているし、その歌唱力・コンビネーションは今でも全く古びてないことを実感。LDでは完全にカットされていた幕間のトーク部分がまた簡潔ながら泣かせてくれるし、同じく伊東ゆかり、中尾ミエが共演してのポップス・メドレーがまた実にいいんだよね。それに、しっかり歌って踊りを楽しませてくれる4人の姿って、最近の日本の歌手とかではとんと感じられなくなってるもののような気がする(…って僕はテレビをほとんどモニターとしてしか使ってないんだけどね)。相変わらずの年寄りのたわごと見たくなってますが、初放映当時の1975年は小学校6年生だった僕は、逆に当時これを観たという記憶がない(…当たり前に、テレビに映ってたのかもしれないけれど)という点では、決してマニアックなファンというほどでもないんだけどね。でもこれは是非、完全版でソフト化すべきじゃないだろうか>TBSさん。

 29年前のものながら、1曲目の『可愛い花』でテープの噛みノイズが入ってしまったことを除けば、それほど画質上の傷や劣化も目立たず状態も良好。とりあえず、オンエア終了後直、録画テープのあまり部分に『可愛い花』と、本放送で同席したお二人のお父様とハナ肇をカットし二人のメモリアル写真を入れた『ウナ・セラ・ディ東京』と、ディスコグラフィーになっているそのインストゥルメンタル版を、LDから移植して私家版(大袈裟)テープに仕上ました。後はこれを、知人の誰かに頼んで(そこそこ、知らん顔しないように。貴方だよ、貴方!)DVDに焼いてもらおう。勿論、ソフト化してくれるまでの個人的な観賞用だよ。実はその後ろに、ザ・ピーナッツとは全く関係が無…くもないか(ある番組の復活企画でね)な趣味映像を続けていれたのもだから当然なのだ。

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April 24, 2004

『スターシップ・トゥルーパーズ2』再び

 20日は午後1時よりSPE試写室で再び『スターシップ・トゥルーパーズ2』を観る。実は前回見せてもらった時は先行試写で、フィルム上映ではなかったからあらためて…というのは表向きの言い訳で(笑)、やっぱり素直に再度観たかったということである。

 前回こちらに書いたものには、B.J氏のblogよりトラック・バックをいただいていたので、そちらで氏が予想されていることなどについてを含め、もう少し詳しく作品について書いておこう。

 今回の舞台は、バグスが拠点としているらしい某惑星。細かいディティールまで説明されるわけではないので自転の関係か恒星との距離の関係かははっきりしないが、闇に覆われ猛烈な嵐が吹き荒れる過酷な惑星である。前回試写時はデジタルベーカム素材であったため(画角は前回の方が若干天地で広かったかも)画面の明度等は判断しづらかったのだが、実際これは画面の細部が潰れない範囲で、作品世界が持つ逃げ場のない閉塞感や暗さを生み出すためによく考えられた工夫だと思う。勿論実際には、予算的な問題等でも白昼、荒野を埋め尽くすバグスを描くような余裕がなかったことも推察されるが、それらは単なる誤魔化しとかではなくて、きっちり作品に生かされていると思う。

 前作は、兵士が、バグスが、四肢を断ち切られ、抉られ、鮮血を撒き散らし、あまつさえ巨大戦艦ロジャー・ヤング号までが宇宙空間を爆炎という流血で彩るスーパー・スプラッター絵巻であった。これに対して本作も、ポイントとしてはウォリアーバグに襲われる兵士の鮮血図や、要塞を取り囲むバグスの大群を俯瞰から長ロングでとらえた場面等、スプラッターや印象的なウォリアーの場面を挿入しつつも、全体としては抑え目で、むしろ今回は生理的にくるいやな感じがグロさのポイントとなっている。なんてったって、今回の敵は人間を乗っ取る。モンスター・クラスのウォリアーやホッパーの人間殺戮シーンは、その勢いや衝撃がともすれば恐怖よりもむしろ快感を観る者にいだかせたのに対して(…って僕だけか?)、大ぶりだがあくまで虫という意匠の強いパラサイト・バグが人間に憑依しようとする姿は、実際憑依されたことがあるかどうかは兎も角として(ねーよ!)、誰しも身近で想像し得る事象でかつ自分自身のアイデンティティーが犯される不安を表したものとして、かなり実感しやすいものになっているのだ。また、寄生と行っても展開としては、誰が寄生されているかが観客にも判らない『遊星からの物体X』とは異なり、ある程度既に寄生されたもの=怪物が誰であるかが予想がつく中での、ストレートな攻防戦サスペンスとなっているが、寄生されたことにより身体がボロボロになって行く兵士など、ホラー的な要素の挿入の仕方はなかなかマニア泣かせな作りだろう。

 今回は、新兵を中心とした物語ではなく、敵陣深く潜入した中隊の物語ということで、キャラクターの年齢層が広がって、より普通の戦争映画に近い人物配置になっている。実際のところ、個々のキャラクターの描写に関しては、必ずしも深くまで描かれていないきらいもあるが、中ではやはり、原題サブタトルが示すように戦争映画の要的な人物として描かれたダックス大尉が印象深い。彼は数々の戦績で武勲に輝きながらも上官殺害容疑で遺棄された前線基地に、閉じ込められたまま取り残されていた男。基地に逃げ込んだものの勝手が判らず為す術のない中隊に対し、解放されるや否や様々な武器を駆使してバグスの群れを蹴散らすは歴戦の勇者ぶりをたっぷりみせつけながらも、無能な上官の命令で部下を死なせてしまったことを自らの十字架として背負っているのだ。その言葉や態度の端々に、体制への不信と反抗を垣間見せ、戦場での栄光などという言葉のまやかしは真っ向から否定するも、兵士の本分として戦うことは厭わないという、まさに“漢”キャラそのもので観る者を泣かせてくれるのだ。だからこそダックスの意志とは正逆の情報を流す、フェデラル・ネットワークが突きつけるブラックな結末も効いてくる。演じているリチャード・パージという俳優を、僕自身が観たのは今回初めて(劇場未公開作品『侵入者』などに出ているそうだ)だが、トム・サイズモアあたりの線を連想させ、マッチョで寡黙なキャラにぴったりあっている。パツキン兵士に誘惑されても全く動じずあっさりかわす件などで見られる、ユーモア・センスもなかなか。全体的には馴染みの薄いキャスト陣だが、中隊を指揮するシェパード将軍役にアルドリッジ作品等で御馴染みのエド・ローターを配するあたりのセンスもよく判っている感じだ。

 といったところで、結論。確かに前作の物量作戦的映像の凄さは格別なものがあったし、その点から期待を高めて本作に望むと違和感…もしくは失望を受けるかもしれない。だが、今回は製作側は様々な設定や作品の持つニュアンスを継続させつつも、全く別タイプのホラー・サスペンス作品として製作に臨んでいるわけで、その点で言えば間違い無く今作は面白かった。ホラーSFファンなら、必見と言い切ってしまおう。6月12日の初日を、瞠目して待て!

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April 22, 2004

メカフェチ大図鑑外伝・『最後の恐竜 極底探検船ポーラーボーラ』

 いきなり、予告のQ&試写ネタは後回しである(爆)。コメントのご返事もちょっと待ってよね。だって、嬉しかったんだもん!昨日は試写を観に行った後、記事自体は一昨日ネタだが先週会ったサラリーマン時代の先輩のところに寄って、またたらふくご馳走になった。なんか、ひたすらたかってばかりいるようで、いつもお世話になってます!また宜しく(爆!)みたいなずずしい荒廃…もとへ後輩状態だが、そんなこんなで帰りがけに再びJR南武線沿いの“ビデオ販売武蔵中原”(今度は領収書にハンコ押してもらったから大丈夫…笑)に寄る。実は先週寄った時に、¥300なら買ってもいいかな…だけど、ひょっとして自分持ってるかもなタイトルが数本あって、帰宅後に確認したらしっかり手元にはなかったという。そんなこんなで、楳図かずお原作の初期OV作品『うばわれた心臓』、アルバトロスの『発光体』、タイトル大嘘なコーマン御大の2度目のリメイク『スターゲイト ミレニアム』なんてのが、その該当タイトルだが、それ以外にまたまた思わず打ち震えちゃう(大袈裟)タイトルに出会ってしまっただよ。それが、これ!

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 失われ行く文化の保護のため(嘘付け!)、過去に発売されたことが判っていて、予算以内なら即GET!するようにと、屑ビデオ・ネットワークに流しているタイトルが現状約50本あったのだが、これはそのリスト外作品。これまでの自分の趣味の本流が、ホラーやパニック中心で、またモンスター・パニックといった場合に東宝特撮や恐竜系作品は、王道故に僕じゃなくてもいいじゃん…みたいな意識が強かったからなのだが、でもこうして目前にでてきたら、これってやっぱり武者震い必死のタイトルだよね(しかも¥300)。

 『最後の恐竜 極底探検船ポーラーボーラ』…このビデオ題は、製作発表時に使われたタイトルをメインに、劇場公開タイトルをサブ扱いにしたものになっている。75年の『ウルトラマンレオ』で、ウルトラ・シリーズを再び休止した円谷プロが、アメリカのランキン=バス・プロと提携し、メインキャストはアメリカ(でも、『モスラ』他の中村哲が出てるのがポイント。これが現段階で最後の作品?)、スタッフは円谷組という布陣で76年に製作されたやっぱり意欲作…だよね。まぁ僕自身は封切りでは観ていず、TVか池袋文芸地下のスーパーSF特撮映画大会で観たのが初見だったと思うけど。

 石油会社を経営し、既にこの世界で手にしていない獲物はないという名だたるハンター、マスティン。彼は彼の会社が開発した石油探査用の掘削船で、乗員5名が不慮の死を遂げたポーラ・ボーラ号の唯一の生存者から、驚くべき事実を聞かされる。北極圏を探査していたポーラ・ボーラは、そこで太古そのままの環境(…でも、上高地ですが)で恐竜が生息する地に行き着き、乗員は恐竜に貪り食われたというのだ。これこそ、俺の最後のハンティングだ!マスティンは、表向きには学術調査を装いながら最強の獲物を撃ち取るために、研究チームと共に自らポーラ・ボーラ号に乗り込むと、時に忘れられた世界へと向っていく!

 …つうことで、これもある意味多分本日発売の『新 映画宝庫 VOL.9』ネタだったですね。作品自体は、僕は未参加の『VOL.1 モンスターパニック』で取上げられてはいるのだが、狙いを別にして、取上げたことがある作品も紹介するという編集方針から言えば外しちゃいかんだろうと、今さら思ったという。勿論、最初の打ち合わせに出なかったからといって、掲載されてないとは限らないのだが(僕自身も担当リストが出来た後でも滅茶苦茶追加したし)、とりあえず番外篇ちゅうことで書いておこうか。

 ポーラ・ボーラ号『地底王国』鉄モグラを、コンパクトにしたって感じ。実際、ティラノザウルスに加えて運ばれちゃうくらいだしな。で、伝統的なドリル掘削型地底探査車両だが、一応説明ではレーザー・ドリルってことになっていて、掘削時に光学合成でドリルが赤く染まります。まぁ、レーザー併用ってことでしょう。動力は一企業の持ち物でも原子力!大らかな時代でしたね。まぁ、製作発表タイトルからも判るように、メインはどうしても恐竜な作品だが、これまた『地底王国』と同様に、基地のエアロックが開き、尾部をアームで支えられたポーラ・ボーラが押し出されて行く発進場面は流石円谷って感じではある。

 出てくる恐竜は、いきなり上高地…じゃないか…上空を飛び回っているプテラノドンを筆頭に、4つ足タイプのアラプトシアンにトリケラトプス、巨大亀に巨大蛭(『ノストラダムスの大予言』の使いまわし…じゃないよな)、そして真打ティラノザウルスといった面々。現在主流のCG恐竜を見慣れてしまった者の中には、そのプリミティヴな映像に拒否反応を示す者もいるかもしれないけど、四つ足恐竜でも膝をつかない、そしてティラノのスマートなシルエットなどは、当時の着ぐるみ恐竜としてはベスト・ワークだろう。

 今回、冒頭に流れるナンシー・ウィルソン(誰それ?)のムード歌謡風主題曲を聴いて、今さらながら気づいたのは“最後の恐竜”と言うのは、北極圏のロスト・ワールドに生息していたティラノザウルスを指すのみならず、主人公マスティンこそが全ての狩りを生き残ってきた最強の狩人にして、伝説の“最後の恐竜”ということだったのね。でも、そう思って見ると、二つの“最後の恐竜”が生存と意地をかけて繰り広げる死闘が、より興味深くかつスリリングに思えてくる。ティラノに銃器は効かず、最後の切り札として手製の投石器で最後の時を待つマスティンと迫り来るティラノのクライマックスは、久々に観返して思わず手に汗握ってしまったという。

 本作はアメリカでは劇場公開しずにTV放映され、当時ゴールデンタイムで41%という視聴率をあげたらしい。その数字を聞くと、なんとなく公開されて終わってしまった日本よりも余程好評だったと言えるのかもしれない。

 東宝系、円谷系にしろ、国産純正品はコンスタントにDVD化されている中、権利が錯綜する合作作品は、『緯度0大作戦』にしろ『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』(核爆!)にしろ、新たに発売されることは絶望的なようだ。本作も、日本ではこのVHS版と同時期発売のLDが出たきり。アメリカでも、現状入手可なのはVHSテープ・オンリーのようだ。でも、アナログでもダイナミズム溢れる“最後の恐竜バトル”は、容易く入手可な同テーマの古典を映像化した某TVシリーズより燃えることは請け合いだ。日本では、TV放映のみの同スタッフによる怪獣ファンタジー『バミューダの謎 魔の三角水域に棲む巨大モンスター!』とダブル・フィーチャーでDVD化してくれないかな…

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April 20, 2004

『ブラッディ ドクター・ローレンスの悲劇』Get!。君はタイバーン・プロを知っているか?

 先日、知り合いにご馳走になった帰りに、酔い覚ましを兼ねて、武蔵中原にある中古ビデオ屋…って領収書みたら店名入ってないじゃん(怒)を覗いてみた。ここは昨年くらいまでは、一般作¥500~¥2000くらいで在庫はあるけどまぁ普通の中古屋って感じだったのだが、今年ふと気づいたら店内一般作品全て¥300になっていた。まさに、中古ビデオ市場の終焉を思わせる悲しい事態だったけど、廉く買えることは素直に喜ぶのが基本(笑)ってことで、2・3月に数回訪れて目ぼしい作品は全て漁り尽し、もう来なくていいやと思っていた。しかし、酔いに任せてのぞいてみたら、どうでもいいのが中心だが、意外なことに新規入荷…単に倉庫から引っ張り出されてきただけのような気もするが…があった模様。であらためて、棚をはじからはじまでチェックしはじめたところ、心臓が止まるかと思われるほど嬉しいブツと遭遇。それが、こいつ!

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 『ブラッディ ドクター・ローレンスの悲劇』は74年に製作された、とってもムーディなブリティッシュ・ホラー。かつてテレビ放映された時には、『美女を喰う館 グール』なる素敵な邦題を奉った本作は、カーレース(といっても、クラッシックなオープン・カーなのが時代を感じさせていい感じ)に興じていた二組のカップルが、辿り着いた古色蒼然とした屋敷で恐怖に見舞われるという展開が実にオーソドックスで好印象ですな。最もそこで起きる恐怖は、ラブクラフトの原作とは異なる展開を見せた『太陽の爪あと』『恐怖のいけにえ』などと同様の、非超自然系なオチに収束しちゃうのはちと残念ではあるけれど、ブリティッシュ系では『蛇女の脅怖』などにも通じるカルト(語義通りの)要素が、得体の知れない禍々しさを醸し出しているのも悪くないっす。

 館の主を演じているピーター・カッシングを筆頭に、キャスティングも(ホラー・ファンには-笑-)微妙に豪華。忌まわしき存在の最初の犠牲者となるダフネには、『帰ってきたドラキュラ』などのベロニカ・カールソン、既知外召使を嬉々として演じているのは『エレファントマン』の象男メリックや『エイリアン』で腹を食い破られたケイン役などのジョン・ハート。ここまでは、若干前後する部分もあるが監督との人脈って部分が大きそうだ。また顔を滅多ざしにされて果てる男を演じているのは、『サンゲリア』『エイリアンドローム』などのイアン・マッカロック。未だこの頃は、しっかり髪が残ってたですね。

 本作の監督は、『土曜の夜と日曜の朝』『回転』などの名撮影監督として名を成し、その後60年代のブリティッシュ・ホラー隆盛期に、総本山ハマーの『帰ってきたドラキュラ』『テラー博士の恐怖』に代表されるアミカス・オムニバス・ホラーなどを多数監督しホラー・ファンに信頼篤いフレディ・フランシスだ。まぁ、最近の一般映画ファンの方々には、『エレファント・マン』『グローリー』『フランス軍中尉の女』などの撮影監督と言った方が実感がわくかもしれない。でも、85年には本人監督で、ヴィクトリア朝下で行われた解剖学実験に伴う悲劇を怜悧にかつムーディーに描いた『贖われた7ポンドの死体』を撮るなど、その怪奇の血は隠すべくもない。つうことで、『帰ってきた~』『贖われた~』のLDジャケ画像をどうぞ。

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 んで、本作は彼の実の息子でもあるケビン・フランシスが設立したタイバーン・フィルムの製作作品である。ケビンは、父親も関係深いハマーに入社し映画について学んだ後に独立し、英国で処刑台があった地の名前をとった製作会社を設立した。それがタイバーン・フィルムなのだ。その作品には父親、フレディ以外でも、脚本のアンソニー・ハインズ(ハマーの立役者的プロデューサーにして脚本家・ジョン・エルダー)、監督のドン・チャフィー(『恐竜百万年』)、ピーター・クッシング(御存知ヘルシング教授)、ラルフ・ベイツ(『ドラキュラ 血の味』)といったキャスト陣など、錚々たるハマー陣営が参加しながらも、設立時期がまさにブリティッシュ・ホラーの凋落期だったこともあり、その作品は日本では一部がTV放映、ビデオ・バブル期に字幕ソフトがリリースされたものの、劇場では未公開・国内版DVD未リリースという、結構不遇な紹介のままに終わっている。まぁ、国内DVDリリース云々に関して言えば、NO.2のアミカスもほとんど壊滅的な状況なんだけどね。ビデオがあっても、やっぱこのあたりはDVDの高画質で、寒々しい英国の闇を味わいたいと思うのだけど。因みに、日本でビデオ・リリースされたタイバーン作品は、『ブラッディ』を除くと以下のようなものがある。

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 左の『異界への扉』は、フレディ・フランシスの面目躍如とも言うべき、オムニバス・ホラー。精神科医が、患者が体験したと主張する怪異な出来事を同僚の医師に語って行くという構成で、中でもなんとキム・ノヴァクが出ていた4話目の後味の悪さが絶品。中央は、同じくフレディ・フランシスが、ジョン・エルダーの脚本を映像化した人狼もの『娼婦と狼男(TV題『地下道の絞殺獣』)』。19世紀のパリを舞台に、一種のコスチューム・プレイものとも言える作品だが、TV邦題の由来ともなった迷宮のような地下下水道で、クッシング扮する病理学者と人狼が繰り広げる追跡劇が出色である。そして右端が、タイパーンの第1作となった『猫と血のレクイエム』。ヴァンプ女優として一世を風靡したラナ・ターナー演じる母親の思惑で、常軌を逸して行く男の姿を描いたサイコ・ホラーだ。個々の作品にはそれぞれ一長一短はあるのだけれど、昨今では失われつつある怪奇な匂いを味わえる作品ぞろいではあるですよ。広く再評価されることを求む!

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April 19, 2004

勇んで行ったTSUTAYA半額レンタルデイだが…

 この週末はTSUTAYAで半額レンタルが実施中だった。まぁ、半額レンタル自体はほぼ毎月開催されているのだが、実は昨年末にプリンターがいかれたためオンライン・半額クーポンを印刷できなくなってから、しばらく利用できずにいたという(ナサケナイ…)。だけど、今回はクーポン不要と言うことだったので、いそいそとチャリを漕ぎ渋谷のQフロントTSUTAYAへ。プライムウェーブの火山パニック『テラーピーク』と、バイオテロ核パニック『グローバル・エフェクト』、それにU局で放映された『安藤希 in 悪魔狩り リミックス・ヴァージョン』のDVDを借りてくる。

 プライムウェーブ2作品は、これまた作品自体は既に観たことがあって映像特典のオリジナル予告編がお目当てでのレンタルだったが、帰宅して再生してみたら…ムゥ、入ってないじゃん。その替わりに、同社及び系列のアルバトロス、ニューセレクトなどの新作ビデオ版予告編が巻頭に収録されていたという。でもなんか、この前入手したプロもDVDに入っているのばかりで嬉しくないぞ!

 確か昨年の夏頃までに借りた同社のレンタル用DVDは、一般販売用DVDと全く同じ仕様で、販売用に収録されていれば同じくオリジナル予告編が特典として収録されていた。だが、今回冒頭に収録されていた予告は、レンタル用VHSに入っている告知用予告編と同じもの。推測するに多分これまでは、レンタル用もセル用も同じ原版を使用していたものを、DVDレンタルの成熟化に伴い、プロモーションという本来の目的に供する為に予告編を活用し始めたということだろう。それはそれで理に叶っている。でも、俺的には大ショックなんだよ。だってこうなると同社系列の海外作品の場合、オリジナルまんまの予告篇を楽しむには、必ずDVDを買わなきゃならないってことになるわけだよ。例え作品本体がどんなにつまんなくともね。まぁ、なんだかんだと言いながら、予告編だけじゃなくてジャケも欲しいしとかで購入する作品も少なくないが(爆!)、それってあくまで自分で選択した上での判断なので、買わなきゃ観れないに一本化されちゃうのってものすごく不満だよ。どうせディスク容量にはまだまだ余裕があるんだから、従来の特典を収録した上で、告知トレーラーを収録するってことにしてくれませんかねぇ>各メーカー様。それと、『テラーピーク』が確かそうだったと思うんだけど、レンタル版もセル版も全く未だに同仕様の表示をしている全洋画の記述には、改善を求めたいです…って、だったらちゃんと本に知らせろよ>自分(苦笑)。

 なお、『テラーピーク』は南方のリゾート地で、休火山が噴火する話だけれど、主人公たち以外の不特定多数の人々が被害にあう場面がほとんどないので、結構薄味のテレフィーチャー。本家『ダンテズピーク』のヒロインハリンダ・ハミルトンだったけど、こっちは懐かしのリンダ・カーター。ワンダー・ウーマンですな。思いっきりふっくらしちゃって、あのコスチュームはもう厳しそう(当たり前だよ)だが、そんなノスタルジーを掻き立てられそうな人には要チェック作品かと。死んでる…じゃないシネテル製作の『グローバル・エフェクト』は、相変わらずのバンク・フィルム使いまくり。いくつ元作品が見つかるかを競争して楽しもう。『悪魔狩り』は…希ちゃんも、明日美ちゃんも、そろそろ制服卒業していい頃ではないかと。

 …ってことで結果的には3本とも玉砕(苦笑)。

 この日は来週末のお楽しみ『MAY』の特別鑑賞券を購入してから帰途についたが、今年初めての夏日のせいか思いのほかスピードが出ず、帰宅したら結構ぐったり。距離はそんなに走ってないのだがなぁ…。こりゃ、当初の予想に反して、これからの季節チャリは案外厳しいかもしれないなぁ。

12:00 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

April 18, 2004

コメディ映画の日。『花嫁はギャングスター』『レディ・キラーズ』

 16日は午後3時半から松竹試写室で、『花嫁はギャングスター』を観る。韓国映画ファンの間では、アクション・コメディの快作として結構知られた作品であり、僕もオリジナル版DVDで作品自体は既に鑑賞済み。久々の再見だったが、やっぱり面白い。韓国の裏社会を仕切る伝説の女極道ウンジンが、生き別れていた姉と再会し、死期の迫った彼女の願いで冴えない中年公務員と素性を隠したまま結婚する羽目になったことから起こる騒動を描いたアクション・コメディ。

 展開されるギャグ(結末も含め)自体はかなりベタというか泥臭いけど、『火山校』を意識した冒頭の雨の中でのバトルから、作品のリズムは快調そのもの。裁ち鋏を武器に、軽やかな身のこなしで男どもを次々と倒して行くウンジン。ぶっきらぼうで表面的な女っぽさは皆無だが、水より濃い血よりもさらに濃い仁義を第1に生きてきた彼女が、戸惑いつつも次第に男との情感をいだいて行く様はなんともキュートで飽きさせない。既に、本国では『2』も公開されDVDも発売中とのことだが、願わくは本作みたく3年とかまた去れることなく日本でも公開して欲しいと思う。そのためにも、この作品は応援したいね。5月8日から新宿ジョイシネマ3、銀座シネパトスでロードショー公開とのことだ。

 その後、ブエナビスタ試写室に移動し午後6時から、『ディボース・ショー』も快調だったコーエン兄弟の新作『レディ・キラーズ』を観る。インディーズからのデビューが、まさに遠い昔って感じの快進撃ぶりだね。オリジナルの『マダムと泥棒』は未見なので、その比較やリメイクの意義なんてことは全く判らないのだが、今作はまずは万人が楽しめる軽快な犯罪コメディになっていたと思う…んだけど、何かが物足りない。偶然と思惑違いが泥棒たちに、ブラックな事態となって次々と降りかかる後半は、実にコーエン兄弟らしい展開だと思うのだけど、今一つつっこみ不足な感じなんだよね。トム・ハンクスという一枚看板を掲げているためか、泥棒集団それぞれの個性も今一つ薄味気味かな。

11:51 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 17, 2004

柄じゃないか(苦笑)女性映画の日。『カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~』『いつか、きっと』

 むぅ、実際の日付と二日のズレがあるのがとっても気持ち悪いが、書かないことも含めて誰しも日々の生活があるわけだから仕方がないが。15日は、なんか、とっても自分らしくないドラマ作品の試写をはしごした。

 まず、午後1時からGAGA試写室で『カーサ・エスペランサ~赤ちゃんたちの家~』を観る。養子をもらうために中米の某国(劇中ではあえて具体的な国名は明示されない)を訪れ、その地で希望と不安の中で子供がもらえる日を待ち続ける、性格も生活環境も全く異なる6人の女性を描いたもの。監督は『ピラニア』『アリゲーター』などの脚本家…なんて未だに書いてると怒られそうだな(苦笑)、『希望の街』『フィオナの海』などのジョン・セイルズ。なんか、すごく久々の監督作品(スクリーンで観るのは『フィオナ~』以来か)…と思ったら、資料によればその間撮ってなかったわけではなくて日本では劇場未公開ビデオ発売作品として数本リリースされていたですね。不勉強だった…つうか未公開ビデオって、ほとんどジャンル系しか意識してなかったからなぁ。作品の方は、個性的な6人の女優たちのみならず、彼女たちが泊るホテルのオーナー、メイド、養子縁組を手配する弁護士、教養はあるが職がなくガイドとして彼女たちと知り合う男、たくましく生きる幼いストリート・キッズなど多彩なキャラクターが織り成す群像劇で、それらを的確に捌いて行くセイルズの手腕は流石といったところか。小ネタとしては、6人の中で一番長く待たされながら、ジョギングや水泳をして黙々と過ごしているスキッパーが、他の女から人造人間と呼ばれているのって、やっぱり『ブレードランナー』のプリスを意識したものか?演じているのは、勿論ダリル・ハンナ本人だ。

 続いて京橋のメディアボックス試写室に移動し、3時半からギャガアニープラネット共同配給のフランス映画『いつか、きっと』を観る。娼婦として生きる母親と、施設に預けられていたその娘が、ある出来事をきっかけに一緒に旅することになるロードムービー。物語の方は僕が野郎であるためか、キャラクターの心情などあまりピンとは来なかったのだが、映像的には背景として描かれる南仏の大自然と、ナイト・シーンでの人工的な照明効果の対比がなかなか面白く印象的だった。

09:42 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 16, 2004

ルンルン、ホラー映画の日。『4人の食卓』『ヒューマン・キャッチャー』

 14日の続きです。青山一丁目あたりを過ぎた頃から、雨粒がぽつぽつと落ち始めるが、そんなことを気にする余裕もなくひたすらペダルを漕ぐ。結果、開映10分前にはメディアボックス試写室に着。場内も決して空いてたわけではないが、立ち見が出るほどではなかったので一安心。ただ、前日の『KILL BILL Vol.2』の披露試写でも会って、「明日また会いますね」なんて話をしたライターの神武さんの姿がない。やばい…別れ際に、東芝エンターテインメント試写室って連呼してたからな>自分。僕の勘違いで、最終試写見落してたらどうしよう…。なお、その晩、ご本人意外の方(笑)と電話していて、やはり神武さんも渋谷に行ってしまっていたことを耳にしたという。大変失礼しました>神武さん。

 ここで、1時から観たのは韓国製ホラー『4人の食卓』。結婚を目前に控えたインテリア・デザイナー、ジョンウォンは、偶然帰宅途中の地下鉄で毒殺された少女と隣合わせていたことをニュースで知る。その日を境に、彼は悪夢なのか現実なのかの区別もつかない異常な現象に遭遇し、自分自身の忌まわしき記憶の迷宮へと迷い込んで行く…という展開。超自然的なイメージ・要素も出てくるが、基本線は心理ホラーだ。現代的で生活感の乏しい都市の景観、青を基調とした寒々しい色調等は、最近の韓国製ホラー映画では比較的よく見られるものだが、映像に溢れる緊張感と密度の高さはかなり強烈で、スプラッター描写はほとんどないが、時折挿入される忌まわしいイメージは下手な流血描写より数倍強烈で観る者の中に、澱のように残ること請け合い。観終ってどっと疲れたのも事実だが、それだけの力を持った忌まわしくも、悲しみに満ちた快作だ。

 当初の予定はこれ1本のつもりだったのだが、行きの経験からして六本木までなら20分で行けるに違いないと、春雨がそぼ降る中を再びチャリで爆走。レインウェアの着脱時間や、距離は短くとも信号が多かったりとで、ホントのギリギリでFOX試写室についた。これで今日は、お楽しみホラー・ディと相成ったわけだ(笑)。ここでは本編上映前に、初夏の大作『デイ・アフター・トゥモロー』の予告が上映されたのだが、最近のFOXホーム・エンターテインメントのDVDソフトに収録されているものより長くなっていて、破壊の映像大好き(除・実際のニュース映像等、あくまで虚構に限る!)なカタストロフ・ジャンキーとしては実に燃える。ニューヨークに押し寄せる高波、同時多発し摩天楼を蹂躙する竜巻、氷結した都市。個々のシチュエーションは、『地球最後の日』、『ディープ インパクト』、『ツイスター』、『グランドクロス』などでも描かれてきたわけだが、こんだけまとまってというのはかなりポイント高そうだ。もう観る前から、ドラマがどうであれDVDでたら購入決定!

 で、ここで観た新作ホラーは、昨年の夏全米公開されスマッシュ・ヒットとなった『ヒューマン・キャッチャー』だ。ただこう書いても、この邦題だとピンと来ない方も多いのではないかな?実はこれ、23年に1度23日間だけ現れて、人間を喰らう魔物ジーパーズ・クリーパーズの恐怖を描き、日本でも東京ファンタでの上映後に一般公開された『ジーパーズ・クリーパーズ』の続編なのである(原題はストレートに、『JEEPERS CREEPERS 2』)。

 23年たたないのに、続編とはどうよ…とベタにつっこんでみようかと思ったら、今回は前作の事件の直後で、23日間の活動期間は未だ残っていたゆうことらしい(笑)。それで23日目の晩、スクールバスでバスケットボール試合の遠征帰りの高校生の一団が、クリーパーズ最後の餌食となるというのがそのアウトライン。

 前作は、『悪魔のいけにえ』を思わせる前半の禍々しくダークなムードと、その正体が判ってからのオカルト・モンスターものと化す展開のチグハグさが、個人的にはなんとも勿体無い感じだった。できれば、全篇前半のムードで貫いて欲しかったくらいでね。そんな声が多かったのかどうかは知らないが、今回は徹頭徹尾一つの方向性で貫かれた作品になっていてバランスはいい。但しその方向性は、前半のムードではなく、後半のモンスター活劇の方なんだけどね。

 では、駄目だったのかという決してそんなことはない。『4人の食卓』とは対極に位置する作品で、深みはないけどティーンエイジ・スプラッター、ポップコーン・モンスター・ムービーとして見る分にはこれはこれで充分納得。ノリもよくサービス精神旺盛のB級快作だ。既に敵が魔物ということが前提になってる本作では、冒頭の夕暮れ迫る…と言っても、充分に明るい麦畑で子供を狩るクリーパーズ出まくり。畑を駆け抜け、巨大な翼で中を舞う姿は、CGI全開ながらも爽快だ。さらに、クリーパーズ御手製(笑)の手裏剣や短刀といった武器、その驚異の再生能力など、キャラクター性の強い描写の数々も興味深いぞ。お話的には合点のいかない部分も多々あるが、頭を空っぽにして一時のスリルを味わうが吉。因みに、意味不明かと思われた邦題も、クリーパーズが人を襲う場面を見れば、妙に納得できたりして。顔の周りのエリマキトカゲ風フードの役割も明かされるぞ(笑)。

 高校生役の出演者陣は、フレッシュな新人=馴染みの薄い顔ぶればかりで、各キャラクターの個性も型どおりのものだが、冒頭で我が子を犠牲にされた農夫を、ローラ・パーマのパパことレイ・ワイズが演じていて、そのぶちきれハンターぶりは、『悪魔のいけにえ2』のデニス・ホッパーを彷彿させる怪演で悪くない。監督・脚本は前作から続投のヴィクター・サルヴァで、前作の主人公だったジャスティン・ロングが6センなチア・リーダーに夢の中で警告を与える役どころとしてカメオ出演している。

01:29 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

April 15, 2004

2000キロ突破…後に待っていた落とし穴(爆!)

 14日。天気予報は午後から雨だが、レインウェアをバッグに忍ばせ自転車で渋谷に向かう。予定通り、渋谷駅の極々手前で今年になってからの積算走行距離が2000キロに達する。暦で単純に考えると、3ヵ月半といったところか。最近は、体重の方も増えずとも目立って減ることもなくなったようなので、次の2000キロの目標はちょっと縮めて3ヵ月後にしよう。とりあえず、気分がいいので記録に残そう…ってことで、ピッチで撮影。

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 つまらんことだけ几帳面な自分としては、本当は2の後に0が綺麗に4つ並んでるところで撮りたかったのだが、飲食店の多いあたりで昼時だったため、直には止まれず、渋谷警察署の向いあたりで撮影。東急東横線渋谷駅方向をバックに撮ったんだけど、よく判んないっすね。携帯カメラって、こんなもんなのかな。

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 それから東芝エンターテインメント試写室に行き、受付に試写状を出すと「これ違いますよ」のご返事。んなバカな!…と思いつつ、試写状をよく観ると…確かに違うじゃん。この映画の試写、日によって会場が異なり最終試写のこの日は、京橋の試写室だったのだ。完全に、配給元直営のここだとばかり思い込んで、全然確認してなかったですね(自爆!)。とりあえず、別の作品の宣伝さんへの挨拶もそこそこにその場を離れる。最終試写なので、早めに家を出たこともあり、試写開始まで後30分。渋谷から今日橋まで、多分とばせばチャリでも20分かからぬ筈。だけど、最終で込んでて入れなければ無駄足。だが、試さずば観れるかもしれぬものも観れない!…ということで、青山通りを爆走し京橋に向うが果たして!?…ってことで、試写の話題はまた後ほど。

02:32 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

GAGAの日。『スイミング・プール』『あなたにも書ける恋愛小説』『KILL BILL Vol.2 ザ・ラブ・ストーリー』

 13日は久々の試写3本立て。しかもスケジュールの関係で、全部ギャガ配給作品だ。昨年、むこう3ヵ年計画で、国内最多の配給本数を現状の1/3に減らす方針が発表されたけど、こうして見てるとあんまり実感はないなぁ。

 まずは六本木のGAGA試写室で午後1時から、フランソワ・オゾン監督の『スイミング・プール』を観る。これは、見事にやられましたって感じ。人気女流作家(シャーロット・ランプリング)が、出版社の社長の別荘で滞在していると、そこに社長の娘(リュディヴィーヌ・サニエ)がやってきて、世代も性格も異なる両者は反発しつつも影響しあい…というドラマに殺人劇が絡んだ末、まさに予想だにしなかったラストに着地させる語り口の鋭さ。実体を伴わない文章で申し訳ないが、これは実際劇場で体験して欲しい。それと、シャーロット・ランプリングの特に中盤から終盤にかけての美しさと存在感は、思わず息をのむほどだ。この二人の女優の作品は日本でも本作と同時期に、ランプリングが女科学者役を演じる『ゴッド・ディーバ』、サニエがティンカーベル役を演じる『ピーターパン』、がそれぞれ公開となるあたり人気と実力を感じさせるが、その輝きは本作が頭抜けている。

 続いて3時半から『あなたにも書ける恋愛小説』。30日で恋愛小説を仕上なければならなくなった作家と、その口述筆記のために雇われたタイピストの恋の行方を、劇中劇として展開する書きかけの小説とからめつつ描いた、実にロブ・ライナー監督らしいラヴ・コメディ。まぁ、劇中劇…というか作家が書いている小説が、個性が異なる二人の恋愛感がぶつかりあって、素晴らしい恋愛小説にな…っていくわりには、意図的にコミカルな要素を入れてるにしても“完全無欠な恋の筋書き”とは思えなかったりするのだが、流石は母方の血筋か?タイピスト役のケイト・ハドソンのコエディエンヌぶりを見ているだけでも、充分楽しめる。ロシア人・ドイツ人・スペイン人・アメリカ人と4変化する劇中のメイド役なんか、本人も実に楽しそうだったしね。

 その後銀座に移動し、食事をとってから丸の内ピカデリー1へ。ロードショー公開まで2週間を切った『KILL BILL Vol.2 ザ・ラブ・ストーリー』の完成披露試写会だ。1本目の披露試写会はもの凄い混雑だったと耳にしていたので、開場1時間前には劇場についたのだが、もう20人程並んでいた。ただ、最終的には立ち見が出るほどでもなかったのは、前作が結構賛否両論だっただけに、そっちで拒絶反応起きちゃった人は来なかったってことなのかな?因みに、前作に関して言えば僕は絶賛組だ。

 『Vol.2』は、6章から最終章までの5パートに別れ、それぞれは全体の発端にあたる「トゥー・パインズ教会の発端」、ザ・ブライド VS バドの「ポーラ・シュルツの寂しい墓」、中国でのザ・ブライド猛特訓「パイ・メイの猛修行」、ザ・ブライド VS エル・ドライバーの「エルと私」、そしてその名の通りの最終章「対決」になっている。8章を除くと、舞台はほとんど荒野系でマカロニ・ウェスタンテイスト(でも勿論、刀剣や武術への拘りはあり)で、個々の戦いをわりとじっくり描いている。前作に比べると、過剰な流血やヴァイオレンスは抑え目(決して無いわけではないよ)なんで、そのあたりが駄目だった人も、今回は大丈夫だろう。

 でも、面白かったんだけど、そうした過剰さが薄くなった分だけ…って俺的にはやっぱり、オーレン・イシイ&ゴー・ゴー・ユウバリ&カトウ軍団との大乱戦に匹敵する華が見当たらないっ!ってことに尽きちゃうんだけど、ちょっと物足りなく思えたのは事実。

 そうした中で、前作では白衣姿に頭を抱えてしまった、ダリル・ハンナ扮するエル・ドライバーの黒スーツ姿のカッコよさ(タッパがあるから実に決まってる)と、それをかなぐり捨ててのザ・ブライドとの死闘は見物。両者がトレーラー・ハウス内で、互いに大技繰り出しつつの大激闘は、タラ曰く『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』を意識したとのことだが、それが実に納得の爆笑場面。それと、フルートを吹きながら登場したりと、オールド・ファンを笑かせてくれつつも、存在感たっぷりなデビッド・キャラダインが実に渋い。

 今回は140分弱の作品中、ちょっと長さを感じてしまった部分が無いこともな。それでも静かな緊張感をはらんだクライマックス、そして前作の登場人物も出てくる洒落たエンド・クレジットで締めくくられると、やっぱり観てよかったなぁと思えるよ。

02:30 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 14, 2004

『ウルトラQ dark fantasy』第2話「らくがき」

 先週の大失望に比べれば、今回はまずまず楽しめたかな。若妻を怯えさせるらくがきの背後にあるモノが、現実なのかそれとも彼女の幻想なのか?という疑問は、番組の性格を考えれば最初から判っちゃいるところだけれど、笑い抑え目で描かれる日常の狭間に潜む恐怖というテイストは、アンバランスゾーンに相応しいんじゃないだろうか。まぁ、10年かけて、お前等一体何やってるんだ?とか、常人には計り知れないところも多々あるが、相手が人間じゃないんだから仕方がないだろうね(笑)。

 昨日の試写3本については、また後ほど…

10:58 AM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 12, 2004

味わい深いぞ!『跋扈妖怪伝 牙吉』プロマイド式写真集

 昨晩、ここをアップした直後に、静岡在住の友人NALUちゃんから、実家(埼玉)から戻る途中で寄っていいかと電話が入る。勿論、迷惑だったんだけど(嘘だよ-笑-)、互いに代理購入しておいた物が結構たまっているので、それを交換したい欲求には勝てない。夜中過ぎに寄ってもらうようにしたんで、結局原稿は自己締切丸2日遅れ。本日いっぱいかかってしまったとさ。

 そんなわけでNALUちゃんから受け取ったのは、真っ当な一般映画、普通の一般映画、それと御馴染みトラッシュマウンテンの『ヴァンピロス・レスボス』の中古DVD3枚。なんか『ヴァンピロス・レスボス』は、まったりした予告編みただけでもう充分って感じだな。昨晩、彼が帰った後で、一応本編もBGVとしてかけてたんだけど、なんか蠍がうろうろ這い回るばかりで、98分がいつまでたっても終わらないんで停めてしまった。まぁ、観返す気力が沸いたら、そのうち紹介するかもしれないけどね。そして、残りもう1点がこいつなのである。

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 そう、東京では今年の2月に公開された原口智生監督の快作『跋扈妖怪伝 牙吉』のプロマイド写真集だ。形式はこの通り、昔懐かしの10円プロマイド。藁半紙製紙封筒で中身が判らないプロマイドが30枚で1冊になっている。駄菓子屋で10円玉を握り締めて、何がでるかにワクワクした御同輩には、たまらない作りでしょ。それに写真自体も、妙に人工的な色調処理が、いかにもそれっぽくて実に味わい深いんだな。発売は、上映劇場限定で、勿論何がでるかをドキドキしながら1枚づつ引いて購入する…わけでは勿論なくて、1冊1500円で販売されたのでした。1度買えば全部揃うのは嬉しいけれど、なんか、藁半紙袋を引きちぎっちゃうのが勿体無くってね。結局袋は破かずに、束ねた糸を一旦解いてから、1枚1枚嘗めるように堪能して、再び元に戻してしまった(苦笑)。結構お気に入りなのは、この4枚ね。

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 後段左は、主人公の人狼・牙吉の変身後。『新 映画宝庫 VOL.7』で取上げた時は、宣伝会社の方から、「公開まではカッコイイ牙吉で行きますから、変身後の写真は出せません」とのことで載せられなかったんだけど、この泥臭さこそ燃えるものがあると思うんだがなぁ。

 後段中央は、個人的なお気に入り狂骨。ほんと、単なる吊り人形に過ぎないんだけど、照明効果も相俟って中々怖いんだよ。こいつが暗闇から浮かび上がり人を襲う姿を観た時は、ホント日本人に生まれてよかったと思ったよ。

 後段右は、この画像じゃよく判んないかもしれないけれど、劇中に出てくるお尋ね物、樋口眞之介の人相書き。楽屋落ちって奴っす。実際、賭場の場面じゃ、生のカメオもチラホラだったし。

 そして、下が原口監督拘りの妖怪宴。『新 映画宝庫 VOL.7』でインタビューさせてもらった時に原口監督は、今回は『さくや 妖怪伝』とは異なり、アダルト嗜好の妖怪時代劇を志向したと語っていて、それは完成作の闇の深さやマカロニ・ウェスタンばりの妖怪狩りの容赦無さなどでも証明済みだろう。それでも、これをやらずには入られないというのは、これが妖怪のそこはかとない可愛らしさを愛でる原口監督の署名みたいなものでしょう。まぁ、『さくや』にしろ今回にしろ、これは子供だましで許せないって人がいることは否定しないが、少なくとも僕は大好きである。

 作品の方は、現在全国順次公開中。でも、近所ではやってないし…って人は、5月25日にはDVD&ビデオリリース予定ということなので、そちらが狙い目だよ。

11:55 PM in 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 11, 2004

原稿が終わらない…。間がいいんだか悪いんだか(爆)『特攻 サンダーボール作戦』

 自分的には昨日中に終わらせようと思っていた原稿が、未だ終わらない。これは絶対、不慮の事態が起きたから云々じゃなくて、自分の姿勢の問題だよな…ちょっとブルー。勿論、この現実逃避が終わったら(苦笑)、続行するつもりではいるけれど、朝方までに終わるかどうかは結構微妙…。う~みゅ、月曜は久々に試写に行こうと思ってたけど、なんか丸1週間試写断ちになりそうな雲行き。

 さて、8日に届いた落札品だが他の2点は『フレディ VS ジェイソン』のDVDと、タイトルになっている『特攻 サンダーボール作戦』のVHSテープだった。3月26日の記事で「¥500程度の目撃情報求む!」と書いた製作順では2番目のエンテベ空港人質奪回作戦ものである。なんのことはない、アップ直後にヤフオクで検索してみたら、このテープが数本出品されていたという。しばらく前にチェックした時は見当たらなかったんだけど、その時はたまたま間が悪かったのかな?とりあえず、一番廉いスタート価格¥400の奴を入札したら無事に落札してくれたという。まぁ、送料・振込み手数料を加味すると¥500程度って希望は越えてしまうんだけど、まぁ探し回ってヤキモキするくらいなら、この程度の超過はOK!でしょう。

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 この作品も、『エンテベの勝利』と同様元はTV用作品だったということだが、本来それが当たり前のことだと思うけど、『~勝利』には露骨に感じられた即製作品故の廉っぽさは無く、しっかり作品に没入できる作りになっているのが嬉しいね。事実に基づく展開は、『サンダーボルト救出作戦』とほとんど同じだが(当たり前か-笑-、それにこっちが先)。襲撃場面の緊迫感などはこちらの方が気持ち上かな。ただ、チャールズ・ブロンソン、ピーター・フィンチ、マーティン・バルサムら渋めだけどそこそこ豪華なキャストが揃っているのに、ドイツ系アラブゲリラに扮したホルスト・ブッフホルツがリアル…というよりちょっと存在感が薄いのが損している感じ。むしろ、ヤフェット・コットー扮した食人大統領アミンの方が印象的だったりして。そうそうイスラエル軍の若き兵士役を演じている、この頃は未だ全然有名じゃなかったジェームズ・ウッズは、さらに初期に『追憶』でラディカルな女子大生バーバラ・ストライザンドの後ろで学生運動をやっていたことからも判るように(暴言)、ご本人もユダヤ系だったね。

 監督は『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』などのアーヴィン・カシュナーで、重厚なドラマとアクションはなかなかのもの。昨年、東京国際映画祭の審査員として来日した際の記者会見で、しばらく聞こえてこない新作についての質問があった。それに対して、カシュナー監督はクラッシック音楽を題材にした新作を撮りたくて、数年前から製作準備を進めているが、資金その他の問題で、なかなか実際の製作にまで進展してくれないというようなことを苦笑しつつ答えていた。だったら、資金稼ぎのつもりでもいいから、お仕事と割り切ってこうしたアクション系の作品をもっととってもらいたいんだけどな。御本人の嗜好は、むしろ芸術映画にあるのかもしれないけれど、本作を含みアクション作品での職人ぶりがこのまま発揮されなくなっちゃうのは勿体無いよ。

 それにしても、このVHSが届いたのが8日というのは、出来過ぎのような気がしないでもないなぁ。人質解放の声明が出され、当初の解放期限まで5時間ほどだろうか。事件自体については様々な要素が絡み合っているし、単純な意見を書き込むのは憚られるけど、何はともあれ無事の解放をお祈りします。不謹慎に、電撃的な人質救出作戦が起こることを期待してたわけではないよ。念のため(苦笑)。

09:53 PM in 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 08, 2004

プロモDVD他到着

 ヤフオクで落札したアイテムが3点同時に届き、仕事をしながらつい見入ってしまう、ムゥ…(苦笑)。

 中でもちょっと気になっていたのがこれ。これまでの日記でもなんとなく察しがつくかもしれないが、僕は映画の予告編に目がないのである。観客にその作品を観たいと思わせるのが、予告編の使命である。だから短い時間に凝縮された作品のエッセンスは、本末転倒かもしれないけど作品本編よりも面白いこともままある。それ故、日本でビデオソフトが普及しはじめた時に定価で購入したソフトの多くが予告編集だった。再編集ものの『カミング・スーン』や、素のままの予告編をテーマ別に網羅した『モンスター狂死曲』。画質はボロボロだけど、SOMETHING WEIRED VIDEOのB・C・Z級ホラー予告編集なんかもビデオマーケットでよく買ったっけ。

 実際のところ予告編集、映画を1本見るにはちょっと時間が足らない食事時などにBGVとして観るのにはもってこいだ。どこから観初めても、どこで観るのをやめても無問題だしね。だから自分の趣味として、個々のソフトに映像特典やプロモーション用に収録されてる予告編をテーマ別に集めた、自分のお楽しみ専用予告編集を作ってみたりもしている。なんか、あんまり建設的な作業ではない気もするけど、例えば1本の作品でも、本国版・日本版・ビデオプロモーション版・TVスポットなんかを続けて観てみると、それぞれ売りのポイントや構成が微妙に違って結構興味深いものがある。

 そんなこんなで期待の内に到着したプロモDVDは、業界向けソフト案内誌『THE NEW REREASE』11月~2月号の付録だったようだ。以前@nifty CINEMA TOPICS ONLINEで未公開ビデオの紹介をしてた頃は読んでたんだけど、丁度そっちが中断して本誌を読まなくなった頃からつきはじめた模様。なんか間が悪かったな。ちょっと悔しいぞ。内容は、月ごとに各巻30本前後の発売タイトルの予告編を収録。本誌の趣旨もあって、ビデオプロモーション版の予告編が多いんだけど、ソニー・ピクチャーズの作品なんかは、ほとんど国内劇場版予告編のままなのが嬉しい。ここをはじめ海外メジャー系配給会社の作品は、国内版DVDが発売されても、権利関係から日本劇場版予告編はまず収録されないのだ。そんなことを考えると、なんかこの業界誌毎月買っといた方がいいような欲求にかられてしまったりして。でも、今の状況では微妙(苦笑)。

 観終わってから評価を入れついでに、この出品者の方の出品物を見ていたら、別途3月号・4月号と思われる付録DVDを出品しているのに気づく。でも1枚500円スタートだ。今回の落札物に比べて倍じゃん…。しばし悩んだが、結局入札してしまいました(^^;。1枚は500円即決だったので無事落札。だがもう1枚は、700円まで入札したけど競りあがっちゃったんで脱落っす。セコ…つうか、1枚につき今回の3倍近い金額じゃやっぱ納得いかないもんな。

 でもとりあえずJVDの予告編観る限りじゃ、滅茶苦茶寒そうなゾンビ映画『ミートマーケット』シリーズ2作品は、これで予告編そろうからいいか。そのために、中古ソフト探さずにすみそうだしね。あっ、でもオリジナル版予告編も…(苦笑)

11:12 PM in 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

April 07, 2004

『ウルトラQ dark fantasy』始ったけど…

 久々に、リアルタイム視聴&録画という万全の体制で臨んだ『ウルトラQ dark fantasy』なんだけど、観ていて失望に押し潰されそうになる。侵略ものとファンタジーを一緒にやろうとしているようで、結局どっちつかずのまま焦点の定まらないお話。これって、本当に上原正三が書いた脚本なの?

 放映終了と同時にホラー映画フォーラムの友人と、ついつい長電話。やっぱり、このタイトルには思い入れ一入な世代だからな。まぁ、第1話だけであれこれ言うのは早計かもしれないんで、それをここで書き連ねるのは控えるけど、正直完全に出端をくじかれた感じ。来週以降、忘れずに観つづけられるだろうか…

09:50 PM in 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (3) | トラックバック

April 06, 2004

『「超」怖い話A~闇の鴉~』実話かどうかは兎も角として、イヤンな感じはなかなか…

 朝食をとりながら、久々にBGVのつもりでDVDの『メッセンジャー』をかけてみたら、ついつい最後まで見入ってしまった。チャリダーのはしくれとしては、鈴木が語っちゃう「最初に自転車に乗ったとき…」の件って、すっごく共感してしまうんだよな。まぁ、そのあたりの話は、また別の機会にということで…

 昼過ぎに外出、少々風はあったけれど寒くもなく暑くもなくで、自転車を漕ぐには絶好の季節だな。桜の木の周囲ではそろそろ散りはじめで桜吹雪がいい感じだ。朝食時のマインド・トレーニングが効いたのか(笑)、予定よりもかなり早めに六本木に着いてしまったので、青山ブックセンターを覗いてみる。そうしたら今さらながら、諸星大二郎の『栞と紙魚子 何かが街にやって来る』が出ていたことに気づき、即購入。最近、小説のみならずコミックもあんまりチェックしてなかったからか、他にも諸星センセや星野センセの買い逃しタイトルが結構あるなぁ。近々、押さえなくっちゃ。

 3時半からGAGA試写室(赤)で、『「超」怖い話A(アー)~闇の鴉』を観る。『新耳袋』と双璧をなす(らしい)実話怪談シリーズ『「超」怖い話』の初の映像化作品とのこと。僕は実話怪談系書籍は前者くらいしか読んでいないので、このシリーズに関しては結構鬼畜系・既知外系のネタが多い(らしい)という風評くらいしかしらなかった。原作者の平山夢明氏って、僕にとってはむしろ屑ビデオ・マスターだしな。

 今回の映画は、邪悪な気が澱むコンビを舞台に、そこを訪れる客やバイト等関係者に忌まわしい出来事が降りそそぐというもの。怖がらせ方…というか愕かせ方は、かなり音響を重視したつくりだけれど、冒頭の惨劇(まぁ『ファイナルデスティネーション』っぽくはあるけど)など効果の方はなかなかのもの。コンビニの店長夫妻に近所のババアなど、いっちゃってるキャラクターのいやな感じは、過剰すぎる一歩手前って感じではあるけれど、寺島進が演じている足を無くしたチェーン店営業マンが、出番は然程長くないがやっぱり存在感があって好印象。鴉などVFXの使い方も、そんなにでしゃばらずお話と上手く融合している感じ。雨後の筍の如くつくられている心霊実話系ホラー作品の中では、怖さも中々で大健闘だ。

 ただ、これが実話恐怖譚(ノンフィクション)を謳うのはやっぱ、疑問。勿論、ノンフィクションと言ったって、それは事実を基に作者・監督等が語りなおした創作であることは言うまでも無い。でも、事実を売りにするんだったら、そう感じさせるリアリティが必要なんだよね。3つの恐事をクロスさせるクライマックスは、なかなかスリリングなんだけど、果たしてこんなことが現実に起こったら騒ぎにならないってことはないでしょう(特に風呂屋のエピソード)。心霊実話系ホラー映像の創始者といっても過言では無い小中千昭氏も『ホラー映画の魅力 ファンダメンタル・ホラー宣言』(岩波書店)で書かれていることだが、実話原作だったら登場人物はあんなに死なせちゃまずいでしょ。包帯男のエピソードも絵面やベタな展開が、創作ホラーとしては面白い反面、じゃぁ、この出来事を報告できたのは誰なのよ?ってことになってしまうんだよな。原作通りで、かつ実話だというのなら、そのあたり原作でどう処理されてるのか逆に気になってきたなぁ。

 なもんで個人的には、実話!という売りを念頭におかなければ、なかなかの好編だったと思う。公開は5月29日から、渋谷シネ・ラ・セットでとのこと。『日常恐怖劇場 オモヒノタマ 念珠』から連続和製ホラー上映ってことになるのかな?

 その後、帰宅途中にあるBOOK OFF数軒に立ち寄って、原作を探してみたが(…って新刊で買えよ>自分(苦笑))、この日は残念ながら出会えなかったっす。

10:58 PM in 日記・コラム・つぶやき, 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

April 05, 2004

『ブラック・リバー』ジャケはJARO提訴ものだけど…(苦笑)

 土・日・月と外出せず。一応、明日は出かけるつもりだけど、今週はマジで外出控えめの予定。まぁ、家で過ごすこと自体は決して嫌いなわけではないけれど、篭りっきりが続くと逆に集中心が続かなくなるのも事実。それに外出しなくなってチャリ乗らないと、瞬く間に体重元に戻りそうだしな(苦笑)。なんとか、二日くらいは出かけられるように頑張ろう!

 …等と思いつつ、当面の仕事には関係無くとも気分転換は必要なんで(笑)、『ブラック・リバー』のDVDを観る。作品自体は、実はWOWOW放映時にエアチェックして鑑賞済みだったのだけど、ヤフオクでスタート価格が廉かったのでつい落札してしまったという。まぁ、どうも最近、BSの映りが悪い…というかノイズが多々入ってしまうという困ったチャンな状況だったんで、自分的にはしょうがないかなといったスタンスかな。

 さてこの作品は、ディーン・クーンツの未訳(だよね?間違ってたら情報よろしくです)の短編を映像化したテレフィーチャーだ。因みに僕は、誰も気づくすべもないあることで常日頃からアピールしてるように、クーンツの大ファンである。どの作品が好きかって?『悪魔の種子』『ウィスパーズ』『ファントム』…いや、何でもいいや(笑)。大体ここにあげた3作品だって、物語の概要と面白かったって満足感しか覚えてないもんね。でも、だからこそ僕はこの人の小説が好きだ。今や欧米ではベスト・セラー小説である師に対して失礼かもしれないが、彼の魅力ってその場限りだろうとなんだろうと、読んでる最中は読者をひきつけ、物語の楽しさを味あわせてくれるという、永遠のペーパーバック・ライター的なところにあるのだよ。

 本作はもともと短編が原作ということもあってか、波乱万丈な展開を期待するといささか小味ではある。ただし、『ウォッチャーズ』や『ウィスパーズ』の映画化作品が、ベタだろうとダイナミックな物語を語れるほどの力を持ち合わせていなかったのに対し、こっちは小さな世界でのお話をかっちり描いてくれているんで、テレフィーチャーながら飽きさせない好篇になっていると思う。穏やかな郊外の新興都市、ブラック・リバーに立ち寄った作家が、どんなにあがいても町から抜け出せなくなっていく様の不条理さと彼を襲う焦燥感は、なかなかリアルに伝わってくるし、終りのない悪夢の拡大を止めることができない主人公の姿で締める結末も絶望感が漂ってなかなかいい感じだ。

 ただし、ジャケットにあるような『ID4』タイプの巨大円盤大襲来映画では決してありませんので、そっちを期待した人は要注意。まぁ過剰なジャケこそが、ある意味未公開作品を楽しむ肝でもあるんだけどね。

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April 04, 2004

メリッサちゃんじゃないぞ(笑)。『小さな目撃者』

 先週中古で購入したお懐かしやの『小さな目撃者』のDVDを見る。お懐かしや…といっても、作品自体を見るのは初見。でも、積極的な映画好きになりだした小学校高学年から中学校の頃、TV洋画劇場で『小さな恋のメロディ』を楽しんだ世代としては、このM・レスター主演作を表現するには、やっぱり懐かしいの一言に尽きるのだ。今じゃ『小さな目撃者』をネットで検索すると、ほとんどディック・マース監督作にぶちあたるご時世だけど(個人的にはディック・マースのも、監督の持ち味とジュブナイルのりがいい按配に融合されて大好きな作品ではあるのだけど)。

 空想好きの狼少年(笑)ジギー(M・レスター)が、持ち前の好奇心故に大統領暗殺事件の犯人を目撃し、逆に犯人からも見られてしまい追われる身になるが、周囲はそのことを信じてくれず…という物語自体はかなりシンプルなんだけど、ジギーの発言・行動によって巻き込まれて殺される第3者の多さが、嬉しいような…呆れるような…。それと凶器が、主犯よりもその使いっぱしりみたいな男のものの方が、クールだったりするあたりもオフ・ビートな感じ。でも、劇場用監督デビュー作とは言え、そこそこスリリングな展開は、流石は『ヘルハウス』なんかのジョン・ハフって感じだな。長閑なマルタ島の田舎道で展開されるクライマックスのカーチェイスも、後年の『ダーティー・メリー、クレイジー・ラリー』を彷彿させてくれるしね。そっちにも出演したスーザン・ジョージが、70年代ファッション全開でヒステリックに演じている姉のピッパも、劇中人物として観てる分にはフェロモンムンムンでいい感じだし。

 基本的に正規レンタルは行っていないトラッシュマウンテン作品なので、皆に購入しなさい!…とまで断言するのは憚られるものがあるけれど、サスペンス映画好きの方には機会があったら是非見ることをお薦めする。それと、M・レスターのダークサイド爆発系作品として、同じく未見の『ナイト・ビジター』やビデオは持ってる『誰がルーおばさんを殺したか?』なんかも、是非DVD化して欲しいね。

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April 03, 2004

戦争映画の日『スターシップ・トゥルーパーズ2』『コールド マウンテン』

 4月2日、そろそろ申し込まなきゃいかんな…と、スカパーの契約変更窓口に電話しTBSチャンネルに加入する。御目当ては、これ…なんだけど、週間番組表では4月29日21:00~1時間半枠となっているのに、紹介頁に追加された放映日は4月12日21:00~他再放映2回1時間枠になっているという(でも、週間番組表ではその時間は別番組)。はっきりせんかい>TBSチャンネル。勿論、録画ミスの可能性を考えると再放送があったほうが嬉しいのだが、1時間枠でかってLDで発売されたものと同じだったりすると加入した意味が無いのだよ。絶対全長版でやってくれよな。個人的には、他に観たい番組一つもなかったりするんだから、頼むよ>TBSチャンネル。つうことで私信、一応第一段階はクリアです>悪の遠距離茶飲み仲間の田中さま。

 当初は1時から試写を観る予定だったが、外は雨。まぁ午後にはやみそうな感じなので、3時半からの予習…ってことで久々に『スターシップ・トゥルーパーズ』のDVDを観る。まさに物量作戦的に過剰な暴力と狂ったユーモアが何度観ても楽しい。ヴァラエティに富んだ虫さんたちもとってもプリティだし、今度も沢山観れるといいなぁ…

 などと思いつつ観終る頃には雨もやみ、自転車で築地のSPE試写室に向い、3時半から『スターシップ・トゥルーパーズ2』を観る。IMDBによればアメリカ本国ではTV放映になるようで、作品規模は前作に比べるべくもないけれど、規模に併せてチェンジした作品の方向性が有効でなかなか面白い作品になっている。『エイリアン』が2作目で“今度は戦争だ”と派出になったのとは逆パターンで、もともと戦争だったこっちは、前半には対バグ戦アクションを残しつつも、基本戦は辺境の逃げ場の無い要塞でのサスペンス・ホラー調。途中女兵士の台詞でオヤクソクとも言える「Who goes there!」が出てくるなど、狙いはほとんど『遊星からの物体X』『ゴースト・オブ・マーズ』。もっとも、今回新たに登場するバグの能力も、原作者ロバート・A・ハインラインが書いた『人形つかい』へのオマージューなのかもしれないが。

 今回は、ポール・ヴァーホーベンは未参加だが、製作のジョン・デイヴィソン、脚本のエド・ニューマイヤーら主要スタッフは1作目から続投。そして前作で、エキサイティングなVFXを披露してくれたフィル・ティペットが監督デビューを飾っている。サスペンス演出は、デビュー作としてはまずまず。そして今回は、盟友マイケル・ランティエリらに一任した特殊効果も、今回はグロテスクさに磨きがかかり、口からずるりと侵入するパラサイト・バグ(『ヒドゥン』風だね)や、寄生されゾンビ状になっていく兵士など楽しさいいぱい。本人は歴戦の戦士だが兵士を捨て駒にする戦争に栄光などないとの信念を持っていたダックス大尉を、戦いを鼓舞する連邦軍の英雄としてまつりあげるフェデラルネットワークの映像など、シリーズの持ち味ともいうべき皮肉な視点も健在なのも嬉しい。公開は銀座シネパトス、シネマ メディアージュ他で、6月12日からとのこと。

 その後、食事をとってからスペースFS汐留で『コールド マウンテン』の試写、南北戦争を背景にした恋愛メロドラマだが、2時間半を超える上映時間を全く飽きさせない力作だった。オープニングで描かれた“クレーターの戦い”の凄惨さは圧巻で、こっちもまさに“今度は戦争だ”って感じだったな。

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April 02, 2004

映画の日『イノセンス』『花とアリス』『エレファント』ほか…

 31日は外に出なかったので省略。んで、翌1日は映画の日ということで、観逃していた作品を朝から晩までかけて4本はしご。いつもより気持ち早めに起き、9時半過ぎには日比谷に着…いたのだが、自転車用ロックの鍵だけ忘れてきたことに気づく。ムゥ、流石にロックせずに道端に放置することもできんよなぁ…と、10時の開店を待ってビックカメラで鍵を購入。なんか、当日料金からの割引料金1本分(鑑賞券なら2本分化?)無駄にしてしまったみたいな。こうして我が家の、チャリのロックだけが無駄に増えていくのであった。今年になってから、これで2回目だもんな(苦笑)。

 幸先のよくないスタートだったが、予定していた日比谷映画での『イノセンス』初回は、本編スタートには辛うじて間に合いほっとする。期待を裏切らない面白さだ。押井監督作品らしい、迷宮感覚やペダントリックな引用の応酬とかは勿論あるけど、ある意味そうした部分をすっ飛ばしても(ファンにはそうした部分が面白いのだけどね)充分に楽しめる、シンプルなSFアニメになっている。バトーたちによる組事務所の聞き込み場面では、電脳都市が△印のヤクザ映画&ライダー怪人ワールドと化す快感よ。無機質で艶かしい人形が放つ感覚も、いい感じだ。

 続いて、日比谷スカラ座2で『花とアリス』を観る。ネット配信されたものをただ繋ぎ合わせて長くしたものではなく、さらに新たな仕掛けを加えたもの。配信分は前半半分しか観てなかったのだが、鈴木杏、蒼井優(今までの映画ではイマイチ印象薄かったけど、これでようやく名前と顔が一致するようになったという)の二人のナチュラルな可愛さは変わらないけど、作品的には完全新作を見たような満足感。まぁ、その仕掛け自体は、こんなんありって感じだし?考えてみりゃ、それをやっちゅうハナって結構…いやかなり困ったお嬢ちゃんだったりするんだが、それもまた愛おしいんだな。もっとも、このあたりって同性や同世代からだと印象が大きく変わったりするのかもしれないが。何はともあれ、この日は1日頭の中でこの映画のテーマ曲が流れつづけることになったのだった。

 その後渋谷に移動し、渋谷シネ・ラ・セットで『Jam Films2』。この劇場に入るのは今日が初めて。隣に有るシネカノン試写室や、同ビル5階のシネ・アミューズから類推できたことではあったが、通常のビルのフロアなんで劇場の高さがあまりなく、通常の座席シートになっている後部からだと、前の人の頭が邪魔になりそうな作りである。映画を観てて、目視感覚が例え1cmであっても、前の人の頭がスクリーンにかかるとカンナをかけてやりたくなる僕にはちょっと辛い作りだな。で、当然一番前のシートを陣取ることにしたのだが、ここ前方席は2人乃至3人ずつかけられるソファー状の座席に小さなテーブル付き。フロントで酒でも買ってきて、足を延ばし思いっきりくつろいで観るにはとってもよさげではあるのだけど、同時に一人で座るにはなんとも気後れするものなんだよな…座ったけど。つうことで、僕的には今後も平日空いてる時しか足を運ばないかも。上映機器自体は、ちゃんとDLPも設置されているので、それを使っての上映はなかなかの高画質が楽しめるのだけれど。んで『Jam Films2』だが、2話と4話にちょっと惜しいものも感じるけれど、正直今回は全滅かな。各30分弱の上映時間をもてあまし気味。

 流石に小腹がすいてきたので、食事をしてから『エレファント』を観るためシネセゾン渋谷に移動。ところが、窓口で既に立ち見ですと言われてしまう。完全に読みを間違えたよ。平日でも最終回だし、呑気に飯なんかくってるんじゃなかったな。席数220強のところ234番という、なんとも微妙にあぶれた整理番号に悔しさ一入。ただ座布団を渡され入場したら、何故か最前列なら後2席残っていると劇場係員から云われ、何の異論もなく最前列へ。御存知コロンバイン高校乱射事件の映画化だが、後に加害者、被害者、難を免れたものと運命を大きく別つ高校生たちの事件直前の姿を、一人づつ静かにカメラは追い続け、耳目を引く声高なメッセージを発さずとも、その退屈な日常とそこに芽生える悪意と狂気が浮き彫りになっていく様は、観る者にずっしりとのしかかってくるものがある力作だ。

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April 01, 2004

『テッセラクト』『ペッピーノの百歩』『ドーン・オブ・ザ・デッド』

 一昨日の話の続きである(苦笑)。空模様は天気予報どおり、今一つはっきりしない。なんとか京橋に移動するまでは降らないで欲しいな…と祈りつつDISCATを後にする。向かい風きつめで、自転車のスピードは思うように上がらないが、途中、皇居のお堀端で桜を見たりと寄り道したりしつつ映画美学校第1試写室に到着。1時から『テッセラクト』の試写を観る。タイトルの意味は“四次元立方体”=“超立方体の展開図”で、それだけ聞くとなんか『CUBE』風SFか?と思わせるが、実際はオキサイド・パン監督お得意のタイランド・ノワールもの。ただし今回はオリジナル脚本ではなくて、『ザ・ビーチ』などの作者アレックス・ガーランドの同題の小説に基づく原作ものだ。ドラッグ・ディーラー、心理学者、女殺し屋、ベルボーイの少年、タイ・マフィアのボスなどなど、それぞれにドラマを展開していたキャラクターが、一つの結末へと鮮やかに収束していく物語を、視点を変え時制をバラシ、交錯させつつ描いたものだ。天井から見下ろすようなショットが多いあたりは、原作にもあるらしい読者(観客)=神の視点を意識させるためだろう。…などと小難しく考えず、相変わらずケレン味たっぷりのアクション場面を楽しむって姿勢でも、充分楽しい映画だ。シネセゾン渋谷で5月公開予定とのこと。

 続いて映画美学校第2試写室で、樂舎配給“チャオ!チネマ・イタリアーノ”の三本目『ペッピーノの百歩』を観る。イタリア映画のお得意ジャンルの一つであった、骨太な社会派犯罪ドラマで、マフィアを糾弾する運動を展開し78年に殺害されたジョゼッペ(=ペッピーノ)・インパスタートという実在した青年の短い生涯を描いたもので見応えがある。マフィアに連なる家庭に生まれながら、反マフィア運動に生きたペッピーノの姿を描くにあたって要所要所に挿入された、ジャニス・ジョップリンやアニマルズなど当時のヒット曲やポップアートなどの風俗描写も効果的だ。そして『ぼくの瞳の光』のルイジ・ロ・カッショーラが、デビュー作となる本作では、激情的でありながら繊細なペッピーノを好演している。観ていていい意味で、パチーノやデ・ニーロの影が垣間見えた感じである。

 試写室を出るとしっかり雨降り。まぁ、京橋までは降らないでくれ…って当初の願いは達せられたんだから贅沢は言えないけれど、帰りを考えると結構ブルー。でも今日の俺的メイン・イベントはこれからだぜ!ってことで気を取り直すと、軽く食事をとってからヤマハホールに移動。期待してるかどうかは微妙だが、それでも早く観たくてたまらなかったジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』のリメイク『ドーン・オブ・ザ・デッド』の披露試写を観る。

 結論から言えば、ロメロのオリジナルを頭から消して、駄目なゾンビ映画に大金をつぎ込んだ作品と思って見れば、ホラーファンなら充分楽しめると思う…つうか俺は楽しんだよ。瞬間感染ゾンビってのは既に『28日後…』でやられちゃってるんで真新しさは無いのだが、よりグロテスクさを増したゾンビのメイク、銃はもとよりチェインソー、プロパンガスなど使えるものを総動員しての対ゾンビ戦、『ブレイン・デッド』も真っ青なゾンビ・ベビー出産などなど、ホラー好きなら爆笑必至だろう(一応、ホラーに興味がなかそうな人たちからは、時々ビビッた声が上がっていたことは付け加えておくが)。メジャーの製作体制で、こんだけ堂々とバカゾンビ映画を作っちゃったってことは一つの快挙ではある。また、冒頭娘・夫がゾンビ化し、何も判らぬまま一人脱出を図ろうとするサラ・ポーリーの車をロングで捉えたショットが、同時多発する災厄を一望させてCGの使い方としても好印象だ。

 ただ、ショッピングモールの篭城者をオリジナルよりも倍増以上させながら、90分強のコンパクト(なのは悪いことではないのだが…)な上映時間では、あんまり個性を出せず、また作品を観ながら憶測できないことはないけれどその心情の変化などの描写もイマイチ不十分で、ドラマ的には物足りないかな。また、先に書いたとおりモールを舞台にしながらも、オリジナルにあった消費文明への皮肉な視線は、あまり感じられないのだよね。作品に漂う終末感もオリジナル版はもとより、『28日後…』よりも薄めなんだよな。その点では、許せネーって気も勿論するんだけどね。

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March 31, 2004

DISCAT SPRING SALE 第2弾本日まで(…と収穫報告)

 高田馬場(新潟にもあるそうです。関東在住の僕は行ったことないけど)の中古DVDショップDISCATのSPRING SALE<2>が本日まで開催中だ。店頭及びWEBのオーダーフォーム(摘要は本日の22時まで)で中古DVDを購入すると、全商品本体価格の10%引きとなる。ここは国内版は勿論のこと、輸入版ディスクの取扱も豊富で、また視聴環境が整っている人が少ないこともあってか、R1やPAL盤ソフトは普段からリーズナブルなものが多目。上記のような海外版ソフトの再生環境がある人は、時々チェックしてみる価値のあるお店である。しかも、自社サイトの在庫リストの更新もかなりコマメに行われるので、事前にサイトでチェックしてから行けば、徒労に終わることは少ないはず。遠方の方なども、送料・代引手数料が許容範囲であれば(本日までは税抜計1万円で無料)、サイト上での注文を考えてみてもいいかも。

 というわけで、昨日はちょっと早めに家を出て、午後からの試写の前に高田馬場店をのぞいてきた。ネットの事前チェックで狙っていたブツは全て残っていて、思惑通りに手に入れることができたものが次の画像である。

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 上段左から、マイケル・レーマン監督、ウィノナ・ライダー主演のストレンジな学園サスペンス『ヘザース ベロニカの熱い日々』のアンカー・ベイ版DVD¥900と、『ハイランダー 悪魔の戦士』10周年記念ディレクターズ・カット版DVD¥1000。まぁ、後者はアメリカではカット版が上映されたということで、ディレクターズ・カットと言っても日本公開版及びPLDC(現ジュネオン)から発売されてるものと内容的には全く同じ。でも、予告編が欲しかったんだよ(苦笑)。まぁ、それで言えば、もともと前者もビデオ・ソフトは持っていたんだけどな。

 んで、下段が“The Vampire Collection”と銘打たれてリリースされている、コーマン御大がらみのチープな吸血鬼映画2本。ジム・ウィルノスキーがチープに映像化(…ってこいつはいつでもチープじゃん)した『ヴァンピレラ』¥1100と、スカパーのAXNでオンエアされたにも関わらず、全洋画サイトに記述がないんで邦題確認不能の『NIGHT HUNTERS』(確か原題カタカナ表記だったと思うんだけど、録画テープが出てこないんで保留)¥900。なお、下段2本は僕のものではなくて、駄目なものも含め“お吸いもの”系は見ずにはいられない悪友から頼まれて代理購入したものだったという。どうやらこのシリーズは4本出てるらしいのだが、1作品買うと他の3作品の予告篇がもれなく収録されてるってパターンのようだね。盤チェックのついでに再生しわかった、予告編好きにはちょっとたまらない…つうか、1本かえば充分ジャンというネタでした(苦笑)。

 因みに記入した金額は、店頭表示価格なので、実際には金額×0.9×1.05という嬉しさ。だもんで当初予定してなかった国内版『パープルストーム 紫雨暴風』¥2200も併せて入手してしまったという。でも、これ中古じゃなくて未開封品だったんで、まぁいい買い物だったと思う(…ようにする…爆!)

 なお、DISCATチェック後は、京橋・銀座方面に移動し、3本の試写をはしごしたのだが、それはまた別記事としてアップするつもり…おやすみなさい

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March 30, 2004

『キル・ビル Vol.2』の予習…にはなってないかな(爆)『DEATHSPORT』

 『キル・ビル Vol.2 ザ・ラヴ・ストーリー』の初日が、4月24日に決まったそうだ。個人的には、ゴーゴー・ユウバリもオーレン・イシイももう出てこないし…と思っちゃうと、一抹の寂しさを禁じえないのも事実だが、今度はタラのどんな作品への偏愛ぶりが全開し、またどう料理されているのかなぁと妄想し始めちゃうとやっぱりとまらん。早く見たいものである。

 ということで、今日はその『Vol.2』でいよいよきっちりお目見えする“ビル”ことデビッド・キャラダインの旧作の話だ。78年作品で、タイトルは『DEATHSPORT』。そう、勘のいい同世代B級SF映画ファンなら察しがつく、もしくは御存知のことかと思うが、何故か国内版DVDではタイトルからナカグロと“年”が取れてしまった(実際の年が追いつき追い越しちゃったからね)『デス・レース2000年』(75)の続編である。

 国民の恐怖という感情が麻痺した近未来のアメリカで、人々を熱狂させる唯一の娯楽こそが、スピードと共に轢き殺した人間のポイントをも競う大陸横断殺人レースであった…というのが前作の大まかな物語。斬る、刺す、引裂く、等など直接肉体損傷を及ぼすデコレーション兵器で飾られたキッチュな殺人カーを駆る5人のレーサーの面々は、監督であるポール・バーテルの嫁さんでもあるメアリー・ウォロノフが演じるカラミティ・ジェーンとか、『ロッキー』出演前のスライが地のままだろうみたいなチンピラぶりを発揮するマシンガン・ジョーなど、これまた薄っぺらくも楽しい殺人ヒーロー揃い。そして、黒マスクで素顔を隠した(すぐ出しちゃうけど)不死身のチャンピオン、フランケンシュタインに扮していたのがデビッド・キャラダインなのである。

 映画の方は、どっから見ても安っぽいB級丸出し作品でありながらも、結構スプラッターしながらもコミック感覚で描かれた殺人シーンの数々が滅茶苦茶楽しい快作である。そして、一見薄っぺらそうな物語の方も、ブラックなスパイスがそこここにきいている。レースを終え大統領に就任したフランケンシュタインは、レースを廃止し平和な社会作りを国民に約束するが、その遣り方に異を唱えたレポーターを、自ら轢き殺して拍手を浴びるのである。暴力をなくすための暴力の連鎖。娯楽作品としての体裁はきっちり押さえながら、そんなテーマが黒い笑いとして利いてくる鮮やかな幕切れだった。

 さて、アメリカでも製作規模的には充分な成功を収めた『デス・レース2000年』。製作はあのコーマン御大ということで、すぐに続編の企画がスタートした。当初のタイトルは『DEATH SPORT 2020』。デビッド・キャラダインが続投し、日本でも公開予定というアナウンスが当時の映画雑誌のニュース等にも掲載されたので、フランケンシュタイン新体制化でのあらたな殺人ゲームの話なのかなぁ…などと僕は勝手に妄想を募らせていたのだが、その後一向に公開される気配…というか、実際に製作されたかどうかのニュースもしばらくは聞こえてこなかったのだ。結局作品は3年後に完成したが、日本では未公開・ソフト未リリースのまま今に至っているのであった。DVD時代となってアメリカでは“ROGER COMAN CLASSIC”の1本としてリリースされるも、周囲でこの作品を観たって話がほとんど聞こえてこない。そんだけ駄目ってことなのかなぁ…でも気になる!と悶々と日々を送ってきたが、リージョン・オール・プレイヤー導入を機にようやくそんな日々も終りだぜ!

 タイトルから“2020”が無くなって製作された『DEATHSPORT』の舞台は、なんとも豪気なことに3000年のアメリカだ。ニュートロン大戦(なんだそりゃ)で世界は崩壊し、生き残った人々は、特権階級は閉ざされたシティで快適な暮らしを送り、またそこに入れない多くの人々は、汚染とミュータント(これがまた、エディ・ロメロの半魚人みたいな出目金タイプで失笑もの)そして特権階級の人間狩りを避けて細々と暮らしていた。主人公のカズ(がデビッド・キャラダイン)もそんな荒野に暮らす人々の一人だったが、シティの兵士に捕えられ、死のコロシアムで繰り広げられる殺人バイクによる“DEATH SPORT”の戦士にされてしまうのだった。

 …むぅ、全然前作と関係無いじゃん。駄目な“マッド・マックスシンドローム”の殺人ゲーム版って感じですか。字幕無いんでちゃんとした設定や物語を理解してないかも…ということを差し引いても、面白くない作品である(苦笑)。前作は、殺される者がたち自身が、自分たちもその殺人ゲームの中継に熱中する者たちであるというあたりも、面白さのポイントだったと思うけど、これが特権階級に捕まった人間が無理矢理ゲームに…ということになると、観る者へのインパクトは全然違うんだよ。レースから、ローマ風コロッシアム内での殺人ゲームになっちゃったんで、物語も全然広がらない。しかもこのコロッシアムの表現なんだけど、時々前作同様いかにもマットでございますというスタンドを合成したロング・ショットが挿入されるものの、実際にバイク同士が戦っている場面はどうみたって周りに何にも無いただの荒野なのである。すっげーシュールな繋ぎです。戦闘用バイクもただ不恰好なおおいとかをつけただけで、前作のキッチュさも楽しさもないしな。バカ未来SFにありがちの、よくわからんHな拷問はまぁポイントか。これほど、辛い出来だったとはねぇ。やっぱ、妄想の中に留めておいたほうがよかったのかな…。

 おっと、全然キャラダインの話にふれてないや。馬に跨り登場するカズ氏は、ぼろぼろのマントの下は白褌一丁である。『燃えよ!カンフー』で人気を博したとはいえ、決してマッチョなタイプの人ではないもんで、この姿で崖から飛び降り、クリスタル(…なのか?見かけは当然プラスチックだが)の剣を振り回してのアクション、捕えられた牢獄内での野人ぶりはなかなか脱力度高し。一応のクライマックスらしきものは、リチャード・リンチ扮する敵と1対1のソード・バトルで、見ていてもなんか力の入らん剣戟ながら、やはり自分だけは上半身裸となって戦うカズは、見事敵の首を跳ね飛ばすのである…ってことは、やっぱ『Vol.2』では“ブライド”の首も飛ばされちゃうのかなぁ。ドキドキ…なんてことは絶対ないって。

☆間違って、書きかけのものをあげてしまったので訂正しました。中途半端なものを読まれた方には、大変失礼いたしました。

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March 28, 2004

ベッソン印は薄い(ラッキー?!)『ラ・タービュランス』

 ヤフオクで落札した『ラ・タービュランス』を観る。このタイトルからは、フランス製航空機パニック?くらいの印象だったのだけど、発売告知によれば、“女流監督マノン・ブリアンが人類に訪れる最期の瞬間を丹念な心理描写で描くミステリアス・サスペンス”とある。んで、カナダ映画だった。破滅系なのか!?ビジュアルは全然それっぽく無いけど、俄然期待しちゃいいましたね(笑)。女流で静かな終末っつうと『テスタメント』なんかもあったが、こっちは核戦争ではなく地震ものっぽい紹介だが…

 お話だが、東京の地震研究所に勤務するカナダ人の女地質学者が、自分が生まれたカナダのベコモで、潮流が止まってしまったという奇現象を解明する命を受け、帰郷を果たす。その鄙びた田舎町では、時を同じくして住民達の間に様々な奇行が現れていた。そしてそれらの人々は、1年前におきたある事件の関係者だったことが判明し…

 …でも、パッケージにあった“滅びの詩”は聞こえてこない。やっぱりそうか(苦笑)。一応、クライマックスで災厄らしきものも起きるけど、カタストロフものだと勝手に思った(のは俺だけか…ジャケットもそれ風じゃないしな。まぁ、性って奴ですっよ-苦笑-)ものに満足できるようなもんじゃない。せいぜい、ちょっと不思議なニューエイジ映画って感じですかね。

 ただ、つまらなかったのかと言われれば、そう言うわけでもない。ひなびた町の日常を、たんたんと、しかしどこか幻想的に描いて行くセンスはちょっと面白いと思う。でも、物語的に納得できたかと言えば、微妙…と言うか、いきなり購入するにはチト辛いかな。

 それでも、“リュック・ベッソンのユーロ・コープが放つ”という惹句に、「ケッ!」と思った人は見てもいいんじゃないかな。実際この作品は、脚本を気に入ったベッソンが、フランスでの配給権を条件にあくまでカナダの新鋭監督を援助したって形らしい。それ故か、個性はいらんから誰もが判るぬるいネタを盛り込んでればOK!な大雑把な製作体制にはなってない感じ。ただそれが、万人に受けるかどうかは別問題だが、それでも『トランスポーター』とか『TAXi3』とかを借りてきて観るよりは、これを借りて悩む?なり、感動??するなりした方が、有意義な時間が過ごせるとは思うよね。

 第1回東京ファンタのオールナイトで、クローネンバーグ、ロメロ、クレイブンと並んで長篇監督デビュー作『最後の戦い』が上映されたリュック・ベッソンだが、その頃の輝きに比べ“ユーロコープ”製作作品はいかにもお金のための大味娯楽映画の連発で、正直げんなり気味。昔は人のよさそうな熊さん体型にも好感を抱いたものだが、ぬるい製作作品を持って来日してくる最近の姿を見るにつけ、可愛さあまって憎さ百倍なのである。

 過日ベッソンが脚本担当、ユーロ・コープが製作した『クリムゾンリバー2 黙示録の天使たち』を試写で見せてもらった。今回悪役はクリストファー・リー様で、その立ち振る舞いというか存在感だけでも怪奇ファンには堪らないものがあるのは事実。でも、それだけでこの作品がいい!と主張するのは、チャールズ・バンドの『エンド・オブ・ザ・ワールド』が傑作と言い張るのと同等の暴挙だと思うし(…でも、実は『エンド・オブ・ザ・ワールド』結構好き(爆))、ギャグ狙いの確信犯であることは判るけど、劇中超自然的で魅惑的な描写を見せた天使たちの正体に関しての処理の仕方は、開いた口が塞がらなかったぞ。前作は雪崩だったから今回は…ってクライマックスもなぁ。

 存命中には●本(数忘れた…)しか映画は撮らないと明言した後は、製作は勿論のこと刺激的な作品をほとんど作ってないベッソンよ。モノクロでスコープ、ドルビーステレオで台詞なし映画を撮った頃の才気は、何処へ。

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March 27, 2004

復活!リチャード・フランクリン『ゴーストアビス』

 3月26日。外出せずに、仕事…といっても、あんまし根気がある方じゃないんで、煮詰まってくると逃避モードに入ってしまって、ようやく纏めて日記をアップしたり、ビデオやDVDを観たり…結局、あんましはかどらん(苦笑)。

 で、ヤフオクで落札した『ゴーストアビス』を観る。監督はお懐かしやのリチャード・フランクリン。まぁ、最近でも『ザ・ロストワールド 失われた恐竜王国』のエピソードを撮ったりしてはいたんだけれど、ヒッチコックに憧れサスペンス映画を連発し、オーストラリア産の第二のヒッチコックみたく注目を受けていた頃の持ち味はほとんど出ていなかった。その点で、今回は久々のホラー・サスペンスってことで観る前からちょっと期待?

 んで実際観てみたら、とりあえず…いや、俺的には全然OK!なスリラーだった。大洋でのヨットレースに参加し航海中のヒロイン(『ピッチブラック』のラダ・ミッチェル)の元に、そこにはいる筈の無い“者”たちが訪れる…って展開だけど、実は超自然の御話ではなくサイコ・スリラーだったりするのだ。このヒロインが、鼻持ちならないとうかそういう意味でも実に人間らしい奴なんで、怪異に苛まれる姿が鬱陶しくもなんかリアルなのである。物語自体は格別に凝ったもんでもないけれど、ヒロインのキャラクター描写がしっかりしていて、きちんとサスペンスを盛り上げている感じ。久々の復活作と言えるんじゃないだろうか。

 つうことで、フランクリンが今後もこの手の作品を撮ってくれることを期待しつつ、併せて80年代ファンタスティック映画ブームの頃に僕たちを興奮させてくれた初期作品群の国内版DVD化も熱望するぞ!…ってことで、下の画像は日本でDVD化されてない作品たち。左からジェイミー・リー・カーティスが主演していたサスペンス・ロードムービー『ロードゲーム』のエンバシーから出ていた日本版ビデオ。出世作となったESPサスペンス『パトリック』のエリート版DVD。そして個人的にはフランクリンのベストワーク、『リンク』のアンカーベイ版DVD。海外版DVDのマニアックな発売元も、特異な作品の魅力を証明してるでしょ。
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March 26, 2004

『風の痛み』、久々の秋葉、機種変更

 25日。『新 映画宝庫 VOL.9』の新作グラビア担当分をメールで入稿。とりあえず、今回分はこれで全部終わったはず。

 怪しい空模様だったが、とりあえず自転車で京橋へ。途中、雨粒がパラつきどうしようかと思ったこともあったが、なんとか本降りにはならず映画美学校第1試写室に辿り着く。1時から樂舎配給“チャオ!チネマ・イタリアーノ”の一本『風の痛み』を観る。アゴタ・クリストフ原作の『昨日』を、『ベニスで恋して』のシルヴィオ・ソルディーニが映画化したもの…と書いてみたが実は僕はどちらも未読・未見だったりする。胸の奥に理想の女を描きつづけてきた作家志望の工員の前に、現実にその女が現れて…という物語。主人公は静かでいながらエキセントリックなキャラクターで、そこで描かれている関係も、かなりシビアだったりするんだけれど、観終わってみると案外爽やかな感じだ。

 その後、秋葉原に移動。今日はあちこちの店で、中古ソフトのセールが行われているのだ。最初は5の日10%引きのヤマギワと、木曜5%引きのトレイダー各店のみを回って帰ろうと思ったのだが、特にめぼしい物も見つからず、そうしているうちに雨が本格的に降り始める。この後、再び銀座に出る予定だったのと、自転車を持って地下鉄に乗るのは気分的に億劫なので、しばらく雨宿りを兼ねて、他の店を回ることにする。まず、秋葉店は5の日でもタイム・サービスとして10%セールを行っているソフマップに。そしたらここで、いきなり巨大百足モンスター映画『ザ・テンタクルズ』のDVDに遭遇。いや、作品自体はもう観てるし大して面白い作品じゃないんだけど(笑)、百足さんがグワァーッと立ち上がっているジャケットを見ると、ジャケ買い&特典として収録されている予告編が観たいがために、いてもたってもいられなくなる哀しい性よ(苦笑)。実はこのソフト、ヤマギワにもあったのだが、そちらは\3280くらい。10%引きになっても、流石にこれは出せないよ…って見送ることができたのだが、こちらは\2480。しかも、後1時間ほど待てば、更に10%オフセールがはじまる!雨も未だやんでないし、結局一度ソフマップを出て、当初寄らない予定だったものを含め中古屋を午後5時まで徹底的に回ることにする。そうしたら、リバティでは『小さな目撃者』『闇のバイブル』がそれぞれ\2480で売られているのに遭遇。あまり中古屋に出回らない or 出てても安くなることが少ないトラッシュマウンテン作品にしては破格だよ。でも、持ち合わせが…ということで、こちらは前者のみゲット。その後、再びソフマップに戻って『ザ・テンタクルズ』も無事ゲット。雨も丁度上がりました、これってやっぱり屑ビの神様の御導きかな?

 その後、PHSの機種交換をするために、有楽町のビックカメラへ。今使っている東芝のMega Carrotsは、フリーになる直前くらいに機種変更したものなので、既に3年以上僕の酷使に耐え続けてきてくれもの。既にメタリックの塗装もほとんど剥がれ、会う人からは必ずといっていいほど「凄いの使ってますね」と言われる状態。それでも最後まで使い倒そうと思っていたのだが、流石にバッテリーの持ちが悪くなってきたところに、丁度DDIがキャッシュバックキャンペーンを行っているとのことで、これに乗ることにしたのだ。

 機種変更といっても、携帯に比べるとピッチは機種があんまり多く無いので、ほとんど結局携帯サイトでWebを見れる機種にするか、カメラ付きにするかの二者択一。以前は替えるんだったら、カメラは使わないからWebが見れるものと決めていたんだけれど、なんだか通信費が倍増しそうだし、ココもはじめたのでちょっとした画像を載せるためにカメラ付きでもいいのかな…と、SANYO H-SA3001V にした。とりあえず、下にアップしたのはご苦労様の意味をこめてH-SA3001Vで撮ったMega Carrotsである。本格稼働は、次の日曜日の花見の予定だが、果たして、どの程度使えるのだろうか?つうか、まずは操作方法を覚えなくちゃ。
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03:22 PM in 映画・テレビ | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

ヤバッ、勘違いしてた!『CASSHERN』

 3月24日。日中は家で仕事。夜は前日危うく間違いそうになった『CASSHERN』の披露試写…だと思ったら、試写状をよくみたら日付がやっぱり23日になっていることに気づき大ショック!どうやら披露試写は3回にわけて行われたようで、鷲巣さんから連絡をもらったときに、試写状に書かれていた公開日の4月24日の文字を見て早合点してしまったようだ。ヤバッ!急いで松竹に連絡をとり、前日の試写状で観れるか否かを確認するが既に担当の方は会場に行っているとのこと。携帯も繋がらず、雨の中わざわざ出かけていって入れなかったらどうしよう…としばし迷いながらも、原稿のからみもあるし駄目本でと早めにイマジカ第1試写室へ向う。

 試写室ロビーであった鷲巣さん、「ボクが悪いの…?」と心配してくれるが、勿論悪いのは自分の不注意ですとも(苦笑)。とりあえず、内心では戦々恐々としつつもしばし鷲巣さんと雑談。ようやく受付が始まって、事情を説明したところ、入れてもらえてホッとする。

 さて『CASSHERN』だが、僕は原作のアニメ版『新造人間キャシャーン』をそれ程熱心に見ていた方ではないが、それでも例えばオリジナルのフォルムを活かしたツメロボの大群が理路整然とした行進で都市を蹂躙するヴィジュアルなどは、結構見ていて嬉しいものがある。ただ、新たに構築された物語は、必要以上に複雑…というか仕掛けのための仕掛けで成り立っているようで、どうかなぁ。樋口真嗣が戦闘シーンの画コンテを描いているからというのとは異なるレベルの話だけど、なんか○ヴ〇っぽいかも。

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武蔵小山周辺の探索、『サンダーボルト救出作戦』

 23日は『桃色画報』の試写終了時間が早かったので、帰る途中であまり足を踏み入れたことのなかった武蔵小山駅周辺を探索する。とりあえず事前に場所の見当だけつけておいた、BOOK・OFF武蔵小山パルム店をのぞいたところ、『二重スパイ』の通常版『SSU』のDVDがそれぞれ定価のほぼ半額で見つかった。元のオーナーは同じ人っぽい感じだな。どちらも、昨年観てなかなか楽しめた韓国映画だったんで、これ幸いと購入。

 その後、パルム商店街を一旦駅前までつっきってから26号線通り沿いに中原街道に戻るルートをとったところ、“中古ビデオ250円より”の表示を発見。店中に入るとジャケットの焼け具合が、いかにも商品ほとんど動いておりませんって感じ。

 今やすっかり時代はDVDで、昔屑ビデオを漁って歩いた中古ビデオ屋で転・廃業したところ、アダルト作品しか置かなくなったところの数は知れない。実際、かなりレアだったタイトルもDVDで当たり前に発売されるご時世になったんだけど、当然この動きに乗れなかった作品も少なくなく(ほとんどが然るべき作品なんだけどな)、そうした作品をビデオで安価に保護しておくのは、この1・2年くらいが最後のチャンスなのではないかと思っている。そんな自分にとって初めて入るこの手の店は、ついつい期待に胸が高鳴ってしまうんだ。裏切られることの方が多いんだけどね。

 で、やっぱり昔から探索のメイン・ターゲットだった、ホラー・SF系作品では収穫は無し。それでもシツコク並んでいるタイトルの隅々まで目をやって、見つけたのが未見だったタイトル作品。しかもこの店の最安値帯の\250だぜ、ラッキー!帰宅してから早速鑑賞だ。

 『サンダーボルト救出作戦』(77)は、アラブゲリラのハイジャックで人質にされた乗客を救うため、イスラエル特殊部隊が乗客が捕らえられているエンテベ空港を急襲し、数名の犠牲者を出しただけで救い出した事件を描いたもの。僕が小学校6年生の時だったね。同年末に、即製のTVムービー『エンテベの勝利』がロードショー公開されマスコミを騒がすも、不入りのため瞬く間に打ち切りになったことは、よく覚えている。最も、僕が『エンテベの勝利』の本編を観たのは、ビデオになってからのことだけど。で、ちょっと遅れて作られたのが、この『サンダーボルト救出作戦』なんだな。

 イスラエル出身のキャノン・グループの総帥として娯楽映画を連発したメナハム・ゴーランが製作・監督にあたったほか、脚本・出演者から実際の撮影までほとんどイスラエルで行われていて、まぁ当事者が自分たちの栄誉をたたえているような映画だ。時のラヴィン首相は、本人の映像が使われてたりね。ただ政治色は強いけど、娯楽作品としても結構楽しめるね。結末が判っている時系列に沿った展開でもそれなりに緊張感があるし、実機を使って撮影されたエンテベに向う4機の輸送機の勇姿もなかなか感動的。クライマックスの襲撃描写をもう少し盛り上げて欲しかった気もするけど…

 イスラエル側の主要キャストは、ほとんど馴染みのない顔ぶればかり。まぁ、それがリアルさを生んでいると言っておいてあげよう(笑)。有名どころは、ゲリラのリーダーのドイツ人を演じるクラウス・キンスキーか。それと、その腹心の女ゲリラがシビル・ダニングだったですね。観るまで知らなかったよ。この頃は、まだ20代後半くらいだったはずだけど、当時からおっかないネーチャンだったんだな。

 とりあえず『~勝利』はBeta(笑)のソフトがあるんで、こうなったらもう1本のエンテベもの『特攻サンダーボルト作戦』も、なんとか入手してコンンプリしたいね。どなたか\500程度での目撃情報がありましたら、メールかコメントでタレこんでください(笑)。
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March 24, 2004

『ぼくの瞳の光』『ピーター・パン』『桃色画報』

 23日(火)。午後1時から映画美学校第二試写室『ぼくの瞳の光』を観る。2001年より3回にわったって(今年も4月29日より第4回が開催)開催されたイタリア映画際で上映された作品から3本を一般公開する“チャオ!チネマ・イタリアーノ”の1本で、幼い娘を抱え冷凍食料品店を営む孤独な女と、彼女に惹かれて行く若いハイヤーの運転手が互いを受け入れるようになるまでを描いたもの。生活に追われ諦観と孤独の中に生きる女を演じたサンドラ・チェッカレッリと、SF小説を読むことが好きで、暖かい視線で周囲を見つめる運転手に扮したリイジ・ロ・カッショーラの演技と、静かな音楽の調和が絶妙。カッショーラは、“チャオ!チネマ・イタリアーノ”で上映される『ペッピーノの百歩』にも出ているとのことで、そちらも俄然観たくなった。樂舎の配給で5月下旬よりユーロスペースで公開予定。

 その後、SPE試写室に移動して3時半から『ピーター・パン』の試写。ウェンディ役のレイチェル・ハード=ウッドが、大人になる直前の少女という設定にピッタリはまっていて好印象。また禍々しさをも感じさせるダークな人魚がいい感じだなぁ…と思ったら、『LOTR』等のWETA社がクレジットされていたので思わず納得。いずれにしろ、未だモラトリアムな日々を送る自分には多少痛みも感じられる映画だった。

 軽く食事をとってから、6時半からの『桃色画報』の披露試写を観るためにスペースFS汐留に移動。会場に入ると、映画文筆家の鷲巣さんが来ていたので、まずはお詫びとお礼。実は当初、この時間は別の試写を観るつもりだと前夜電話で話していたのだが、これが自分の記憶違いで実は翌24日に開催されるものであったことを、出かける前に知らせてくれたのでした。おかげさまで、無駄足せずに済みました。多謝>鷲巣様。この後、やはりディレクター兼ライターの飯塚さんもやってきて、開映までしばし情報交換とバカ話。

 さてアルバトロス配給の『桃色画報』は、エロスの巨匠ティント・ブラスによる6話構成の艶笑オムニバス作品。やぁ、ふと気づけばこれって、自分にとってはこの監督の作品をスクリーンで観るのってこれが初めてだったりするのだ。既に、各エピソードがどんな話だったかもよく覚えていないが、兎に角、乳に限らず豊満な肉体の御姉さま、小母さま(苦笑)が様々なシチュエーションで陽性のSEXを楽しむって映画。あんまし気の利いたオチなんかもないんだけど、まもなく71歳になろうというのに、明るいSEXへの思いの尽きぬ監督の気合とヴァイタリティは伝わってきますな。嗜好の違いもあって、結構お腹いっぱいだったけど。

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三日坊主を反省しつつ…『タイムコップ2』

 …どころか2日書いて止まってしまった。我ながら呆れるね(苦笑)。まぁ20~22日は外出せずに、お仕事用のアニメビデオを見たり、19日の舞台挨拶のレポートシネマトピックス・オンラインにアップしたり、DVDを観たりしながらついダラダラしてしまったので、特に変わったこともなかったのだが、とりあえずここであらためて日々更新を誓っておこう(書いてみただけ)。

 ヤフオクで落札してから未見のままだった『タイムコップ2』を観た。今回はDTV作品ということで、J・C・ヴァンダム主演の第1作で唯一バカバカしくもカッコよかった航時機のシークエンスが、ぐっとシンプルに簡素化されちゃってるのが残念だけど、「時間犯罪を、タイムコップが阻止できたか失敗したかを知ることができるのは、当のタイムコップ本人だけ」という部分を中心に持ってきた展開は悪くない。まぁ、結局今回もクライマックスはJ・S・リーの肉弾戦を見せ場に決着つけちゃうあたりを含め、詰めは相変わらず甘いけどね。

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March 20, 2004

『ババアゾーン(他)』初日舞台挨拶の取材

 試写3本の後は簡単に食事を済ませてから、『ババアゾーン(他)』の初日舞台挨拶の取材で渋谷シネ・クイントに移動。劇場はほぼ満席の盛況で、開場を待つ観客に配られた山口雄大監督次回作『魁!!クロマティ高校』決定!のスピードチラシも、結構反響を呼んでいたぞ。なお、総勢16名に及んだゲスト陣の中には、『地獄甲子園』の野球十兵衛こと坂口拓の姿もあった。出てなかったよな?…と思ったら、リアル・ファイターとしてアクション指導で参加していたとか。舞台挨拶のノリは、ほとんどギャグの飛ばしあいだったけど、作品のテイストから言えばそれは至極当たり前だよね。

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秘境戦争アドベンチャーとロックンロールの寓話と無声音楽映画のはしご。

 3月19日、ウィークデイ最終日の試写は、午後1時からメディアボックス試写室での米=独合作の秘境アドベンチャー『エル・コロラド 秘境の神殿』からスタート。『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』を思わせる跳ね返りヒロインの冒険ものだけど、冒険は宝捜しじゃなくて独裁政権とレジスタンス勢力の扮装に米国政府の陰謀が絡んでいて…という戦争アクション。だけど、レジスタンスの隠れ家がサブタイトルになっている“秘境の神殿”だったりする雰囲気づくりがなかなかいい感じ。また、決して大作ではないのだけれど、効率のよいVFX描写も効果的で、垂直離着陸機が滝をわって現れるなどはなかなか感動的だった。軽妙な語り口も快調で、由緒正しいB級アクションといった感じ。5月29日から銀座シネパトスでの公開とのことだが、ちと勿体無いような、でもムードはどんぴしゃかな(笑)。

 その後UIP試写室に移動して『スクール・オブ・ロック』を観る。正直お話に無理はあるとは思うけど、主人公を演じたジャック・プラットの破天荒で愛すべき個性が、それを無理ではなくしている幸福な寓話だ。正体がばれた主人公の元に駆けつけ、ロックの意味を問い奮起させるキッズたちの描写も、押し付けがましくならずに、素直にちょこっと感動させてくれるリチャード・リンクレイター監督の語り口も快調。素直に楽しい映画だった。劇場公開はGWとのこと。

 3本目は映画美学校第2試写室で『夢幻彷徨』を観る。美術監督として日本映画を支えてきた木村威夫が、85歳で監督デビューを飾った前衛的芸術映画。凝りまくりの映像に、綺麗な音楽が流れるノン台詞作品は、今朝方まで無駄に起きていて睡眠不足だった身にはあまりにも心地よく、意識が飛ぶこともしばしだった。勿体ね~(苦笑)。

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March 19, 2004

『日常恐怖劇場 オモヒノタマ 念珠』試写一挙観!

 3月18日、GAGA試写室(赤)で、衛星劇場製作のホラー・オムニバス『日常恐怖劇場 オモヒノタマ 念珠』を観る。約30分のエピソード9話から成り、劇場公開は3話を1プログラムとして、計3プログラムの形で公開していくそうだ。

 題材的には、現代を舞台に心霊ホラーテイストの作品をはじめ、不条理、SFホラー、残酷なメルヘン、モンスター、超能力、アニメなど多種多様なもの。感じとしては『幻想ミッドナイト』あたりに近いノリかな。中には流行の心霊ホラー表現をストレートになぞってみましたみたいなゲンナリさせられるものもあるけれど、予測・説明不能な不条理な怪奇譚をブラック&ポップに描いた『自販機の女』、ジェローム・ビクスビーの短編小説(…というか、それをドラマ化したものをジョー・ダンテが映画化したものかな)に、“タマちゃん”ネタをアレンジし、モンスター・スプラッターと化す『エドちゃん』等はファンタ・ファンなら快哉を叫ぶに違いない快作だぞ。

 ビデオ撮り(ビデオ上映)作品ということで、画質的には続けてスクリーンで観るには厳しい部分があるのは否定できないが、先にあげた2エピソードなどはまさに必見。

★タイトル間違えてましたので、訂正しました。

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